FC2ブログ

巽飛呂彦「悪魔の取引 若妻奴隷市場」

巽飛呂彦「悪魔の取引 若妻奴隷市場」
(フランス書院文庫、2007年1月、表紙イラスト:小玉英章)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)





【あらすじ】

新鋭の芸能事務所の代表である瑞希は、ある日連帯保証人となっていた債務履行を迫られ、老舗の亀田や解雇した元部下の曽谷から辱しめを受ける。事務所のタレントたちも債権回収目的に彼らに凌辱されていくなか、瑞希自身も亀田に犯されてしまうのだが…。


【登場人物】

青山瑞希
29歳。芸能事務所「ヴィーナス・プロモーション」の若き代表で、エンジニアの夫は現在ドバイへ海外出張中。子供はいない。かつてはバスト95cm超えのFカップのグラビアアイドルとして活躍していたが、6年前に引退して結婚し2年前に前の所属事務所のバックアップを受けて事務所を設立。波に乗った矢先に事務所の連帯保証人となってしまい…。

渡貫由紀子
17歳。瑞希が才能を見出だして両親を説得し、上京してからは一緒に住まわせている。大人びた振る舞いと持ち前の真面目さから学業を両立させている。80cmCカップと発育途上の身体。男性経験はない。

海老名友里
21歳。現役女子大生で事務所の稼ぎ頭の一人。「エビちゃん」の愛称で人気のカリスマモデルで、最近は女優業にも進出しTVドラマの準主役級の活躍を見せている。栗色のセミロングの髪型に身長168cmと長身で、85cmCカップとスタイルの良い身体付き。

紗菜
20歳。現役女子大生で友里に続いて人気を得ているグラビアアイドル。身長167cmと長身で、90cmEカップ(公称で実際はそれ以上?)とグラマラスで、その身体を使ってカメラマンと淫らな関係に陥っている。またマネージャーの男に対しては使用人以下の扱いをし、傲慢に振る舞っていたが…。


亀田百蔵
50代?芸能界のショービジネスを仕切る亀田芸能社の代表。アイドル時代から瑞希に執着し、最近頭角を現して来た彼女の会社を潰してやろうと凌辱の限りを尽くすが…。背中全体に刺青を入れ、ペニスには真珠を埋め込んだ初老で肉付きの良い男。

曽谷
1ヵ月前までヴィーナスの営業部長だった男。亀田に引き抜かれ、現在は彼の元で働いている。小柄でネズミ男のような下卑た風貌。由紀子に異常に拘りセクハラ紛いのことを繰り返したのが解雇の原因。


【展開】

ある日の晩瑞希は突然連帯保証をしていた元事務所の債務履行を迫られ、亀田や曽谷が男たちを連れて事務所に押し掛けられてしまう。しかも由紀子の純潔を奪うという非道な脅しに瑞希が身代わりとなると告げ、彼らの前でストリップショーのように裸体を披露するだけでなく、淫裂まで晒す羽目になる。しかも曽谷に指挿入されただけでなく、クンニリングスまでされお漏らししてしまった瑞希は、亀田からまだオプションの行使は始まったばかりだと聞かされ絶望に陥る。

亀田や曽谷は友里の撮影現場に乗り込むとオプションの行使だと告げてカメラアシスタントの男たちに凌辱させ、更に由紀子が通う学校に元追っかけの男たちを忍び込ませ純潔を奪ってしまう。それに気付く間もなく、別のタレントにも魔の手が忍び寄っていると連絡を受けた瑞希は電車を使って現場に向かおうとするが、そこにゲスな笑いを浮かべた曽谷がボディーガードを連れて現れる。衆人環視の車内で乳房と秘所を露わにされ、バイブを挿入されて絶頂すると再び失禁してしまうのだった。

マネージャーが企画したファンとの海外での交流会に不満をぶつける紗菜は、お気に入りのカメラマンとカーセックスを楽しんでいたがマネージャーが仕込んだ睡眠薬で眠らされ、全裸で四肢を拘束された状態で目を覚ます。曽谷を通じて亀田の手先になり、二次元にしか興味がないというマネージャーに玩具で翻弄された紗菜は、部屋に侵入したオタクたちに凌辱されてしまう。

