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小鳥遊葵「熟女のやさしい筆下ろし」

小鳥遊葵「熟女のやさしい筆下ろし」
(フランス書院文庫、2015年8月、表紙イラスト:丹野忍)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)

【あらすじ】

ある島で夏祭りに成人間近の若者に対して筆おろしを行う風習が残っており、18歳になった義理の息子・健太が筆おろしの対象として選出され、未亡人で貞淑な留美子と奔放な咲枝の二人がその役目に名乗り出たのを知った義母の由美子は複雑な思いを抱きながらも、息子の帰りを待つのであった。

【登場人物】

伊東健太
18歳。東北地方のある島で育った高校3年生。サッカー部で活躍し島の中でも人気を集めており、今回の夏祭りで筆下ろしの儀式に一番で選出されており、本人は義母の由美子を含めた熟女にしか興味を抱かないので儀式自体は嬉しく思ってはいるが、義母にしてもらいたいと考えてはいる。産みの母親は幼い時に亡くしている。童貞。

伊東由美子
35歳。遠洋漁業で不在がちな健太の父親の後妻で島の外から嫁いで来たのもあり、祭りの風習で息子が選出されて戸惑いを感じている。子供はいない。母性を感じさせメロンのような巨乳の美女。彼の気持ちに気付いてはいるが、応えてあげられないと考えている。

浅野留美子
35歳。年の離れたマグロ漁船の機関長を夫としていたが、6年前漁業に出ている際に急病に掛かり還らぬ人となった。同じ漁船にのり同じ時期に夫を失った咲枝とは仲良しだが奔放な彼女とは違い男とは遊んではいないものの、その代わり島の風習を口実に健太を指名し思う存分抱かれたいと願望を抱いている。子供はいない。お椀型の巨乳美女。

小野寺咲枝
35歳。留美子と同じマグロ漁船の船長が夫だったが、6年前に船が嵐に遭った際に誤って海へ転落し死別している。亡き夫は咲枝と結婚する前から島の外に愛人を作り、彼女との間に香蓮がいる。島を出て男漁りをしていると有名。子供はいない。砲弾型でスタイルの良い巨乳美女。

佐伯香蓮
20歳。咲枝の夫と愛人である女性との間に産まれた。咲枝との仲は概ね良いが彼女の男漁りには少々複雑な思いを抱いており、健太と初めて会った時に「若いツバメ」と勘違いし、誑かしてやろうと積極的に誘惑する。熟女3人に劣らないほどのスタイルの良い巨乳美女で鼻っ柱が強いが性的な経験は言動に反して拙く、健太に翻弄され夢中になる。

【展開】

夏祭りの夜に神輿の担ぎ手に選ばれた健太を巡って法被に赤いふんどしを着けた留美子や咲枝たちが指名するが、結局留美子が筆下ろしを担う事に。留美子は自宅の浴室で少年と絡み合う内に口で迸りを受け止めると、すぐに回復したのを頼もしく思いながら後背位で受け入れ、更に寝室に移動すると朝まで何度も身体を重ねるのであった。

翌朝帰宅途中で咲枝に待ち伏せされた健太は、祭りの中日の今晩か明晩に海で泳ごうと暗に自宅に来るように誘われ承諾し家に着くと、ノーブラの由美が一睡もせずにいた。気まずい雰囲気を感じた健太はこれを機に、今まで着替えを覗いたり下着に悪戯した事を謝罪し、本当に好きなのは由美だと告白すると、本番は出来ないと告げられるも相互愛撫は許され夜も朝も繰り返し行為に及ぶ。

三日目に健太が浜に向かうと咲枝から今夜こそはと誘われ夕刻に自宅を訪ねると、朱色のビキニ姿の彼女から暗がりに紛れて口唇奉仕を受け射精する。浴室での濃厚な奉仕の後寝室では騎乗位で、夜の浜辺に打ち捨てられた廃船の中で二回戦、更に海に入り立ちバックで三回戦を挑むものの自宅に戻ると香蓮が帰省すると知りお預けとなる。

健太は咲枝宅からの一本道を歩いていると逆方向から香蓮が運転する車に道を塞がれ、鼻っ柱の強い彼女から咲枝との関係をばらされたくなかったらと山の頂上へ連れて行かれる。唐突に若い身体で熟女好きの性癖を治してあげると情交を求められた健太は騎乗位で香蓮を受け入れると、一転して優位に立ち奥深くへ射精するのだった。

