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楠木悠「家庭教師と二人の熟妻」

楠木悠「家庭教師と二人の熟妻」
(フランス書院文庫、2002年6月、表紙イラスト:新井田孝)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

家庭教師の修吾は新たな紹介先の母親がかつての恩師で思慕を寄せていた翔子だと知るが、何処か自分を誘う様子に脈ありとみてアプローチしベッドインを果たす。紹介先の複雑な家庭環境を知った修吾の前に、教え子の少年の実母が現れるが…。

【登場人物】

早崎修吾
26歳。大学を卒業したが就職先が見付からず、学生時代からの家庭教師を生業としている。両親は2年前に交通事故に遭って亡くなり、現在は親の遺産もあり比較的裕福な環境にある。中学時代にいじめにあった事で一度は不登校になったが、翔子の励ましもあって柔道の有段者となった。

榎田翔子
36歳。修吾の中学時代の恩師で、結婚を機に退職しているが1年と持たずに離婚。旧姓岸本。肩で切り揃えられた黒髪に右目の端に泣きボクロのある色香を湛えた女性。1年前に今の夫と再婚したが、健太の扱いに思い悩み、修吾に家庭教師を依頼する。

水谷加代子
30代。高校を出て間もなく健太を身籠った。色白で整った鼻筋にウェーブ掛かった髪型の美女。実父が借金の連帯保証人になり、債務が及ばぬよう榎田と一旦別れたが復縁を望み、健太を使って翔子の弱味を握って別れさせようと企て修吾に接近する。


榎田健太
16歳。高校1年生。先妻である加代子の連れ子に当たる。継母の翔子を女として意識してしまい、彼女の下着に悪戯している。人見知りが激しく引き籠りがちでフィギュアに興味を持つが、本来は勉強も出来て真面目な性格。童貞


【展開】

別の家庭教師先の母親からの紹介で翔子と再会した修吾はホテルのロビーからラウンジへ移動し、酒か入ったからか彼女が交わす際どい会話に脈ありと見て部屋を予約すると、翔子もあっさりと応じてベッドインするのであった。

2週間後榎田家にやって来た修吾は慌ただしく翔子の口唇奉仕で一発放った後、健太と趣味の話で意気投合しまずは掴みはOKだと喜ぶが、夕食をご馳走になる前に翔子と地下のプレイルームで激しい情交に及ぶ所を健太に知られてしまう。

数日後久々に翔子の夫が海外出張で不在と知り一戦交えようと意気込む修吾だが、翔子から健太に情事を知られているかもと言われ外で逢う事に。生徒用のブルマーを履かされた翔子は、ラブホテルの造りの凝った部屋でイメージプレイに浸かる内に修吾の精を受け止めたいと膣出しを求めるのだった。

数日後健太から加代子に逢って欲しいと頼まれた修吾は彼女の企みに乗る代わりに、加代子自身が欲しいと要求する。どこか上品ぶった彼女を本気でよがらせてやろうと意気込んだ修吾は、彼女にイラマチオやアナルセックスを求め隷属させる。

梅雨明けを迎えたある日、やって来た修吾に専属の家庭教師になって欲しいとねだる翔子に対し、修吾は健太に情交を見せ付けてやろうと提案する。
始めはクローゼットに隠れていた健太に見せるだけの筈が、修吾の悪乗りで四肢を縛られ抵抗出来ない中で健太とも背徳の情交を結ばされてしまう。
汁まみれになり失神した翔子は漸く修吾の意図に気付き、榎田と別れて新たな生活を始めようと決意を固めるのであった。

数日後加代子とホテルで密会した修吾は彼女の本性を晒け出させようと剃毛してピチピチのハイレグレオタードを履かせ、媚薬だと偽って薬を飲ませるとプールへ連れ出し男性客の目に晒し恥辱を与える。
そこへ示し合わせた通り翔子がやって来ると、修吾は互いの正体を明かさぬまま3Pプレイに興じさせ、ダブルフェラから女同士の相互愛撫、終いには重ね餅状態で前後の穴を貫き乱れた一夜を明かす。

そして修吾との新生活を始めた翔子は健太の家庭教師に向かう前に用事が有るからと早く家を出た夫を訝りつつも、すかさずインターホンが鳴り健太がやって来たのを知りこれからの展開に期待しつつ少年を部屋に招くのだった。

【レビュー】

2002年2月にアンソロジー作品でお披露目となった作者が早くも6月に長編デビューを果たしている。本作では「シティ派熟女系倒錯作家」との触れ込みで、当時の第一人者である牧村僚氏の推奨文も帯に記載されている。

2000年代前半のフランス書院文庫はまだ今のように誘惑と凌辱という二極化とまでは進んでおらず、圧倒的な凌辱作品の数に対し、誘惑作品は高竜也氏や牧村氏に代表される相姦ものか、櫻木充氏や鏡龍樹氏が得意とする倒錯もの、いずれにも属さない西門京氏という時期であった。

そんな中でデビューした作者の作風はまさに都会的で大人の誘惑模様と多少の調教要素とのバランスで成り立っており、キャリアの早い時期に年間売り上げナンバーワンにのし上がって行く事となるが、
今作においては前半の榎田家の複雑な家庭環境と早い段階から結ばれる主人公と恩師である翔子との弾けっぷり、後半で登場する実母の加代子への調教描写が既に完成の域に達していて良かったと思う。
そこに息子の健太が主人公に唆され、翔子と関係に及ぶのはともかく、主人公と輪姦するのは若干個人的には抵抗を感じる部分でもあるが…。

その後も年1作品程度のペースで出版を続ける作者で有るが、2014年は残念ながら新刊の発売は無かった。
以前にも1年以上のインターバルをおいていた時期も有った事から、昨年が偶々その時期だったのか、或いは心機一転を果たし今年は新たなスタートを切るのか、動向が気になる所である。

【トラックバック】

DSKさんのブログで本作に付いて紹介されている記事はこちらです。

家庭教師と二人の熟妻(著:楠木悠、フランス書院文庫)
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tag : 2002年黒本 社会人主人公 母子相姦 童貞 デビュー作品

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

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