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桜井真琴『人妻 交換いたします』

桜井真琴『人妻 交換いたします』
(二見文庫、2018年8月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)

人妻 交換いたします (二見文庫)
桜井 真琴
二見書房
2018-07-26




【あらすじ】

大学生の克美は義母となった奈保子に欲情し昼寝をしていた彼女に悪戯を始めたが、流石に本番まではと拒まれ気まずい雰囲気となる。そんな時悪友の保からバイト先の人妻・美咲を抱かせてやるから、代わりに奈保子をと頼まれて嘘をついて差し出したまでは良かったのだが…。


【登場人物】

森原克美
20歳で大学へ入学したばかり。5年前に父親が再婚し奈保子を迎えてからずっと女としての欲情を抱いていたが、やはり家族なんだと自制し続けている。高校時代からの悪友・保から夏休みにスーパーで一緒にバイトをしようと誘われるが、それが奈保子をも巻き込む事件に発展するとは思ってもいなかった。女性経験は一人だけ。

森原奈保子
36歳。軽くウェーブさせた栗色のセミロングの艶髪に、色白の丸顔で黒目がちの大きな瞳と、通った鼻筋に上品な唇と全体的に可愛らしい印象である。バストは90㎝のEカップ。森原と結婚するまではパートをしていた。実家の事業が失敗し連帯保証人として500万円の債務を抱えているが、誰にも打ち明けられずにいたところに、克美の問題が発覚し保に抱かれることになる。

奥寺美咲
42歳。克美と保が働くスーパーのベテランパート店員で、一回り年上の夫との間に高校に通う息子がいる。実は保に弱味を握られており、彼の言いなりとなり克美を騙すために表面的には新人バイトとして接している。

有紀
20代前半?克美や保のゼミの先輩で、ショートヘアの快活な美女で手足が長くスタイルが良い。保に積極的にモーションをかけているが、本人の素性を知り克美に抱かれてしまう。


20歳の大学生で克美と表面的には仲良く接しているが、家庭の事情で内面は荒んでおり美咲の弱味を握り言いなりにしているだけに留まらず、克美の家庭も壊してやろうと交姦計画を目論む。有紀に対しては終始素っ気なく、セフレ程度にしか考えていない。


【展開】

大学の夏休みを迎えて保に誘われスーパーのバイトを始めた克美だったが、ベテランパート店員の美咲の熟れた身体に惹かれていく。その一方で義母の奈保子にも欲情を抱いていたが、ある時に彼女宛の封書をうっかり開けてしまい、債務を抱えていることを知る。それを保にも話をしていたがある日帰宅すると、昼寝をしていた奈保子を見て欲情し身体に触れて悪戯を始めたものの、ぺニスを露わにして挿入しようとして咎められてしまう。眠った振りをして見逃すつもりだったが流石に本番はやり過ぎだと奈保子に避けられるようになり、鬱屈した気持ちでいたところに保から美咲を抱かせてやるから、代わりに奈保子が欲しいと計画を持ち掛けられる…。

保の提案では克美がギャンブルでこさえた借金を自分が肩代わりしたと嘘をつき、その代償に奈保子を抱くとのことだったが、想い人をおいそれと差し出す訳にはいかず返事を留保し続ける。そんな克美に業を煮やしたのか保は早々に美咲の同意を取り付けたようで、スーパーの倉庫でわざとパンモロするように誘われ、ぺニスを扱いてもらい口唇奉仕で精を抜かれてしまう。その晩にラブホテルでベッドインした克美はもう後には退けぬと、奈保子に嘘をつき保に抱かれて欲しいと涙を見せながら懇願する。

奈保子は仕組まれた罠だとは知らず喜色満面の保に迎えられ部屋に入ると、やはり人妻だから嫌だと必死に抗うものの、いきなり口唇奉仕を要求され息子と同い年とは思えない巨根を咥えさせられてしまう。飮精も初めてでショックにうちひしがれる間もなく、奈保子は洗っていない身体の匂いを嗅がれたり、指でのピストンで絶頂を迎えたりした後にバックで犯されて中出しされる。奈保子の気持ちなどお構い無しの保は、一晩中ヤるからと嬉しそうに彼女を浴室へ導くのであった。

翌朝奈保子の帰宅を待っていた克美は健気に振る舞おうとする義母を見て謝罪すら出来ず、保に呼び出されると奈保子との嵌め録り動画を見せ付けて勝手に盛り上がる悪友に対して複雑な感情を抱き始める。それでも今度はスワッピングだと誘われて断れず、またも奈保子を騙すという罪悪感に駆られながらも、保の部屋で義母が犯される場面を覗き見てしまう。悪いことに関しては頭が回るようで、保は自分が脅して克美を呼び出し隣の部屋に拘束し、美咲に逆凌辱された体にしていたが…。襖が開けられ母子対面となった時のショックは奈保子の方が上で、保の黒い視線に抗うことも出来ずに次は母子相姦だと約束させられてしまう。