日付が変わる頃まで遊んでいて由美が怒っていると気付いた健太は寝室へ夜這いすると浴衣の裾から秘所を露わにし、本番以外なら何でもしてあげるという言質を逆手に取ってバイブを使おうと言って羞恥させる。指や舌で快感を引き出した健太はバイブを挿入すると嘘をついて剛直を挿入すると、由美も我慢できずに交合を求め祭りの最終日の夜に後ろの穴での交わりを約束する。

明けて氏子の一人として祭りに参加せざるを得なかった由美が外出すると、入れ違うかのように見知らぬ若い女が自宅へ向かうのを目撃する。会場へやって来てすっかりその気の留美子をよそに、咲枝から香蓮が島に来ていると聞かされた由美は胸騒ぎを感じ自宅へ戻る。
予想通り健太の部屋で香蓮が馬乗りになって快感に満ちた表情を目撃した由美は同じ男を愛した者同士で邪険に扱う訳にもいかず、彼女の目の前で息子のぺニスを受け入れるのだった。

【レビュー】

昨年春よりフランス書院文庫での活動を再開した作者は東北地方の出身であり、地方色豊かな舞台設定と「自分ならこうしたい」という価値観がはっきりと作品に表されており、これまでにも義母をメインヒロインに据えた作品を数多く出している。その流れを踏まえた上で本作でも主人公の想い人は同居する義母であり、父親が遠洋漁業に出ているために2人きりの生活で彼女の入浴を覗いたり下着に悪戯したりと官能小説において前提もベタなものとなっている。

遠洋漁業で成り立ち、男と言えば未成年の子供かもう漁に出る事はない老人という環境で、義母は島の外から嫁いで来たので性に奔放な一面を持つ島の風習に戸惑いを感じている。その最たるものは女性たちが主体となって行う夏祭りで、「未亡人たち独身女性が、選出された成人間近の若者の筆おろしを行う」、「祭りの最終日の晩には若者が指名した女性は情交を拒めない」というものである。夫の意向もあって息子を祭りに選出せざるを得ず、「筆おろし」の相手は知り合いの貞淑な未亡人(留美子)だと知って幾分は安心するものの、朝帰りした主人公を見て彼女への嫉妬が生まれ主人公に奉仕するというまでが前半の流れである。
義母は手や口での奉仕は許すものの、それでも本番はできないと拒否してしまう。それが伏線となり夕方に家を出た主人公は好色で奔放な別の未亡人(咲枝)と彼女の家や浜辺に漂着した船の中、遠浅の海の中と場所を変えながら情交を交わし、更にその晩に島にやって来た彼女の夫の愛人の娘(香蓮・20歳)とも住人の信仰の対象の山の頂上で関係を持ってしまう。ここまでで充分爛れた情交を交わし過ぎだという印象が否めないが、そんな主人公に腹を立てた義母が寝付いているのを発見すると「夜這い」に近い形で彼女に悪戯を仕掛けて遂には本番に至り、義母との関係さえあればと決意した主人公は祭りの最終日の儀式は断ろうとするが、20歳の娘ヒロインに迫られ…という所で話が終わる。

物語で祭りの初夜は独身熟女から指名を受けて男子を筆おろし、最終日の晩は逆に男子から指名を受けるという前提があるので、貞淑な未亡人は初夜以降の見せ場がなくやや勿体ない扱いではあるのかもしれず、もっとスムーズな進行もあったのではと気になった点である。更に本作では熟女3人だけでなく、あらすじなどでは全く触れられていない20歳の娘ヒロイン(香蓮)が後半で登場する。
序盤の貞淑な未亡人による「筆おろし」、嫉妬した義母による奉仕、中盤での奔放な未亡人と場所を変えながらの終わりのない情交とそれぞれの熟女たちとの関係は淫猥で良かったのだが、この娘ヒロインは登場の仕方、情交への導き方、終盤での再登場といずれも唐突といえる流れである。島を出て男漁りに繰り出す未亡人(咲枝)に対し快く思っていなかった節もあり、「若いツバメ」である主人公を誑かしてやろうという気持ちで誘惑したのは分かるが、若い娘にしては言動が蓮っ葉なのもありやや強引だった流れなのかもしれない。
義母が性欲旺盛な主人公との情交を経験し、二人の熟女も離れがたいのだろうからといつかは全員でと考えて伏線を張っておきながら、いきなりその日に彼女に喰われてしまうのも拙速過ぎたかなという印象である。そう考えるとこの作者の場合は「母娘丼」などの流行りを追うのではなく、得意とするであろう熟女だからこそのいやらしさ、ずるさを描写する方が良いのかなと思われる。

【参考記事】

DSKさんによる本作の紹介記事です。
熟女のやさしい筆おろし(著:小鳥遊葵、フランス書院文庫)

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tag : 高校生主人公 童貞 熟女限定

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

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