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上原稜「おいしい一夫多妻【隣りの四姉妹】」

上原稜「おいしい一夫多妻【隣りの四姉妹】」
(フランス書院文庫、2018年3月、表紙イラスト:松原健治)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)





【あらすじ】

国策により少子化に悩む解決策として一夫多妻制度が認められた日本で、偶然にも信也は隣家の四姉妹と結婚を認められる。しかし一年以内に懐妊しなければ婚姻関係の解消を求められるため、姉妹たちは何とか信也の子を宿そうと毎夜に渡り子作りセックスをするが、みな独占欲が強く誰か一人と落ち着いて出来ないのが悩みのようで…。


【登場人物】

立花信也
高校に通う少年。信也が産まれて間もなくに母を亡くし、父親は隣家の望月夫妻が海外で新規事業を立ち上げる為にその共同代表として一緒に渡航している。国による少子化対策として望月四姉妹との結婚が認められ、四人と同居して夫婦生活を始めるも、一年で懐妊しなかった場合婚姻関係の解消を迫られ、毎晩のように子作りに励んでいるのだが懐妊する兆しがなく…。

立花美菜子
32歳。父親が設立した貿易会社を引き継ぎ、現在は社長として経営に携わっている。結婚していたが夫が亡くなり、実家に戻った時に信也の妻の一人に選ばれる。四姉妹の中でも最も豊かな胸乳の持ち主で、腰まで届く黒髪を一つにまとめ淑やかな印象を与えるが、穏やかそうに見えつつもさりげなく長女の特権を振りかざしている。

立花綾女
27歳。美菜子が社長を務める会社で営業担当として手腕を振るっており、肩までギリギリ届くくらいの髪型にクールさを湛えた美女。結婚歴はあるが夫の浮気により離婚し、信也の妻の一人に選ばれる。女王様気質で信也を舎弟扱いするが、実は姉妹思いの優しい一面も持ち合わせている。

立花翔子
20歳。外語大学に通うスポーツ万能な美女で、茶色い髪をポニーテールにし溌剌とした印象を与える。日に焼けたアスリートボディだが胸やヒップの張り出しは女性らしい丸みを帯びており、夫の信也に対してはベタベタに接してくる。姉二人にはいつもやり込められているためか、栞にだけは強気な姿勢を崩さない。

立花栞
17歳?の高校に通う少女で信也より一つ年上。元々婚姻関係になる前から信也と付き合っており、互いに童貞処女を卒業した間柄。腰ほどまで伸ばした髪型と大人しい性格で落ち着いた印象だが、歳の近い翔子に対してはライバル意識を剥き出しにしている。


【展開】

望月家の四姉妹と結婚し信也は同居生活を始めたものの、毎夜のように誰と一緒に寝るかで喧嘩になり翔子と栞が主張するなか、綾女は社会人としての特権を振りかざし今晩は私だと宣言する。しかし美菜子は私は社長だからと切り出し結局は彼女の寝室で行為を始めるも、いつの間にか綾女が寝室にいて美菜子とどういう風にするのか披露する羽目になり、綾女が早く自分の番を回して欲しいのか姉にちょっかいを出してしまう。バックで綾女と交わっていると、今度は意趣返しのつもりか美菜子が妹の身体を弄り始め、信也は立て続けに精を搾り取られるのであった。

初夏を迎え信也は栞と一緒に登校していると、翔子が絡んで来て話題になっているクレープ店に行こうとデートに誘われ帰りに三人で行く約束をするが、ゲリラ豪雨に遭い早々に自宅に帰ってくる。濡れた身体を暖めようと浴室に向かうが何故か翔子と栞がやって来て、ソーププレイの果てに翔子の乳谷で果てると、今度は栞が私の膣中で綺麗にしてあげると対面座位で股がってくる。美菜子と綾女の時のように姉妹で競い合って連続で三度射精させられ、さすがに信也も疲れを隠せずにいたが、二人の幸せそうな顔を見ると満足気に微笑むしかない。

