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青橋由高「七人のおいしい人妻」

青橋由高「七人のおいしい人妻」(フランス書院文庫、2014年8月、表紙イラスト:村山潤一)

ネタバレ有り。御注意下さい。
本作は短編集で有る事から、いつもとは形式を変えたいと思います。

【レビュー】

各話完結の短編集となっているが作品毎に共通の世界観を持たせている辺りは「美少女メイドから異能ヒロインまで」幅広く美少女文庫で描かれている作者らしく、
作中から感じられるのは表面的にはドロドロの愛憎劇に見えても結末はハッピーエンドという点で、これは作者なりの創作観なのではと感じられる。

因みに全7話中、先の4話は綜合図書の「特選小説」誌に掲載された作品に加筆改題したもので残りの3話は書き下ろしであるが、元はバラバラで有った筈の先行4話を互いに結び付ける役割を担っており、なるほどと唸らされる作品も有る。

青橋氏に限らず短編を寄稿している作家も数多くいるので、たまには特定の題材で複数の作家が競合する短編集(アンソロジー)というのを久し振りにフランス書院文庫で見てみたいと思うが、いかがであろうか。

【あらすじ】

第1話:テニスウェアの熟妻
(「人妻テニス温泉」より改題)

テニスコーチの今関健太は子供向けのテニス合宿で教え子の少年の母親・元山美穂と出逢う。美穂がかつて自分が憧れたテニスプレイヤーと知った健太は、足を挫いた彼女の療養を口実に混浴する機会を得るが…。

第2話:双子妻3P体験
(「双子の人妻の色香」より改題)

パン屋を営む金成拓也は久し振りに同窓会で亜美と麻美の双子姉妹と再会する。悪戯好きな姉妹は昔から互いに扮して楽しんでいたが、何故か拓也だけにはいつも見破られてしまう。彼女たちはある晩に拓也を呼び出しその真相を聞き出すが…。

第3話:息子の嫁に迫られて
(「息子の嫁」より改題)

結婚5年目を迎え義父の重文と同居生活中の古谷理絵は、結婚記念日にも関わらず仕事優先の夫へ当て付けるが如く酔った姿で重文を挑発する。不在がちな夫に隠れて情交を続けていたが、ある日理絵から衝撃の告白が…。

第4話:初夜~おさな妻の寝室
(「新妻美幸・愛憎の初夜」より改題)

美幸の実家に援助の手を差し伸べた恩田隆仁だったが、その見返りとして一回り以上年下の彼女を妻にしたいと要求する。
別の恋人がいる美幸は隆仁との初夜に恋人を想いながら抱かれるが、隆仁との新婚生活を送る内に彼の優しさを知る事に。

第5話:新婚生活~淫らな蜜愛旅行(ハネムーン)
(第4話の後日談)

美幸の友人・紗月と3人で自宅で飲み交わした隆仁は学生時代の妻の水着写真を見せてもらうが、美幸は紗月に見惚れていたと拗ねてしまい柄にも無く恥ずかしい言葉を吐かせられ、おさな妻のご機嫌を取るのだった。
数日後隆仁の恩人の涌井の計らいで行けなかった新婚旅行へやって来た2人。恋人が居た美幸に実家の苦境に付け込むような婚姻を迫ったと悩んでいた隆仁は、美幸を愛している証明を見せると告げて後ろの処女を奪うのだった。

第6話:かわいすぎる人妻メイド

知人の重文や隆仁が相次いで若い恋人を手に入れてイキイキとしているのを見た涌井藤一郎は、2度失敗している結婚生活はもう嫌だが、リタイヤした家政婦の代わりを雇おうと考え、知人の紹介で愛人希望の人妻・黒木優香と会う。
優香にメイド服を着させ1ヵ月間の試用期間を経た藤一郎は自分は他人の女で無いと興奮しない最低の男だと自嘲気味に告白すると、
優香も夫や子供がいるのにお金の為に他人に抱かれようとする女だと微笑んで切り返し、ここに愛人契約が成立するのだった。

