鏡龍樹『ぐっしょり熟女 義母、女教師、そして兄嫁と』

鏡龍樹『ぐっしょり熟女 義母、女教師、そして兄嫁と』
(フランス書院文庫、2018年12月、表紙イラスト:川島健太郎)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)





【あらすじ】

兄が急逝によりかねてから想いを寄せていた兄嫁のほのかに告白した蓮だが、受け入れてくれるはずもなく心身のバランスを崩して大学受験に失敗する。ほのかを避けるようにして上京した蓮を気遣い、義母の真理恵は通い家政婦のように世話を焼いていたが…。


【登場人物】

柴崎蓮
19歳の浪人生。小学生の時に実母を亡くしたが、義母である真理恵に懐いておりマザコンと自嘲するほどに仲が良い。3ヵ月前に歳の離れた兄が亡くなり、かねてから好きだったほのかに告白するもあえなく撃沈、心身のバランスを崩し合格確実と言われていた大学受験に失敗。現在は東京へ出て予備校へ通っている。童貞。

柴崎真理恵
42歳。10年前に山梨でワイナリーを経営する柴崎の後妻となったが、4年前に夫が病死してからは代表となり、ようやく長男の隆嗣を次期社長に抜擢した矢先に亡くなってしまう。次男の蓮に対して惜しみないほどの愛情を注ぐとともに、彼がほのかと何があったかを熟知し心を痛めていた。夫を亡くしてからは親しくしている男性はいない。

児嶋由希
36歳の高校教師で2年前に蓮の担任を勤めていた。その当時夫を亡くしたばかりで、蓮も一度だけ告白したがフラれていた。現在は一人暮らしで付き合っている男性はいない。豊満な真理恵よりはスレンダーだが、それでも巨乳と呼ぶに相応しいほどのスタイルの良さである。

柴崎ほのか
29歳。柴崎家の長男・隆嗣の妻でワイナリーの重役でもあるが、夫を亡くしたばかりのときに蓮から告白されて困惑を隠せぬまま拒絶してしまう。それ以降ギクシャクとした関係になっていることを悔やみつつも、夫への愛情も残っている中で真理恵と蓮の情交を知り…。


【展開】

予備校を終えて自室に戻った蓮は、先に入浴を済ませていた真理恵の残り香を嗅いで興奮し、浴室でペニスを扱き射精していた。一方の真理恵も蓮が帰る前に洗濯物のボクサーブリーフから漂う精臭に男を感じ、秘所に触れて慰めていた。そんな淫靡な雰囲気が伝わったのか蓮の方から添い寝してと頼まれ、真理恵はかねてから義理の息子を男として意識していただけに、勃起しているのが分かって口唇奉仕で射精に導いてしまう。熟れた身体を見られるのは恥ずかしいと思いながらも、クンニされてアクメした真理恵は蓮と正常位で繋がり近親相姦を犯したが、願いが叶って満足する。

ゴールデンウィークの連休を利用して郷里の山梨に戻った蓮は、その日の晩に真理恵の寝室に夜這いを仕掛けたが、何だかんだ言いながらも義母もすっかりその気のようであった。翌日街に出ると偶然にも由希とばったり再会し、過去の苦い想い出が甦りつつも一緒に夕飯でもと誘いを掛け彼女の自宅へ連れていかれる。由希は成長した蓮を見て高校2年の時に告白されたことを口にし、あの時と気持ちは変わっていないのかしらと誘うと口付けを求められる。寝室に舞台を移し既に蓮が経験者だと察した由希は正常位で中出しされると、まだまだ出来るという教え子を頼もしく感じ、自らバックでの交わりを求めていく。

連休を終えて真理恵は蓮に女の影を感じ取るも、一番の想い人のはずのほのかとはまだ関係は修復されていないのにと疑念を抱きつつ上京し部屋に向かうと、いつもとは違って蓮は来訪に戸惑いを隠せない様子である。用事があると情交を早く済ませたがっているのを怪しんでいると、そこへ由希がやって来て鉢合わせとなり、蓮が関係しているのが彼女だと察知する。ほのかの代用品では誰も救われない、そう決意した真理恵はわざと女教師を挑発する態度に出ると口唇奉仕を蓮に施し、対抗意識を燃やした由希も服を脱ぎ捨て立ちバックでの性交を求めてくる。真理恵も加勢しての攻めに絶頂中出しされた由希は、お返しとばかりに真理恵を壁に立たせて秘所をねぶると、蓮に騎乗位でなさいと命じて自らも顔面に跨がり快感に浸るのであった。