ある日の朝信也は下半身の違和感に目覚めると、綾女と栞がお目覚めフェラで奉仕しているのが見えて快感に堪らず射精すると、まだまだ時間はあるからとダブルパイズリを受けて二度目を発射してしまう。この日は美菜子と翔子が風邪をひいてしまったらしく、決して料理が得意とは言えない綾女と栞が夕食を作ってくれたが、邪魔者が寝室に籠っているのを幸いとばかりに二人とも裸エプロンで挑発を仕掛けてくる。食卓でオムライスを味わっている信也の足元に回った二人での口唇奉仕は結局は綾女に一人占めされてしまい、栞も負けじと立ちバックで誘うものの綾女にちょっかいを出されてしまう。綾女はへたれて椅子に座った信也に跨がり主導権を握ろうとするが、栞と信也の連携プレイにやり返されかつてない絶頂を味わうのであった。

風邪が治った翔子から美菜子とともに朝のジョギングに誘われた信也だったが、揺れる巨乳よりもぱつぱつの桃尻に欲情を覚え勃起が隠し切れないほどになり、途中の公衆トイレに逃げ込み一発抜こうとする。しかし美菜子と翔子が乱入してきてそんなにお尻が好きならばとスパッツ越しにぺニスを挟まれて射精してしまうが、二人のお尻を剥き出しにするとすぼまりを悪戯しながら口唇奉仕を要求し果てていく。その三日後綾女が出張、栞は友人宅に泊まりに行っており、翔子の提案で三人で川の字になって寝ようと信也を挟む形で美菜子のベッドへ並んで眠ることに。信也は美菜子からお尻を弄られたのが忘れられないとおねだりされ弄り始めると、背中越しに翔子が張り付いてきて後ろの処女をあげるからと誘われる。翔子は美菜子が眠りについたと思い込んでいたようで驚きをみせたが、姉妹で競い合うようにアナルセックスを求め、信也は代わる代わるに肛穴を貫き二人の背中へ白濁を浴びせ愛の証を見せる。

夏を迎えたある夜中にトイレへ行こうとした信也は酔い潰れて玄関でぐったりしている綾女を見付けるが、どうやら仕事でセクハラ紛いのことを受け怒りに任せて商談をぶち壊しにしたようである。いつになく弱気な様子の綾女を可愛いと思い勢いで玄関でエッチをしたものの、信也が風邪をひいてしまい本人より綾女の方が弱気な様子で、しかも風邪が治って1週間振りのセックスで信也が全く勃たないと見るやすっかり自分のせいだと落ち込む始末。
一緒にいた翔子は励ますつもりで姉に挑発的な言葉を投げ付けると、綾女が立ち直ったようでたまには趣向を変えてと二人でナースコスプレを提案する。しかも父親に事情を話したらしく薬まで用意していて、二人の口唇奉仕だけで溜まっていた精液を発射すると、まずは翔子から騎乗位で跨がられる。いつものように綾女が邪魔をしてくるが、翔子は取っておきだとばかりに身体を旋回させアニリングスを求めると、綾女の常識には及ばないようでその勢いに手をこまねくしかない。それでも綾女は気を取り直し女王様よろしく迫ると、翔子に悪戯され信也に突き上げられながら恥顔を披露してしまう。

信也との婚姻関係を始めて半年が経ち牽制し合っているのがまずいのか誰一人懐妊の兆しが窺えず、そこで美菜子から温泉宿の予約を取ったから環境を変えようと発案し、元々恋人だった栞も姉たちの同意を得られてほっとする。宿で有名な子宝の湯に浸かった四人は早速信也のいきり立ちを見て皆で奉仕して射精させると、部屋に戻りまずは栞から子作りを始め、次は翔子、綾女、美菜子の順に交わっていく。結局はいつものノリで誰か一人と交わっている間に他の三人の邪魔を受けるが、信也は連続射精の疲れを感じながらも幸せを実感するのであった。