第7話:パン屋で働く美人妻を…

大学2年生になった元山翼はいつものように双子姉妹の店員を目当てにパン屋へ向かうが二人は居らず、
代わりに働いていた大久保紗月に一目惚れすると約束を取り付け週末に彼女のアルバイトの手伝いでドライブに出掛ける事に。
夫から不義を匂わせるメールを見て表情が曇ったのを翼に気付かれた紗月は気まずさを紛らわせようと近くのホテルへ連れ込むと、
彼が20歳を過ぎても童貞だと知って手取り足取り教えるつもりが彼にペースを奪われて若い獣欲に身を委ねるのだった。
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七人のおいしい人妻(著:青橋由高、フランス書院文庫)

2014/8/25 発売 → Amazonはコチラから。 → ハイブリッド書店【honto】はコチラ。 テニスウェアが似合う熟妻に温泉宿で個人レッスンを…… 同窓会で再会した双子妻にダブルで「美肉告白」され…… 豊満ボディを密着させる息子の嫁の誘惑に乗ってしまい…… 仕草も女陰も初々しい、可愛いおさな妻との新婚生活で…… 三十路のむっちり人妻メイドにエッチなご奉仕を施され……...

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気になり始めました。(笑)

DSKです。
ブログ開設1周年おめでとうございます!

先月(8月)は何かと物入りだったので新作の購入は控え気味で……と考えていましたが、このレビュー記事を拝読して読みたくなりました。

……買っちゃおうかな?(^^;)

では~!

新しい発見

にゃら さま

2016年5月に青橋作品が上梓されることもあって、何気なく他の作品も探していたら、にゃらさんとDSKさんの面白そうなレビューを見つけたので手に取りました。

最初の4話は雑誌に掲載された作品とのことですが、この一作目か二作目を書き始めたときに、本作品のような物語の構想が練り上がっていたとすると、ただただ敬服するばかりです。

青橋先生は美少女文庫がフィールドとは知っていましたし、黒本にそれほど作品を上梓されていないこともあり誘惑系と出版されてもノーマーク状態が続いていました。
しかし、本作品を拝見して、しつこいようですが、すごいなと唸るしかない感じです。

また、内容も出演者の人生(特に官能面と言っていいかもしれませんが)を切り取って、描いているだけです。
しかし、登場人物が少ない場合は、人物の背景が詳しく描かれて、それによって官能面が盛り上がるのですが、現実には本作品のように、人間模様が複雑に絡み合っているわけです。

官能描写に入るために、ヒロインたちが性欲に飢えている設定を作り出して淡々と話を進めて、官能シーンで盛り上げるという作品が多い中で、人物の設定を複雑にすることで、最後まで飽きない、一人一人の官能描写が少ないことを感じさせない作品に仕上がっているのはなかなかすごいことかと思います。

また、自分一人ではスルーしてしまいがちなモノをにゃらさんのおかげで新しい発見をさせて頂いたことに頭が下がります。

Re: 新しい発見

xelceldoさん

にゃらです。コメントいただきありがとうございます。

青橋由高さんの作品は美少女文庫創刊の時からほぼ全作購入しており、フランス書院文庫への進出も当然のことと受け止めていました。「特選小説」誌で度々短編を書かれていたことも承知していましたが、それでも短編集として刊行されたのはちょっと予想外でもありますよね。

美少女文庫で他の作品とクロスオーバーさせる作り方は今までにも何度か拝見していましたから、書き下ろしを追加なさる際はこうなるだろうと予測は付いていましたが、目新しさを感じたのも事実です。

そして青橋由高さんを追うようにこうした遊び心を盛り込んだ作風を、黒本の他の作家さんも取り入れだしています。そうした意図があってのクロスオーバーならば、見逃さぬようにこれからもじっくり読んでいきたいなと感じる次第です。
プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

〈リンク・トラックバック〉
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