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絹田青児「しっとり濡れ妻 三十路のとりこ」

絹田青児「しっとり濡れ妻 三十路のとりこ」
(竹書房ラブロマン文庫、2011年4月、表紙イラスト:大柴宗平)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)

【あらすじ】

失恋で落ち込んでいた瑛介は親友に連れて行かれた熟女パブで由璃子と再会して情交へ至り、それまで興味の持てなかった年上女性に対する意識が変わる。何故か営業先の若き女社長の杏奈や課長の妻の美沙季にまで気に入られた瑛介だが、由璃子に別の男の影が迫る。

【登場人物】

梅本瑛介
24歳。事務機器・OA機器の商社で営業二課に所属する営業マン。線が細くて頼りなさそうな外見で、課長からは埴輪のようだとからかわれている。つい最近一年半に渡り交際していた女性から、別れを切り出された。

尾形由璃子
34歳。身長165cm位のグラマラスな美女。デパートの外商をしていた夫がリストラされても働かず、見栄っ張りで金遣いが荒い為にやむ無く自分が熟女パブで働くことを決意した。以前堂島課長宅で会った時とは印象が変わり、茶色の入った長い髪に妖艶な雰囲気を漂わせている。源氏名はジュン。男の子が一人いる。

堂島美沙季
32歳。身長155cm足らずと小柄だが、90cmを越える豊かなバストと前髪が長めのショートボブの髪形か特徴的な美女。酒豪で男勝りな性格だが、根は女っぽくて可愛らしい。瑛介の所属する営業二課の課長の妻だが、夫が若い娘ばかり追い掛ける事情を知ってか複雑な感情を抱いている。子供はいない。

黒川杏奈
28歳。都内でシェアハウスなどを展開する不動産屋の若き二代目社長。普段は聡明そうながらも大きなメガネを掛けていて冴えない風貌であるが、敢えて自分の性的魅力を隠す為にしている様子。セミロングの黒髪にアニメ声のような高い声質、少女体型の美女。米国留学の折に元恋人の性癖に付き合う内に、若い男の精液を口からいただくのが趣味となってしまっている。二つ年下の妹は秘書で、姉と似て発展的な性格。

【展開】

失恋した瑛介を慰めようと友人に連れられ熟女パブを訪ねると、そこで「ジュン」と名乗る美女と出会い、彼女が課長の友人の妻の由璃子だと知って驚く。意外にもチークタイムで由璃子から口付けを求められてイチコロとなり、瑛介は店が終わりバーを経てラブホテルに雪崩れ込み、熟れた身体に見惚れて情交へ至る。二回戦を求められ口唇奉仕された瑛介だが、くすぐったさを抑えられずに一度は萎え掛けつつも復活し、対面座位で繋がるのだった。

数日後堂島課長より若い営業マンを所望しているからと白羽の矢が立てられた瑛介は、杏奈の会社を訪ねるものの評判通り性格が悪そうだと内心では酷評する。しかし杏奈は瑛介が気に入った様子で、案件を取りたいならばと突然フェラチオのテストを受けることになる。別室で煽情的な服装に着替えた杏奈の奉仕を受けた瑛介だが、やはりくすぐったさを感じながらも何とか克服して1時間余りにも渡るテストをクリアする。

瑛介の頑張りもあって予算のノルマを達成し祝勝会が開かれ、瑛介は課長に連れられて二次会から自宅へとやって来る。絡み上戸な夫を諌めようとして口論になった美沙季は一歩も譲らず、夫が寝室へ引っ込むとサシで付き合う羽目になる。酔った瑛介は流しに立つ美沙季を後ろから抱き締めるが、あえなく反撃を受けながらもそんな瑛介が好きだと情交を求められる。二人は家のあちこちへ移動しながらセックスし、夫の存在など無視して喘ぎ声をあげる美沙季に瑛介は可愛らしいと感じるのであった。

