FC2ブログ

楠木悠「叔母と三人の熟夫人 いたずらな午後」

楠木悠「叔母と三人の熟夫人」
(フランス書院文庫、2003年9月、表紙イラスト:新井田孝)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)

【あらすじ】

恋人がいながらも亡くなった叔母の清子の面影を探し結婚に踏み切れずにいた俊弘は、ある日清子の妹の涼子から宝飾店の上客の接客係のアルバイトをして欲しいと頼まれ、何故かその上客たちが自分を誘惑するのに違和感を抱きつつも関係を結んでいくのだった。

【登場人物】

萩原俊弘
27歳。広告代理店を辞めて現在は無職。2つ年下のモデルと結婚前提の付き合いをしてはいるが、イマイチ踏み出せずにいる。高校生の時に叔母の清子と初体験を果たしたが、直後に病で帰らぬ人となり今も似た女性を見てはアプローチしている。

吾妻涼子
33歳。宝飾デザイナーである俊弘の叔父の後妻で清子の実の妹でもあり、髪を伸ばしていたがショートにすると姉とよく似た美貌の女性。銀座で名の知れた宝飾店のオーナーで、得意客の芳美の依頼でやむ無く俊弘をアルバイトとして雇い、上客の接客係とする。

山村芳美
35歳。ほっそりした顔に切れ長の目、明るいブラウンに染めたセミロングの髪型の豪奢な印象を与える美女。夫は政界にも影響を及ぼす程の財界の有名人だが用心深く、浮気を防ぐ為芳美に金を持たせずにいたので涼子を通じて若い男を紹介して欲しいと依頼する。

坂尾和代
31歳。夫はIT関連企業のオーナーで、財界活動を通じて芳美と親しくなり宝飾店の上客の一人。細面で銀縁メガネを掛けた神経質そうな美女だが、その反動もあってか被虐願望があり俊弘に痴漢しなさいと命じる。

塚本美弥子
35歳。芳美の同級生で同じ地区に住んでいたが、夫を亡くし悲嘆にくれていたのを彼女が知り、俊弘を紹介する。実はかなりの被虐願望の持ち主で乱暴に扱われるのを望んでいる。外見は生前の清子を思わせるものがあり俊弘も一度は興味を抱くが、内面は全く違うと失望する。

【展開】

恋人に清子の形見の補整下着を履かせて激しいセックスを済ませたばかりの俊弘に連絡した涼子は自宅に来させると、芳美と男娼紛いの事をしてとは言い出せず用心棒として接客のアルバイトをして欲しいと頼む。ショートボブにした涼子に清子の面影を見た俊弘は引き受けるのだった。

数日後芳美に引き合わされた俊弘は彼女の自宅に送り届けた後、イブニングドレス姿の彼女に宝石を試着させる。芳美がそれとなく誘惑していると気付いた俊弘は望み通り口腔を犯した後で、正常位から騎乗位と体位を変え失神するほどに攻め立てる。

ある日和代が店に来訪し居丈高に芳美と同じようにしなさいと俊弘を担当にさせるが、神経質そうにあれこれと難癖を付けられ辟易し始めていた俊弘は電車に乗るなり和代から痴漢しなさいと言われ耳を疑う。周囲に気付かれるほど車内で激しくヨガった和代を途中の駅で降ろすと駅前のホテルに雪崩れ込むが、輪姦されたと俊弘が嘘をつくと更に濡れた瞳で虐めて欲しいと求めアナル処女を奪い乱暴な腰遣いで絶頂に導く。

数日後芳美の紹介で来店した美弥子に清子の面影を感じた俊弘は自宅に送ると申し出るが、彼女はラブホテルしか無いような場所に車を止めさせて自分の願いを叶えて欲しいと求められる。ホテルに入り俊弘は乱暴にして欲しいと言われ尻を叩くが、想像した以上の求めに次第に荒々しいプレイをして美弥子を失神させるのだった。

