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相馬哲生「力ずくの秘書室【三匹の専属奴隷】」

相馬哲生「力ずくの秘書室【三匹の専属奴隷】」
(フランス書院文庫、2015年11月、表紙イラスト:村山潤一)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)

【あらすじ】

秘書室長補佐という肩書きながらも閑職に追い込まれ、生意気な秘書たちに弄ばれていた中年男の高野はある日若手秘書の弥生の秘密を握り力ずくの関係を結ぶ。これをきっかけとして高野はお局様の千里やクール系の紗英の二人に対し、肉体関係を結ばざるを得なくなるように仕向けていく。

【登場人物】

高野弘志
38歳の独身。商社に勤めて16年になるが、今春より秘書室長補佐の肩書きを得た。表面上は秘書たちの業務を管理する立場だが、秘書室の男性社員の実態は上層意識の強い女性たちにより、使い走りにされており左遷扱いである。

広瀬弥生
21歳。短大卒の2年目の秘書で可憐で清楚な印象を与える。Eカップの瑞々しい身体付きだが、営業統括部長に迫られ身体を縛られて社内で情交に及んでいるのを高野に目撃され脅される。生来のマゾであっさりと高野になびいてしまう。

樫村千里
42歳の社長秘書。弘志の教育係で秘書室でのお局様的な存在。かつて部下だった若い男との不倫が発覚し左遷させたのを気にしている。夫と結婚して15年になるが、表面上は上手くいっているように見られている。

北河紗英
31歳の社長秘書で役員たちからの受けは良いが、自分に絶対の自信を抱くモデル体型をしたクール系美女で、その一方で秘書室の女性たちからは近寄りがたいと敬遠されている。

【展開】

秘書室に配属され、今日も千里から満足にお茶も淹れられないのかと叱責され頭からお茶を浴びせられる屈辱を味わう高野は給湯室で弥生に優しく話し掛けられるが、彼女の手首に縛られた痕を発見し彼女の残業の日を狙って後を付けて行動を探る。誰もいない会議室で後ろ手に縛られ口唇奉仕したり、立ちバックで犯されるのをスマホで隠し撮りすると、あくる日彼女を脅して資料室で部長がしていた事を再現し、真性のマゾだと納得する。

数日後弥生からかつて千里が社内不倫していたという情報を元に堕とす手筈を整えた高野は、残業で二人きりになった際に職権で千里をプロジェクトから外すと切り札を出す。プライドを傷付けられた千里は自ら性的な奉仕をすると言わざるを得ず、更に夫との仲を執拗に聞き出され言外に夫には知られたくないと弱味を見せる。デスクに押し倒し繋がったまま駅弁スタイルで千里を抱えた高野は、立ちバックに体位を変えると彼女に奴隷宣言をさせ自分の女になったと確信するのであった。

弥生と千里の間を渡り歩いていた高野はある日千里に勘付かれ、かねてから所望していた3Pをしようと彼女と食事に誘い、後から弥生を店に来させて挑発に乗せられたのを見てからラブホテルへ移動する。高野は弥生に命じて千里の秘所を舌で愛撫させてアクメに導くと、彼女への対抗意識を剥き出しにした千里から初めて中出しを求められる。千里が返礼とばかりに弥生に愛撫し潮を吹かせたのを見ると、高野は威厳を見せようと奮い立たせ二回戦に臨む。

紗英を新たな標的とした高野に対し露骨に嫌な顔を見せるものの、弥生と千里は彼女の弱味を握ろうと身辺を探る。再び職権を活かしてわざと紗英にだけ業務を押し付け、ミスをすると周囲に聞こえるように叱責してプライドをズタズタにする。そこへ彼女と仲の良い弥生にレストランでフォローさせつつも、高野は偶然を装い千里を連れて同席する。
想定した以上に嫉妬を剥き出しにする二人の奴隷に口撃を受け、更に常務との関係を暴かれた紗英は高野に連れられ、近くのホテルの部屋にやって来る。自分のクンニに15分耐えられたらもう手出しをしないと高野に念書を書かせたものの、呆気なく絶頂に導かれた紗英は貫かれ、口に出すぞと意地悪を言われると膣内射精を受け入れる。