二人との逢瀬を繰り返すうちに自信を付けた蓮は、真理恵とほのかを誘っての一泊の温泉旅行へ向かうと、すっかり義母はその気のようで長湯のほのかをよそに別の家族風呂を予約していた。真理恵と一発交わした後夜中になり、ほのかが一番端の布団で眠っているのを見ながら、蓮と真理恵はセックスを始めてしまう。ほのかに気付かれることを承知の上で、後は彼女がどう動くか一か八かの掛けに打って出たのである。数日後ほのかが動かないのに焦れた蓮は体調が悪いから来てと連絡し、彼女が部屋にやって来るなり今の自分ならねえさんを幸せに出来ると迫ると、散々迷っていた彼女もおずおずと求めに応じてしまう。

この情交で吹っ切れたのか蓮を介して三人は繰り返し逢瀬を繰り返していくが、翌春に蓮が志望大学に合格したとの報せを受け、蓮の実家でお祝いをしようということになった。今日は蓮が主役だからと三人は好きなようにしてと誘うと、手始めに真理恵に口唇奉仕してもらいながら、由希にはほのかとしてみてと命令する。レズプレイにすっかり興奮した由希が最初に壁に手を付きお尻を付き出して誘うと、真理恵やほのかも競うように並んで挑発する。まずは真理恵に中出しした後由希とも交わり、最後にソファーでほのかに騎乗位で跨がるように誘うと、絶頂から立ち直った真理恵と由希も加勢してほのかの身体をまさぐる。全員でエクスタシーに達したのを見た蓮は、早くも一物が復活するのを感じていたが、今は快感に浸り兄嫁が回復したらまたみんなでと決意を固めるのであった。

【レビュー】

変わりつつある黒本のなかで変わらぬものを持つ強み

1995年デビューで途中7年半のブランクがありながらも、前作『ねっとり熟女』がスマッシュヒットと相変わらず根強い支持を集めている鏡龍樹氏の最新刊である。未亡人ヒロインが3人に対し、まだまだ蒼い獣欲とも言える19歳の浪人生主人公との構図で、終盤は他のフランス書院文庫と同じくハーレム的な終わり方ながらも独特の存在感を堅持し続けている。

・4年前に夫を失った義母・【真理恵】(42歳)
・2年前に未亡人となった女教師・【由希】(36歳)
・夫が亡くなったばかりの兄嫁・【ほのか】(29歳)

主人公は兄嫁であるほのかに対し夫を亡くしたばかりという最悪のタイミングで告白して撃沈し、失意のまま受験に落ち上京して浪人生活を送っている。長年溜めてきた想いが兄の死によって蓋が外れたとはいえ思慮に欠けるところでもあり、その結果二人がギクシャクとしているのを真理恵も承知している。彼女は週末に通い状態で義理の息子の部屋に泊まって世話を焼くが、お互いに異性だと意識してもおり、誰の目にも届かない密室なだけに関係を結んでしまう。

真理恵との経験で自信を付けたのもあり、大型連休を利用して帰省した折に由希と再会するが、過去に一度だけ告白したのが数年を経て成就するという形である。こうして二人の未亡人と関係を続けていくが、「本当に好きなのはほのか」というしこりは残ったままで、ヒロインたちも「恋愛と性欲を混同しているのではないか」と問い掛けている。この表現は作者の得意とするところで、真理恵と由希が鉢合わせになっても破綻することなく、寧ろほのかとの関係を後押しするかの展開が待ち受けている。

一方のほのかはショック療法とも言える状況で義弟への想いに気付き受け入れるのだが、ここでも作者の描く主題である「(あのヒロインに)負けたくない」という対抗心が発露し、終盤では他の三人が驚くほどの淫らな変貌を遂げている。実は鏡作品自体はほぼこの展開なのだが、変わりつつある黒本のなかで、「変わらぬもの」を持つ作品に対するリクエストも相応にあるのでは思う次第である。






2017年に復帰された鏡龍樹さんですが、前作で「スマッシュヒット」なさったとフランス書院公式ホームページにて触れられています。

公式ホームページでの新刊紹介記事

「スマッシュヒット」はフランス書院的には「増刷」の婉曲的表現であり、1990年代から活躍する鏡さんなだけにやはり中高年のメインターゲット層に取っては、「安心・安定」の作風を買おうかなと思うのかもしれません。

個人的には鏡作品に長く接して来ただけに大体の展開は先読み出来るし、意外性に富んだ展開も悪くないよなと思います。来年も良作との出会いがあることを願いたいものです。
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tag : 大学生(浪人)主人公 熟女限定

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が300冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
一部で関係者(作家さんや編集者さんなど)と思われているようですが、全くの見当違いです。
官能作品に関わる全ての方に感謝しつつ、読み続けていきたいと考えています。

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

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