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辻堂めぐる「処女の甘い匂い 僕のハーレム黄金時代」

辻堂めぐる「処女の甘い匂い 僕のハーレム黄金時代」
(マドンナメイト文庫、2018年4月、表紙イラスト:大柴宗平)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)






【あらすじ】

冴えない中年童貞の祐輔はリストラに遭い、しかも同窓会でクラスメイトとの境遇の違いに失望し、衝動的に橋から身を投げようとして怖じ気付き思い留まろうとする。しかし運の悪いことに足を滑らせ川へ転落していくなかで、中学時代に粗相をしたあの時から人生をやり直したいと念じると、まるでラノベのように転生に成功し少女たちにモテモテの生活を送るのだが…。


【登場人物】

小嶋祐輔
40歳くらいの独身中年。中学の時に教室で粗相をして以来イジメに遭って卑屈な性格になり、受験に失敗したり職を何度も変えたりと冴えない人生を余儀なくされた。女性経験はない。同窓会で中学時代のクラスメイトと再会するが、彼らとの境遇の違いにショックを受け衝動的に橋から身を投げようとして気を取り直すものの、誤って足を滑らせ転落してしまう。

※祐輔が中学時代に時間遡行している世界が主な舞台となるため、純子を除いたクラスメイトたちは祐輔と同じ中学2年生の設定となります。(純子も含め全員処女)

平岡芽衣子
祐輔と同じ軟式テニス部に所属し、席も隣同士でいつも優しく気配りしてくれていた。品行方正を絵に書いたような真面目な振る舞いだが誰にでも好かれており、そこそこ胸も発達している。現在世界では同級生である病院の御曹司と結婚している。

清水愛希(あき)
陸上部所属でポニーテールの似合う日焼けした肌に童顔の美少女。現在世界では不良に暴行を受け中学2年の夏休みを境に一旦陸上から離れるが、高校に入ってからは再び陸上に打ち込み、駅伝大会の代表に選ばれるほどになる。結婚して一児の母となり、しのぶの子どもと同い年ということもあり親しくしている。

冴木しのぶ
祐輔の隣の家に住む幼馴染みで当時から165cm近い長身で、新体操部に所属しながらも胸もよく発達している顔立ちのくっきりした美少女。現在世界では大学の時に引っ越しして以来祐輔とは疎遠になっているが、結婚して一児の母となっている。

香月夏恋
水泳部に所属するハーフの美少女。本来は金髪碧眼だが小学時代にイジメに遭って転校して以来、髪を染めて黒のコンタクトをしている。その時に守ってくれた祐輔に想いを寄せていたが、再会して自分の容姿が変わってしまったのもあり、正体に気付いてくれずツンケンとした態度を取っている。現在世界では中学2年の夏休みに上京してアイドルデビューするも人気にならずに引退し、アパレル会社の社長として手腕を発揮する。

美原純子
祐輔たちの学校に二週間教育実習生としてやって来た教師の卵。際立った容姿にEカップの巨乳で何かと男たちから性的欲望の対象にされることにうんざりし、母娘二人の恵まれない境遇も相まって控えめに振る舞う癖がついている。現在世界では教頭になってはいるが、相変わらず独身のまま。


【展開】

会社をリストラされた祐輔は中学時代の同窓会に参加するが、クラスメイトたちの幸せそうな境遇に引け目を感じ咄嗟に嘘をつくものの、すぐにバレて嘲笑を浴びるだけだった。芽衣子の顔を見たら命を絶とうと同窓会の帰りに川に掛かる橋の欄干に足を掛けたが、やはり怖いと断念したところで足を滑らせ転落していくなか、あの中学時代の失敗さえなければ…と強く後悔する。
そして目覚めると祐輔は中学時代の教室で授業を受けていて、猛烈な腹痛に耐え切れずに粗相した記憶が甦り、教師の制止を振り切りトイレに駆け込み事なきを得た。どうせ夢なんだからと前向きに過ごそうと決心したものの、何故か中学に通う少年の身体なのに一物だけは大人のままであり、性欲を持て余す毎日である。そこで早朝ジョギングを始め愛希と仲良くなるが、ある日不良に絡まれ恐怖のあまりに愛希がお漏らししたのを見て、祐輔は馬鹿力を発揮し打ちのめしてしまう。これが好意をもたらしたのか愛希から放課後に陸上部の部室で手でしてあげると誘われるが、祐輔はどうせならとブルマ姿の愛希のお尻を触り、バックで素股同然にして愛希のお漏らしに合わせて射精する。

中間テストで祐輔は学年二位にジャンプアップして流石にしのぶから不自然だと言わんばかりに怪しまれるが、勉強を教えてと部屋を訪ねて来るといきなり部屋を覗いていたでしょと問われて困惑する。祐輔はしのぶが疚しいことをしていたかと聞き返し彼女がオナニーしていると知ると、恥ずかしいことではないから見せ合いっこしようと提案する。しのぶの手扱きで溜まっていた精を吐き出すと、白濁で汚れた身体を綺麗にさせてと土下座して求めペッティングで軽い絶頂を与えると、夜中に再び窓越しにやって来た彼女に顔面騎乗してもらって潮を吹かせるほどイカせるのであった。

