FC2ブログ

上原稜『夢の裸エプロン生活【一夫多妻】』

上原稜『夢の裸エプロン生活【一夫多妻】』
(フランス書院文庫、2018年8月、表紙イラスト:川島健太郎)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)





【あらすじ】

少子化に喘ぐ国の政策により、一夫多妻制度が推奨されたこの国でまだ若い会社員の辰馬は義母の美砂を始めとして、幼馴染みの看護師のゆかり、ハーフ女教師の樹里亜、大学生の楓の四人を妻とする。速水家はいつも姦しく常に二人がかりで精を搾り取られるが、一向に妊娠する兆候が見られず…。


【登場人物】

速水辰馬
24歳の会社員。少子化に喘ぐ国の政策により、楓・ゆかり・樹里亜・美砂の四人を妻としている。但しこの一夫多妻制度では1年以内に子をなさぬ場合は離婚という制約も付いており、全員が辰馬のことが好きなのもあって孕ませてもらおうと誘惑合戦に巻き込まれる。

速水ゆかり
27歳。辰馬の幼馴染みで遺伝子的に相性が良いことから結婚し、他の三人の妻たちとともに同居生活を送っている。最初に孕ませてもらうことで第一夫人の座を得ようと、Gカップのムチムチボディを駆使して淫らに振る舞うことも厭わない。看護師として働いているが、家事全般もそつなくこなす良妻タイプ。

速水美砂
37歳。辰馬の父親の後妻で3年前に夫を亡くしたこともあり義母として見守ろうと考えていたが、彼の妻に選ばれて戸惑いを見せながらも他の三人の妻たちが上手くいくようにと願っている。ゆかりよりも更に熟れた巨乳の持ち主。普段は家事全般を担当する。

速水樹里亜
27歳。辰馬の幼馴染みの一人で勿論彼が好きなので結婚自体は受け入れたものの、一夫多妻制度には抵抗がある様子。奔放なゆかりの監視役と辰馬が好きな楓の姉的な立場との間で口うるさい役目を果たし、自らの感情を上手く表に出すことが出来ずにいる。母がアメリカ人という金髪碧眼のハーフで、シャープで洗練されたスタイルの持ち主で、高校教師として働いている。

速水楓
19歳。辰馬の幼馴染みの一人で、辰馬自身最も好きな女性であり本来ならば相思相愛のはずだが、他の女性たちにスタイルでは劣っていると悩み引っ込み思案になっている。そのせいか未だに辰馬に裸体を見せることなく、着衣のままで情交に及んでしまう。女子大生で普段はサークルなどもあり、辰馬とすれ違い気味である。陸上部出身でプロポーションを維持しようとジョギングは欠かさずにいる。


【展開】

残業を終えて日付も変わる頃に帰宅した辰馬をゆかりが玄関で迎えてくれたが、まさかの裸エプロンに驚きを隠せぬままで、それでも下半身は欲望の兆しを見せ始める。ゆかりの口唇で精を放つと思わせ振りに誘うさまに辰馬もストレートにエッチがしたいと告げ、ゆかりが壁に手を付きヒップを突き出して来るとバックで繋がり中出しするが、そのやり取りをまさか楓が見ているとは気付く由もなかった。次の日の朝に流石にゆかりは服を着てエプロンをしていたが、樹里亜が叱るのもどこ吹く風で見せ付けるように「あーん」してとイチャイチャ振りを見せ付けてしまう。

美砂はある日二度寝の癖がある辰馬を起こそうと部屋に向かうが、ベッドの上ではゆかりがぺニスを乳谷に挟んたまま挑発するかのように見返し、美砂も乳房を露わにして競い合うように射精へと導く。これまで他人に見られてという経験のなかった美砂も嫉妬を抱き始めたようで、休日である次の日にゆかりと揃って裸エプロンになり、テーブルの下でまたもゆかりと競り合いになりながら脚で射精させてしまう。なおも二人の挑発合戦は続き美砂は庭で洗濯物を干し、ゆかりは掃除機を掛けている。辰馬は美砂が自ら望んで裸エプロンをと聞かされ、辛抱堪らんと庭に出て美砂の身体を抱き寄せると、更にゆかりが背中に覆い被さり辰馬の尻穴に指を入れて挑発する。白昼の庭で美砂、ゆかりと肉竿でお仕置きを与えたものの、まさか樹里亜が帰宅していたとは知らず…。

