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神瀬知巳「初めてづくしの家 ふたりのママと妹」

神瀬知巳「初めてづくしの家 ふたりのママと妹」
(フランス書院文庫、2015年12月、表紙イラスト:丹野忍)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)

【あらすじ】

父親と幼なじみの水希の母親・真里子が再婚し家族となった春生は相変わらず義理の母親と義理の妹と関係を維持しているが、真里子は体面を気にして素直に三角関係を受け入れられずにいた。そこである日水希が不在の夜徹底的に真里子へ愛情を注ぐ事になるが…。

【登場人物】

吉野春生
18歳。福祉施設を営む父親に引き取られるも、施設運営を重んじる余りに半ば養育放棄されていた。元々は成績優秀だったが、バイトに励んでいた為現在はそこそこの位置に。父親と真里子の再婚により、水希とは義理の兄妹となり同居生活を始める。

吉野真里子
39歳。6年前に夫を亡くして以来レストランチェーンの社長に就くも、苦しい時期に助けてくれた春生に恩返しをするべく生活費の面倒を見るつもりが性的な関係に陥る。施設運営に困窮している彼の父親の資金的なバックアップを行うため、戸籍上の婚姻関係となり春生とは義理の母子となった。水希に対して割って入ってしまったと罪悪感を抱いている。

吉野水希
18歳。春生の同級生で文武両道の典型的な優等生。更に陸上部のエースで生徒会長も兼務。母親の再婚で義兄になった春生と晴れて恋人同然の関係になったが、真里子の幸せも考えて彼をシェアすることを容認している。

柳田恭子
40歳。春生の産みの母親だが、父親の素行の悪さで婚家にまで迷惑を掛け夫の実家とそりが合わずに12年前に離婚。それ以来米国留学し研究に勤しんでいる。1ヵ月前一時帰国した際に春生と結ばれて以来、日本で再就職の道を探ろうと考えている。

【展開】

客として水希と共に真里子の店にやって来た春生は常連客たちが彼女を口説こうとするのを見て腹を立て、真里子が席に来た時にわざと彼らに聞こえるように母子だと言って見せ付ける。それを見た水希は自分の時はそんな態度を見せないのにと拗ねてみせると、トイレに連れ込み後背位で誘う。トイレの外で母が見張っているとも気付かずに水希は真里子が自分に遠慮しているのではと話し、部活のお別れ会で不在にするから精一杯羽根を伸ばさせてあげてと告げ、彼女を抱くように求める。

その晩春生は勉強をしながら水希と同じユニフォームを真里子に着せると、口唇奉仕されて喉奥に精を放つと、水希と共に並べてしたいと羞恥を与えながら立て続けに正常位で射精する。更に手を後ろ手に縛りながら後ろの穴を弄られ、再び娘との3Pを求められて肛穴に精を放つ。水希との約束を果たそうと休みなく行為を再開すると、真里子に面倒を見てもらって感謝していると言いながら再び射精するのであった。

真里子をトイレに行かせた後で身体を洗おうと春生はマットを敷き彼女の身体を麻縄で縛ると、自分が果てるまでと騎乗位で貫き立て続けに絶頂を味わわせ、やがて失神にまで導く。その間に水希を呼び戻すと、真里子が縛られて動けないのを口実に春生と水希から指で二穴責めされ潮を吹くと、吹っ切れたのか真里子は素直に春生に抱かれて気持ちいいと告げ、水希を組み伏せる形で母娘共々春生に貫かれて膣奥に注がれる。
翌朝水希とすっかり打ち解けた真里子はウェディングドレスを模した服装に着替え、朝勃ちしている春生のペニスを水希が、尻穴を真里子が担当して快感を与え射精させる。春生が水希を抱くのを見て真里子は後ろの穴を慰めていると、いきなり春生に迫られる。一度は絶頂に達した水希もアナル姦に興味を抱き、真里子のアドバイスを受けながら初めての感覚に身を焦がすのであった。

翌週一時帰国した恭子を皆で出迎えると、真里子の友人の別荘で母子水入らずの一夜を明かす事になった。何処か遠慮がちな春生に対し、頻繁にメールをやり取りしている水希から近況を聞いている恭子の方から積極的に春生を求め、水希の気遣いに感謝しながらも何度も中出しを受ける。翌日合流した真里子や水希と共にプライベートプールで際どい水着を披露する三人の恋人に春生は興奮すると、手始めに水中で水希と交わるのであった。