秘書室で弥生と千里が牽制し合う日々に刺激を与えようと高野は備品倉庫に二人を連れ込み競い合わせるが、そろそろ紗英も含めた複数プレイもと思い立ち金曜の晩にホテルの部屋に呼び付ける。二人の秘書も部屋に居る事に紗英は嫌な表情を浮かべるものの、高野から3人で絡み合う姿を見ながらオナニーしろと命じられ指で慰めていると、弥生や千里に絡まれて辛抱出来なくなる。
二人の指が紗英の膣内を弄っているのを確かめた高野は後ろの穴に照準を定めて挿入すると、薄い膜越しに女たちの指による刺激をぺニスに受けて射精するが、休む間もなく弥生と千里に奉仕を受け苦笑いを浮かべるのであった。

【レビュー】

今年でデビュー10周年という作者は息の長い活躍で本作が19作品目となるのだが、年2作品ペースの中で「力ずく」シリーズとしてはこれが10作品目の刊行となる。

「編集部発」(公式ホームページ)

「力ずく」第一作目から実はこの作風は殆ど変わってはおらず、冴えない中年男が屁理屈紛いの言動でヒロインたちに迫り、自慢の巨根でたちまちメロメロにしてしまう。凌辱作品でありがちな精力自慢の悪魔青年(少年)だったり、50歳近いのに逞しい凌辱者が力任せにモノにする(あまり現実的ではない)というのとは些か流れが違うのが特徴であり、現実的で何処にでもいそうな主人公像が読者の共感を得やすくロングランシリーズの一因なのではと思われる。

本作も基本的に主人公の目線での描写は多い反面、ヒロインたちの心の内はあまり覗くことが出来ない。この作者の意図した心理描写の偏りと見られるが、時には「堕ちたと言っても身体の表面的な反応で、心の内は全くなびいていないのでは」という疑念を抱かせる。本番より前戯重視の情交描写も相まって、何処か物足りないと思わせる。しかしこれからも変わらないのだろうという気がしなくもない。

それでも本作では同じ女秘書として、弥生は憧れと嫉妬、千里は不倫を置かした過去の過ちや若い二人への妬み、紗英に付いては孤高な故の脆さがヒロイン同士のやり取りから垣間見えて来て、女性たちのこういう応酬は怖いものだなあという気もしているのだが…(苦笑)
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tag : 社会人主人公

コメント

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11月発売「黒本」制覇ですか?

DSKです。

2015年11月発売の「黒本」6作品を制覇されたようで
その読了とブログ執筆も含めて驚くべきハイペースですね。(笑)

Re: 11月発売「黒本」制覇ですか?

にゃらです。コメントいただきありがとうございます。

11月は個人的にあれこれと忙しい時期でしたが、たまたま勤務サイクルが上手く回って本を読む時間が出来たのは幸いでした。
今年に入って気になった作家さんの本に手を出し始めたのは良いですが、ちょっとやり過ぎた感がしなくもないです(苦笑)
一度レビューをあげた作家さんの作品を買い続けていくと、11月のように6冊全冊なんて事態に陥ったりもしますし、何処かで歯止めが必要かなと思います。

来年は基本に立ち戻って、「誘惑官能作品」メインで行こうかななんて考えている次第です。

取って付けたようで恐縮ですが、毎年恒例の「特選小説」の増刊でのDSKさんのピックアップが何か、楽しみにしています。

No title

力ずくシリーズ、おもしろそうですね。
でも思ったのは男性のバリエーションを増やして欲しかったな、と。
山崎シリーズ+αとかあっても良かったかと。
巨根も20cm砲で包茎とかあってもよさそう。
しかし2cmあったらトランクスは無理だし、ブリーフにした方が
女性の嫌悪感が出て良かったと思います。
黄ばんだのだととか。

Re: No title

はるさん

にゃらです。コメントいただきありがとうございます。

相馬哲生作品は主人公が中年男で、巨根で性欲が強かったりと設定がよく似ており、実に金太郎飴のような作りなんですよね。(「力ずくの蜜辱」は大学生でしたが、後は何処にでもいる会社員の男です)

何処にでもいるしがない男が高嶺の華の女性をものにする、恐らくは読者層に多いであろうその世代の男性の願望を満たす作風が受けているのかなと思います。

因みに本作ではラストに後ろの穴で中出ししたぺニスを別のヒロインが口で清拭する描写がありますが、別に彼女たちは嫌がる様子もないのですから不思議だなとは思います。
プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
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