樹里亜は楓のことを思いやり控え目に接して来たが、辰馬がゆかりの誘惑に流されるまま交わりを重ねたことに我慢出来ず、ある晩に辰馬を呼び止め楓や自分も抱きたいと言うのなら金曜日まで禁欲なさいと命令する。そして迎えた金曜の夜樹里亜は部屋に辰馬を招くと、全裸にさせてご褒美だとオイルマッサージを施すが、俯せから仰向けにさせるとすっかりぺニスが滾っているのを見て自ら乳房を露わにして挟み込んでしまう。最早マッサージとは言えない状況下で突然ゆかりが部屋に乱入し、競い合うようにパイズリ奉仕し呆気なく特濃な精液を吐き出させてしまう。樹里亜は自分に正直になろうと決意し馬乗りで辰馬を受け入れ絶頂したが、その余韻に浸る間もなくゆかりに押し退けられ、四つん這いで辰馬がゆかりを貫くのを見届けるのであった。

樹里亜という監視役がいなくなったことで速水家の夕飯は美砂・ゆかり・樹里亜が全裸になり辰馬は食事をしていたが、その時サークルの飲み会に参加していた楓が途中で切り上げ帰宅しようとしていた。楓が危惧していた以上に淫らな光景に思わず秘所を弄ってアクメを迎えると、負けたくないと意気込みリビングへ乗り込み服を脱いだまでは良かったのだが、恥ずかしくなり部屋に逃げてしまう…。数日後落ち込む楓の部屋に樹里亜がやって来て、楓の服を脱がせると魅力的だと励ました上で、辰馬の元に夜這いしようと誘う。辰馬も楓の裸体をじっくりと見るのは初めてで、褒められて気分が良くなったところで、楓は樹里亜のレクチャーを受けながらパイズリで射精へと導く。そして騎乗位で果て結合が解かれると、今度は樹里亜が正常位で辰馬を誘い、それを見た楓は樹里亜の秘所を悪戯し絶頂へと誘う。やっと楓も素直になろうと決意し、皆の前で全裸宣言をするのだった。

ある日熱を出してゆかりの勤める病院で診察を受けた辰馬は早退けしたゆかりと楓の看病もありすぐに回復したものの、楓の作ったおじやを食べて空腹が満たされると、看病疲れでうたた寝していた楓の目を盗みゆかりが部屋に乱入する。ゆかりがシックスナインで飲精すると、楓がゆかりを押し退けて騎乗位で跨がるが、ゆかりは早く自分の番を回したいが故にちょっかいを掛けて来る。二度の放精にも関わらず今度はゆかりが辰馬を奪うと、楓は浮気性をなじりながら辰馬のふぐりや尻穴まで弄って射精を促し最早病人扱いされていないのである。

再び残業続きで妻たちとの交わりが無かった辰馬は帰宅するとベッドに倒れ込むが、お預けを食らっていたのは彼女たちも同じで、翌朝腰エプロン姿の美砂と樹里亜のダブルパイズリで呆気なくイカされてしまう。朝食を済ませて浴室へ向かうと美砂はボディソープで乳房をヌルヌルにして再び乳間奉仕を始め、樹里亜は辰馬の前立腺を刺激し射精へと導くと、休む間も与えずにアナル性交を求めて来る。樹里亜のヨガる姿を見て美砂も同じことを迫られるが、辰馬は父親としたことがあるかどうかが気になるらしく、無いと答えるとお尻の処女はもらったとばかりに嬉しそうに腰を早めていく。

これだけセックス三昧なのに誰一人として妊娠の兆候が見られない…離婚の危機を誰しもが意識し始めたなかで、美砂の提案で時間を掛けて交わろうと部屋に招かれる。とは言えすることはいつもと変わりがなく、四人で奪い合いになり口唇奉仕で果てると、まずは樹里亜、次にゆかり、楓と交わって一回ずつ中出しする。お預けになっていた美砂もいつもより貪欲なまでに辰馬の射精を促し、激しく喘ぐ様を三人の若妻たちに見られながら胤付けされるのであった。


【レビュー】

『夢の一夫多妻』(2017年6月刊行)にて約3年振りの復活となった作者は、美少女文庫では「上原りょう」名義にて複数の同人作品のノベライズ化などを手掛けており、デビュー当初からの「甘々ハーレム」路線から作風を広げようと試みを見せている。その一方でフランス書院文庫では『一夫多妻』の付くタイトルが続いていて、分かりやすい路線ではあるものの何度煎じてみても良さと悪さの両方が変わらないことに対し、そろそろ方向転換の必要性を感じさせられた作品である。

基本的な設定は前作『おいしい一夫多妻【隣の四姉妹】』(2018年3月刊行)とそう大差はなく、少子化に悩む国の方針により一夫多妻が合法化された日本であり、主人公(24歳の会社員)と遺伝子的にもマッチする四人のヒロインが妻に選ばれ、同居生活をしているところから始まっている。既に全員とは経験済みで始まりの数ページで早くも情交場面となっており、余計な説明など不要とばかりのハイテンション振りであるが、個人的にはエロさは満載だが深みに欠ける点で変わらない悪い面だと思う。

