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弓月誠「僕のひとり暮らし 隣の未亡人vs.義母」

弓月誠「僕のひとり暮らし 隣の未亡人vs.義母」
(フランス書院文庫、2015年8月、表紙イラスト:川島健太郎)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)

【あらすじ】

義母の真知子に叶わぬ想いを抱いていた圭一は東京の大学に進学し諦めようと決意し、隣人の友美に看病されたのをきっかけに交際を始めるが、毎週のように訪ねて来ては世話を焼く真知子への恋心を捨て切れずにある日関係を持ってしまう。しかし二股の関係も長くは続かず…。

【登場人物】

京本圭一
19歳。8月末ともなると夜は暖房が必要になるような寒い地方で真知子と暮らしていたが、女として意識し始めてしまいわざわざ一浪してまでも都内の大学に進学した。高校生の時に千里と付き合っていたが、女性経験はない。

京本真知子
36歳。圭一の父親の後妻だが、10年以上前に死別している。三桁にも迫る巨乳の持ち主。圭一の想いを理解し上京には反対だったが、彼を心配して週に一度上京しては世話を焼いている。友美の存在を知って嫉妬し本心を打ち明ける。

佐々木友美
33歳。圭一の隣人。夫を3年前に亡くし、一人で暮らしている。圭一が夏風邪をこじらせて看病してあげたのをきっかけに、男女の付き合いを始める。甲斐甲斐しく世話をする家庭的な女性。真知子の存在を知り一度は引っ越すが…。

小林千里
21歳。圭一の高校時代の先輩で東京の料理学校に通い、現在は都内のレストランでシェフ見習いの立場。高校時代は陸上部キャプテンと生徒会長を務めたほどの文武両道タイプの美女で、当時一年生だった圭一と付き合っていたが、卒業を機に別離を申し出ている。男性経験はあるらしい。

【展開】

ある晩高熱でうなされていた圭一が目を覚ますと、隣人の友美が看病しているのに気付く。呻き声を聞いたからと鍵が掛かっていない部屋に慌てて入って来たという彼女のベビードール姿に、欲情の印を見せてしまった圭一は気後れする。しかし前から気になっていたと友美から告白され、立て続けに口で射精した後で対面座位から正常位へと体位を変えて一晩中交わるのだった。

定期的に通い妻状態になった友美と関係を続ける圭一だが、その一方で義母に対する思いを引き摺ったままでなかなか紹介出来ずにいた。真知子も週一で圭一の部屋にやって来るものの、部屋が片付き過ぎているのを見て恋人がいると確信し、嫉妬の余り嫌みを言ってしまう。真知子の本心を知った圭一は彼女を抱き寄せベッドに連れていくと、指愛撫で絶頂する彼女を可愛いと思いながら正常位で繋がる。

半月後友美に主導され真知子を紹介する羽目に陥った圭一だが、予想通り熟女二人が嫉妬剥き出しで対峙していたたまれなくなる。立ち上がった際に股間にコーヒーを溢したのをきっかけに二人で取り合いになり風呂場へ連れて行かれるが、先手を取った友美が圭一に跨がり疑似性交から本番に至る。それを見た真知子は義母の立場から自ら身を退こうと決意し、最後にしようと3Pに雪崩れ込むのだった。

真知子だけでなく友美も身を退いて転居し自らの優柔不断さを嘆く圭一だが、夏を過ぎた9月半ばのある日近所のスーパーで千里と再会して近況を知る。料理の修行に付きあって欲しいと誘われその晩にレストランを訪れた圭一は、二人きりの状況で千里から高校時代に手ひどく振ってしまった事を謝罪され、一晩だけで良いからと後背位で彼女を抱く事に。

千里との再会をきっかけにもう一度二人と有って話をしようと決心した圭一は実家に戻ると真知子を説得し、義母から友美に連絡を取ってもらい一旦は関係を復活させる。しかし圭一はけじめを付けたいと二人に謝罪し、友美の提案で海辺のホテルを最後の舞台に一晩中三人で激しい情交を繰り広げる。そして四年後に大学を卒業した圭一は、思い人に告白しようと連絡を取るのだった。

【レビュー】

ここ数作品の流れと同様に最小限の舞台設定で誘惑のきっかけに頁数を割く事もなく、タイトル通りに「隣の未亡人vs.義母」という構図で物語を進行させている。どちらかというと前戯に重きを置いた濃厚な官能描写に加え、歳に似合わずに可愛らしく拗ねてみせたりする熟女ヒロインの性格付けも相変わらずである。

