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宗像倫「夢の女看護師寮」

宗像倫「夢の女看護師寮」
(フランス書院文庫、2017年11月、表紙イラスト:渡邉康明)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)

夢の女看護師寮 (フランス書院文庫)
宗像 倫
フランス書院
2017-11-25




【あらすじ】

大学進学を機に新居に引っ越しし不注意で指を怪我した慎司だったが、従姉の佳奈が勤務先の病院まで付き添ってくれて同じナースのしのぶや唯と知り合う。そして1ヵ月後に指の固定が取れたお祝いの飲み会に誘われた帰りにしのぶの部屋に招かれ脱童貞を果たしたものの、その後はあしらわれてしまい何とか逢う機会を待っていた時に唯に誘われて…。


【登場人物】

高村慎司
19歳の大学生で佳奈の従弟に当たる。1年浪人して志望校に合格し、新居で引っ越し作業をしていた時に転倒して指を怪我してしまい、佳奈の勤める病院で手当てを受けたのがきっかけでしのぶや唯と知り合うことに。佳奈に仄かな好意を抱いていたが…。女性経験はない。

里崎佳奈
25歳。慎司が住む街の総合病院で看護師として働いており、既に婚約者がいて彼の海外赴任が終わったら結婚する予定。現在は病院の借り上げ社宅であるマンションに一人で暮らしており、隣人同士のしのぶや唯と度々女子会を開いているらしい。艶やかな黒髪にスレンダーながらも豊かなバストの持ち主。過去にナンパ男に無理やり犯された過去がある。

太田しのぶ
30歳。佳奈と同じ病院で働くナースで異動により職場は変わったものの、部屋が隣同士で元は先輩後輩という間柄もあり親しくしている。肩まで伸ばした栗色のウェーブ掛かった髪形でスタイルが良いが、過去に何人かの患者と付き合ったものの、本人の気の強い性格もあってか長続きせず現在も独身。

小久保唯
20歳。この春からインターンとして採用された看護学校の5年生。深い栗色のショートカットに小柄な体格で、愛らしい性格もあり誰にでも好かれそうなタイプ。見た目に反して男性経験はそこそこあるが、イマイチ恋愛にのめり込めずにいて現在はフリー。佳奈の隣人でしのぶとは反対側の部屋で暮らしている。


【展開】

引っ越しの手伝いで来てくれた佳奈の目の前で転倒して利き手の指を骨折した慎司は、彼女の付き添いで勤務先の総合病院で治療を受けたが、泊まりで介護してあげようかと提案され戸惑いつつ申し出を断る。そして話の途中で佳奈が借り上げ社宅で男子禁制の寮に住んでいることを聞き、更に彼女には婚約者がいて彼が帰国したら入籍するつもりだと知って少なからずショックを受けてしまう。

治療を始めた翌月やっとシーネ(添え木)が取れた慎司は佳奈の提案でしのぶや唯も招いて飲み会を開くが、マンションに着いたところでしのぶがコンビニに行きたいからと付き添うことになり、他の二人が自室に入った後で買い物を済ませて部屋に招かれる。しのぶと二人きりの状況で勃起したのを覚られてしまうが、手でならしてあげると誘われ呆気なく果ててしまったものの、まだガチガチなのねとお掃除フェラまでしてくれる。どうやら慎司の口からセックスさせてと言わせたかったらしく、しのぶは横たわった慎司に避妊具を着けさせてから交わるが、二年ぶりの交合で痛みを感じ挿入を解くと指ピストンと陰核弄りさせる。程よく濡れたことを確認すると正常位での慎司の突き上げに合わせて果ててしまったものの、恋愛に臆病なしのぶは慎司から一週間後に連絡が来ても逢えないと断ってしまう。

どうしてもしのぶに逢いたいと慎司は寮の前で張り込んでいると、そこへ帰宅した唯と会い咄嗟に佳奈と話をするためだと嘘をつくが、ならば帰ってくるまでウチにと誘われ彼女の部屋に招かれる。長話の末にトイレに入って用を済ませると、何と唯がトイレと浴室の仕切りの向こうで着替え始めており、それを見た慎司は衝動的に彼女に抱き付き押し倒してナマで挿入して果ててしまう。慎司に好意を抱いていた唯はその呆気なさに怒る気もせずシャワーを浴びると、リビングで待っていた慎司を見て彼女がいないなら付き合っちゃおうと提案し、避妊具は無いだろうと口唇奉仕でイカせようとする。暴発を免れた慎司はバッグからゴムを取り出して装着すると正常位で交わるが、後ろからしたいと告げて体位を変えつつも、唯が顔を見ながらしてと嫌がり始める。再び正常位で交わっていると隣室のドアの開閉音が聞こえたがどうにか言い繕い、声を出すまいと恥じらう唯とともにフィニッシュする。

