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一柳和也「完全支配 彼女の母、彼女の姉、先生の奥さんを…」

一柳和也「完全支配 彼女の母、彼女の姉、先生の奥さんを…」
(フランス書院文庫、2016年7月、表紙イラスト:丹野忍)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)






【あらすじ】

素行の悪さで有名だった石野は父親を亡くしたこともあり、保護者会でメンバーの中心となって自分を虚仮にして来た志穂を毒牙に掛ける。そして彼女の長女の紗季も犯し次女で恋人の香澄とも関係を結ぶが、香澄が石野の性欲の強さに辟易して担任教師の有岡の妻の奈美に相談したことから、彼女も巻き添えとしてしまう。


【登場人物】

石野翔太
高校3年生?父親は貸金業を営み、病弱な実母をよそに愛人を作っており、憎しみを抱きつつも権力欲に惹かれている面も。その父が亡くなったばかりで後継者となり、これまで愛情に恵まれずに育ったせいか、常に傲岸で厚かましい口調で応対する。女性経験は豊富。

村山志穂
38歳。実家は代々医師を務めている名家だが、志穂自身が病弱なこともあって婿に迎え総合病院の院長にさせている。夫との間に娘が二人いるが、元来の理知的な性格もあって現在はセックスレスの状態。石野の父親の悪行の噂を聞いて保護者会の中心として、排斥運動を繰り広げていた。

村山香澄
今年石野の通う学園の高等部へ進学したばかり。母や姉に似て真面目で貞操観念が強く、ショートボブの似合う可憐な印象の美少女。中等部の時から翔太に目を付けられており、3ヵ月前から恋人関係になったものの、翔太の性欲の強さに辟易して奈美の元に身を寄せることに。

村山紗季
19歳。今年医大に進学し実家から離れ、一人暮らしを始めたばかり。高校時代には陸上部のエースで生徒会長も務めているほどの才色兼備な美女。実家に戻って来た際に志穂の異変に気付いてラブホテルまで尾行し、巻き込まれてしまう。

有岡奈美
28歳。香澄の中等部時代の担任教師で、3年前に10歳上である石野の担任教師と結婚したが、子どもが出来ずに悩んでいる。ショートボブの似合う美女で、Cカップ。


【展開】

石野に呼び付けられて彼の自宅へやって来た志穂だったが睡眠薬を仕込まれ、目を覚ますと全裸で拘束されていることに気が付く。なす術もなく秘所の熟れ具合を批評され、正常位で犯されて中出しされるが、石野の桁外れの性欲に愚弄され三連発で犯されることに。それから石野は志穂の自宅を訪ねて来ては毎日のように調教を与え続けるが、ある日香澄を抱いた後志穂の自宅に来ると、処女血の付いたペニスをくわえさせる。娘の防波堤になるという拠り所を失った彼女は、石野に命じられるままご主人様として従うようになってしまう。

数日後実家に帰省した紗季は母の異変に気付き後を尾行すると、忌み嫌っていたはずの石野とラブホテルへ入っていくのを目にする。石野は当然彼女がつけていたことに気付き志穂を見送ると、紗季に声を掛けて居酒屋で睡眠薬入りの酒を飲ませてしまう。自宅へ連れていき二週間に渡って監禁調教した石野は、母親と同じように全裸拘束したまま紗季の処女を奪い、その仕上げとして志穂の自宅で母娘を対面させる。
同じ奴隷でも紗季が上、志穂が下と位置付けさせると、紗季に母親の秘所をクンニさせたり、双頭ディルドゥを付けさせて志穂の後ろの穴を貫かせたりする。こうして志穂と紗季は理性を失ってしまい、二人は口付けを交わしながらご主人様の子を身籠ろうと約束する。

村山家の女たちとそれぞれに関係を結んでいた石野だったが、何故か香澄だけは肉交を避けて逃げるようになったことに疑問を抱く。調べた結果奈美に相談するため身を寄せていると知った石野は、有岡に近付くと睡眠薬入りのビールを飲ませて介抱を口実に家に侵入する。奈美は石野を追い出すと性欲を持て余し寝室でオナニーを始めるが、石野が部屋に乱入し弱味を握られてしまう。指愛撫だけで二度も絶頂した奈美の反応を楽しみながら石野はペニスを挿入すると、一晩中眠りこける有岡の側で彼女を犯し続けるのだった。