ある秋の日に和代とも関係を結んでいると知った芳美は、前には激しく嫌悪感を見せていた筈と彼女の抜け駆けを知り仕返ししようと俊弘を使って和代に玩具と貞操帯を付けさせデパートに来させると、偶然を装って芳美が通り掛かり関係を始めて知ったとばかりに口撃する。芳美宅に舞台を移した俊弘は彼女と和代をかしづかせて前後の穴を犯し3Pに興じた後、示し合わせた通り美弥子の来訪を受ける。2人の熟女に乱暴されヨガる美弥子の反応を見た俊弘は狂乱に身を任せ3人を代わる代わる犯すが、事を終えると興が覚めてしまいそろそろ関係を清算せねばと考える。

甥の恋人が店を訪ねステディな存在がいると知った涼子はある日俊弘を呼び出し、全ては店の利益の為に自分が仕掛けた事、かつて姉の夫を奪おうと姉に隠れて誘惑した事、今の俊弘の行動を見て姉への一途な気持ちを知り償いたいから抱いて欲しいと関係を求める。寝室に導かれた俊弘は部屋の調度品や涼子の着装が清子の形見の品だと知り、感傷に浸りながら彼女と情交に至る。週末を迎え全てを清算し恋人との結婚を決意した俊弘は、思い出の再現に付き合ってくれる事になった涼子と共にかつて清子と一緒にやって来たホテルを訪れると、プールで泳いだ後部屋に行こうとした所で意識が朦朧となり夢の中で清子との「その後」を描いたシナリオ通り彼女を抱くが…。目が覚めると全裸の涼子とベッドを共にしていたが情交の痕跡は何処にも見当たらず、果たして夢か現実だったのか分からないままだが、涼子も清子から伝言を聞いたと知って前を向いて生きていこうと決意する。

【レビュー】

本作はシティ派倒錯系ロマンス作家としての立ち位置を固めた作品で、3作品目にして2003年の売り上げ第1位を挙げた事でも知られている。

亡くなった叔母に対する拘りから恋人がいるのにイマイチ踏み切れない主人公だが、その割には女性遍歴は豊富と見えてテクニックには自信を持つ点は楠木悠作品に共通するものであるし、恋人も熟女3人も叔母の妹も(やはり叔母なのだが)Sっ気が強い主人公に翻弄されてしまい、特にお堅い熟女と未亡人熟女はややイキ過ぎとも言える位の被虐性を見せる。展開では触れていないが最後に恋人の母親に主人公が挨拶をしに行った折に、自分も宝飾店をよく訪れていて名前は聞いていた…と種明かしされ新たなロマンスが芽生えてはいるので、主人公は何かと女難の相があるのかもしれない。

主人公の手解きをした叔母・清子は作中で重要な役割を果たしており、終盤で叔母の妹・涼子と主人公が思い出を辿る旅に出た際やや幻想めいた関わり方をするのである。甥との許されぬ相姦関係と妹と夫を奪い合う状況に終止符を打とうとして先に病に倒れてしまったが故、情念として形に現れたのかもという展開は官能小説の枠に留まらないよく練られたものだと思う。


【トラックバック】

DSKさんのブログにおいて、本作を紹介なさっています。
2003/9/25 発売→ Amazonはコチラから。→ Kindle版はコチラから。→ ハイブリッド書店【honto】はコチラ。<電子書籍>「買いたいのは宝石じゃない。あなたよ……」 かすれ声で囁く人妻が、男のチャックをさげる。 剛直をしごく手つきは、優しく、そして激しい。 芳美、和代、美弥子……青年は誘われるまま、 熟夫人たちの濡壺を舐め、裏穴へ肉茎を埋める。 だが彼の想う女性はただ一人、叔母だった……。★★★★★ 官能と愛情のバランスに優...
叔母と三人の熟夫人-いたずらな午後(著:楠木悠、フランス書院文庫)

関連記事

tag : 社会人主人公 熟女限定

コメント

非公開コメント

プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

〈リンク・トラックバック〉
基本的にフリーですし、特にお知らせ頂かなくて構いません。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
RSSリンクの表示
カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR