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御前零士「兄嫁と継母と義弟【二階に棲む淫獣】」

御前零士「兄嫁と継母と義弟【二階に棲む淫獣】」
(フランス書院文庫、2016年11月、表紙イラスト:赤尾真代)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)






【あらすじ】

絵麻は社宅から一軒家に引っ越して夫との幸せな生活を楽しんでいた矢先、素行の悪い義弟の優希斗との同居を余儀なくされ不満を抱いていたが、次第に彼の本性が露わになり遂には犯されてしまう。権力に反発する優希斗の次の標的は、義母の和佳奈へと向けられ…。


【登場人物】

廣瀬優希斗
22歳。19歳の時に傷害事件を起こして懲役刑に服し、つい最近になって出所したばかり。柄の悪い連中とつるんでいたのを厳格な父親に咎められて勘当され、5つ年上の兄を頼り就職が決まるまで居候することに。身長180cmを超えるガタイのよい褐色の身体や伸ばした茶髪によりちゃらい印象を与えるが、度重なる補導により社会に反抗的で、得体のしれない恐怖感を女性たちに与えている。

廣瀬絵麻
25歳。大学の先輩で2歳年上の銀行員の夫と結婚してから3年が経つ。社宅暮らしから一軒家に移ったばかりだが、若くして出世コースに乗りながらも素行の悪い優希斗をかばう夫に不満を抱く。現在は専業主婦で子作りを意識して頻繁に抱かれていたが、優希斗が来てからはご無沙汰気味。トップ88cmのEカップ。

廣瀬和佳奈
30歳。優希斗たち兄弟の実父の後妻となって約5年となる。二回り歳の離れている割にはタフな夫と身体を重ねてはいるが、何処かで物足りなさも感じている。出来のいい長男と素行の悪い次男の優希斗とを比較しており、優希斗としては不満を募らせていた。スレンダーながらもトップ86cmのDカップとスタイルが良い。


【展開】

優希斗との同居を余儀なくされセックスレスの不満を募らせる絵麻だが、下着を漁られたり入浴や夫婦の営みを覗かれたりと次第に優希斗の不審な行動はエスカレートを見せ、ある日就職活動に出た振りをして戻って来た彼が本性を露わにする。端から働く気などなく上辺しか見ない兄を騙していたと知って絵麻は憤るが、リビングのソファーに押し倒され、秘所や後ろのすぼまりの匂いを嗅がれ羞恥を与えられながら、正常位での中出し性交を強いられてしまう。

アフターピルを服用し一度きりの過ちで済まそうと絵麻は夫に出ていってもらうように訴えるが、あちこちに盗聴器を仕込んでいた優希斗はそのやり取りを嘲笑うように翌日絵麻に罰を与えると告げる。裸エプロンにさせての立ちバックや、兄のいる側で玩具を仕込んで発情させると、兄が酔い潰れた脇で絵麻を抱くのであった。

ピルを服用しているせいか中出しを繰り返されて身体は次第に優希斗に順応していくのを感じつつも、絵麻は何とか関係を断とうとするもののその度に優希斗に調教という罰を与えられる。今日は浴室に連れ込まれて浣腸を受け、指で直腸を蹂躙された後に排泄行為を見られ、更に指よりも遥かに太い剛直で貫かれてしまう。

こうして絵麻を牝犬同然に躾けた優希斗は次の標的に和佳奈を選び、同居生活を心配して電話をしてきた彼女が兄夫婦の家に遊びにくるように仕向ける。わざと和佳奈が訪ねるタイミングを狙い絵麻に目隠しプレイを仕掛けると、屈辱の対面となった絵麻は更に羞恥を覚え、呆然とする和佳奈を押し倒して中出し性交に及ぶのであった。

数日後和佳奈は絵麻に連絡を取り一緒に対策を練ろうと元気付けようとするが、会話の途中で優希斗に遮られると挑発に乗せられて夫妻の自宅へとやって来る。優希斗より先にイってしまったら女たちの負けというルールに挑むものの、片方としている時は他方が女体愛撫をサポートするという内容では勝ち目などあるはずがなく、二人は倒錯した快楽に溺れていってしまう。優希斗は勝利を確信して二人に中出しするものの、女たちが心の奥では諦めにも似た境地に陥っているとは気付く由もなく…。


【レビュー】

リアルドリーム文庫(キルタイムコミュニケーション)にて多数の作品を刊行してきたベテラン作家だが、今年の5月に『エリート姉妹、堕ちる』をきっかけにフランス書院文庫での刊行を始めている。本作までに既に同作と『【潜入】人妻捜査官・沙羅』、派生レーベルでは過去作品の合作リメイクを1冊刊行しており、1年目としてはかなりのハイペースで根強い人気が要因であろうかと思われる。

これまでのフランス書院文庫でのヒロインはエリート姉妹や人妻捜査官を題材とし、凌辱者は中高年の権力者というやや世間離れした設定であった。しかし本作では服役を終えて刑務所から出たばかりの素行の悪い義弟【優希斗】22歳と、同居に仕方なく応じざるを得なかった兄嫁の【絵麻】25歳、彼を心配して様子を見にきた継母【和佳奈】の三人が登場する。

同居という狭い世界で繰り広げられる舞台設定が本作の要でもあり、序盤では主人公が兄嫁に異常な関心を抱き悪戯や覗き行為を繰り返し、その恐怖感を絵麻の視点のみで描かれていていわばサスペンスにも似た状況ではある。しかしながらこれは作者の意図する点であろうが、地の文で同じような言い回しを多用していて読んでいると弛む印象も正直否めなかったので、より簡潔に纏めた方が良かったかもしれない。

後はフランス書院文庫お馴染みの6行あらすじに従い、義弟によって絵麻は前だけでなく後ろの純潔までも奪われるだけに留まらず、首輪を付けさせられて「牝犬」同然の扱いへと堕ちていく。そんな中で和佳奈が心配して様子を見に来たのをきっかけに、彼女へも毒牙が向けられることとなるのだが…。

ヒロイン2人とも互いに伴侶がいるなかで、嫌いな主人公に快楽を強いられて、堕ちそうでなかなか堕ちないところが妙味と言えるだろうか。二人とも秘めやかな場所の匂いを主人公に嗅がれて、散々羞恥を与えられるのもなかなか良い。但し終盤もフランス書院文庫らしく完全に堕ちたとは言えないモヤモヤ感が残り、どうせなら優秀な兄に性交を見せ付けて仕返しをする終わり方でも良かったと思う。


レビューの引用元








本作を読んだ限りの印象としては、犬飼龍司さんのようなシンプルな作風を思い起こさせますし、地の文主体というのは他のフランス書院文庫の人気作家(ベテランは除く)とは違う傾向ですね。目指す作風が決まったら後はどのように地の文だけで興奮できるかを突き詰めていただきたいですし、逆に人気がある今だからこそ色々と冒険も出来るし、悩ましいところではありますよね。

三作品刊行して一区切りとなる訳ですが、その次が刊行されるのは案外早いかもしれないし、その逆に時間を掛けて構想を練るのかもしれない。来年も動向に注目したい作家さんの一人ではあります。
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tag : 社会人主人公 母娘丼

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

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