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星野聖「絶対禁忌 妻の友人と…」

星野聖「絶対禁忌 妻の友人と…」
(フランス書院文庫、2004年3月、表紙イラスト:新井田孝)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)

【あらすじ】

三枝は妻の友人である里佳が上京して来たその晩に書斎を訪ねて来た彼女の誘惑に乗り、その後上京した時は妻の目を盗んだりしながら関係を続ける。ところが短期で上京が決まった里佳と逢う約束をしていたその晩にキャンセルされるが、マンションの住人である一葉と関係を結んでしまい…。

【登場人物】

三枝昭充
40代半ばの中年男性。浄水器の製造販売を行う中堅企業に勤めている。妻との仲は特に悪くもないが、子供はなく夫婦間でもそれほど気にしている様子でもない。

篠原里佳
33歳。三枝の妻の後輩に当たり、現在は和歌山で塾講師をしながら年に数回上京しては、泊まり掛けで逢いにやって来ている。両親と同居しているが未婚。薄い茶色に染めたウェーブ掛かった髪型に、卵形の顔と目鼻立ちのくっきりした美女。

倉田一葉
23歳。三枝と住むマンションの別の部屋で両親と暮らしている。エレベーターで一緒になると挨拶を交わす程度だったが、彼女の方は三枝の絡み付く視線を意識していた。付き合っていた彼氏と別れた直後に三枝と出逢い関係を持つも、後日別の男と結婚しようと決意する。外資系生保会社に勤めている。

【展開】

三枝は自分の家に泊まり掛けでやって来た里佳に関心を抱きつつも書斎で本を読んでいると、妻が入浴している隙に彼女が訪ねて来て蠱惑的な視線でモーションを掛けられ、対面立位でキスを交わしながら抱き合うのであった。
2週間後里佳から1日だけならと上京の知らせを受けた三枝は金曜の晩に妻に内緒でホテルで密会するが、何故か里佳は縛って欲しいと求めたので後ろ手に拘束すると松葉崩しのような体位で交わり次第にのめり込んでいく。

逢えない時には妻の目を盗んではテレフォンセックスに興じていたが、2ヵ月後再び上京した里佳から短期で東京で働く予定だと聞かされ、三枝は逢う機会が増えると期待しつつ彼女の誘惑に抗し切れずにリビングで抱くと膣内に射精する。そんな中大阪に出張する事になった三枝は彼女を呼び出すと、差し出された麻縄とローターを使いサディスティックな気持ちに駆られながら再び膣内に出してしまう。

漸く里佳が上京するもある日約束をドタキャンされた三枝の前に一葉が現れ、ダメ元でホテルに誘うとあっさりと承諾を得ると里佳とはまた違う瑞々しい豊満なバストに感心しながら、里佳への疑念を打ち消すが如く一葉を抱くのであった。その3日後にやっと里佳が借りている部屋で逢う機会を設けるが、独占したいという思いを強くした三枝は彼女を四つん這いにしてアナル処女を奪う。

それから1ヵ月間で里佳と3回しか逢えず代わりに一葉と逢瀬を重ねていた三枝は、ある日里佳が見知らぬ男と歩いているのを見掛ける。嫉妬に駆られながら一葉を手荒く扱うものの、情交を終えた彼女から結婚の話を切り出され若い娘の考える事は分からぬと感じつつ、里佳と逢って話をしようと決める。
3日後に再び里佳の部屋を訪ねた三枝は我慢出来ずに男の存在を尋ねるが、彼女はあっさりと大学時代の知人だと答える。それでも疑念が晴れない三枝は里佳に荒々しく腰を遣うものの、奔放な女性に憧れると言った彼女の言葉を想い出し、これで最後にしようと告げる。今度は友人として自宅を訪ねると明るく笑う里佳の表情を見て、三枝は妻への罪滅ぼしはこれからだと決意して家路へ向かうのだった。

【レビュー】

星野聖名義での最初の3作品は非常に似た作風で、当時期間限定で展開していた「マスターズ文庫」を思い起こさせるような大人の情交を書こうと試みていた節が感じられる。青年とは違って何度も情交に及ぶ訳でもなく、中年男性らしくねちっこい愛撫や言葉遣いで羞恥を煽るものの、精力では特段取り柄がある訳ではない主人公像は読者層に最も近いものだと思う。

しかしデビュー3作品目という事から来る「慣れ」が全体的に穏やかな展開をより淡白に見せているように感じられるし、基本的な作りが同じと分かってしまうと情交場面が多い割には冗長過ぎて山場が有るような、無いような微妙な印象になってしまう。

ヒロインの心中が伺い知れないというのもこれまでと同じでミステリアスな雰囲気を感じさせる反面で、この展開だからこうさせようという「予定調和」な言動が若いヒロイン(一葉)に見られたのが残念である。小悪魔なオヤジキラーの性格付けでメインヒロイン(里佳)を挑発したり、妻に告げ口しようとしたりともう少し波の荒い展開でも良かったのになと思う。
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tag : 社会人主人公

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

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