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白石澪「私は人妻教師、私は女」

白石澪「私は人妻教師、私は女」
(フランス書院文庫、2003年12月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)




【あらすじ】

多忙な夫との夜の営みが減っていた教師の響子は、テニスクラブの友人である文人に誘われるまま不倫関係に陥る。互いに教師と保護者との関係だと後に知るものの、響子は次第に大胆に文人に情交を迫り、更に夫との関係も修復しつつある中で三角関係を楽しんでいたのだが…。

【登場人物】

及川響子
静岡県在住の32歳の中学教師?で英語を担当する。5年前にシステム会社を共同経営する夫と結婚したが、多忙で出張が多く擦れ違い気味。教え子の省吾の父親とは知らずに、文人と不倫関係にのめり込む。皮肉にもこれがきっかけで夫との営みも復活し始めるが…。

高原文人
44歳。弁護士で省吾の父親だったが、性格の不一致で3年前に離婚し妻に親権を譲っている。響子が通うテニスクラブでの友人。省吾の尽力により前妻と復縁することとなり東京で新生活を始めようとするが、響子に言い出せずにいた。

玉井省吾
高校3年生。文人の長男で現在は母親の実家に引き取られている。父親を慕い母親と復縁させようと奔走するが、父親が憧れを抱く響子と不倫関係にあると知り歪んだ形で復讐を果たそうと考える。高校1年生の時に学校職員だった女性に手解きを受けている。

【展開】

響子は文人に誘われ浜名湖付近で開催されたテニス大会のダブルスに参戦し活躍すると、文人の誘いに応じ彼の部屋を訪れる。夫とは違い時間を掛けて前戯を行い、すっかり焦らされた響子は正常位でインサートされて迸りを受け止める。その十日後に行われた授業参観で文人が省吾の父親だと知り、響子は文人に誘われるまま駅前のホテルの部屋で逢い、対面座位から後背位、最後は騎乗位と長い挿入を楽しむのであった。

二度目の逢瀬から十日後、宿泊するつもりでいた文人の呼び出しを受けて温泉街のホテルにやって来た響子。夫が家で待っている手前あまり時間が掛けられないにも関わらず、文人から浴室で洗いっこした後に立ちバックで、更に帰ろうと身支度を整えている内に二回戦を求められる。情交の余韻を引き摺り自宅へ帰宅すると浴室でオナニーしてしまうが、それが夫を挑発する形となりいつもとは全く違う荒々しい肉交に喘いでしまう。

ふとしたきっかけで夫との営みが復活したと響子は喜ぶものの、夫は夫、文人とはまた別だと開き直り不倫関係を続けるが、ある日文人の部屋を出て間もなく省吾と出くわしてしまう。罪悪感も無いわけではないが夫が次第にアナルセックスに興味を抱くようになると、響子は後ろの処女は文人に捧げたいと関心を持つように仕掛け、遂には肛内に剛直を受け入れる。

多忙で暫く文人と逢えずにいて卒業式も済ませたある日、響子は文人の携帯メールで逢いたいとの呼び出しを受けて喜びいさんで部屋へ向かう。しかしそこで待ち受けていたのは省吾だった。自分のお蔭で両親を復縁に導いたのだし響子も十分楽しんだのだから身を退いて欲しい、でも何も知らずにいた母親の代わりに天罰を与えねばと、一方的な言い分を述べる少年に押し倒された響子。計算付くの愛撫に焦らされた響子は浅ましくも教え子のぺニスを求め、激しく喘ぐのであった。

【レビュー】

『現職の女教師作家(静岡在住)が描く、熟女の真実! 』
(公式ホームページの作品紹介より)

「第1回フランス書院文庫官能大賞」を受賞したデビュー作品をマスターズ文庫より刊行した作者は、短編1作品を経て長編2作目以降はフランス書院文庫からの刊行である。上記の紹介文の通りだとすれば、作中に静岡県内の地名が出て来るのも納得の内で、教え子の保護者だとは知らずに友人から不倫関係に発展し、地域柄である故か始めは離れた温泉宿だったのに、次第に彼の部屋を訪ねて…という大胆さである。

その大胆さが命取りともなってしまい教え子に内情を明かされるだけでなく、天罰との名の元に彼に犯されてしまうのも、当時のフランス書院文庫の背徳路線らしい作りだと思う。確かに不倫関係と言っても相手の男の「愛している」は情事の中でのことだし、ヒロインも夫との離婚は全く考えていない。男は妻と復縁するし、その妻が事情を知らなければ誰も傷付かない筈の大人の割り切りである。但し教え子だけはそう思うことはなく自分の正義を振りかざし「制裁」を与えるものの、ヒロインのその後の選択までは考えが及ばなかったのかもしれない。

そんな微妙な読後感の作品なのだが始めはヒロインが中学教師で三年生の教え子が登場し、中盤には教え子の大学受験と出て来る。要するに教え子が中学三年生だと勝手に勘違いしてしまった訳だが、別に彼が高校生でなくても良かったのかなと思う次第である。大人の事情なんて知る由もない、自分はやりたい事をするのだという理由付けになるだろう。

【参考作品】

こちらが官能大賞受賞作品ですが、マスターズ文庫自体は公式ホームページを除いては電子書籍化されていませんね。他にもR文庫や時代艶文庫も中途半端に電子書籍化されていたりと、対応がまちまちです。


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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
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