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高竜也「五人の淫母」

高竜也「五人の淫母」
(フランス書院文庫、2008年4月)

ネタバレ有り。御注意下さい。
本作は短編集の為、レビュー形式を変更します。

作品紹介(公式ホームページ)

【あらすじ】※公式ホームページより引用

空閨の女陰を16歳の若牡で埋めてほしいと願う恭子。 夫の留守中、寝室を覗く熱視線に女を疼かせる亜希子。 少年のベッドに添い寝し肉茎を優しくしごく由里絵。
息子の担任教師と蜜色のタブーを冒してしまう美帆。 夫への貞節も霧散し年下の獣と情事に溺れる乃梨子。 成熟した身体の奥底に美母は激しい淫性を隠している。

【展開&レビュー】

一 実母【渇望】 三十路未亡人と高校生

父親を亡くし母親の恭子と二人暮らしの哲哉はある日童貞喪失の思い出を残してくれた年上女から、誰でも女には性欲はあるのだと教えられ母だけは違うと反発する。しかしある日恭子がパート先の店長に口説かれ、更に夜中の秘め事を目の当たりにしてしまい…。

二 継母【懊悩】 もろくも破れた約束

夫が出張する前に激しく交わった亜希子だが、義理の息子の貴志がカーテンの隙間から行為を覗いていると気付く。数日後初めて貴志が居ない折りに部屋に入ると自慰の痕跡を発見し、その晩に彼を意識して飲み過ぎて風呂場で転倒し介抱を受けるが…。

三 義母【挑発】 30歳と18歳・相姦日記

地味な父親が由里絵と再婚し、二人の情交を覗き見てしまった浩太。年齢の離れた者同士なのにと納得がいかなかったが、彼女に浮気相手がいると知りそれとなく仄めかすと、思わぬ交換条件を切り出されて…。

四 罪母【悲哀】 息子の進学に捧げた貞操

夫が結核で入院し留守を預かる美帆は、寮生活を送る息子の進学に有利になるようにと担任の山井を巧みに誘い抱かれてしまう。山井から本当は寂しかったのだろうと本心を見抜かれ後ろの穴も捧げるが、ある日息子が予定を変更して帰省し…。

五 禁母【秘密】 まさか僕の親友とママが…

華道一門の跡取りである慎一郎は、ある日父のお手付きの息子である祐通が継母の乃梨子と密通しているのを知る。イジメの対象にされていた慎一郎は祐通に強く言い出す事が出来ず、2人が逢い引きしている間に彼の母親の元を訪ねる…。

作者のフランス書院文庫での出版末期に当たる時期に出された本作はこれまでとは違い、「淫らな母親」を題材にした短編集で、典型的な高竜也作品らしい近親相姦ものである前3作品、「寝盗られ」風味の後2作品という組み合わせである。
高竜也作品全体を見ると必ずしも誘惑一辺倒という訳でもなく、あくまでも近親相姦を題材にした凌辱ものであったり、その中の1パターンとして「寝盗られ」や「パートナー交換」ものが有ったりする。

思えばフランス書院文庫での誘惑ものというカテゴリーの仕方は2000年代中盤になってからであり、今も活躍する弓月誠氏や神瀬知巳氏、或いは秋月耕太氏から上原稜氏に至るまで当初は「甘過ぎて…」と言われる中でヒットを続けている。
そんな中で凌辱ものというのは「非誘惑」であるという位置付けになって来たのかなと感じるが、近年のそれも悪漢ものの完全勝利、圧倒的な調教という流れに徹しているのは一部の作家に留まっているように思われる。

理想は誘惑ものも凌辱ものも同じように書ける事とはいえ、これだけ好みが多様化している現在、両方を巧みに書き分けて対応なさるのは少々リスクのいる事なのかなと実感するところである。
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tag : 短編集

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

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