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庵乃音人「叔母vs.北欧から来た母娘」

庵乃音人「叔母vs.北欧から来た母娘」
(フランス書院文庫、2015年10月、表紙イラスト:新井田孝)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)

【あらすじ】

夏休みを利用して亡き母親の墓参りにと佐織と娘でハーフ美女の瑠香が日本にやって来るが、叔母の春子と暮らす隆太は家に二人を泊めた晩に佐織に対して無理矢理関係を迫ってしまう。その翌日瑠香に誘われ初めてを捧げられるも、佐織を再び求めようとした事が春子に発覚してしまう。

【登場人物】

星野隆太
18歳。8年前に父親を亡くして以来、叔母の春子夫妻に引き取られている。現在は浪人生。春子に対しては口うるさい存在でもあり密かな憧れを抱いていたが、佐織が来日してからはより強く意識するようになった。女性経験は無い。

島谷春子
39歳。隆太の父親の妹(叔母)で4年前に夫を失って以来、二人で暮らしている。色白で楚々としたGカップ90cmの肉感的な美人だが、生来の生真面目さもあってか隆太とは微妙な距離を保っている。

高瀬佐織
35歳。早逝した隆太の母親の大学時代の後輩で、隆太の幼い時に力付けてあげた事もあり、彼の想い人になっている。スタイルが良くHカップ95cmの美女。フィンランド人の男性と学生時代に結婚し移住したが、意外に早く結婚生活は破綻し瑠香を育てている。

高瀬瑠香
18歳。ミドルネームはフランソワ。フィンランド人とのハーフで、金髪碧眼でスタイルが良く典型的な美女。幼馴染みの隆太をずっと想い続けており、彼の母親の墓参りで来日した沙織に同伴している。男性にチヤホヤされていそうだが、処女のまま。

【展開】

佐織と瑠香が島谷家にやって来たその晩、若き日の二人のビキニ姿の映像をオカズに部屋でオナニーしていた隆太だが、佐織にうっかり見られてしまう。嫌われまいと彼女の腕を引いて部屋に引きずり込むが、その魅惑的な身体に触れ衝動的にベッドに押し倒し、無理矢理関係を持ってしまう。翌日隆太と瑠香が外出している間に、佐織からホテルに移りたいと申し出を受けた春子は理由が分からず、不審を抱く事に。
一方母と隆太のセックスを見てしまった瑠香は隆太に苛立ちを表情を浮かべながらも長年の想いを打ち明けようと公園の木の陰で彼を連れ込むが、処女である事から次第に隆太のリードに身を委ね立ちバックで受け入れるのだった。

その翌日春子が瑠香を連れ立って買い物へ出掛けたのを見て隆太は何とか佐織の赦しを得ようとするが、揉み合う内に押し倒した所を忘れ物を取りに戻った春子に見付かってしまう。叔父の仏壇の前で春子に叱責された隆太は涙ながらに佐織が好きだと訴えるが、単に欲求不満を解消したいだけだと取り合わない春子と話す内に彼女の身体を使って性欲を発散させるという話になる。
春子は裸体を見せるつもりが隆太に押し切られて夫の仏壇に手を付いた姿勢で挿入され膣内に射精されるが、ひと息付いて夕飯の準備を始めようとした時に再び身体を求められる。佐織と穴比べをするかの如く隆太にサディスティックな言葉で責め立てられ、それでも快楽に溺れる顔だけは見せぬと春子は意地を張るのであった。

二日後隆太はホテルに移った瑠香に呼び出され佐織の元を訪ねると共にフィンランドで暮らさないかと誘われ、一度は外へ出た瑠香も含めて3人での情交に至る。しかし饗宴を終えると佐織は春子に連絡した時の隆太の寂しげな横顔が脳裏から離れず、彼女を呼び出し真意を確かめようとする。
翌日ホテルにやって来た春子は相対した佐織から隆太を引き取る代わりにと金を要求され、その慇懃無礼な態度に戸惑いつつも嘘でも良いから隆太を愛して欲しいと涙を浮かべながら土下座すると、それを見た佐織は春子を試そうとしたと謝罪し一部始終を見守っていた隆太と瑠香も部屋にやって来る。春子がやっと素直になり愛されていると知った隆太は、瑠香の提案でみなで情交に至るのであった。