石野は二週間に渡って有岡家に居座り、夜になれば有岡に睡眠薬を飲ませて眠らせると、志穂や紗季にしたように奈美に粗相をさせたり、朝から口唇奉仕させたりして彼女を奴隷としてしまう。奈美の妊娠を検査薬で確認した石野は、総仕上げとして奈美を使って香澄を呼び出すと、又もや睡眠薬を使って眠らせると全裸にして拘束する。香澄は人の変わった奈美にいきなり秘所を舐められて動揺を隠せずにいたが、更に志穂と紗季まで現れて二人がレズだと知ってすっかり混乱に陥ってしまう。
女三人でレズプレイを仕掛けさせ香澄の理性を崩壊させた石野は胤付けを済ませると、帰宅した有岡が状況を飲み込めずにいるのを見て、機は熟したとばかりに担任教師へ女遊びの事実を突き付ける。父母のこともあり奈美を差し出すことを承服させ、石野は女たちを連れて別の集合住宅へやって来ると、そこで村山が見知らぬ母子の家に入り浸っていると糾弾する。志穂にかつて家政婦として雇っていたその女と子供まで作っていたと教えると、話は付いたとばかりに自宅へ戻るのだった。


【レビュー】

「暴走の貴公子」と銘打たれた新人作家で、官能大賞にの選考落ちの作品をブラッシュアップさせたものと思われる。「圧倒的な濃度」を訴えているだけに、確かに出だしの20頁弱で早くも本番(凌辱)描写が始まっているのでそのアピールの通りには違いない。

主人公は高等部に通う少年だが、後輩である【香澄】(1年生)に興味を抱き恋人として付き合ってはいるものの、元来持ち合わせている獣性を抑えて振る舞っている。しかし彼女の母親の【志穂】(38歳)は知的で貞操観念が強く、保護者会の中心として父が悪名高い高利貸しとのことで主人公を排除しようとしていたのもあって、彼の最初の標的とされてしまう。知的な割には主人公の巨根にあっさりと堕ちていくのはお約束の範囲だが、それでも粗相をさせたりクスコを使って覗いて恥辱を与えたりとネチネチとした責めが続く。

続く標的は香澄の姉【紗季】19歳だが、こちらは破瓜の描写がある点を除いては基本的に志穂と同じ責めが続くものの、その後はヒロイン同士の交わりを強制される場面もある。ここまでなら彼女の母姉を堕とす展開だが、そこで香澄が主人公の性欲の強さに辟易し逃げ込む先が中等部時代の担任教師の【奈美】28歳である。当然ながら主人公の毒牙に掛かってしまうのだが、母娘たちとは違って当初はソフトな流れで始まり、しかしながら後で完堕ちさせていくまではやはり似た展開である。

終盤は香澄も交えての乱交という流れだが、志穂や奈美の夫それぞれに不義の事実が主人公の手により発覚し、彼女たちがその現実を目の当たりにして主人公に付いていく形となっている。孕ませに拘る主人公の本心は明らかにはならないが、表面上は家庭を壊さずにいるのは恐らくは家庭環境に恵まれなかった彼なりの配慮とも思われる。

新人さんということだが、デビュー作品からこの濃度の濃さだと次作品のハードルはかなり高くなるように感じられる。また主人公の口調の切り出しで「ふふふ」などの多用、またヒロインたちへの調教の仕方がワンパターン過ぎており、この辺りは工夫の余地があるのかなと感じた次第である。




Amazonレビューをそのまま引用していますが、その中でも挙げたように「新人さん」と見るのには濃度の濃さが高いし、実にこなれているなという印象を抱きました。「いれる」という言葉が「挿入る」で統一されていたり、ヒロインへの調教のパターンが「中出し性交⇒粗相をさせる(浣腸)⇒孕ませる」と一定の型に拘るのは、他の作家さんのトレース?と思うくらいです。しかしながら始めの志穂の段階でこの調教の流れを全てやってしまったら、後は同じことの繰り返しにしか見えない…。奈美に関しては眠る夫の側で…という点だけ違いを感じましたが、果たして娘二人も必要かどうかとは思いました。

最後に作中では主人公の表記は「翔太」で統一されていますが、彼に関しては振る舞いがあまりにも「完全すぎて」好感を持つ余地が無かったこと(でも作者の意図した通りでしょうか)、やはり個人的には「しょうた」はこの手の作品では使って欲しくないというのもあって「石野」にしています。「くくく」や「ふふふ」という切り口で人を小馬鹿にしたような態度は過半に渡る頁において最低1回は用いられており、この辺りはくどいと感じましたね。
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tag : 高校生主人公 姉妹丼 デビュー作品

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

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どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

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