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桜井真琴「彼女の母と…」

桜井真琴「彼女の母と…」
(二見文庫、2018年3月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)

彼女の母と… (二見文庫)
桜井 真琴
二見書房
2018-03-26




【あらすじ】

中堅商社に勤める冴えない営業マンの涼太は毎日のように課長の礼子に叱責されてばかりで、飲み会で知り合った女子大生の千佳との情交が慰めであったが、ある日彼女の部屋に礼子が訪ねて来てしまう。何と礼子は千佳の母親で手切れ金を渡し関係の清算を訴えるが、涼太はここぞとばかりに娘の身代わりを要求し…。


【登場人物】

田宮涼太
26歳で中堅商社に勤める営業二課の社員だが、成績はお世辞にも良いとは言えない。元々は営業一課にいたが成績が振るわずに二課に異動した。女を口説きエッチをするのが得意というタイプで、飲み会で知り合った千佳とセフレ同然の関係にある。風俗通いが好きでサド系の性格もあり、自慢の巨根を駆使しての責めを得意としている。

柏木(紺野)礼子
42歳。涼太の上司で営業二課の課長。社長の北山とは従妹の関係にある。一回り年上の夫は官僚でひとり娘の千佳がいるが、会社では旧姓の柏木を使っていたので、涼太も全く気付かなかったようである。肩まで伸ばしたストレートの髪型で、巨乳でメリハリのある肉感的な身体付き。仕事では厳しく涼太もその期待の裏返しから、度を超えた叱責を受けることが多い。

紺野千佳
20歳を過ぎた女子大生で、愛くるしく癒し系でおっとりとした女性。礼子の長女で母親譲りの巨乳でEカップ。飲み会で涼太と知り合い、サド系の彼に対し従順で言いなりになる性格と上手くいっている様子。

渡瀬夏希
26歳の専務秘書。栗色のショートボブの髪型で年の割には妖艶な雰囲気を漂わせている。日本人離れしたモデル並みのスタイルで、出世欲が強く涼太のような末端の社員には明らかに見下している節がある。

松木志穂
44歳。涼太の勤務先の総合商社の取引先である化学会社の社長。営業一課の社員と結託しコスト削減と称して質の悪い原料を納入している。礼子とは旧知の仲で、女性にしか興味がないらしい。


【展開】

営業成績が振るわずに他の社員の前で「使えない」とまで叱責を受けた涼太は、いつか鬱憤を晴らしてやると思いつつ仕事を終えて志穂の部屋を訪ねると、朝約束した裸エプロン姿になっていないことに不満を抱く。何だかんだ言いながらも言いなりになり裸エプロンになった志穂を涼太は後ろ手に縛り、シンクに押し倒して立ちバックで責めていると、娘の様子が気になった礼子がやって来る。
次の日に礼子に会議室へ連れ込まれ手切れ金を渡すから志穂と別れてと求められるが、娘を溺愛しているのが分かったようで涼太はならば礼子が代わりになってと要求し、渋々ながらも承諾をもらうと今すぐとばかりに後ろ手に拘束してしまう。パンティとスラックス越しに肉塊の逞しさを感じた礼子は身体の欲情を抑え切れず、それを見抜いた涼太は乳房と秘所を愛撫した末にぺニスを取り出して挿入しようとするが、そこへ一課の社員が話があると礼子の名を呼ぶ声がドア越しに聞こえて来て声を出すまいと悶える礼子を犯しながら、涼太は絶頂を迎える寸前に膣からぺニスを抜き下腹部へ白濁を吐き出す。

涼太はある日紺野が泊まり掛けで出張する日を見計らい旅行の計画を立てると、深夜バスで座席ごとにカーテンで仕切られているのを良いことに礼子の席にやって来てギャグホールを噛ませて悪戯を始める。礼子が尿意を催したのを見るや敏感な突起への愛撫を強め、用意したお茶のペットボトルに用を足させ徹底的に恥辱を与えると、更にリモコンバイブを秘所に咥えさせてしまう。翌日まんじりともせず顔を赤らめていた礼子を見た千佳に不審を抱かれるが、旅館に着いて露天風呂に行かせると涼太は絶好の機会とばかりにイラマチオを強いて飲精させ、更に千佳が眠りに就いたのを確認してから対面座位で露天風呂に入りながら交わり中出ししてしまう。

数日後社長が解任され専務が代表に就くと発表があり、実は社長の従妹である礼子も課長職を解かれ子会社に出向することとなったが、涼太は会議室に連れ込まれ凌辱を強いた罪滅ぼしとして真相を暴くよう命じられる。恥辱の動画があると切り出しても礼子から出来るものならやってみなさいと反撃され、涼太は現実はそう甘くないと痛感しつつも身体でのご褒美を示唆されて渋々ながらも調査を始める。
専務秘書の夏希を調査すると専務だけでなく二股で愛人生活をしていたという事実を掴み、ある晩涼太は夏希をホテルへ呼び出してクーデターの裏事情を吐くよう求めるが、夏希が口を割らないと見るや口止め料として肉体関係を迫る。礼子から仕入れた情報では礼子にはサドの気があり、涼太はM男になって命令に従いネクタイで腕を拘束され夏希の愛撫を受ける。キモいと詰りながらもファザコン気味の夏希は若い男の怒張を見るのに慣れていないようで、恐る恐る跨がり秘所へ挿入するが、涼太は拘束を解くと夏希の腰をガッチリと掴み激しい突き上げで絶頂に導いていく。その二日後秘書室で専務の話を聞こうと涼太が訪ねると、タイミングの良いことに専務がやって来て、涼太はデスクの下に潜り込み夏希に悪戯を仕掛けながらも専務の企みを掴むのであった。

営業一課の営業マンが専務と結託してマツキ化学に便宜を図っていると証拠を掴んだものの、肝心の志穂社長はレズビアンで夏希のように肉棒でメロメロにする訳にはいかず涼太が悩んでいると、何と千佳が身体を張って志穂と会ってくれるとの申し出を受ける。そして約束の晩に涼太はホテルの部屋のクローゼットに潜んでいたが、危うく見付かりそうになり千佳の機転で志穂に抱き付いてみせたものの、志穂は芝居と知っていた上で千佳の身体を求める。涼太は目の前で恋人が女に寝取られる倒錯に興奮し、二人が貝合わせで激しく喘ぐのを見ると我慢出来ずにオナニーを始め絶頂に合わせて射精してしまう。

千佳の潜入調査が礼子にバレて涼太は危ない目に遭わせないでと叱られるが、イマイチ解任劇の真相が掴めずに礼子の計らいで社長室で社長と対峙する機会を得る。マツキ化学への便宜は社長も黙認の上でのことと、正義感の強い礼子がそれを知れば会社の存続も危うくなるからとことの経緯を聞き出した涼太。その頃礼子は専務と話をしていたが突き飛ばされた拍子に頭を打って気を失ったらしく、意識を取り戻すと専務の別荘で吊り下げられていた。専務の本意を知った礼子は専務の嬲りものにされ、いよいよ犯されると身構えたその時、涼太が警官を連れて助けにやって来る。こうして一件落着と思われたが…。


【レビュー】

女性向け官能小説を中心に活躍する作者による二見文庫第三作は、「彼女の母と…」という題名や、「お嬢さんの代わりに、おかあさん、お願いしますー」という帯の宣伝文句の通り彼女の母【礼子】(42歳)がメインヒロインである。女子大生【千佳】(20代前半)と男女の仲となった主人公はコスプレっぽい情交に及んでいた時に礼子に目撃されるが、何と千佳の母親である礼子は職場では部下の主人公にも容赦のない言葉を浴びせる手厳しい商社の課長である。元より年上好きで高慢な礼子を性の対象として汚すことを夢想していただけに、娘の代わりにというシチュエーションを思い付き、会議室や深夜バスの中で恥辱を与えていくまでが前半の山場である。

年上夫との交わりでひそかに満たされぬものを感じていただけに、罵られ続けた鬱憤を晴らすかのように調子に乗る主人公に反発しつつも、ネチネチと辱しめを受けた末に若くて巨大な一物に翻弄され気を遣ってしまう礼子。前半では主人公の一方的なまでの責めに読み手としては「図に乗りすぎ」と思う次第だが、本作が「官能エンターテインメント」と謳っているだけに、後半では社内抗争を絡めた現代ロマン作品へと転化する。礼子の依頼で社長の解任劇の裏に潜む陰謀を探ることになった主人公は相手の陣営の女を抱いて屈服させたり、千佳を使った変則的な誘惑を仕掛けたりと官能要素も抜かりのないところである。

終盤は主人公も思いも寄らない結末となり現実はそう甘くはないと知る訳だが、あくまでもエンターテインメントである以上はカラッとした結び方となっていて、全体的にはバランスの取れた官能作品だと思う。欲を言うならば前二作に比べるとボリュームダウンした分だけ前半の官能要素が長めとなり、後半の現代ロマン部分が駆け足気味なところが少々物足りない気もするが、先に述べたように官能要素をしっかりと押さえられているので申し分のない出来と言えるだろう。
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tag : 社会人主人公 人妻 巨乳

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が300冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
一部で関係者(作家さんや編集者さんなど)と思われているようですが、全くの見当違いです。
官能作品に関わる全ての方に感謝しつつ、読み続けていきたいと考えています。

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

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