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絹田青児「姉さんにあまい口づけを」

絹田青児「姉さんにあまい口づけを」(竹書房ラブロマン文庫、2010年6月、表紙イラスト:大柴宗平)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

バーテンダーの悠樹は長姉の智葉を庇おうとDV夫から暴力を受ける。翌朝智葉の介護を受ける内に欲情した悠樹は関係を求めるが、彼女も躊躇しつつも禁断の肉交に溺れていく。そんな中毛嫌いする次姉の淳菜が帰国すると智葉から聞かされ…?

【登場人物】

倉島悠樹
25歳。身長178㎝で痩せ型の体格の青年。大学を2年で中退し3年近くホストを務めたが性に合わず、ショットバーのバーテンダーとして働いて1年近くになる。のんびり屋でマイペースな青年。父親からは勘当同然で、産みの母親ともそりが合わない。

久野智葉
34歳。悠樹と腹違いの姉で身長157、8cmくらい。清楚な雰囲気で女らしく人を優しく包み込む性格で、ストレートの黒髪をややサイドパーツ気味に分けて首の下で切り揃えた、やや丸顔で愛らしい顔立ちのグラマラスな美女。
ライターである久野と結婚したが、彼が自らの才能の無さから逃げようと酒に溺れるようになり、暴力を受けるようになった為現在は別居中。

安斎淳菜
27歳。悠樹と同じ母親である次姉で身長164、5cmくらい。聡明でスポーツ万能で気が強くプライドの高い、センターパーツの黒髪は背中にかかる長さのストレートロングで知的でエキゾチックな顔立ちのスレンダーな美女。
研究者である夫に付き添い渡米したが、研究発表会に合わせ帰国した。悠樹の記憶の中では母親同様に利己的で、姉としての親しみを持てずにいたが…。

【展開】

智葉から助けて欲しいとの連絡を受け彼女の暴力夫と決闘になった悠樹だが、思い掛けず打ちのめされ全身を痛めつけられてしまう。これでは仕事にならぬと悠樹は勤務先に電話すると、好きなだけ休めと言われ半ばクビ同然となる。

翌朝あらかじめ渡しておいた合鍵を使い、智葉が介護の為に悠樹の部屋を訪れる。肋骨を始め全身に痛みがあるのに無理をする弟をベッドに寝かせるが、傷をなぞる内に何かしてあげたいという気持ちに駆られる内に勃起に気付く。
我慢しないでと言いつつも人妻としての貞操観念に囚われ手を出せない智葉に対し、悠樹はキスを求めた後に口唇奉仕して欲しいと要求する。アナルにまで奉仕する彼女のテクニックに翻弄された悠樹は口内に射精すると、騎乗位で交合を果たすのだった。

夫の単身赴任で別居を始めた智葉と密会を重ねるようになった悠樹はある日次姉の淳菜と会って欲しいと頼まれ困惑しつつも再会するが、予想通り散々な対面で翌朝うなされて目覚めると前日出掛けに着衣のまま交わった智葉との情交を思い出す。
そこへ智葉から連絡が入り、真剣な口調でもう1度淳菜と会って欲しいと言う。智葉のマンションの部屋で再会した淳菜から真実を聞いた悠樹は、自分が記憶操作されいつの間にか彼女を嫌悪するようになったのだと理解する。
智葉の前で淳菜と濃密なキスをした悠樹は、彼女とかつて興じたプレイを思い出す。その内に姿を消した智葉をよそに悠樹はプライドの高い淳菜を牝豚のように扱い、手首を縛って倒錯的なプレイに浸り立て続けに彼女の膣奥に精を放つのだった。
そこへ妹弟の激しい情交を目の当たりにした智葉が加勢し3Pの様相を呈して来る中で、バイトに遅刻しそうな悠樹に対し逃げるのは許さぬとばかりに姉妹は男の性感帯を愛撫してやる気を出させると、尻を突き出し交互に弟の剛直に貫かれるのだった。

数日後姉弟揃って帰郷し、淳菜は悠樹と実家の部屋で交合して過去の妄執を乗り越えて米国へ戻る。一方離婚が成立しすっかり明るくなった智葉は新たな彼氏が出来たと勘違いした弟をからかい、小悪魔な態度で積極的に情交を迫るのだった。

【レビュー】

2010年に「大型新人到来!」のキャッチコピーでデビューを果たした作者の処女作で、現在まで5作品を刊行している。

前半では暴力夫に対し身を挺して守り怪我をした主人公と異母姉の智葉が近親相姦の罪を意識し葛藤しつつも、次第に深い関係に陥っていく模様をスマートに描かれている。
「スマート」と表現したのは情交描写としてややアッサリしていると個人的には感じたからで、これは文庫レーベルの方針によって左右される所だろうし、それでも誘惑色の強い姉弟相姦としては上出来だて思う。