愛希やしのぶとはペッティング止まりで祐輔は早くセックスがしたいと苛立つが、ある日水泳の授業で熱中症になり教育実習生としてやって来た純子に介抱してもらう機会を得る。初心な振りをして性の悩み事を打ち明ける祐輔に対し、これまで男性に消極的な性格に嫌気が差していた純子も自分が変わるきっかけになればと思い同意してくれて、放課後に女性の身体の仕組みをレクチャーしながら正常位で教え子を受け入れてしまう。しかし祐輔とは一度きりのつもりでいただけに、そのまま実習期間が過ぎ純子は旅立っていく。

上京しての修学旅行で祐輔は夏恋から冷たい態度を取られて首を傾げつつ、その晩優等生の提案で女湯を覗き見しようと提案されたものの、大人の女を知った祐輔は気が乗らないと反対する。しかし仲間が捕まり祐輔が首謀者だと冤罪を着せられ、夏恋たちの部屋に連れ込まれ尋問を受けるが、肝心のしのぶは素知らぬ顔で脱がせて恥ずかしい思いをしてもらおうと焚き付ける始末。こうして祐輔は夏恋や愛希、しのぶの三人に勃起を鑑賞され、射精させた人がご褒美を与えるという謎のルールになり、競い合うように少女たちの口唇奉仕を受けた末に夏恋の口内へ射精してしまう。
修学旅行から戻ったある日の放課後、夏恋は祐輔を視聴覚室へ連れて来ると、本当に私のことを覚えていない?と問い、コンタクトを外して裸になってしまう。金髪のヘアに碧眼でやっと祐輔は思い出したようで、小学時代に助けてあげたハーフ美少女が夏恋だと理解し、二学期からアイドルになるために上京するからと告白を受ける。グループには恋愛禁止の掟があり思い出作りのために抱いて欲しいと求められ、祐輔は念願の中学少女との性交に感極まりながらも処女を卒業させるのであった。

台風が接近中のある晩祐輔は「過去の体験」から川が氾濫し校舎が浸水したことを思い出し、暴風雨のなか芽衣子が可愛がっていた飼育小屋のウサギを助けようと後先顧みずに学校へ向かう。芽衣子も小屋の鍵を持ってやって来てケージに入れて連れ帰ろうとしたが、想定よりも早く川が氾濫し校舎へ避難したものの、本来なら犠牲になるはずのウサギを助けたために、その代償とばかりに芽衣子の命を狙うかのように超常現象が相次いで発生する。祐輔は過去を変えた罰を受ける覚悟を決め、芽衣子の純潔を奪うことで何とか災厄を振り払おうとするが、彼女と交えた後に救助ヘリに乗ったレスキュー隊に救出されるものの…。


【レビュー】

本作でデビューとなった作者の辻堂めぐる氏だが、マドンナメイト文庫でもそれほど大々的に「新人として」宣伝されている訳ではない。また実際に作品を読んでいくと文章自体こなれている印象であることから、全くの新人な訳でなく既存の作家の別名義という気がする。

作品自体は冴えない人生を余儀なくされた40歳近い主人公が、同窓会で再会したかつての仲間たちの境遇と比べられて悲観し橋から身を投げようとするも、踏み留まろうとして誤って転落し辿り付いた先が中学時代というタイムスリップを題材としたものである。近年では「転生もの」と言い換えた方が分かりやすいかもしれないが、舞台は主人公が転落人生を歩むきっかけとなる直前で、けれども内面的には中年で一物は少年らしからぬ大人のモノという点がいかにも官能作品らしい。童貞ながらも中年らしくネットリと味見していくのもまた官能面でほどよいスパイスとなっている。

攻略対象はクラスメイトの4人と教育実習生の合計5人(全員が生娘)で一応はメインヒロインと呼べる少女はいるが、それぞれに見せ場を持たせているせいか本命と言うまでのインパクトは無いように感じる。クラスメイトたちは優しく気にかけてくれるメインヒロイン(軟式テニス部)、隣人幼馴染み(新体操部)、陸上部の美少女、主人公に片想いのハーフ美少女(水泳部)で、一応は「ハーレム」と謳われているものの一人ずつ順に摘まみ食いという方が正しいのかもしれない。ヒロインの年齢が年齢だけに本番に至らない少女もいるし、少女たちがいずれもスポーツ部所属なのでコスプレめいたプレイもある。官能描写はあっさり目だが中身は中年男と少女という倒錯した状況は楽しめるし、ストーリー自体もしっかりしているので、ライトな転生官能小説を読みたいという方にオススメである。






比較的無難な作風で収まるフランス書院文庫に比べ、マドンナメイト文庫は美少女系の作品やフェチな要素に特化している印象を受けますが、ワンポイント(一作品で終わる)の作家さんも意外に多いような気がします。多様化という言葉が流行りになっていますが、まさにマドンナメイト文庫がその言葉にあてはまるように思います。

本作の主人公は心は中年ですが性の体験自体はなく、主なヒロインたちもみな処女というところから少年と少女の情交なのですが、時代遡行というエッセンスがその背徳性を薄める効果に繋がってもいます。「登場人物はすべて18歳以上です」という売り文句がありますが、その辺りに配慮した作りと言えるでしょうね。
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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が300冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
一部で関係者(作家さんや編集者さんなど)と思われているようですが、全くの見当違いです。
官能作品に関わる全ての方に感謝しつつ、読み続けていきたいと考えています。

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

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