山口陽『通い美姑【妻の母・至れり尽くせり】』

山口陽『通い美姑【妻の母・至れり尽くせり】』
(フランス書院文庫、2019年6月、表紙イラスト:赤尾真代)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)





【あらすじ】

二人の娘の母親である芳子は次女の莉緒が妊娠しにくい体質だと知り、娘の哀願を受け入れ代理出産をすることに。それには莉緒の夫である利明に抱かれなくてはならなくなり、始めは躊躇いを見せていたものの、代理出産の話を知った長女の奈津美がつまみ食いをしていると知る。対抗意識を燃やし始めた芳子は母の顔を捨て女として利明を求めていく。


【登場人物】

利明
20代前半?(奈津美よりは年下のようである)妻の莉緒と結婚して2年近くになるが、彼女が妊娠しにくい体質のようで、夫婦同意の上で彼女の母親である芳子に代理出産を依頼する。ごくごく普通の会社員で帰省した時に芳子と顔を合わせる程度だったようである。

荒谷芳子
44歳?高校を卒業して間もなく結婚したが6年前に夫を亡くし、娘たちが既に独立しているため実家で一人で暮らしていた。そこへ次女の莉緒から代理出産を依頼され、始めは排卵日前後の10日間だけ利明に抱かれるつもりでいたが、次第に娘の夫に溺れていく。上京生活ではけじめは付けようと別の部屋を借りて、子づくり以外では離れて暮らそうと試みるが…。熟れた身体付きの巨乳。

荒谷奈津美
26歳。芳子の長女で都内で妹夫婦とは別の部屋を借りて一人で暮らしている。それなりにモテそうに見えるが、ずぼらな私生活と肉食すぎる性格のせいか異性に恵まれず、実は社会人になってから特定の恋人はいないままだった。莉緒が芳子に依頼する前に代理出産の話を持ち掛けられていたが断ってしまい、都内で偶然芳子が利明と仲良さそうに歩くのを見て、自分もと俄然ヤる気になったようである。


【展開】

娘の莉緒の頼みもあり上京してきた芳子だったが、若い利明が本当に自分を抱く気なのかと不安に思いつつ、積極的に唇を求められ夫よりも雁の太いぺニスを滾らせていたと知る。娘にしてもらったことがないという口唇奉仕で射精させると、秘所へのクンニで軽いアクメを迎えつつ、正常位で久々の中出しを受けてしまう。

次の日照れもあり利明は芳子とどう顔を合わせたものか思案したが、当の芳子は部屋にいてもすることが無いからと朝食の準備をしてくれていた。このまま一日中子づくりも悪くはないが、せっかく上京したのだからと利明はデートに誘い、スカイツリーへとやって来る。女はいつでも若くありたいものと言う通り、芳子はアイスクリームを撮影したり、恋人さながらに手を繋いでと求めたりとはしゃぐ始末である。芳子もプランを考えていたようで鶯谷に移動すると、ラブホテルで女子学生さながらに制服を着がえたのを見て、利明は呼び捨てにしてごっこプレイで調子に乗って交わっていく。

その日は奈津美の休日でもあり目的もなく、ふらっと向かった先で芳子と利明が手を繋ぎながらラブホテル街へ消えていくのを見てしまう。一度は妹からの代理出産を拒んでいただけに母に頼んだだと納得しつつも、芳子が見せた女の顔に何で私が…という嫉妬の感情を抱いてしまう。そこで次の日に奈津美は利明が降りる駅で待ち伏せし、芳子が別の部屋を借りて暮らしているのを良いことに誘惑を仕掛け、乳首舐め手扱きで射精に導いていく。妊娠の可能性は少ないが子づくりをしても良いと思うほどの巨根に、奈津美は自ら馬乗りになって腰を振り中出しを受けるのであった。

利明が有休を取ってまで子づくりに励んでくれたのに応えようと芳子は裸エプロンで誘い、シンクに押し倒されてバックで貫かれていく。その一方で利明に惹かれていく自分に気付き始め、考える時間が欲しいと一旦部屋に戻ると帰ってしまう。利明としては予定が狂ったなと戸惑うが、タイミングの良いことに奈津美が訪ねて来る。母さんの為にとローションやバイブを用意して来たとしゃあしゃあと言ってのける奈津美に腹が立った利明は、目隠しをさせると開脚させてバイブで連続絶頂を味わわせ、バイブをぺニスに替えて激しく交わっていく。なおもバイブで淫核責めをしながらの性交に及んでいたが、芳子が早めに夕飯を作りにやって来てしまい…。

二人を叱る芳子だが奈津美が素直に言うことを聞くはずもなく、寧ろ挑発するかのような言葉を返すだけで、利明は完全に母娘の意地の張り合いに巻き込まれてしまう。まずは汚れた身体を洗おうと浴室に移動したものの、早々と奈津美がぺニスを奪い母との言葉の応酬の末に射精させてしまう。次は芳子の番…だが、何と美臀を見せ付けてのアナル性交を求めて来る。奈津美は遺伝しなかった母の熟れ乳を揉みまくって対抗し、芳子は尻穴を引き絞っての搾精を試みようとする。結局一番の被害者は利明だったのかもしれない。

