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高竜也「家庭教師と美母」

高竜也「家庭教師と美母」
(フランス書院文庫、2008年5月、表紙イラスト:新井田孝)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)

【あらすじ】

有能で多忙な外科医とすれ違いの生活を送る梨絵は、ある日息子の家庭教師の彰彦が自分の下着をオカズにオナニーするのを目撃する。自分からは求められない彼女は彰彦から襲い掛かるように仕向けようとあれこれ策を打つのだが…。

【登場人物】

片桐梨絵
34歳。一回り年上の外科医との間に小学5年生の息子がいる。多忙な夫は不在がちで性的な欲求不満を抱えている。

宮沢彰彦
18歳。高校3年生。母親同士のつてで梨絵の息子の家庭教師を引き受ける。中性的で顔立ちが良く性欲も人並み以上に強いが、実は女装に興味を抱いており、ゲイバーでアルバイトをしている。同級生の少女と付き合ってはいたが、性体験は無い。

宮沢正太郎
彰彦の父親で将来は勤務先の製薬会社の幹部候補だと期待されている。梨絵の先輩の女性と結婚したが、若い女と不倫関係にある。梨絵と息子の不適切な関係を知り、力付くで関係を迫る。学生時代にはラグビーの経験があり、ごつい体格。

【展開】

外出から戻った梨絵は彰彦が寝室でオナニーをしているのを覗き見るが、射精を目の当たりにしてよろめいた拍子に音を立て気付かれてしまう。
手で彼を射精に導いた梨絵は一層挿入願望を強くし、帰宅した彰彦に電話を掛け自ら秘所をまさぐりながら、テレフォンセックスでアクメに達するのだった。

彰彦の合格祝いにと息子と3人で食卓を囲む事になった梨絵は酔いもあり、再び手コキで射精に導く。数日後久し振りに早く帰宅した夫に情交を求めるも、その気が無いと分かり失望すると、再び彰彦とテレフォンセックスに興じてしまう。

ある日二泊三日の旅に出た梨絵は息子に薬を飲ませたという彰彦の手際の良さに感心しつつ、彼の求めるままにシックスナインまで至り挿入寸前の所で寝惚けて起きてきた息子の邪魔が入って中断せざるを得なくなる。
翌晩今度こそはと意気込む梨絵は前戯の後に彰彦に跨がりインサートを果たすも、あまりの早さに置いていかれまいとサディスティックな気分になり彼を苛めるが、嬉々として受け入れるのを見て何処か違和感を抱くのだった。

彰彦が大学に通うまでの間若い性を貪った梨絵だが、ある日彰彦が交通事故に遭って入院したと知り空虚を覚える。そんなある日正太郎の来訪を受けるなり、息子をたぶらかした罰だと押し倒され無理矢理関係を結ばされてしまう。
一度しか出来ないがねちっこい中年男のプレイに溺れる梨絵はすっかり慣らされてしまうが、ある日正太郎から海外赴任の話があるから終わりにしようと告げられ肛姦を経験させられる。
しかしその後妙になよなよし出した正太郎がペニバンを差し出しアナルを貫いて欲しいと求められ、ガタイの良い男が女のような喘ぎ声をあげトコロテンで射精するのを目にして驚くのだった。

数日後正太郎が愛人と心中したと聞かされ、学業に専念した彰彦とも疎遠になって寂しさを覚えた梨絵。ある日彰彦が勤めているゲイバーを訪ねるが、そこで女装した彼が中年男と腕を組んでラブホテルに入るのを目撃しショックを受けた梨絵は、声を掛けてきたいきずりの男に身を委ねるのだった。

【レビュー】

「相姦の語り部」の愛称を持つ高竜也氏が描く非相姦作品は、フランス書院文庫ではない他社の官能レーベルでは頻繁に見られる作風である。
こうした作品には男性側に何らかの事情があったり、突然とも言える場面転換が付き物で、ヒロインが息子の家庭教師と誘惑タッチで進んでいた筈なのに、
中盤ではいきなりその父親とはきっかけこそ凌辱風味とは言えその後は和姦、更に終盤では父子の意外な一面を目にして彼女が衝撃を受ける流れとなっている。

前半部でヒロインが巧みに家庭教師を誘い情交へ導こうとするし、本人も女体に興味を抱きはするがしきりにアナルに関心を持ったり、ぺニスを指で弾かれ甘い喘ぎ声をあげて苛めて欲しそうにしたりと伏線は張られている。
そして中盤では父親の言葉を借りて家庭教師である息子がかつて化粧に目覚めた時期もあったが、ヒロインと情交に及んでいるのだから女性に興味を持ったようで良かったと述べている。
その父親も妻を調教していると自慢気に話したり、父娘ほども歳の離れた愛人と付き合っている筈なのに、実は調教しているのではなく「される」方にも目覚めていたりとどちらも一癖も二癖もある男性陣である。

個人的にはMとSが同居している男性陣の描写には特に抵抗は無いのだが、やはり終盤の展開は高竜也作品らしいというか、着地点が些か強引なのかなとは感じさせる。
元はスポーツ紙の連載なのかもしれないが、12章に細かく区切られ各章に見せ場を作っている。その纏まりの良さは流石ベテラン作家だなと思う。
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tag : 高校生主人公 童貞

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非公開コメント

No title

結構面白かったです。
描写から見て結構昔の作品では?と思う。
少なくても当時から15年前位。
今の新宿に屋台はないと思いますし。

No title

はるさん

にゃらです。コメントいただき、ありがとうございます。

ご指摘の通り、恐らくは過去の作品のストックなのかもしれません。
フランス書院文庫でのキャリアの末期ということもあり、高竜也名義の作品自体色々な会社から刊行されています。特に長編の新作と思ったら、フランス書院文庫の作品の加筆修正版だったという経験もありました。

登場人物の名前は全く同じですけど、私も読むまでは気付きませんでした。何処かで読んだことがある…。そんな時に使えるサイトであればと思っています。
プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

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