【レビュー】

タイトルにわざわざ「北欧から来た母娘」と入れているだけに一般的に性的に奔放なお国柄というイメージ(失礼)に訴え掛けつつも、主人公と彼に対して愛情を抱く母娘との物理的な距離を演出する為に用いられているようで、何も北欧でなくても南米でも何処でも良かったりする。あくまでも北欧と聞けば「それ」だと読者に先入観を抱かせながらも、母娘は愛情溢れる何処にでもいるヒロインたちなのだと言える。

前置きが長くなったが、本作も庵乃音人作品らしい「主人公を猫可愛がりするヒロイン(たち)」という命題に沿った手堅い作りであり、主人公を引き取って以来自らの生真面目さが故に甘えさせようとしない「ツン」な39歳の叔母が主人公の幼馴染み母娘の登場により、最後は幾らか「デレ」へと転じていくまでの流れが描かれている。

メインは確かにこの叔母なのだが、主人公の母親の旧友である35歳の熟女とその娘で金髪碧眼と典型的な18歳のハーフ美女の二人の存在の方が個人的には大きかったかなと思われる。
厳しい性格の叔母よりは一時帰国した熟女に寄せる想いの方が強い主人公と、無理矢理関係を結ばれてしまい旧友である母親への義理立てもあり当初は拒んでいた熟女の関係は、日本を離れる直前になり秘めていた感情を爆発させる瞬間が可愛らしく、それでも主人公の本意を見抜き終盤には叔母に対して芝居に打って出るキューピッド役に徹している。
一方のハーフ美女も主人公に寄せる想いを成就させようと純潔を捧げるも、皮肉にも自分の母親への思慕の方が強いと察し、終盤の舞台の引き立て役となっていてもっと見せ場を作って欲しかったなとそれだけ魅力的なヒロインである。

こうしたヒロインたちの想いを知ってか知らずか、主人公は始めの内は熟女に対して無理矢理関係を迫ったり、ハーフ美女には恥ずかしい事を求めたり、叔母には夫の仏壇の前で辱しめを与えたりといかにもフランス書院文庫の主人公らしく、それでもヒロインたちの設定の良さで補っていて読後感は良かったと思う。
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tag : 大学生主人公 童貞

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安心の庵乃作品

にゃら さま

安心の「庵乃作品」ということだと思いました。
ヒロインの叔母はツンデレで、サブヒロインたちがそこに彩りを添えてくると言う展開は、何度見ても興奮します。
特に、熟女の二人の体つきや性格などを冒頭にこれでもかというぐらい細かく書いているために、エンディングに向かって交わりのところで想像が膨らんでいくので読後感もいいです。

また、いつもの乳輪や剛毛などのフェチ要素もふんだんに盛り込まれていて、デジャブな印象を受けないのは庵乃先生の筆力の高さと言うことだと思います。

サブヒロイン二人を北欧帰りの設定にしたのですが、物語全体として意味があったのかどうか首をかしげたくはなりました。
肉感的な女性キャラを求めているならば、北欧でなくても良かった気がします。また、主人公とヒロインが禁断の恋に溺れていく結末ならば、二人が、どこか距離的に離れれば良かっただけなので距離の遠さは関係ない気がしました。
タイトルに北欧を入れたので北欧ならではの展開がどこか欲しいと思いました。もしくは大どんでん返しで北欧からさらに突然帰国して、主人公とヒロインと同居することになりハーレム状態に突入というような展開もあったら面白かったかなと思いました。

追伸:ブログ内のヒロインの表記で沙織となっていますが、佐織ではないかと

Re: 安心の庵乃作品

xelceldoさん

にゃらです。コメントいただきありがとうございます。

作者の庵乃音人さんは複数のレーベルに渡って幅広く官能作品を描かれていらっしゃいますが、フランス書院文庫で他のレーベルのようなハード路線を用いたら読者の抱く印象が変わるだろうし、逆も然りではなかろうかと思います。ここでは再三述べているように、「主人公を猫可愛がりするヒロインたち」というテーマがレーベルイメージに沿っているし、読者もそれを支持して来たのではないでしょうか。

北欧から来たという母娘の設定は娘がハーフで外見的な要素を活かしたいという理由付けが欲しかった訳で、言葉のやり取りは日本人と全く変わらないのは、文中で「オウ!」、「イエス!」なんて頻繁に出て来ると読み手によっては引っ掛かる要素なのかもしれない。そう考えての事かもしれません。

>追伸:ブログ内のヒロインの表記で沙織となっていますが、佐織ではないかと

ご指摘ありがとうございます。確かに始めから間違っていたようですので、訂正しました。
プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

〈リンク・トラックバック〉
基本的にフリーですし、特にお知らせ頂かなくて構いません。

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