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河里一伸「女看護師寮【忍び込み】」

河里一伸「女看護師寮【忍び込み】」
(フランス書院文庫、2015年9月、表紙イラスト:丹野忍)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)

【あらすじ】

冴えない30代童貞男の裕吾は夏風邪にかかり近くの病院に向かったが、そこで見回り先の一つである看護師寮の住人三人と挨拶を交わし名前を覚える。数日後寮を見回ると新人ナースの詩織里がオナニーしているのを発見し、写真を撮ったと嘘をつき処女を奪うが、彼女の方が裕吾の虜になり他の二人を巻き込んでいく。

【登場人物】

黒木裕吾
31歳。警備会社でアルバイトを始めて2年になる。特にこれと言った取り柄も無く、地味で存在感の薄い青年。人並み以上には巨根の持ち主。童貞。

野宮詩織里
23歳。肩甲骨辺りまで髪を伸ばしており、清楚な雰囲気を漂わせる私立病院勤務の新米ナース。実家は近年で業績を伸ばしている大会社の経営者一族で、看護士になるのを反対する両親を納得させる為に2年間古びた寮に入る事となった。世間知らずで男性経験はない。

笹原朱乃
29歳。肩先に掛かる位の髪型で、さばけた性格でスタイル抜群のナース。前任の病院で内科医と不倫関係に有ったが妊娠が発覚した際に喧嘩別れし、現在は実家に娘を預けながら経済的な負担の軽い古びた寮に暮らしている。

望月圭子
35歳。私立病院の看護師長で、腰まで伸ばした髪と母性溢れる優しさを感じさせる。この病院の外科医と結婚したものの、2年前に交通事故死して以来、寮母的な役割も兼ねて掃除をしたり料理を作ったりと世話を焼いている。子供はいない。巨乳。

【展開】

夏風邪をかかり私立病院で診察を受けていた裕吾だが、そこで見回り先である看護師寮の住人3人と顔を合わせて始めて名前を知る。数日後病み上がりで急遽夜勤に回った裕吾が寮を見回っていると、詩織里がオナニーしている声を聞き付けて覗き見しようと合鍵で室内に侵入する。
裕吾と鉢合わせになった詩織里は咄嗟の事で、彼の嘘を見抜けずに撮られてもいない写真をばらまくと脅されて口唇奉仕の後で処女を奪われるが、数日後の晩に再びオナニーしている現場を裕吾に見られセックスを強要されるが、二回目で早くも従順になり膣内に立て続けに中出しされる。

ある日他の二人の不在を確認し日勤から戻った詩織里と交わっていた裕吾だが物音に気付いて廊下に出ると、側で朱乃が座り込んでいるのを見付ける。服のシワや呼吸の乱れから覗きながらオナニーしていたのを見抜くと、詩織里との関係を黙っていてもらう代わりに朱乃の欲求不満を解消してやると言葉巧みに告げる。
詩織里も仲間に加わっての裕吾とのセックスの快感のあまりに娘の父親である男との性体験とすっかり上書きされ虜になっていた朱乃は、ある日帰宅途中で裕吾と会うと彼の部屋に押し掛けて口唇奉仕をすると防音が万全でないからと口にハンカチを詰められて、正常位で受け入れ激しい呻き声を上げながら中出しされて満足する。

最後に圭子を仲間にしようと目論む裕吾は詩織里が撮ったオナニー写真を手に彼女を脅そうとするが、夫の後を追う方がましだと拒否される。先の二人で己の巨根ぶりに自信を付けた裕吾は一度だけの交わりでと巧みに話を切り替え了承を得ると、きっと巨根の虜になるだろうと確信を持ちわざとバックで挿入しても腰を遣わずにいると彼女から動き出したのを見てほくそ笑む。
素っ気ない態度を見せていた裕吾の狙い通り、数日後の晩に圭子の口から抱いて欲しいと言わせる事に成功すると、屈曲位で奥深くまで貫きながら亡き夫に操を立てていても良いから肉体的な疼きを癒してやると言葉巧みに誘導し自分の女になると宣言させるのだった。

数日後圭子との関係を知らされた詩織里と朱乃は堂々とセックス出来ると喜び、裕吾はある時は寮のリビングで朱乃と圭子に奉仕を競わせ、別の時には病院に侵入して空いた診察室で圭子が詩織里に奉仕の仕方をレクチャーしたり、更には寮の浴室で三人まとめて情交に浸ったりとハーレム状態を楽しむ。
そして圭子の口から寮を維持するにはあと二人いないと取り壊しになると聞かされて候補となる看護師の資料を渡されると、裕吾は三人に奉仕を受けながら新たな相手を誰にするか吟味するのであった。

【レビュー】

ここ数作品は催眠術やアロマ、アプリや電話など様々な「飛び道具」を使ったマインドコントロール要素の凌辱作品を出していた作者だが本作ではこれを排し、看護師寮でナースたちのオナニーを覗いた警備員の主人公がそれをネタに脅してモノにするという純粋な凌辱作品となっている。

新人ナース(23):素性を隠して働くお嬢様。偶々オナニーしていた現場を主人公に見られ処女を奪われるが、始めての体験で絶頂を味わい虜になる。

シングルマザーのナース(29):前の職場で不倫関係にあり、ひとり娘をもうけている。新人ナースと主人公との情交を見てオナニーしていて弱味を握られ、母親である事を捨てずに快楽に溺れれば良いと唆される。

未亡人ナース(35):主人公の憧れの女性。ガードが固く脅迫写真だけでは拒むものの、「一度きり」の情交で主人公の逸物に嵌まってしまい、「自分から求める分には約束を破っていない」と積極的に。

始めに処女ヒロイン、後は年齢順(年長者が主人公の憧れの人である)というお約束を踏まえつつ、今回は特にシングルマザーと未亡人に対してはそれぞれの立場を認めながらも端的に言えば「ヤらせてもらえば自分を愛さなくても良い」という刹那的で分かりやすい構図になっている。いわゆる「巨根なら誰でもイチコロ」という事か、男根崇拝主義のような印象である。

この二人は29歳と35歳で別に上品ぶったり分別ぶったりする必要はないと思うが、主人公を受け入れた時の反応が新人ナースと同じに見えるので工夫が必要だったであろう。後の4Pプレイで誰が話しているか分かりずらい部分があったのは指摘しておきたい。「飛び道具」無しだと凌辱ぶった誘惑作品というのが本作の印象で、誘惑作品を書くのなら凌辱要素が荒く見えるし、逆もまた然りである。個人的にはそろそろ直球の誘惑作品を書いてみてはという時期に来たのでは思うのだが、いかがであろうか。

【参考記事】

作者本人による著作解説記事です。

女看護師寮【忍び込み】
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tag : 社会人主人公 童貞 処女

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

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