音梨はるか『奥ゆかしいのにいやらしい四人の未亡人』

音梨はるか『奥ゆかしいのにいやらしい四人の未亡人』
(フランス書院文庫、2020年1月、表紙イラスト:丹野忍)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)





【公式のあらすじ】

「ああ、これがほしかったの……もう好きにして」貞淑な貌を捨て、たくましいモノにすがる貴和子。
懐かしい人肌の温もりに閉ざされた花弁が開く。蜜壺から滴る愛液のように流されてゆく哀しみ。
懺悔よりも今はただ、悦楽の渦に溺れていたい……兄嫁、義母、女上司、叔母……訳ありの喪服熟女。


【登場人物&展開】

※本作は60ページ程度の中編を集めたオムニバスです。

第一章:貴和子 未亡人兄嫁と匂い 藤堂貴和子(38)と坂巻晃次(26)

香道を極めた一族の藤堂家に兄が婿入りするも急逝し、四十九日法要を終えた晃次は貴和子から夫のトランクを開けて欲しいと頼まれる。晃次は勘を働かせてロックの暗証番号と鍵の在処を言い当ててしまうが、トランクの中にあったものは…。夫婦の秘密を知った晃次は妄想と共に股間を膨らませてしまい、それを見た貴和子は男のにおいに敏感に反応して晃次を誘ってしまう。彼もまた貴和子の体臭に惹かれてしまい、また次の週も変態めいたセックスに励んでいく…。

第二章:真悠 未亡人義母と美脚 真悠(32)と諒(夫の連れ子)

一年前に息子のブリーフの夢精の痕跡を見付けた真悠は、血の繋がりのない諒の為にオナニーの仕方を教えるだけでなく、口腔で精を受け止めるのを習慣としていた。さすがに肉体関係だけは踏み込めない。真悠にはある秘密があったし、諒もまだそれを求める年齢では無かったからである。それでも諒が真悠の下着や美脚に興味を持つのを知ると、遂には身体を差し出してしまい…。

第三章:里奈 未亡人女上司と脇毛 高遠里奈(34)と水野孝介(22)

新入社員の孝介はたまたま入社した会社で社長の娘で専務である里奈に見初められ、表向きは専属秘書として裏ではセフレ同然の関係にあった。里奈は脇の下のお手入れをしておらず、汗でブラウスから透けていたのを孝介が食い入るように見ていた反応から、同じ性癖の人間と見抜いたのであった。そんな孝介のご褒美は蒸れた脇の匂いや脇扱きだが、こんな美人が何で再婚を考えないのかと疑問を抱く。そして里奈が初めて付き合ったある男性の性癖が影響したと打ち明ける…。

第四章:梓 未亡人叔母と巨乳 梓(36)と和晴(甥っ子)

看護師の梓の目下の悩みは熟れつつある肢体で、特にバストに至っては3桁に迫るほどのHカップである。いわゆるちょいポチャ体型で痩せないと…と思っていた矢先、甥っ子の和晴が泊まりにやって来る。和晴は息子の遊び相手になってもらい一緒に入浴したが、先に出た息子の口からペニスが大きいと聞かされ、着替えを用意するのを口実に浴室を覗いてしまう。何と和晴はちょいポチャ好きで、二週間も抜いていないと聞かされて、梓はお口でならと射精の手伝いをしてしまう。そしてひと月経ったある日、息子が義父母の元で宿泊することとなり、和晴を自宅へと招き入れる…。


【レビュー】

熟女と特殊性癖に拘ったオムニバス作品

フランス書院文庫で4冊目の刊行となった女流作家・音梨はるか氏による三十代熟女と特殊性癖に拘ったオムニバス作品である。

第一章:未亡人兄嫁と匂い
第二章:未亡人義母と美脚
第三章:未亡人女上司と脇毛
第四章:未亡人叔母と巨乳

第一章と第三章は二十代の主人公だが、第二章と第四章に至っては年齢こそぼかしているものの、少年と言って良さそうな主人公であり、個人的には後の二章がより倒錯的でお勧めである。
第一章は好ましい男性のにおいに反応してしまう香道を極めた女性と体臭フェチな青年を題材に、第二章は義母に脚フェチ(プラスアルファ)の趣味を持つ少年、第三章は脇の下を処理していない上司に惹かれる新入社員(プラス匂いフェチ)、第四章は熟れて来た体型にコンプレックスを持つ叔母に興味を持つ甥となっている。

音梨氏はデビュー当時から創作において、独特のフェチシズムを持たれているのかなとは感じたが、本作では書きたいものの総決算という趣でもある。一つ一つの60ページ程度の中編は続きを楽しみたいと思う一方で、一つの章にこれだけ詰め込んだのだから後はその延長上に過ぎない(=物語として完結出来ている)とも感じた次第で、今後どの方向性なのかは分からないが次の作品も楽しみである。
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tag : 4人以上ヒロイン 短編集 童貞 処女 近親相姦(義) 未亡人

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が300冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
一部で関係者(作家さんや編集者さんなど)と思われているようですが、全くの見当違いです。
官能作品に関わる全ての方に感謝しつつ、読み続けていきたいと考えています。

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

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