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鏡龍樹「少年と女医と担任女教師」

鏡龍樹「少年と女医と担任女教師」
(フランス書院文庫、2002年5月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)

【あらすじ】

クラスメイトの由香と電車で登校していた祐隆だが、彼女が悪戯されているのを助けてあげられずにいた。心療内科医の奈緒美により犯人は捕ったものの、ショックを受けた由香から昼休みの音楽室で秘所への愛撫を求められる。そして放課後にクラス担任の麻弓に呼び出されると、事件の再現をしながら手で射精に導かれ困惑するのだった。

【登場人物】

藤原祐隆
16歳の高校生。近所に住む幼馴染みの由香と中学時代からずっと同じクラスで、登下校も一緒にしている仲である。彼女のことは幼馴染み以上恋人未満のように感じており、照れ臭さもあって素直に好きだと言えずにいる。童貞。

富永由香
16歳。祐隆のクラスメイトで学年トップクラスの美少女。祐隆に想いを寄せていたが、ある事件をきっかけに急接近する。短めのサラサラの髪で可愛らしい少女。バストはオレンジを半分に切ったぐらいの大きさ。男性経験はない。

秋山奈緒美
34歳。心療内科医のカウンセラーで母性的な印象を与える美女。バストの大きさは大振りな桃くらい。独身で付き合っている男性はいない様子。

中村麻弓
20代後半?祐隆や由香のクラスの担任教師。黒髪のストレートにしたロングヘアで、理知的な顔立ちはクールな印象を与える美女。高校から程近いマンションに独り暮らしをしている。付き合っている男性はいない様子。バストはリンゴくらいの大きさ。

【展開】

放課後に奈緒美の診察室で色香に惑わされ胸が触りたいと告げ乳首に吸い付く祐隆だが、女性経験は初めてではないのに由香や麻弓と誰彼構わず欲情するのに気後れを感じていた。

話は遡って1ヵ月前のある朝祐隆は由香と共に電車に乗って登校していると、突然二の腕に彼女の柔乳が押し付けられ欲情したような表情を浮かべていて戸惑う。よく見てみると由香は他の男にお尻を触られており犯人を突き止めようとするものの、男の手を遮る事も出来ずくずくずしていると、次の駅で奈緒美により男が捕まえられる。それが奈緒美との出会いであった。

その日の昼休みに由香に誘われ音楽室に向かった祐隆は女医から守ってあげなさいと言われたことを思い出し、由香から汚れた部分を綺麗にしてと求められるままに秘所に触れ快感へ導き愛しさを募らせる。放課後祐隆は麻弓の呼び出しで進路相談室へ行くと、事件の経緯を実演する羽目になり女教師のお尻を触る事になる。すかさず勃起した祐隆を咎めるように誰にでも欲情するのと問われるものの、由香を大事にしてあげてと言いつつズボン越しに触れられて射精に導く彼女に戸惑いを抱くのであった。

帰宅しようとした祐隆は由香に呼ばれてハンバーガー店へ向かうと、慰めてくれた返礼とばかりに女子トイレの個室で手だけでなく口も使って奉仕される。更に別の日の昼休みには音楽室で口唇で秘所への愛撫を求められて快感を与え、衝動を抑えられずに本番を行おうとする。彼女が痛がるのを見て祐隆は諦めるが、朝の電車で奈緒美と会った時の彼の反応を見て由香が嫉妬を抱き、精一杯の反応だったとは気付けずにいた。

数日後の下校時にパンプスのヒールが折れて困っている様子の麻弓を見掛けた祐隆は肩を貸し、学校のすぐ近くにある彼女のマンションの部屋までやって来る。部屋に招かれ入るなり汗を流したいとシャワーを浴びる麻弓の誘惑に抗し切れず、下着の匂いを嗅ぎながらオナニーしているのを見付かってしまう。麻弓から本番がしたいのと問われ、女体に触れたり口唇奉仕で射精に導かれたりした後、祐隆は騎乗位で跨がられて童貞を失う。

翌日由香への罪悪感からわざと電車を遅らせて登校する祐隆だが、車内で奈緒美と会い夕方に病院の診察室で個人的な相談に乗ってもらうと約束する。由香から詰られるものの、直ぐに仲直りして昼休みには口唇奉仕を受ける。そして放課後に奈緒美の診察室に向かうと…。奈緒美の胸に顔を寄せていた祐隆は本当に大事なのは由香だと気付き愛撫を中断するが、彼女は男の子なら性的な欲望を抱くのは当然だと優しく微笑みながらしたいようにして良いと告げられ、後背位で交わるのであった。

その週末祐隆は両親が不在の自宅に由香を呼び寄せると初めて好きだと告白すると、本心に気付かせてくれた奈緒美や麻弓の二人に感謝しながら由香の初めてを奪う。三日後に電車で奈緒美と会った祐隆はもう迷わないと決意し、由香の手を強く握るのだった。

【レビュー】

最初から女医の奈緒美の胸に触りたいと主人公が求めた所からフラッシュバックするかのように構成されている本作だが、鏡龍樹作品では度々見られる主人公と第三者(語り手)の俯瞰による視点のみで描かれており、ヒロイン三人の心情は全く伺えない所が特徴的である。

作者としてはいつもと違った手法を取ろうと工夫なさったのであろうが、ヒロインの心情が読めないと結局女医や女教師は主人公を誘惑しただけ、端的に申し上げるなら単にしたかっただけで終わってしまう気がしなくもない。後に「結論は一人を選ぶ」という路線を多用する弓月誠氏が鏡龍樹氏の路線を引き継ぐ形となるが、結論の導き方はなかなか難しいものかなと感じた次第である。

作品自体は一章毎に山場を設けており、ストーリーの進行自体は悪くない。女教師はミステリアスなタイプだから心情は描かれなくても良さそうだが、せめて女医か幼馴染みのいずれかは心情を見せる場面があればなお良かったかなと思う。
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tag : 高校生主人公 童貞

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

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