個人的には隣の未亡人と義母の二人による主人公の奪い合いというシンプルな構図で良かったのかなと思われるが、いざ対峙してみると互いに譲り合って一度は身を退く上に主人公もイジイジと悩むばかりである。そこで現れたのが先に上京した先輩なのだが、触媒としての役割に終始してしまい実に勿体ない限りと言えよう。せめて熟女二人を挑発し、そこから乱れた一夜という展開も見たかったように思える。

熟女二人が対峙する二度の情交描写は確かに互いに嫉妬したり、同じ想いを抱く者同士の共感も有ったりとヒロイン側の性格は申し分ない。しかしこちらも相変わらずなのだが、主人公はとことん優柔不断でかつ「精力旺盛だが堪え性が全く無い」という点、結局数でこなしてしまっている点でほぼ相殺してしまっている。

分かりやすい構図で官能描写も濃厚、ラブコメめいた部分と「最後は一人を選ぶ」という作者の拘りとのバランスの取り方が難しいと思われるのだが、本作に関しては前作同様に主人公が誰を選ぶのかを読者に委ねてしまう流れに疑問を抱いてしまい、結局いつもの終わり方かという寂しさを感じたのは残念である。

【管理人より】

平素は拙ブログにお越し頂き、誠にありがとうございます。ブログ開設から2周年だからと特にこれといった気の利いた事が出来ませんが、これからもいつも通りにマイペースにやっていくつもりです。

今後とも宜しくお願い致します。
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tag : 大学生主人公 童貞 母子相姦

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僕のひとり暮らし-隣の未亡人vs.義母(著:弓月誠、フランス書院文庫)

2015/8/24 発売 → Amazonはコチラから。 → ハイブリッド書店【honto】はコチラ。 「ねえ教えて、おせっかいな熟女はお嫌い?」 耳元に囁き圭一のいきり立った硬直に指を這わせ、 我慢汁をまぶし優しくしごきあげる未亡人・友美。 熟れきった隣人の魅力にどっぷり溺れるひとり暮らしに、 上京した息子を心配する過保護な義母・真知子が訪れ…… 狭いワンルームがおいしい...

コメント

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2周年おめでとうございます

毎度毎度、熱心なレビューに頭が下がる思いです。
ニッチなジャンルではありますが、サイトの発展と管理人さまのますますのご活躍をお祈りします。

Re: 2周年おめでとうございます

通りすがりのh様

にゃらです。コメント頂きましてありがとうございます。
こうしたコメントを頂けると励みになります。
今後もご贔屓のほど宜しくお願いします。

安定の弓月作品

にゃら さま

ブログ開設2周年おめでとうございます。
数少ない官能小説情報をひろげる場なので、これからも続けて行かれることを切に願います。
特に身体を大切にして下さいね。

さて、本論ですが「安心してください。弓月作品ですよ」という読後感でした。
ラブコメのようなストーリー展開、優柔不断な主人公、あの手この手で主人公にせまる熟女たち、ちょぴりほろ苦いエンディング・・・。
いつもどおりの誘惑系小説を堪能できました。

あえて言うとすれば先輩との交わりはヒロインとの二人との関連があまりにもなさ過ぎてどうなのかなと思いました。せめて義母とからみがあると単なる箸休めではなく、主人公の高校→大学→社会人といった時間の流れに奥行きもでたのかなと思います。

誘惑系の作者も新人さんが増えてきて楽しみでもありますが、弓月先生や神瀬先生のような安定的な作品を提供していただける人もやはり大切なんだなと改めて思いました。

Re: 安定の弓月作品

xelcerdoさん

ブログ開設2周年&お気遣いのコメントを頂き、ありがとうございます。

弓月誠作品も20作品を超え、既にデビューから10年を過ぎています。今のフランス書院文庫の誘惑作品と言えば、私ならまずは弓月誠さんを挙げます。神瀬知巳さんは押しも押されぬ人気作家さんですが、ここはあくまでもデビューの順番に拘りたいですね。

美少女文庫での作品も含めて全作品読んでいるのでこれだけ作品を出すと今回はこのパターンか…というのはある筈ですが、あまりそれを感じさせないのは色々と作者の方で今回はこれでとよく考えた上で執筆なさっているからだと思っています。

今年は既に2作品刊行なさっていますが、恐らく12月辺りにもう1作品出して来そうな予感がしています。(実はもう1作品刊行なさっていますが、ここでは触れないでおきましょう。)ハーレム全盛のこの時代に敢えて異を唱えつつも、お気楽な(悪い意味でなく)誘惑作品を出し続ける作者のこれからに注目していきたいと思います。
プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

〈リンク・トラックバック〉
基本的にフリーですし、特にお知らせ頂かなくて構いません。

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