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巽飛呂彦「二人の熟夫人 狂った寝室」

巽飛呂彦「二人の熟夫人 狂った寝室」
(フランス書院文庫、2005年7月、表紙イラスト:新井田孝)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)

【あらすじ】

エアコンの修理で和季子の部屋を訪れた一樹は汚れた服を洗濯してもらっている内にシャワーを浴びていると、何と和季子の方から関係を求められ親密になっていく。しかし次第に自分を縛り付けようとする彼女に苛立ちを覚え、過激な要求を出すようになる。

【登場人物】

伊達一樹
19歳。大学生で先輩の勧めで、エアコン修理などを行う空調設備会社でアルバイトしている。実家は米屋で力仕事を手伝っているのもあり、ナチュラルな筋肉質の身体付き。女性経験はない。

大谷和季子
36歳。6歳上の夫と結婚して10年になるが、現在は単身赴任中で週末になると自宅に戻っている。身長160cm位で身体付きはむちっとしており、特にバストは90cmFカップと豊満。

高輪ひとみ
32歳。和季子の隣室の住人で、夫は海外赴任で暫く帰っていない。モデル体型でバストはCカップ。生活水準では和季子の方が少し上だが、一樹と不倫関係にあると知り強烈なライバル意識を抱くように。

【展開】

バイトに慣れた一樹はある日セレブ夫人の依頼でエアコンの取り付けを頼まれるが目的が自分にあると知り、まるで男娼であるかのような物言いに腹を立て逃げ帰ってしまう。

数日後和季子にエアコンの修理を頼まれ寝室に入った一樹は、彼女が薄着で胸の谷間がちらつくのが目に入る。一方和季子も汗をかいた一樹に男を意識しつつ、飲み物を差し出した際に彼の作業着を汚してしまう。和季子は一樹に体を洗うように勧めその間に洗濯しようとしてブリーフを見付け、その男臭さから発情を抑えられず浴室に乱入すると、口唇奉仕で射精させる。

寝室に移動して初体験を終えた一樹は、先輩がバイトを勧めた理由に納得しつつ和季子と関係を深めていくが、始めは和季子に教えられる立場だったのが次第にテクニックを身に付けていき和季子を絶頂へ導くようになる。
一方の和季子は一樹なしでの生活は成り立たぬとばかりにのめり込み、ある日一樹が異性の同級生と一緒にいるのを目撃すると浮気だと早合点し頬を張ってしまう。誤解と分かり謝罪した和季子だが、一樹に身体を縛られて交わったり、秘所を露わにして写真を撮られたりと要求はエスカレートしていく。

普通に外でデートがしたいと言う和季子に対し、一樹は身体の線がはっきり分かる薄着で出るように求め、人目に付く所で胸と秘所を晒して写真を撮られてしまう。更に喉が渇いたからと全裸でコンビニまで買いに行かされた和季子は羞恥の極みに達しつつ、身体の昂りを抑えられずに歩道橋の上で一樹と駅弁スタイルで交わるのであった。

一方和季子と親しくなったひとみは彼女の部屋で話をしていると、一樹が連絡もなく部屋に入って来て慌てて追い返すのを見て二人が親しい関係だと勘づき、ある日彼が情事を終えて部屋を出たのを見計らい誘いを掛ける。既に和季子で女の扱いを知った一樹は動じる事もなくひとみに対し、和季子以上に厚かましく奉仕を求め遂にアナルセックスへ至る。
いつかは3Pがしたいと目論んだ一樹は、和季子が気付くようにわざとひとみとの逢瀬を繰り返し女同士が喧嘩するように仕向けた後で、和季子を慰める振りをしてひとみと仲良くするならば抱いてやると関係を認めさせ、3Pへ雪崩れ込むのであった。

【レビュー】

ハードな凌辱路線から誘惑路線へのソフトランディングを目指していた2000年代前半は、巽飛呂彦としての刊行は年1作品ペースと名前を変える位の覚悟でないと生み出せないのかなと思われた時期であった。
しかし本作の3ヵ月後に出された「隣りの果実 熟未亡人と娘姉妹」以降は安定的な量産体制に入り、今に至るフランス書院文庫での誘惑作品の基礎を築いた作者の一人だと言えるだろう。

本作はエアコンの修理のバイトをする大学生で、作品全体を通じて私生活の部分はあまり見えて来ない。基本的に主人公からヒロインの部屋に向かうという流れで纏められているが、始めはチェリーだった主人公がヒロインに教えられてテクニシャンになっていくのはお約束であるものの、その方向は露出調教である。

人目に付きそうな所でヒロインに羞恥を与えたり、屋外で交わったりというのは他にも幾らでもあるのだが、流石に全裸でコンビニに買い物…のくだりはやり過ぎの気がする。というよりここまで主人公の為にやってしまう人妻に対し、ちょっと引くものを感じたのも事実である。

隣人同士の嫉妬を上手く利用して二人とも自分の女に手なづけた主人公ではあるが、元々は奥手だったのが獰猛になるまでのプロセスはやや端しょり過ぎているし、隣人妻の描写も含めて後半は急ぎ過ぎで前半が冗長とバランスの悪さを感じてしまった。

【参考記事】

DSKさんのブログでも本作を取り上げています。
2005/7/23 発売→ Amazonはコチラから。→ Kindle版はコチラから。「初めての相手が、わたしでもいいの?」Fカップの乳房を両腕で隠し、大学生に囁く和季子。「わたしを彼女だと思って、好きにしていいのよ」柔尻をくねらせ、硬い肉茎を優しく包むひとみ。32歳と36歳、同じマンションの熟夫人と重ねる密会。夫のいない昼下がり、隣りの奥さまは美獣になる!★★★★★ 翻弄され嫉妬に狂う夫人, 2009/2/10う~ん、何とも悩ましい。ストー...
二人の熟夫人-狂った寝室(著:巽飛呂彦、フランス書院文庫)

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二人の熟夫人-狂った寝室(著:巽飛呂彦、フランス書院文庫)

2005/7/23 発売 二人の熟夫人-狂った寝室著:巽飛呂彦、フランス書院文庫 → Amazonはコチラから。 → Kindle版はコチラから。 → ひかりTVブックはコチラ。〈電子書籍〉 → 総合電子書籍ストア【BookLive!】はコチラ。 「初めての相手が、わたしでもいいの?」 Fカップの乳房を両腕で隠し、大学生に囁く和季子。 「わたしを彼女だと思って、好きにして...

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No title

>作品全体を通じて私生活の部分はあまり見えて来ない
まぁ、これは官能小説を含めて2次元ポルノの課題ですね。
特に男性キャラの描かれなさは異常です。
これは違う!って描写がちらほら。

Re: No title

はるさん

にゃらです。コメントいただきましてありがとうございます。

>まぁ、これは官能小説を含めて2次元ポルノの課題ですね。 
>特に男性キャラの描かれなさは異常です。 
>これは違う!って描写がちらほら。

基本的に読者が投影するのは主人公の側でしょうけど、最大公約数ではなく最小公倍数的な要素になって来るのかなと思います。
当時のフランス書院文庫の主力は大体250ページ位、しかも細かく章を切って全てに官能要素を詰め込もうとするとこうなるような。
本作の場合1章辺りが20ページ弱だったり、70だったりとまちまちで、これは要らないと判断してカットされたか否かなと勝手に推測したりしますが、どうでしょう。
プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

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