中盤では主人公と実姉の淳菜との恩讐に焦点が当てられ、智葉との近親相姦が発覚したのをきっかけに封じられていた主人公の過去の記憶が蘇り、プライドの高い淳菜との倒錯した情交に溺れていき、そこから智葉も交えた3Pへ発展する。
主人公の記憶が封じられる経緯はややファンタジーめいたものも有ってこれは読み手によっては好みが分かれるだろうけど、そもそもこの文庫レーベルのカラーからすれば納得は出来るかもしれない。

終盤の淳菜の下した決断や性格の明るくなった智葉の言動を見ても分かるように基本的にはハッピーエンドを志向した作風であり、機会が有れば以降の4作品も読みたいし最新刊にも期待したいと思う。

【トラックバック】

DSKさんのレビューブログにおいて、本作をご紹介なさっています。

姉さんにあまい口づけを(著:絹田青児、竹書房ラブロマン文庫)

愛好家Sさんのブログ「官能小説★綺羅光作品テイスト」においても、本作をご紹介なさっています。

き4-1『姉さんにあまい口づけを』

【参考記事】

某大型掲示板のスレッドで話題が提示されていたのは知っていましたが、相互リンクさせて頂いているDSKさんと愛好家Sさんとのやり取りを見て自分も興味を抱き、本作を取り寄せ一読致しました。

2014年9月の「気になる」官能書籍

9/19にフランス書院文庫のHPで綺羅光氏の新刊「美姉弟・艶獄」の作品概要が紹介されましたが、かねてからの噂の通り立ち読みで読む事の出来る部分の内容は本作とほぼ同じでした。
綺羅氏と絹田氏が同一かどうかの論はさておき、新刊を確認した所一部加筆、終盤2章は追加であり、改編と表記されていました。(9/23一部修正)

一方新刊の情報公開と共に消去されたWeb先行公開版では姉弟の名前を変更し、暴力夫や便利屋を出して凌辱色に見せていただけに、綺羅氏の作品では終盤に甘い流れを断ち切るのではと推察しますが、どうでしょうか。

いち官能小説ファンとしては恥ずかしい限りですが、綺羅光氏=凌辱作品の大家という認識だった事から、90年代に何作か読んだきり現在まで全く接していません。
本作の存在を知らなければ恐らく綺羅氏の新刊を購入せずに流してしまったかもしれず、今回こうした機会に接したのも何かの縁なのかもしれませんね。
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tag : デビュー作品 社会人主人公 姉弟相姦(実) 姉妹丼

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姉さんにあまい口づけを(著:絹田青児、竹書房ラブロマン文庫)

2010/6/5 発売 姉さんにあまい口づけを著:絹田青児、竹書房ラブロマン文庫 → Amazonはコチラから。 倉島悠樹は、バーテンを目指して修行中の青年。ある夜、憧れの姉である智葉を暴力夫から守って負傷するが、介抱してくれる姉の姿に思わず欲情を覚えてしまう。それに気づいた智葉は、ためらいつつも悠樹の秘情に応え、ふたりは禁忌の一線を越えるのだった。智葉を自分のものにする、という長年...

綺羅光「美姉弟・艶獄」

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No title

●絹田青児作品の中古本

フランス書院文庫の『美姉弟・艶獄』が先月配本され、その中で「絹田青児」名義で刊行されたものが元である事が明かされ、4週間経ちましたね。

絹田青児作品は、4,5作目は出版社にも在庫があるので、3作目まで、アマゾンの中古本の数を配本日からずっとチェックしていたのですけど、下記のように推移したのは、おそらく綺羅先生の別名義だと判明した事が大きいと思います。

『姉さんにあまい口づけを』:4冊→0冊→1冊
『しっとり濡れ妻 -三十路のとりこー』:6冊→2冊
『秘蜜夫人 -天上の雪肌-』:5冊→2冊

『姉さんにあまい口づけを』の中古本は、今では3000円と高額になりました。下手をすると、他の中古本もいずれ高くなるのかもしれないですね。

●FC2ブログ

FC2が家宅捜索された事で、FC2ブログがどうなるのか心配する声があるようですが、私らのように、アマゾンなどにレビューを載せず、FC2ブログだけに載せている者としては、少なくとも記事のバックアップだけはしておいた方が良いようですね。

Re: No title

こんばんは。コメント頂きましてありがとうございます。

しかし絹田氏の中古本の推移までウォッチなさるなんて、流石愛好家Sさんだなと感心致します。私は綺羅光氏と判明した時点で他4冊を購入する気持ちにならなくなりましたから、記事とは明らかに言行不一致ですよね(苦笑)

しかしあの作品が値上がりですか。恐らく文庫側としては増刷予定無しでしょうし、電子書籍も今年初半まで有ったらしいですが取り扱い終了となったので絶版扱いにするのでしょう。

fc2に関しては自分も話には聞いていますが、レビューはバックアップを取っているし、丸ごと他所へ移す準備は出来ています。まあこればかりは動向に注意を払うとしか言えないですね…。
プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

〈リンク・トラックバック〉
基本的にフリーですし、特にお知らせ頂かなくて構いません。

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