二人が付き合い始めてから十日後唯の部屋で二度目の交合を済ませた慎司は帰宅しようと外に出ると、何としのぶとばったり顔を合わせてしまい部屋に入れてもらい恋人になったと釈明する。けれどしのぶも忘れられない。そんな押し問答の末にナマでしのぶに挿入して果てると翌朝まで居座り、出勤前の慌ただしい時にもしたいと求め指ピストンで絶頂させる。何だかんだ言いながらも避妊具を用意していたしのぶは前に果たせなかった騎乗位で慎司と繋がるが、疲れるからとバックで犯してもらいながらお尻を叩いてと求めてしまう。しかし慎司のタフネス振りに先に音を上げてしまい、しのぶは口でしてあげるとペニスからゴムを外し、濃厚な白濁を飲み干すのであった。

慎司がしのぶの部屋に泊まった数日後唯の初めての夜勤の日に彼女の部屋を訪ねた慎司は、夜になったらしのぶの部屋にでも行こうとふとベランダを見ると、隣室と繋がっていることに気付き部屋に入れないものかと思案する。幸い佳奈の部屋の窓はロックされておらず中に入ると、布団で眠る彼女がロングTシャツ一枚だと気付き、下着越しに秘所や乳房を触り始める。しかし佳奈が目覚めてしまうと姦るしかないと決意し、指ピストンで濡れていることを指摘した後に正常位で犯すが、興奮のあまりにあっさりと果ててしまう。精液を掻き出してあげると指ピストンを始めると、佳奈をイカせるつもりで指を早め潮吹きまでさせるが、彼氏の名前を口にしたのを聞いて闘争心に火が付きナマで挿入する。屈曲位にして膣内の天井を意識した突き上げに佳奈が絶叫するのも構わず中出しするが、愛してると言っても彼女の返事を聞くことは無かった。

その翌週佳奈とコンタクトが取れずにしのぶに連絡を取った慎司は部屋に招かれると、早急なまでに交合を求めつつも指ピストンでしのぶもヨガるのを見てテクニックが上がったのだと自信を持つ。ナマでの交合の果てに外で出すとしのぶから本当の用事はそれだけでないでしょうと問われ、佳奈に謝罪したいから手伝って欲しいと頼み、しのぶを使って佳奈の部屋のドアを開けさせる。しのぶの目の前で佳奈を押し倒した慎司は彼女の秘所を露わにしてクンニでイカせると、タオルで手を縛ってから従弟に犯される体なら良いだろうと告げて挿入する。二人を見守っていたしのぶは佳奈が本気で嫌がってはいないと見抜き、「佳奈が寮にいるうち」と期限を切り説得させ、見ていると自分もしたくなるからと部屋を立ち去る。唯がいながらも自らはセカンドラバーだと言い切る先輩ナースの言葉に免罪符を得られたのもあって、佳奈もやっと慎司を受け入れるのであった。

あとは唯を説得させるだけと考えた慎司はある日佳奈を連れて唯の部屋を訪ねると、単刀直入に佳奈やしのぶとの関係を告白する。佳奈に憧れを抱いていた唯は期間限定の関係でしのぶも二番目で承知していると聞かされれば納得せざるを得ず、更に目の前で慎司と佳奈が交わっているのを見せてとねだると、二人のシックスナインや騎乗位での交わりを目の当たりにする。オナニーして軽いアクメに達した唯に順番が回り慎司はナマなのを知りながらも交わると、背後で佳奈もオナニーでイッたのを見て唯を愛撫してと招き、二人が期間限定でのレズ関係になるのも認めて膣内へ射精する。

三人との奇妙な関係を順調に進めてきた慎司は20歳の誕生日の前夜に佳奈に招かれて部屋を訪ねると、三人お揃いでキャップまで被ったナース服姿で出迎えてくれる。スポーツで同じ指を痛めた慎司は入浴介助だとしのぶに浴室へ連れて行かれると、後を付いて来た唯に佳奈とレズり合い準備するように告げ、立ちバックでしのぶと交わって背中に精を浴びせてリビングに戻る。唯が佳奈を責め立てる姿に欲情すると佳奈にイラマチオさせ、しのぶも愛撫に加わったのを見てペニスを佳奈に挿入するが、先に彼女の方が女たちの二点責めに呆気なく絶頂してしまう。慎司が果てていないのを見て女たちが口唇奉仕を始めるが、初めての感覚に先端を咥えていた唯の口内に射精してしまい、まだしてもらってないと拗ねる唯を含め三人をバックにするとそれぞれの膣内を交互に抜き差しし誕生日を迎える。

九月に入りやっと指の怪我も完治した慎司は病室の奥の並びにあるトイレの個室で夜勤明けの佳奈に口唇奉仕してもらうが、流石にここで本番はダメと窘められる。今夜は慎司の快復祝いと佳奈の退寮祝いを行うからと告げられ、慎司は退寮の意味するところを知るだけに聞いていない振りをするが、佳奈の口からこれからもちょくちょく「寮にいる」からと関係の継続を約束してくれたのである。嬉しさのあまり慎司は佳奈の口内に射精するが、この従姉は帰ってから夜まで眠りたいけど昔みたいに一緒に寝る?と誘いを掛けるのであった。


【レビュー】

大学進学を機に新居に引っ越ししたものの、不注意で指を怪我した主人公は、手伝いに来てくれた従姉のナースである【佳奈】(25歳)に付き添われて治療を受けたが、その時に知り合った【しのぶ】(30歳)や【唯】(20歳)と親しくなっていくまでが本作の前半部分である。三人は男子禁制の女子寮で暮らしており、佳奈からみて他の二人とは両隣の住人という関係だが、従姉とは言え仄かな好意を抱いていた主人公は佳奈に知られまいと「侵入」を繰り返していく。
やがてそんな関係も佳奈の知るところとなり主人公はここぞとばかりに「強引な和姦」によって引きずり込むと、他のヒロインたちを巻き込んで彼女が快感に溺れていく姿を披露し、それぞれとの関係を認めさせて「つかの間の」ハーレム形成に繋げていくのが後半である。(「強引な和姦」路線はこの作者がデビューしてから一貫して描いている流れである)

主人公を誘って脱童貞に導いたものの過去の経験から恋愛に踏み込むのを躊躇するしのぶ、恋人関係になれたものの佳奈にも憧れを抱く唯、婚約者がいながらも主人公に強引に迫られて背徳の喜びを感じる佳奈とヒロインそれぞれの設定は凝っている。とは言え現実的に考えると主人公と唯の年齢が最も近く、「つかの間の」ハーレムという判断になるのも佳奈には婚約者かいるし、しのぶも年の差を考えて愛人的なポジションを望むからである。ナースという立場もあって情交場面の過半で避妊具を着けてと求められるし、だからこそナマで交わる倒錯も描かれるのだが、甘いようで苦味も…という作者の持ち味もあってイマイチ振り切れないところが感じられたのは致し方ないのかもしれない。






「強引な和姦」という作風でデビューなさった宗像倫さんの久し振りの新作ですが、本作のあらすじでも「聖域への侵犯は終わらない」と書いていることから、あくまでも甘いだけの誘惑作品ではないよと予告なさっている訳ですね。近年ではそうした甘々誘惑自体を謳う作品は一時期に比べると減って来ていますが、本作を誘惑?凌辱?で二分しようとすると非常に難しいものです。しのぶは自らアプローチを掛けてきたのだから誘惑ですが、唯と佳奈は嫌がっているのに主人公が犯した形であるけれど、二人とも主人公への好意自体は元々あったのだから凌辱とは言い切れない。だから「強引な和姦である」、そんなところでしょうか。

昨今フランス書院文庫の誘惑路線では初めは嫌がるヒロインもいながらも、主人公からの懇願に負けて身体を許してしまい、射精しても萎えない逞しい一物に惹かれていく…という展開はお約束になっています。逆に凌辱作品も然りで人妻、未亡人、女教師と肩書きこそ違えど、初めは立場もあって拒まざるを得ないが、いざ抱かれるとその次の二度目からは受け入れてしまう。乱れている場面を盗撮されて、或いは淫らになる薬を使われて(実は使っていない)という免罪符があるからなのかもしれません。そうした傾向が更に進んでいくと、最早誘惑・凌辱に分類する必要は何だろうと考えてしまいます。でも売り手(書き手)としては分かりやすいアイコンがあってこそなのかもしれず、せめて題名からして判別できるようにしていただければ良いのかなと思います。

宗像倫さんの作品の場合そうしたヒロインの言い訳と本音を巧みに書き上げていらっしゃいますが、ちょっと回りくどいのかな?と思われるところも見られます。佳奈は凌辱された過去があるといった要素は、無くても良いのかなと思うところです。好意を抱いていた従弟に抱かれて初めてセックスの良さを感じたというなら分かりますけれど、そういう訳でも無さそうだからです。もっとストレートな表現でも官能小説として成り立つ訳で、変に難しく捻る必要も無いのかなとこれはあくまでも私の勝手な意見ではありますけどね。
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tag : 大学生主人公 童貞

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が300冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
一部で関係者(作家さんや編集者さんなど)と思われているようですが、全くの見当違いです。
官能作品に関わる全ての方に感謝しつつ、読み続けていきたいと考えています。

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

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