流石に克美も保と一緒に働くことなど出来ずにバイトを辞め、その晩は居酒屋で酒に溺れていると、そこへ有紀がやって来てさりげなく身体をタッチして部屋に誘われる。これも保の罠なのかと思いながらも捨て鉢な気持ちで有紀を抱いてやろうと決めたが、どうやら有紀はフラれたみたいだと騎乗位で跨がり本気のようである。行為を終えると有紀は浮気を疑い保の部屋のAIスピーカーに細工をしたようで、奈保子に連絡して次の約束の時間はあと30分後らしい。有紀の部屋を出て目的地に向かう途中で美咲から電話があり、保の荒んだ理由が分かったところで彼の自宅に到着する。部屋には奈保子と保だけしかおらず、克美はこんな茶番なんてと冷静になり保に対し奈保子を連れて帰ると告げ、後は好きにしたら良いと捨て台詞を吐き立ち去る。

かねてから一人暮らしを勧められていた克美は次の日の昼間に自室で物件を探していると、そこへ奈保子がやって来たものの、意外なことに彼女の方から口付けを求められ…。


【レビュー】

二見文庫×桜井真琴の組み合わせによる「官能エンターテインメント」作品も本作で4作品目となる。これまでの3作品が寂れたホテルの建て直し・人妻たちとの人生の再出発・人事抗争が絡むオフィスものと「活劇」を盛り込んだ作風だったのに対し、今回は人妻交換(スワッピング)を題材としたシンプルな官能作品となっている。

悪友の【保】に唆されて父の後妻である【奈保子】(36歳)を与える代わりに、バイト先のスーパーで働くパート人妻の【美咲】(42歳)を抱かせてもらうことになった主人公の【克美】(大学生)だが、義母に対する欲情を抱くも義理の母子というのもあり想いを告げられずにいた。保が何故美咲を提供出来るのか、奈保子に拘る理由は何かは終盤で明かされる訳だが、一時の快楽のために義母を差し出したのが失敗だと分かるのは、奈保子が保に抱かれてからである。初めての時は克美がその場にはおらず、後に保が収めた動画によって奈保子が乱れる様を見せられてしまうが、後悔とともに背徳を感じてしまう。

一種の寝取られと言えるもので克美はもう繰り返すまいとするが、脅迫材料を得た保により母子対面でのスワッピングを果たし、更には母子相姦まで企てようとエスカレートしていく。克美が保の異常性に気付く過程では、保の恋人である【有紀】(大学生)との情交場面も用意されてはいるが、あくまでも話の彩りの一部に過ぎない。見所はやはり可愛らしくて清楚な奈保子が息子に騙されていると気付くまで保に翻弄され続ける場面であり、女性の心理描写を得意とする作者らしく快感を強いられながらも反発する様が綴られている。

最後に一件落着となるも互いに乱れる様を見てしまってはもう以前の母子に戻れる訳もなく、一人暮らしを始めようとする克美に奈保子も拒めず、今後も…を窺わせる終わらせ方に若干の物足りなさも感じた次第である。






レビューに挙げた通り二見文庫(官能レーベル)での桜井真琴さんの刊行も四作品目となります。「官能エンターテインメント」と謳われているように、情交場面もある程度盛り込まれていて、本作の主題である「スワッピング→寝取られ」というのも好きな読者であれば満喫出来るのではと思います。

AmazonではDSKさんや私だけでなく、複数の方からレビューが挙げられており、どうしても「寝取られ」という作風もあって評価はさまざまなようですが、多くのレビューを集めていること自体今後への期待の現れとも解釈できそうです。

桜井真琴さんは女性向け官能作品も多数刊行なさっており、こちらの方がもしかすると強い支持を集めているのかなと感じられますが、来月9月には竹書房ラブロマン文庫にも進出されることが分かりました。










DSKさんのブログ記事でも触れられているように、桜井さんの別名義が「桐島寿人」さんでフランス書院文庫で三作品を刊行され、今年にはマドンナメイト文庫でもデビューなさっています。




姉姦 (フランス書院文庫)
桐島 寿人
フランス書院
2012-08-17














マドンナメイト文庫では、女装男子が姉や叔母と相姦関係を結ばされるという「らしい」作品ですね。








同じ官能作品にジャンルされていても、レーベルによってそれぞれに方針が違うのは当然のことです。フランス書院文庫では「誘惑作品」と「凌辱作品」で大きく二つに分かれており、本来であれば一人の作家さんが誘惑だけ、凌辱だけというのは不自然な印象もありますが、現実的に見れば作風が変わる→ブレていると見られてしまう可能性もあります。

(現に管理人もそこに近い考え方ですが、ブログやAmazonレビューで発信している以上はもう少し気を遣うべきところではと考えてはいます。)

「誘惑と凌辱の両方が書ける」は皮肉なことに、フランス書院自身の区別化戦略によって却って足枷にもなっているように感じます。これまでにもハイブリッド戦略と言って作風転換を果たしたものの、数作で元に戻すということの方が多い気がします。

話を桐島さん名義に戻しまして『姉姦』から数年経っての誘惑作風が『美熟女ざんまい』、その次は『言いなり面接』ということで正直『美熟女‐』の良さに惹かれていただけに作風転換についていけないというのが当時の管理人の本音でした。

桜井さんの竹書房ラブロマン文庫での新作は『美熟女‐』路線を窺わせる題名ですし、もしかすると当時書きたかったことを今ならばこうするということかもしれませんね。楽しみにしています。
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tag : 大学生主人公 寝取られ作品

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が300冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
一部で関係者(作家さんや編集者さんなど)と思われているようですが、全くの見当違いです。
官能作品に関わる全ての方に感謝しつつ、読み続けていきたいと考えています。

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
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