FC2ブログ

高竜也「妹・梢」

高竜也「妹・梢」
(フランス書院文庫、2004年2月、表紙イラスト:村山潤一)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)


妹・梢 (フランス書院文庫)
高 竜也
フランス書院
2012-08-17




【あらすじ】

両親の事故死に伴い、伯父夫妻に引き取られた章吾と梢の兄妹。従姉の奈美に誘われて章吾は身体を重ねたが、その秘密を知った従兄の純一に弱味を握られて梢が性的な奉仕を強いられてしまう。両親の遺産目当てに純一と結婚させられると知った梢は…。


【登場人物】

蒼井章吾
17歳の高校2年生で、道内のラグビー部の強豪校に通っている。1年前に交通事故で両親を亡くし、伯父に当たる元木家に引き取られている。ラグビーの練習中に右腕を怪我しており、奈美が世話を焼くことに嬉しさと鬱陶しさがない交ぜとなっている。

蒼井梢
16歳の高校1年生で章吾の実妹。典型的なお兄ちゃん娘で、盲目的なほど彼に甘えている反面で、当初から奈美や純一とは距離をおいて付き合っている。小柄ながらも平均的な同世代の女子に比べて胸やお尻はしっかりと育っている。処女。

元木奈美
21歳の大学生で章吾兄妹の従姉。奔放的な性格で派手な交遊の噂が絶えない。これまで付き合っていた彼氏が倒錯的な性交を好んでいたらしく、娼婦のように振る舞っているが、家庭の不和にいち早く気付き鬱憤を晴らそうと章吾を誘惑する。

元木純一
17歳の高校2年生で奈美の実弟。章吾とは別の高校に通いラグビー部に所属していたが、暴力沙汰を起こして退部処分を受けている。柄の悪い連中と付き合っており、セックスの経験も豊富。梢に異常なほどの好意を寄せてはいるが…。


【展開】

章吾は右腕を怪我し入浴するのにも苦労していたが、そこへ奈美が悪戯な笑みを浮かべながら手伝ってあげると誘われる。奈美のセクシーな身体付きを見ただけで勃起するが、彼女は分かっているとばかりにペニスに触れて手扱きで射精に導く。呆然とする章吾を置いて奈美もふらついたように部屋に戻っていくが、その瞬間を見た梢は二人の態度を見て、何かあったのではと疑いを抱く。

そんなある日章吾は奈美に誘われて札幌市内の元木家のマンションの部屋にやって来ると、目的は一つしかないとばかりに浴室で一度射精に導かれる。そして寝室へ移動すると奈美はセックスを教える代わりに自分が女王様だと主張し、奴隷とした章吾の四肢をベッドに縛ると顔面騎乗になり快楽を貪り絶頂してしまう。そしてそのお返しにシックスナインで口唇奉仕を仕掛けると、章吾の拘束を解き初体験は正常位で導いてあげる。

ある晩梢はトイレへ行こうと部屋を出ると、廊下にいた純一に手をひかれ章吾の部屋の前にやって来る。そこで兄と従姉が性行為をしているのを知りショックを受けるが、純一から兄妹を追い出すのは自分次第だと脅されて、本番は絶対しないからと約束されたもののオナニーの手伝いを強いられる。更にはイラマチオ同然に口腔を犯されるが、兄の為に犠牲になると決意し気丈に振る舞う。

両親の一周忌を迎えた日の晩、梢は元木夫妻や親戚たちの話を聞き、自分が純一といずれは結婚させられると聞いてショックを受ける。その話を聞いた章吾は梢に対して純一には決して気を許すなと告げるが、自分自身は奈美との関係を断ち切るまでにはいかずに誘われるままに性交に及んでしまう。

翌日曜日に章吾のことで話があると純一に呼び出された梢は、自信たっぷりに二人の関係は続いているぞと従兄に告げられて反発するが、そんな気持ちも無視されて暗がりのなかで裸体を披露せざるを得なくなる。純一を怒らせなければ全ては丸く収まると考えて梢が積極的に打って出ると、どうやら一度の手扱きだけで満足したようで部屋を出るが、やはり悔しさのあまりに涙を流すのであった。

数日後元木夫妻が口喧嘩をしたらしく重苦しい空気に包まれるが、章吾は奈美からの又聞きで金に目が眩んだ伯父が蒼井家の遺産に手を付けるかもしれないと知り、複雑な思いに駆られながらもマンションで逢瀬を繰り返していた。ある日アルコールの酔いも手伝いアナルセックスを経験してから元木家に戻ると、梢が浮かぬ顔をしながら純一の部屋から出てくるのを目撃してしまう。

章吾は怒りに任せて純一を責めるが、姉との関係を切り出されてはずこずこと引っ込まざるを得なくなり、体調が悪いと訴える梢のことが気掛かりなものの、セックスの快楽に抗えずに再び奈美の元へ向かう。しかし先に純一からこれ以上関係を続けてはまずいと忠告を受けていたのもあって、奈美は手のひらを返したかのように拒絶する。そこで強引に奈美を押し倒しペニスを挿入すると、口では嫌がる素振りを見せながらも順応する奈美を正常位からバックに変えて、強弱を付けながらピストンし背中に精を吐き出すのであった。

一方純一は章吾をやり込めたものの梢との結婚が危ういものとなった以上は、力ずくでモノにしてやろうと決意を固める。章吾が奈美を犯していたその頃純一は梢の部屋に押し入ると、抵抗する梢の頬をビンタして体格差でベッドに押し付けると、下着を剥いで歳に似合わず成熟した少女の身体を蹂躙する。そして挿入を迎えようと気を抜いた瞬間を見計らい、梢は純一を蹴飛ばして逃げるが二階に追い込まれすかさず電気ヒーターを階段から投げ落とすと、素っ裸の純一にヒットして滑り落ちた後で出血失神させてしまう。

純一を殺してしまったと気が動転し梢は書き置きを残して生家へ逃げ込むが、直後に帰宅した章吾は誰もいない部屋に血を拭ったタオルと壊れたヒーターが残されているのを見付けて梢の行方を探す。生家にいるに違いないと見当を付けてやって来ると、梢から抱いてと迫りまだ処女のままだからと訴えられる。妹の想いを汲んだ章吾は禁忌の意識はひとまず置いておき、これからどうなるか分からないが、一時の快楽に溺れて身体を重ね合わせるのであった。


【レビュー】

「相姦の語り部」の高竜也作品は大まかに母親(叔母)主体、実姉主体、実妹主体と相姦対象が分かれるが、本作は短くストレートな題名の本人である梢がメインヒロインである。両親を失い兄にベッタリの梢に対して、章吾自身は守るべき大事な人だが性的な対象として見るのはかなり後の話である。これは高竜也作品でお馴染みの高学歴な男子主人公らしくもあり、身近に従姉の奈美がいて誘惑される環境にあれば尚更の話ではあろう。

誘惑者である奈美は倒錯した性交を交際相手に求められていたこともあり、童貞の章吾に対しては逆に自分が主導できる立場になったこと、章吾がやりたい盛りの若者でタフなことが引き合わせる要因になったのかもしれない。一方従兄の純一としては姉が性の対象ではなく、すれた性格なだけに可憐な梢を一気に征服せずに自分好みに仕立てていこうとする。皮肉にもそれによって彼女の純潔が守られ、兄に捧げることができたわけだが…。

終盤にややサスペンスめいた流れになるが、再読した時に思わず章吾が純一に手を掛ける流れになるのかと身構えたものの、実際は純一が痛い目にあっただけで済んだので一安心といったところである。
関連記事

tag : 高校生主人公 童貞 兄妹相姦

コメント

非公開コメント

プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

〈リンク・トラックバック〉
基本的にフリーですし、特にお知らせ頂かなくて構いません。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
RSSリンクの表示
カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR