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黒澤禅「午前0時の美人看護婦」

黒澤禅「午前0時の美人看護婦」
(フランス書院文庫、2003年6月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)




【あらすじ】

高校時代憧れていた篤志の入院に伴い、看護師の明日美は夜の病室で告白し関係を結ぶ。しかし先輩看護師の七恵との関係を知り、自分に振り向かせたいと篤志の言いなりになってしまう。そんなある日七恵に誘われてホテルに向かった明日美は、二人で篤志と交わるが…。

【登場人物】

千草明日美
25歳位の看護師で高校時代は篤志に好意を抱いていたが、大人しくて引っ込み思案な性格から告白出来ずにいた。肺気胸で入院した篤志と再会し、大胆にも深夜に病室を訪れるが…。恋愛経験はある様子。

河瀬篤志
明日美の元クラスメイトで、高校時代にはバスケット部に所属していた文武両道の好青年。父親が法律事務所の代表を務めており、大学を出て間もなく司法試験に合格し弁護士となっている。明日美のことが好きで付き合い始めるも、七恵とも二股を掛けている。

安藤七恵
明日美と同じ病院に勤める32歳の先輩看護師。スタイルが良く、仕事も出来るタイプなだけに明日美が理想としている女性像。篤志が明日美と付き合う前から関係を持っているものの、性的な快楽を得ようとしているだけで本気で恋愛までに至ろうとは考えていない様子。

【展開】

篤志が入院して高校時代の話をして盛り上がり数日が経ったある晩、当直だった明日美は深夜にこっそりと病室を訪ね布団を剥いで彼の肌の温もりを感じようとするが、大胆な告白をしてくれるなんてと喜びながら抱き寄せられる。下着越しに秘所に触れられすっかり潤ったのを確認されて、正常位で篤志と交わるのだった。

その二日後日勤で篤志の個室を訪ねた明日美は流石にセックスは出来ないと躊躇うが、彼に求められて穿いていた白いパンティを渡す。目の前で匂いを嗅いでズボンにテントを張らせているのを見て、明日美は篤志に秘所を触られながら口唇奉仕で精液を受け止める。

篤志のことで仕事が手に付かない明日美は七恵に声を掛けられ、来週の月曜に相談に乗ってあげると約束を取り憧れの先輩と親しくなれるかもと喜び、帰宅前に篤志の部屋を訪れる。しかしそこで目にしたものは、七恵が馬乗りになって篤志を誘惑し艶かしい声をあげている姿で、明日美は敗北感に打ちひしがられながらも二人の情交を覗き見ながらオナニーしてしまう。

篤志と顔を会わせないように避けていたものの、退院して連絡を受けて三日ぶりに再会した明日美は、ラブホテルに向かうものの拘束具のある部屋に驚きの表情を見せる。下着姿で手足を拘束されて秘所をねぶられると、明日美は篤志に挿入して欲しいとねだり、彼が達するまで何度も絶頂を迎えるのだった。

そして翌日七恵と共に夕食を取りながら明日美は篤志との関係を問い質すが、単なる遊びみたいなものだし恋人として付き合うなら他の男が良いのではといなされる。暗い気持ちを引き摺ったまま明日美は翌日ドライブに誘われ、運転中の口唇奉仕や公園の駐車場に停めてカーセックスに応じるものの、七恵とのことが気になり質問してしまう。何でもない、信じてくれないならもういいと篤志に逆ギレされ、明日美は従順になり立ち寄ったラブホテルでアナルを捧げてしまう。

数日後勤務を終えて明日美は七恵から話がしたいからとホテルの部屋に連れていかれるが、そこには篤志が特に悪びれた様子もなく待ち受けていた。二人に騙されたという思いを抱きながらも篤志に秘所を、七恵に乳房を愛撫されていく内に明日美は新たな世界を見たような感覚に陥る。七恵に見られながらのセックスに快感を覚えつつ、更に七恵が自分の秘所をねぶる姿に篤志が興奮し彼女に挿入を請う姿に明日美は滑稽なものを感じてしまう。そして七恵のようにいつかは男に媚びず、魅力的な女になりたいと決意するのであった。

【レビュー】

2001年に誘惑路線の新書「ロマンZ図書館」よりデビューし、短期間で新書2作品、短編1作品、文庫2作品を刊行した新鋭の作家という触れ込みではあるが、文体から容易に鏡龍樹氏による別名義と推測できる。美人看護師がミステリアスで憧れの先輩看護師とで高校時代のクラスメイトを取り合う展開だが、本作は美人看護師の視点から終始描かれているのがポイントである。鏡龍樹名義での作品でもこうした作風はいくつも刊行されているが、この時期に他の名義も手掛けていたことから、本作でひとまずの終息を図ったのではないだろうか。

美人看護師はクラスメイトと念願叶って恋人の関係に至ったものの、魅惑的な先輩看護士とも肉体関係に陥っており、この二人の心情が窺えないことからどうしても分かりにくい構図となってしまっている。文体から明らかに隠す様子もないし、個人的には鏡龍樹氏の別名義だと決め付けたが、そう考えれば納得のいくところもある。その倒錯的な世界は男に振り回されるのではなく、奔放に生きてみたいとヒロインに決意させる終わり方が意外に多いのである。

DSKさんのブログでも本作を紹介なさっています。
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午前0時の美人看護婦(著:黒澤禅、フランス書院文庫)

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

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