曽谷に露出調教されフラフラの体で帰宅した瑞希は、何故か亀田や曽谷がペニスを使った凌辱を仕掛けて来ないのは逸物に自信が無いだけかと思い、しかし心のどこかでは物足りなさを覚えて寝室でオナニーする。そこへ亀田や曽谷が由紀子を連れて部屋に侵入し、恥ずかしい姿をバッチリ見られてしまう。由紀子の純潔も彼らに蹂躙されたと知った瑞希は愕然としつつも、始めに曽谷、次に亀田に口唇奉仕をさせられて想像以上の巨根におののく。拘束されたまま四つん這いで亀田の真珠付きのペニスで貫かれた瑞希、曽谷によって四度目の凌辱を受けた由紀子は、あられもない声をあげて競い合うように快楽地獄へ堕ちていく。

業界の掟破りで目障りなヴィーナスを破滅させる為に亀田が曽谷を使って陥れた罠であったが、ヴィーナスのタレントたちだけでなく瑞希にもアダルトな仕事をさせたことによりことごとくヒットする。そして1年後離婚した瑞希は亀田の逸物に、亀田も瑞希の身体に溺れすっかり肉体関係を楽しんでいた。そこへ売れっ子女優となった由紀子が曽谷を従えて帰宅すると、女王様然として彼に性的な奉仕を命ずる。由紀子の変貌ぶりに瑞希だけでなく亀田すら驚くが、二人の性交に刺激を受けて四つん這いで交わるとフィニッシュは後ろの穴で行う。騎乗位で交わった由紀子もやや遅れて絶頂に達し、瑞希に意味深な笑みを浮かべるのであった。


【レビュー】

曽谷気障りでうるさいわ(苦笑)と思うくらい、一人では小心で何も出来ない凌辱者の振る舞いが気に触った作品である。ボスの亀田は最後の瑞希との交合までは一切手を出さず、全体の八割方は曽谷が自ら瑞希に辱しめを与えるか、間接的に他の男たちを使ってタレントたちを汚していくかという描写に終始している。こうした曽谷のゲスな振る舞いは至って王道な凌辱作品らしいといえばそうだが、言い回しがややくどい印象である。

巽飛呂彦作品らしく元ネタがうっすらと透けて見えるところもあるが、「その設定で描く」時点で満足してしまったところもあり、ヒロインの数と竿の数が多い割にはワンパターン化も否めずダラけてしまったのは残念な気がする。






かつては凌辱作品のエースだった作者が誘惑作品に転向し、それが軌道に乗って来たこのタイミングでの凌辱作品というのも何だか首を傾げるところでもありますね。


誘惑と凌辱がミックスされ、作風転換に繋がっていく作品(2002年9月刊行)
「先生と僕 初体験授業中」





前作(2006年3月刊行)
「隣りの若奥様と熟奥様 人妻バレー教室」





次作(2007年6月刊行)
「寝室の罪人 未亡人ママと義姉妹」





本作以降も何度か凌辱作品にトライしており、R文庫で刊行されたこの作品は評判が高かったようです。




※フランス書院のR文庫より刊行。現在まで電子書籍化はされていない。


デビュー20周年の2013年7月にも凌辱作品を刊行しています。
「魔獄弓道場 引き裂かれた胴衣 」

魔獄弓道場 引き裂かれた胴衣
巽 飛呂彦
フランス書院
2014-08-19




本作を読了しましたが、作者ご自身が気に入った「(他の作品の)設定」で官能作品を書いていくことで満足し、書き終わる頃には飽きてしまっているのではないか。管理人の勝手な思い過ごしなら良いのですが、非常に気になります。別にヒロインの設定が『○これ』や『デ○マス』であっても良いのですが、イラストとの相乗効果が見込まれる美少女文庫の方がより選択肢が増えるのでは?と思うのです。
ヒロインを自分の理想通りに動かして、官能(エロ)描写はいつもので良いかっていうお約束感が近作で度々見られているような…。編集サイドから「いつもので!」と指示されているのかもしれませんが、10年前の勢いが失われているのはちょっと気掛かりでもあります。

そんななか11月に黒本では1年振りとなる新刊が刊行となります。どんな作風になるのか、またいつもの…という気もしなくはないですが(苦笑)楽しみではあります。

巽飛呂彦『僕の同棲生活(仮)』
関連記事

tag : 社会人主人公 処女

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

〈リンク・トラックバック〉
基本的にフリーですし、特にお知らせ頂かなくて構いません。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
RSSリンクの表示
カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR