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上条麗南「夜這い【母に、叔母に、姉に】」

上条麗南「夜這い【母に、叔母に、姉に】」(フランス書院文庫、2014年8月、表紙イラスト:池田正輝)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

叔母の香澄の誘いで雅人は父親の郷里である山里に義母の和歌子を連れてやって来るが、しきたりを重んじる村人たちや香澄の様子に次第に理性を失っていく事に。

【登場人物】

新宮雅人
16歳で高校に上がったばかり。2年前に仙酔村を出奔した父親を川の増水事故で亡くしている。香澄の招きで和歌子と共に父親の郷里に向かったのだが…。童貞。

新宮和歌子
38歳。4年前に雅人の父親と再婚したが死別し、今回の帰郷を機に同僚の男性と再婚するつもりでいる。豊満な身体をした和風美人。

新宮香澄
36歳。新宮酒造の現当主で雅人の父親の妹(叔母)。村のしきたりに固執する余りに出奔した兄を探し出し関係を結んだが、自殺に追いやった過去が有る。今回産みの母親に逢わせるという名目で雅人を呼び出したが…。

新宮紗英
18歳。和歌子と最初の夫との間に産まれた娘。雅人の事は実の弟の様に大事にしているが、少々気の強い所も。学校行事の為後から仙酔村に向かう事になるが…。男性経験は1人だけ有り。

蟹田千鶴
40代?元々は新宮家の下女として働いていたが、雅人の父親が手を付け雅人を産んでいる。村からの逃亡に失敗し捕らえられて村人に手籠めにされた後、先妻を亡くした仙酔村の村長と再婚し一男を授かっている。

【展開】

村に呼び寄せられた雅人は再会した千鶴が下衆な村長と再婚したと聞かされショックを受けるが、香澄に夜這いされ口唇奉仕される。
あとは本番という所で酔った和歌子と介抱する村人が寝室にやって来て邪魔が入ってしまい、雅人はお預けを食らってしまう。
翌晩叔母の部屋に夜這いし童貞を失なった雅人だが、そこに横たわっていたのは千鶴だった。ショックを受けた雅人は千鶴の勧めで和歌子と逃亡しようとするが崖が崩れて不通となり、香澄の描いた脚本通りに2人は蔵に囚われる。

村人に開脚させられた和歌子の濡れた淫裂を見た雅人は罪の意識を抱きながらも衆人監視の元で相姦儀式をさせられ、更には香澄に逆レイプされた後で和歌子だけでも解放するという口車に乗せられ、立て続けに義母の前後の穴を犯すのだった。

村に残ると決断し蔵に囚われたままの和歌子は、香澄に誑し込まれた雅人が千鶴を自分の女にする儀式を見させられた上、
香澄に身体を拘束されたまま玩具を使われ絶頂に導かれると、すっかり変貌してしまった雅人に立て続けに犯されて中出しされてしまう。

崖崩れを心配し道が復旧するとすぐに村へやって来た紗英は雅人の態度の異変に不審を抱くが、その晩に離れの蔵の中で激しく母子3Pをしているのを覗いてしまい真相を知る。
翌日紗英は恐怖を感じつつも香澄の勧めるままに村の祭事に参加するが、その晩に村の拝殿で儀式を行わねば紗英を村人たちの供物にすると香澄に脅された雅人に犯されてしまい、更に村人たちの見世物にされてしまう。

巧みに口車に乗せ雅人を次々に相姦に引きずり込む香澄は、紗英を庇おうとした和歌子と千鶴に罰を与えようと蔵の中で2人の淫裂に自然薯を塗り込み貝合わせにさせてほくそ笑む。
香澄は外へ出ると既に拝殿の周りでは村人たちが酒池肉林の如く乱交に浸っている中、雅人から当主の威厳を見せ付けるかのように口唇奉仕を要求され、その後で四つん這いで犯され自らの被虐願望に再び目覚めるのだった。
それを拝殿から見ていた紗英も雅人と共謀して香澄を露天風呂へ連れて行くと浣腸を強制し粗相させて羞恥を与えた後、彼女とのアナルセックスに触発されて自らも後ろの穴を義弟に捧げるのだった。

千鶴と共に拝殿へ連れて来られた和歌子は神具に跨がって紅潮しすっかり様子の変わった紗英と香澄を見て唖然としつつも自らは矜持を保とうと雅人を説得しようと抵抗を試みるが、
玩具責めに合わせながら他の牝奴隷たちとの本番行為を見せ付ける雅人の態度に理性を失って恋人との婚約破棄を誓い、もうどうにでもなれという気持ちに変化するのだった。

【レビュー】

昨秋デビューした女流作家の3作品目で、メインテーマは「村のしきたりに翻弄される義母と息子」で有る。因みに公式のあらすじには一切触れられていない点でもあり、確かに「夜這い」は初期のキーワードだが、少々ピントがずれていると思う。
村のしきたりだけに村長など下衆な男性人物が登場するし、ヒロインの羞恥を煽る為かいちいち気障りに感じられる言動も多々有ったのだが、なかなか精神的には堕ちそうで堕ちない和歌子の葛藤はなかなか良かった描写だった。

上条作品における相姦の首謀者という恒例の立場に当たる香澄が近親相姦に拘るのは兄への妄執も有るだろうが、
単に村や家のしきたりだけで済ませるのではなく兄の忘れ形見に拘る気持ちをもう少し詳しく掘り下げても良かったのかもしれない。

本作では義母の和歌子、叔母の香澄、義姉の紗英とタイトル通りと思いきやそこに実母の千鶴まで登場するので、実質的にはヒロイン4人の作品で非常に手際良く纏められていたと思う。
ただ最終章だけは祭りの狂乱に作者も委ねたのか攻略対象がコロコロ変わっていくのは若干読みにくさを感じてしまった点だし、
変貌してしまった主人公やその他のヒロインたちが心理的にはどうなったのかなど伏線が回収されずに終わってしまっている。

「新人とは思えない完成度」。上条麗南さんの作品を読了する度に同じ感想を抱く。「新人とは思えない」は現時点の完成度の高さの裏付けでも有るが、
デビュー1年目で常にソツが無く80点以上の出来を求め続けるのは少々ハードルが高過ぎるのではという懸念も正直感じる。

デビュー当時から女流作家だとアピールされて来たが恐らくペンネームが女性っぽく無かったら自分は女流作品とは思わないし、過去にも他の作者のを読んで来た限りでもこれほど特色を出さないのは珍しいかもしれない。
それだけに「4冊目」ではどんな作品を書くのだろうかという期待も有る一方、「高レベルでソツの無い」作品が続く事による没個性化への懸念も抱いているのだが…。

※管理人注:2015年1月に4冊目刊行が決まった模様で、今後のご活躍を祈念致します。(2014年11月28日更新)
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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

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