翌朝罪悪感を感じつつ会社で課長と顔を合わせた瑛介は情事に気付かれていないと知って安堵し、こうなったのも由璃子のお陰だと感謝し杏奈の会社に向かう。メイド服に着替えて待ち受けていた杏奈から社長の椅子に座らされて口唇奉仕を受けていた瑛介だが、そこへ女秘書が現れて焦りを抱く。しかし何故か彼女からキスがしたいと積極的に迫られ、デスクの下に隠れていた杏奈からは奉仕を激しくされながら射精に導かれるのであった。

翌週友人に呼び出された瑛介は由璃子が五十代の会社社長から愛人契約を迫られ、彼女も経済事情から応じるのではと聞かされ高級ホテルのバーにて密会の現場を見せられる。嫉妬に駆られた瑛介は翌日由璃子と逢ってラブホテルにやって来るが何故か灯りを消してとせがまれ、情交の最中に社長に付けられたキスマークを見付けてしまう。由璃子から事情を聞かされた瑛介は自分の無力さに悔しがるも、取り敢えずひと月だけという約束だからという話に望みを託す。

そんな中美沙季と外泊しての旅行に出掛けたり、杏奈からは引き抜きの話を受けていた瑛介は性の放浪を続けていたが、1ヵ月半後由璃子から呼び出しを受ける。社長との愛人契約を解消し尾形とも離婚したという彼女は同僚と新たに店を開こうかと考えていると聞かされ、瑛介は二人が初めて出逢った日からもう一度やり直そうと決意を固めるのであった。

【レビュー】

絹田青児名義の二作品目は何処か弱腰の青年がパブで出逢った熟女と出逢ったその晩にベッドインし、それをきっかけに年上女性の魅力に惹かれて女社長や上司の妻とまで親しい関係に陥る過程を描いた誘惑官能作品である。
デビュー作品では主人公が幼い時に姉との近親相姦が発覚して記憶を操作され、姉は忌み嫌う存在だと書き換えられてしまうという要素があったように、本作では女社長の奇妙な性癖や着替えたら魅力的だという点でフィクション性の高い要素を持つ。その斜め上をいくかのような性格(性癖)に思わず失笑してしまいそうな彼女には妹もおり、後の誘惑展開のスパイスとなっている。

人妻二人の話では主人公と結ばれるのに当たり、決して綺麗事だけでは済まされないような事情が語られている。見栄っ張りで働かない夫のせいでホステスになった熟れ妻と、男勝りで表面的には漫才の掛け合いを見せるものの夫が浮気性で寂しさを抱く上司の妻とそれぞれが魅力的だった。

熟れ妻が本線と言えども他の女性たちに誘惑を受ける主人公は、終盤のどんでん返しがページ不足な為にイマイチ纏め切れていない点が見られたのは残念だが、全体的な流れはしっかりとしていて読後感は良かったと思う。

DSKさんのブログでも本作を紹介なさっています。
2011/4/11 発売→ Amazonはコチラから。→ ハイブリッド書店【honto】はコチラ。恋人にフラれ、失意のどん底にいた梅本瑛介は、気分転換に訪れた熟女パブで顔見知りの人妻・由璃子と意外な再会を果たす。戸惑いながらも、誘われるままに夢のような一夜を過ごした瑛介は、それをきっかけに三十路女の新たな魅力に惹かれはじめる。冷え切った夫婦関係に悩みながらも立ち上がろうとする由璃子。妖女と女社長、二つの顔を見せる杏奈。グ...
しっとり濡れ妻-三十路のとりこ(著:絹田青児、竹書房ラブロマン文庫)


愛好家Sさんの紹介記事はこちらです。
き4-2『しっとり濡れ妻 -三十路のとりこ-』絹田青児、竹書房/竹書房ラブロマン文庫、2011/04 発売●あらすじ失恋で落ち込んでいた男が、親友に連れて行かれた熟女パブで顔見知りの人妻と再会して深い仲になり、それまで興味の持てなかった三十路女性に対する認識が変わり、取引先の女社長、上司の妻とも関係を持つに至る。●登場人物【梅本瑛介】24歳。事務機器・OA機器の商社『一ツ橋商会』営業二課の営業マン。線が細くて頼り...
き4-2『しっとり濡れ妻 -三十路のとりこ-』

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
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