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星野聖「年下の義姉」

星野聖「年下の義姉」(フランス書院文庫、2010年8月、表紙イラスト:野中昇)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

同居している兄の結婚相手は和紀より1年年下の華やかな女性の里沙だった。ある日彼女と一緒に風呂に入るが、あまりにも無防備な様子に和紀の我慢も限界を迎えエッチな要求をお願いする事に。

【登場人物】

水樹和紀
20歳。8つ年上で銀行員の兄と共に海外赴任中の友人宅を借りて住んでいたが、兄の結婚と共に里沙を交えた不可思議な3人暮らしを続けている。高校時代に付き合っていた女性とセックスの経験有り。

水樹里沙
19歳。和紀の兄と合コンで知り合い半年前に結婚した。華やかで一見奔放に見えるが、意外にも男性に尽くすタイプでそのせいか性戯に長けた面が有る。当初は和紀と遊び半分だったが、次第に翻弄されていく。

仲谷恵利香
34歳。水樹兄弟の住む家の隣人で6つ年上の夫と2人で暮らしている。和紀が里沙と喧嘩して家出したのを機に関係を仄めかしつつ、ちゃっかり摘まみ食いしようと誘惑して来る。

水樹美波(みな)
16歳。高校1年生。里沙の実妹で結婚式で和紀を見掛けて以来密かに恋心を抱き、勉強を見てもらうのを口実に水樹家に出入りする。姉とは正反対の真面目で引っ込み思案な性格。処女。

【展開】

シャワーを浴びていた和紀の元に里沙が現われスキンシップだとさりげなく勃起ぺニスに触るのを見て、和紀は衝動的にパイズリやフェラチオを要求し彼女の口内に精を放つと、数日後兄の不在を狙ってキッチンで里沙に迫り一線を越えてしまう。

兄の目を盗んで関係を続ける和紀だが里沙はセックスに応じても心は揺るがない事に苛立ちを覚え、ある晩に兄の眠る寝室に忍び込み里沙に迫ると、背徳の交わりに激しく盛り上がり今まで許されなかった里沙の膣内へ無理矢理射精する。

その晩を機に夫との関係改善を理由に里沙から拒まれた和紀は家を飛び出し公園で佇んでいると、偶然を装った恵利香に誘われて仲谷家に向かい、和紀と里沙との関係を仄めかされ、わざと窓を開け放ち挑発する恵利香に劣情を激しくぶつけるのだった。

数日後里沙が美波を連れて来て和紀に家庭教師を頼むが、妹と2人きりにならぬように常に警戒する里沙に苛立ちを覚えつつも翌月に美波と一緒に部屋で勉強をする機会を得ると、意外に彼女も積極的で告白されたのを受けて処女を捧げられる事に。

里沙の目を盗んで美波とデートに出掛けたある日映画館で2人を尾行して来た恵利香の邪魔が入り、腹ただしく感じた和紀はトイレで慌ただしく彼女のアナルを貫くが、あっさりと性感を得る彼女に圧倒されてしまう。

一方望んだ事とは言え和紀との距離が離れて寂しく想い浴室で指戯に浸っていた里沙は、和紀の乱入を受けて自分と付き合いたいなら美波との仲を清算するように告げると、承諾した和紀に後ろの処女を与え肛内射精を受け入れる。
数日後美波の来訪を受けた和紀は別れを告げる処か肛交を求めようとし、聞き耳を立てていた里沙は話が違うと言わんがばかりに乱入して来る。元より関係を清算するつもりが無く嵌められたと気付いた里沙だが、後に退けぬと妹と競い合うのだった。

【レビュー】

「年下の兄嫁(義姉)」という設定に焦点を当てた作品はあまり見られるものではなく、それだけに主人公や義姉、義妹だけを見れば若年の登場人物ならではの弾け方を期待したが、里沙の描写を見る限りは「年下で19歳」の必然性は感じられなかった。

里沙は20代後半の人妻の憂いや欲求不満と主人公を小悪魔的に誘う10代ならではの幼さが並立してはいるが、10代ならば美波も居るし、単に奔放なだけの30代の恵利香に至っては単にお邪魔虫なだけで上手く噛み合っていないように思える。

里沙の描写では主人公への興味と兄嫁という立場で板挟みになり彼女の葛藤する場面が窺えて深みが感じられたのだが、
兄の眠る傍での情交を境に突如恵利香が参入したのは拙速かつ蛇足で有り、折角彼女が窓を開け放ち里沙を挑発したのにその後に活かされていない。
寧ろ次に恵利香が主人公に絡む場面が美波とのデートの最中で、しかも自分とセックスしなければ兄にも義妹にもバラすと切り出しては単に性格の悪い女性でしかなく、易々とアナルを受け入れているのは終盤への道筋を付ける為かと思ったが…。

そんな中で主人公の増長振りも恵利香の一件以来変な方向へ導かれ、単に姉妹のアナルを奪いたいだけのような不自然さが目に付いてしまった。折角の姉妹3P描写なのに、単なるハーレムエンドを避ける為の苦慮だとすれば実に勿体無い限りで有る。

星野聖名義での終盤3作品は一貫して「寝盗り」要素を含みつつも、かつてのダークな作風と弾けた近年の他の誘惑作品との競合に苦心していたのであろうか。微妙な違いでは有れどいまいちスムーズさに欠けていたように思える。

【おまけ】

自分が持っている本作品は白表紙版で、こちらの表紙イラストは新井田孝さんが描かれています。



【参考作品】

昨年デビューした宗像倫さんのデビュー作品も「年下の兄嫁(義姉)」ですね。こちらでは兄嫁の妹と競演しています。

宗像倫「年下の兄嫁【強引な和姦】」

【トラックバック】

DSKさんのレビューブログにおいて、本作をご紹介なさっています。

年下の義姉(著:星野聖、フランス書院文庫)

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

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