【レビュー】

本作品は2015年4月刊行の『幼なじみの母娘vs.熟母【新しい家族】』の舞台から1ヵ月後、父親と幼馴染みの母親の再婚により新たな家族を形成して間もない状況からスタートする。一応前作を読まなくても分かるように新たな家族を形成するまでの経緯は作中でも描かれているが、やり取りを見ると先に読んでおいた方が理解は深まるのかなと思われる。(根強い人気を誇る作者であることから、本作で初めて読んだという方はあまりいないとは思われるが…。)

そんな後日談を1冊丸々使って描かれているものの新たなヒロイン登場ということはなく、主人公と戸籍上の母親(継母)となったレストラン経営者の【真里子】39歳、その娘(義妹)の【水希】18歳、やむなき事情で息子を手放し渡米している実母の【恭子】40歳の3人のヒロインというのは前作と同じである。
作中でメイン格となるのは継母であり、過去の薄汚れた状況から救ってくれた主人公に恩を感じつつ思ってみない形で主人公と結ばれて、「娘の恋人」でもある彼の愛情を受け入れて良いものかどうか葛藤する。主人公は継母と義妹のどちらか一人なんて選べる訳もなく、母親想いの優しい娘も欲張りな主人公の気持ちを尊重する。そんななかで継母が自分に気を遣って身を退くのではないか、義妹からそう聞いた主人公は彼女が外泊している間にひたすら継母に「愛情を注ぐ」という流れが中盤までを占めている。それがたった一晩でというタフさには感嘆してしまうのだが、ここまでの形は『【彼女の母】別荘で二人きり』とよく似た展開である。
神瀬知巳作品の主人公像は普段真面目で内気な性格だが、情交の時はSっ気を交え淫語を多発してヒロインに辱しめを与えながら繰り返し「愛情を注ぐ」というパターンが最近になって強くなって来ている。前作で物語は一通り完成しているせいもあり、本作では良い意味で物語らしい部分はあまり見られず、部屋で、浴室でとひたすら継母との情交を繰り返しており、個人的にはここまで彼女を言葉で責め立てて良いのかと思うくらいだが、恥じらいつつ次第に堕ちていく彼女の淫猥さは見どころである。

中盤を過ぎてから一晩中に渡って行われてきた継母への責めは義妹も加わっての行為となり、ここでようやく継母も「娘の恋人」としてではなく恋人として主人公を受け入れる。あと残ったのは一時帰国した実母となるわけで、こちらは義母娘が気を利かせて舞台を変え母子水入らずで濃厚な交わりを行うのだが、正直なところ継母との場面の焼き直しでもあり書き分けがちょっと不十分だったかな…と思う次第である。戸籍上は継母と義妹の母娘と別れた実母という組み合わせで個人的には近親相姦による背徳感は物足りない印象であるが、現在の風潮からすると止むを得ない所でもあり全般的にはベテラン作家らしい安定的な出来であったと思う。

※終盤に真里子が友人から別荘を借りるという描写がありますが、「広告会社の社長」、「シングルマザー」とのくだりからこの友人は言うまでもなく『【彼女の母】別荘で二人きり』の伊吹晴実の事を指していると思われます。神瀬知巳作品でのリンクは恐らく初めての事と思いますが、分かる人には分かる程度の仕掛けも面白いですね。
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tag : 高校生主人公 母娘丼 母子相姦

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誘惑系での続きもの

にゃら さま

まずは、今年も黒本のレビューありがとうございました。
躊躇していた作品を購入して、新しい出逢いがあって充実した一年だったと思います。
このような地道な活動が官能小説ファンを一人でも増やすためには必要だと確信していますし、日々の努力に頭が下がります。

さて、本題ですが、私が記憶している限り誘惑系の小説で続き物はかなり珍しいと思います。凌辱系では3作品や4作品で一つの物語が完結するというのはたくさんありますが、誘惑系作品はどうしてそういうことがなかったのか不思議に思いました。