『おいしいー』と変わらない点はもう一つあり、出だしの第一章と全員集合の第七章を除き、常にメイン格&対抗格のヒロインとペアになっている点である。主人公に見て欲しいというヒロインと抜け駆けは許すまじとちょっかいを出すヒロインの組み合わせであり、全体的に忙しなさを感じる一方でエッチのバリエーションは多様で、ここはポルノ的な官能路線を志向するレーベルらしいと言えそうである。

第一章:幼馴染み【ゆかり】(27歳の看護師)の裸エプロンに煽られ玄関でエッチ

第二章:ゆかりの裸エプロンに煽られ義母の【美砂】(37歳)までも参戦、白昼の庭でエッチ

第三章:生真面目な金髪碧眼のハーフ【樹里亜】(27歳の英語教師)に叱られ禁欲を強いられるが、ご褒美のマッサージを施す樹里亜の元にゆかりが乱入

第四章:清楚すぎる幼馴染み【楓】(19歳の大学生)の為に樹里亜がアシストし3Pへ

第五章:熱で倒れた主人公を巡るゆかりと楓の看病バトル

第六章:残業がちな主人公の寝室に乱入する腰エプロン姿の美砂と樹里亜(後ろでの交わりあり)

第七章:子どもが出来ないことに悩み、みんなでラブラブエッチ

『おいしいー』は四姉妹、本作は義母と幼馴染み三人という設定の違いこそあれど、基本的には大差はなく全員が巨乳(体型にコンプレックスを抱く楓ですら難なく乳戯をこなせる)ということから、『おいしいー』が好きな読者にお勧めである。






美少女文庫を主戦場となさっている上原稜さんは一時期フランス書院文庫での刊行が途切れましたが昨年より復活し、「ハーレム王子」という呼び名に相応しく「一夫多妻」を題材とした作品を出し続けています。


夢の一夫多妻 (フランス書院文庫)
上原 稜
フランス書院
2017-08-18








漫画家の八月薫さんによる表紙の『夢の一夫多妻』が話題になりましたが、せっかくの起用であれば美少女文庫のように挿し絵を入れてみるのも試みの一つとして面白かったのでは…そう感じます。

一度話題になると似たイメージを推し続けるのは、戦略の一つとしては間違ってはいないと思います。ラノベでも見られるように1冊ずつヒロインを増やしていき、「俺のハーレム」が次第に拡大していく作り方もありでしょう。ただこうしたシリーズ化は作品を重ねていく度に売上が縮小傾向にあるのも事実であり、官能小説では特に「ヒロインとヤる」ことが主題なだけに、ストーリーに目新しいものが無いとなかなか難しいのではないかと思います。




そこを求めてはいないフランス書院文庫の場合同じような題名を付けることは、読み手に取っては「またか」となるリスクの方が高く、作り手が違うならまだしも同じ場合はなおさらその傾向が強い気がします…。美少女文庫であればよりファンタジー性が高い故にヒロイン属性を色々と変えられますし、もっと極端なことを言ってしまうと絵師さんを変えるだけでも目先の変化は付けられるはずです。




魔王魔王ハーレム
上原 りょう
フランス書院
2015-05-07









これは書き手というよりも企画する側の問題だと言えそうですが、『おいしい一夫多妻』から本作『夢の裸エプロン生活』への流れは「敢えて変えないこと」を主眼に置いた作りと言えそうで、常に3Pとなるメイン部分や全員巨乳ヒロインなことによる乳戯に偏った作りなのは却ってターゲットを絞り過ぎているような気がします。(余談ですが管理人は巨乳は好きなのでこれはこれでアリですが、やはりフェチなんでしょうね…。)

今月はたまたまなのかもしれませんが、他にも同じ題名の使い回しと思える同じ作家さんの作品が2冊出ています。




※「都合のいい○○」は上条さんでは3作連続となります。













「高慢女上司」は榊原さんでは2作品目。しかし一柳和也さんが7月に『全裸出張【高慢美人上司】』を出したばかりですよね…。







管理人のように1冊ずつどういう作品か分かっている「マニア」なら問題はないと思いますが、あまりにも似た作りに頼るのはマーケットを自ら狭めていく行為のようにも感じられます…。まぁもうそういう戦略に転換し始めているのかな…。9月のラインナップを見るとそういう印象を抱きました。
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が300冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
一部で関係者(作家さんや編集者さんなど)と思われているようですが、全くの見当違いです。
官能作品に関わる全ての方に感謝しつつ、読み続けていきたいと考えています。

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

〈リンク・トラックバック〉
基本的にフリーですし、特にお知らせ頂かなくて構いません。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
管理人のTwitter