こうしたハプニングもあったが何とか約束の十日間が過ぎ莉緒が実家から戻って来るが、芳子は前夜にさんざん交わったにも関わらず、娘の目を盗んではテーブルの下から利明の股間を脚で刺激する始末。シンクに立つ莉緒と平然と会話をしながら、ぺニスを脚扱きする芳子はやはり奈津美の母なのだと背徳に満ちたなかで利明は射精させられてしまう。妻が洗い物を始めたタイミングで浴室に向かった利明を追って来た芳子も乱入し、いつ見付かるか分からないスリルを味わいながらも性交に及んでいく。獣欲に溺れた芳子は検査日よりも早く東京で暮らすことを選び、利明が残業を口実に訪ねて来るのを待ちわびる日々が新たに始まるのであった。


【レビュー】

代理出産を依頼したものの、母と姉が主人公に溺れているとは知らない妻

フランス書院文庫より今年の1月に『淫らすぎる姑【妻の母・代理妻】』(小鳥遊葵氏・著)が刊行されており、本作は美少女文庫でも活躍中の山口陽氏によるほぼ同じ題材での誘惑官能作品である。妊娠しにくい身体の次女から代理出産を依頼され上京した妻の母、一度は依頼されたものの断った長女は母親が代わりに引き受けたと知って対抗するという点はほぼ同じ。肉食系ヒロインながらも細かい心理描写を得意とする山口氏ならば、この題材をどう仕上げてくるかに興味を持った次第である。

・妻の母【芳子】(高校を卒業してすぐ出産とあるので44歳?)
・妻の姉【奈津美】(26歳)

代理出産を依頼するのは夫が母と身体を重ねるということでもあり、妻は母と入れ替えに実家に戻っているため情交場面での出番は全くない。排卵日前後の期間限定の交わりという設定ではあるが、初めは娘の夫に抱かれることに罪悪感を持つ芳子も、久しぶりの交合にオンナとしての感情に目覚めていく。都内観光で若い娘のようにはしゃいで主人公と恋人繋ぎをした上に、ラブホテルに雪崩れ込む辺りから既に肉食系そのものなのかもしれない。ただ一応のけじめとして仮住まいの部屋は別にしており、主人公と終始ベッタリな訳ではないのが妙味である。

そんな二人を偶然見てしまったのが奈津美で、妹から代理出産の依頼を受けていただけに母親の変化に納得しつつ、男日照りの自分の境遇にならば私もと対抗意識を燃やし始める。「跨がられる」という表現がまさにピッタリな主人公も妻にいくらかの後ろめたさを感じつつも、基本的には流されやすいタイプで、姑と義姉に積極的に迫られて拒めないのもお約束である。

こうして約束の期間が終わった時には既に芳子には主人公無しの生活は考えられないほどになり、娘が帰宅しても目を盗んではちゃっかりつまみ食いまでしてしまう。妻は姉の奈津美までもが夫と逢っているとは知らないし、勿論母の芳子がどういう気持ちなのかも知る由もない。話はここで終わるが主人公たちの将来はどうなるか、ちょっと皮肉なものを感じた次第である。






「◯◯さんの作品のようだ」という感想は人によっては好ましくないかもしれませんが、管理人としては別に悪く言うつもりで使った表現ではないことを始めに断っておきたいと思います。

ある程度コンセプトが似てくるのはフランス書院文庫に限らず、これは毎月何作も刊行しているレーベルであればあり得ることだと思われます。昨今官能面での制約が多くなった状況を鑑みれば、「姑もの(妻の母もの)」や「義父もの(息子の嫁もの)」がコンスタントに出されるのは当然なのかもしれません。

小鳥遊葵『淫らすぎる姑【妻の母・代理妻】』




本作の構想に使われたのは恐らくこちらの作品でしょう。次女の夫が主人公で姑は未亡人、長女は独身というところや、代理出産にまつわる話もほとんど同じです。しかし同じような設定だからこそ、作家さんの個性の見せ所とも言えるのではないかと思います。

小鳥遊さんは東京周辺に住まれていたようで、その経験を踏まえた地名などのリアルさと、オーソドックスな熟女もの。
山口さんはリサーチをした上で東京スカイツリー(作中に出たアイスクリーム屋さんのコンセプトは実在するお店ですね)や、鶯谷のラブホテル街という描写でリアリズムを出そうと試みています。ヒロインの心情描写は読み手の好み次第ですから、どちらがという答えは出せないと思いますが…。

今後も姑ものや義父ものも出るでしょうけども、本作のメインヒロインである芳子は44歳くらいになるのかとみられます。(主人公は24~25歳でしょうか)
芳子は管理人と近い年齢となりますが、逆に義父と息子の嫁の関係でこの年齢差だとどうでしょうか。個人的にはこの設定では非現実的でちょっと無いのかもとは思います。
今の40代以上は創作の世界での人物よりも遥かに若々しく、まだまだ恋人(婚姻)関係でもアリだろうとは考えてはいますが…。
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tag : 社会人主人公 母娘丼 未亡人 姑もの

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が300冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
一部で関係者(作家さんや編集者さんなど)と思われているようですが、全くの見当違いです。
官能作品に関わる全ての方に感謝しつつ、読み続けていきたいと考えています。

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
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