ご指摘の通り神瀬作品の安定と淫猥さは健在で、読後感もいい作品でした。
神瀬先生はサディスティックな主人公を描くこともありますが、言葉や雰囲気でそれを上手く表し、官能部分ではラストのシーンなどに散りばめるパターンが多いと思いますが、この作品は全体の半分から三分の二は緊縛や後穴などの具体的なシーンが多いのも特徴だと思います。

お互いに強い愛情で結びついている母娘が、主人公を独占したいと思うことによって彼のS性が導き出されているという展開は面白いですし、官能シーンを盛り上げるのに一役買っていると思いました。

また、継母は奴隷扱いをしますが、娘はソフトに攻めるあたりも読者を飽きさせない展開になっているので面白いと思いました。


最後になりましたが、冬はあまり寒くならないとはいえ、お身体を大切にして来年もレビューを投稿して頂ければと願っています。
いい年をお迎え下さい。


No title

xelcerdoさん

にゃらです。コメントいただきまして、ありがとうございます。

確かに続き物が少ないとのことですが、特に官能小説では編集サイドが「売れない」と判断なさっているように聞いたことがあります。従って続き物が出るに至ったのは、神瀬知巳さんだからこそと言えるかもしれませんね。
本作では主人公がヒロインを言葉責めに遭わせたり縛ったりしますが、その口調が麻実克人さんの主人公のようにねちっこく、しかも愛情を感じさせるもので結構似ているなと感じました。自分は麻実さんの作品は「義母狩り」しか読んだことがありませんからあまり偉そうなことは言えませんが、その1作品だけでも印象に残っていました。まぁ別名義とは申しません。神瀬さんが参考になさったのかもしれませんし、全くの当て推量なだけの可能性が高いでしょう。

本年中に色々とコメント頂きましてありがとうございました。また来年も宜しくお願いします。

はじめまして!

はじめまして!にゃらさま!「スリップ命」と申します
大好きな「神瀬先生」作品のレビューを検索していましたら辿り着きました。自分は元々「館先生」や「牧村先生」の母子相姦作品が大好きで、しかも「スリップフェチ」なので作品中に「スリップ」が出てこないと萌えないんです。最近は「スリップ」を着用している女性も皆無になり、作品中に「スリップ」が登場する作品が無くなりました。今回、神瀬先生の作品「初めてづくしの家 ふたりのママと妹」の表紙の絵はスリップフェチにはたまらない「黒いスリップ姿」の女性が描かれていますが、作品中にこのようなシチュエーションはありますでしょうか?最近は官能小説を立ち読みが出来る本屋さんがなくなってきましたので購入するのもためらってしまいます。教えていただければ本当に助かります。

Re: はじめまして!

スリップ命さん

初めましてにゃらです。コメントいただきありがとうございます。

ご質問いただきまして本作をざっと読み返しましたが、残念ながら各ヒロインともスリップ着用は無かったようです…。メインである継母の真里子に、娘の水希と同じ衣装を着せる設定が多いです。

ざっとシチュエーションを挙げますので、ご参考になれば幸いです。

真里子(本作では継母):娘のレーシングウェア(陸上部)を着て(第2章)、浴室で裸に(第3章)、翌朝セパレートタイプの花嫁衣装で(第4章)、黒いビキニで(第5章)

水希(真里子の娘):店のトイレで着衣のまま(第1章)、母と似た衣装で(第4章)、白いビキニで(第5章)

恭子(産みの母):ノーブラでニットを着て、シルバーメタリックのビキニで(第5章)

※恭子さんはいわゆる「理系熟女」になりますね。

No title

にゃらさま!
早速のご返事有難う御座います!そうですか。残念です。確かに今までも他の作品でも表紙の絵で描かれているようなシーンは作品中出てきたことはあまり記憶は無いのですよね。にゃらさまが今までレビューされてきた作品の中で私のような「スリップフェチ」が好きそうな作品は無いでしょうか?自分は今かなり「スリップロス」です。どうかよろしくお願い致します!

Re: No title

スリップ命さん

にゃらです。コメントいただきありがとうございます。

自分はあまり女性の着用するものに拘りがないようでして、スリップ命さんが求めるシチュエーションがすぐに思い浮かびません。時間がある時にでも探してみますので、あまり期待し過ぎずに気長にお待ちいただければと思います。

ご期待に沿えず申し訳ありません。

No title

にゃらさま!ご返事有難う御座います。気が向いたときで全然かまいませんので、よろしくお願い致します。
プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

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