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久藤貴緒「上流四姉妹【姦の旋律】」

久藤貴緒「上流四姉妹【姦の旋律】」(フランス書院文庫、2014年10月、表紙イラスト:松原健治)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

やや没落しつつも上流家庭にいる仁井崎家でホームパーティーが開かれたその日、次女の麗奈は三女の真智子が婚約者の和樹から言葉責めにあいながら口唇奉仕している姿を目撃する。しかしそれは残忍な和樹の仕掛けた罠だった。

【登場人物】

滝山和樹
25歳。真智子の婚約者で、響子の亡き夫の部下に当たる。かつて父親が仁井崎家の運転手だった時の少年時代に頻繁に出入りしていたが、和樹が響子の下着を盗んで自慰していたのを麗奈に見付かり、責任を負わされ父親が馘になった経緯が有った。

仁井崎響子
32歳。ヴァイオリン教室を開く。7年前に大恋愛の末に夫と結婚したが、昨年自動車事故で亡くしている。6年前に両親も事故で亡くしてからは家長として姉妹を育てる為ヴァイオリンの道を諦め、実家で暮らすようになった。

岸本麗奈
28歳。現役のチェロ奏者で、夫はヴァオリニストで欧州で演奏会の為不在にしている。和樹の本性にいち早く気付き警戒していたが、彼に犯されてしまう。人妻らしく熟れた肢体でウェーブの掛かった髪型の美女で、真智子や風香より巨乳。

仁井崎真智子
26歳。高校の音楽教師でピアノを得意としている。義兄の部下だった和樹に一目惚れし残忍な本性を知るも、肉の悦びに抗えずに彼の企みに協力的になる。スレンダーな身体に眼鏡を掛けた理知的な美人。

仁井崎風香
18歳。里見音楽大学に入学したばかり。フルート奏者で演奏の技術を磨く為に家族には内緒でクラブで演奏を披露している。真智子よりは巨乳。男性との交際が無く色っぽい演奏が出来ないと悩みを持つ。黒いロングヘアで清楚な印象を与える。処女

【展開】

仁井崎家でホームパーティーが開かれた日、麗奈はある一室から喘ぎ声が聞こえた為中を覗くと、そこには和樹に口唇奉仕する真智子の姿を認める。そして勝ち誇った表情を浮かべる和樹と視線が合い、何処となく薄気味の悪さを抱く。

数日後岸本家に和樹の来訪を受けた麗奈は開き直りニヤ付いた青年の表情に苛立ちを感じ平手を張るが、態度を一変させた和樹に手首を拘束され、自分の顔を覚えているかと問い質されながら立て続けに膣奥に射精される。

ある晩クラブでフルートを演奏していた風香は客の中に和樹の姿を認めると彼の誘いに乗り個室で食事を採るが、上手く演奏出来ないと相談すると急に馴れ馴れしい態度になった和樹を拒み切れずにパンティを脱がされてしまう。
夜風に当たりながら公園を歩かされた風香は人影の無い所で和樹に抱き寄せられ対面立位で処女を奪われてしまうが、少なからず好意を抱いていただけに姉に対する申し訳無さとない交ぜの感情に浸る。

数日後風香は仁井崎家を訪問した和樹にピアノの陰に隠れて口唇奉仕させられた後自室に移動するが、そこへ全裸の真智子がやって来る。
風香を巻き込んだ事を謝罪しつつも言いなりになった真智子は、風香の目の前で後ろの処女を捧げるのだった。

夫の一周忌で婚家から冷遇され気疲れしホテルで休んでいた響子だが、そこへ風香が訪ねて来て和樹に犯されたと涙ながらに訴える。
和樹の部屋を訪ねると全く悪びれる様子の無い態度に辟易するが、響子は交換条件として自分の身体を捧げる事になる。
自らの生い立ちを話す和樹に対しあの時の下着泥棒の少年だとおぼろ気に気付く響子だが、更に夫の事故死に和樹と自分が関わっていると知らされ愕然としながら快感を味わされる。

麗奈の演奏会の晩、和樹はまだ媚薬の影響下でしか乱れない彼女を堕とす為演奏会を利用して秘唇に薬を塗らせて恥辱を与えた後ホテルへ連れ込み、真智子も加勢して調教しアナルで交わり屈服させる。
そして心は堕ち切っておらず妹たちから身を守る為に交わる響子も完堕ちさせるべく、和樹は仁井崎家のヴァイオリン教室で風香に一芝居打たせて豹変した奉仕ぶりを見せ付けると、響子は予想通り自分が代わりになるからと和樹を受け入れる。
和樹の激しい腰遣いに翻弄されながらも手押し車のように繋がったままリビングに連れて来られた響子は、全裸で待ち受ける麗奈と真智子を見て全員が和樹の牝奴隷になったのだと悟る。
相次いで風香、麗奈に中出しする和樹に放置されたままの真智子は他の3人に勝る魅力を持たない自分の役目は終わったのだと早合点し静かにリビングから去ろうとするが…。

【レビュー】

今年1月にデビューした作者の2作品目で、やや没落しつつ有るも未だ上流階級と言える名家の令嬢四姉妹を籠絡していく典型的な凌辱作品。
個人的には主人公である和樹の人間性を見るに付け非常に利己的で、過去のいきさつ云々を見て大方予測通りとは言えリベンジといった趣が強く、従って感情移入の余地は殆ど無かったように思えた。
デビュー作品である前作では、メインのクラスメイトの母親が悪漢たちに犯されて自分も支配者となる喜びと母娘丼を意図した流れが整理しきれていなかったのが却って新人らしさを窺わせたが、本作では四姉妹調教とスマートに纏められている。

主人公から見ればラスボスが長姉の響子で中学生の時に下着を盗んで自慰したほどだが、そんな彼が彼女の夫の勤務先を調べて部下になり、言葉巧みに自殺紛いの事故に追いやる狡猾さ、残忍さはやはりリベンジなのかなと思う。
次女の麗奈に付いては当初から主人公に猜疑心を抱いており、その反発から堕ちそうで堕ちないもどかしさを感じさせるし、途中からは逆に骨抜きにしようという強かさを見せるが直ぐに主人公に打ち砕かれてしまうのは実に勿体無かった。
凌辱作品で恐らく気を使う部分だろうが、前半は真意が見えない中での不気味さと後半で次第に増長していく中でのバランスの取り方としては、幾分主人公が喋り過ぎなのが気になったし、媚薬を多用するのも含め根回しが良過ぎるのが逆に感情移入しずらい要因の一つである。

四女の風香は主人公に対して悪からず思っている節が有り、三女で主人公の婚約者である真智子はやや依存気味な面が姉二人とは異なる点で、微妙なキャラクターの違いを上手く描き分け出来ておりなかなか良かったとは思う。

誘惑作品同様、凌辱作品でも次第に世代交代が近いのかもと思わせる新人の活躍が目に付くのが2014年最大の収穫なのかなというのが私個人の意見である。
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tag : 社会人主人公 姉妹丼 処女 女教師 未亡人 人妻

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

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