【レビュー】

美少女文庫の主力作家の一人である作者は近年同人作品を原作としたノベライズの方が多く、ならばフランス書院文庫ではオリジナルのハーレム作品を書こうということではと思われ、「国策による一夫多妻」が認められた世界を題材としている。前作『夢の一夫多妻』と世界観は同じだが作品間で登場人物の繋がりはなく、メインヒロインを特に置かない形で隣りの四姉妹との「子作り」を意識した情交を主体とする。というのは一夫多妻制度には「1年経って懐妊しなかった場合は離婚」という条件付きだからで、しかしこれが生かされるのは最後の1章のみなのがちょっと勿体ないように感じられる。因みに出だしからヒロインたち全員と籍を入れており、毎日のように関係を持っている状況なので、生娘は一人もいないのが特色の一つである。

第5章までは四姉妹のうち常に2人が登場するように設定され、どこの章から読んでも基本的に問題の無い形に仕上がっており、さながらオムニバス作品の趣すら感じさせる。それだけに主人公やヒロインたちの設定は深く作り込まれてはおらず、個人的には同じ4人ヒロインでも一昔前の作品では主人公と関係する背景を持たせていたのと比べると、やや方向性が変わったのかなと思われた。

第1章:長女【美奈子】(32歳の未亡人社長)×次女【綾女】(27歳のバツイチOL)による寝室での奪い合い
第2章:三女【翔子】(20歳の女子大生)×四女【栞】(主人公の1つ上の女子高生)による浴室でのご奉仕合戦
第3章:綾女×栞で裸エプロン
第4章:美奈子×翔子で後ろでの交わり
第5章:綾女×翔子でナースコスプレ

やや気になるのは第4章で突然攻略対象が変わったり、第5章では体位からして相当アクロバティックなことをしないと難しいかと思われるプレイ(繋がったままでのアニリングス)に興じたりと、ややスムーズさに欠ける面もあったためやや評価を下げざるを得ないところも窺えた次第である。

第6章:美奈子×綾女×翔子×栞で全員

競い合うことから協力して「子作り」に励む方向に転換したとはいえ、一人と交わっていると他のヒロインに悪戯されるというのはこれまでと変わりなく、せめて終盤だけでも違った展開にしても良かったのかなと思う。






上原稜(上原りょう)さんはフランス書院文庫では2014年7月以来主戦場である美少女文庫の執筆に専念されていたのもあり、この間に同人作品のノベライズを刊行なさっています。

橘さん家ノ男性事情
上原 りょう
フランス書院
2016-06-01



本作は原作で高い人気を誇っており、その影響が過半であるという一面も否定できません。管理人自身は強烈なNTR作品と事前に知っていただけに購入していませんが、某巨大掲示板やAmazonなどのレビューを見る限り必ずしも「Win-Win」の組み合わせとは言えなかったと思います。その後にオリジナル作品を出してもイメージは付いて回り、再びノベライズ作品中心の執筆に移っていくからです。







優等生 綾香のウラオモテ (美少女文庫)
上原 りょう
フランス書院
2018-02-09



一つご理解いただきたいのは管理人自身はノベライズ作品が悪いというスタンスではありません。しかし上原さんが得意とする「ハーレム作風」と、これらの同人作品が持つ強烈な個性が噛み合っているのかどうか。これは疑問の付くところです。その上で本作の話に移ると「最終章を除いて情交場面は全て3P」に特化しており、チャレンジ精神は評価したいのですが、拙Twitterで述べたように「全てチョコレート味のケーキバイキング」を味わっているようなくどさを感じたのです。フランス書院文庫でも上原作品は色々と手を掛けて変化を模索していた時期もありましたし、本作は原点に帰ってこれが自分の得意パターンを押し出すのは分かるものの、情交ありきの場面を繋いだだけのように窺えます。

情交ありきがポルノ小説、だから話が有っての官能を盛り込む一般寄りの作品とは違うのだという意見も分かります。さじ加減の難しいところだとは思いますが、管理人個人の意見としてはどれだけ情交場面を詰め込んでも(羅列しても)興奮をそそるものがないと官能小説としては違うよねということです。意外なことに一冊全て目を通してみて「おっ」と思わせるのは、実はシンプルなものなのかもしれませんね。
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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が300冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
一部で関係者(作家さんや編集者さんなど)と思われているようですが、全くの見当違いです。
官能作品に関わる全ての方に感謝しつつ、読み続けていきたいと考えています。

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

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