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巽飛呂彦「処女未亡人」

巽飛呂彦「処女未亡人」(フランス書院文庫、2004年1月、表紙イラスト:西村春海)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

取り壊し寸前の下宿に一人侘しく暮らしていた勇作の前に、ある日新しい管理人として未亡人の響織子がやって来た。ある晩彼女の秘めやかな行為を覗き見てしまった勇作は、彼女を女として意識してしまうが…。

【登場人物】

古代勇作
22歳だが一浪し、更に1年留年した為現在大学2年生。一徳館という解体間近の下宿に一人で暮らしており、行く先も見付からないまま怠惰な生活を送る冴えない青年。女性経験は有る。

美樹村響織子(みきむらきょうこ)
30歳。18歳の時に同時担任だった夫と結婚するも2年後に病死しており、籍を抜かぬままでいた。一時期は教職に就いていた時期も有ったが退職し、夫の実家が所有する下宿の管理人に。性交渉が全く無かった為現在も処女。Fカップの巨乳。

真琴
19歳。響織子の夫の姪に当たり、彼女とは血の繋がりは無い。響織子が新たな暮らしを始めたのに伴い、勇作が彼女に相応しいか見極めようと下宿に押し掛け同居を始めた。男性経験有り。

【展開】

響織子が管理人として住み込み、真琴が押し掛けて来て下宿で同居生活を始めてから数日後のある晩、勇作は響織子が一人遊びに浸っていたのを覗いていたのを知られて気まずくなる。
一旦はよりを戻すも勇作が響織子のバスタオル姿を目にすると理性の箍が外れて押し倒し乳房や秘所を散々ねぶった後で合体するが、彼女が処女と知って萎えてしまい浴室で嗚咽する響織子の声を聞いて罪悪感から部屋に引き籠る。

数日後事情を知った真琴からラブホテルに誘われた勇作は響織子の生い立ちを聞かされ彼女に相応しいかを試されるが、その後真琴は勇作の手足をベッドに縛りペニスにベルトを巻き付け響織子に助けに来てもらいなさいと電話で彼女に連絡し去っていく。
まんまとメイド服の格好のままホテルへやって来た響織子は困惑しつつも勇作の拘束を解いて助けるが、自ら望んでいた通り強気に転じた彼の命令に従い口唇奉仕から正常位で結ばれる。

何でも言う事を聞くようになった響織子を思い通りにしたいと勇作は彼女の陰毛を剃り上げ、更にはある日彼女の為に露出の多い服を買いにデパートに向かい、帰りのエレベーターの中で他の客に見せ付けるかの如く激しく指を遣い絶頂に導く。
数日後すっかり仲良くなった2人に安堵した様子の真琴から響織子を託され下宿を出ていくと告げられた勇作は、学生生活を真面目に送ろうと決意し大学に向かうのだった。

【レビュー】

凌辱作家時代から積極的に2次元作品へのオマージュを進めて来た作者だが、これだけあの80年代の人気漫画と露骨に登場人物が被ってしまうと原作の熱烈なファンにとっては複雑な思いを抱くかもしれない。

同じような設定の作品と言えば後発の弓月誠「僕だけの若未亡人 憧れの女は管理人」もそうだが、官能成分ではこちらに軍配が上がるのは仕方無いと思う。

再三述べているように当時のフランス書院文庫は大体1冊で250~270頁と分量が少なく、1章30頁程度と縛りが多かった為にどうしても一つの官能描写が浅くアッサリとしてしまいがちである。
作者が誘惑作風に転向して間もないというより、誘惑作風そのもののフォーマットが確立していない時代なだけに随所に作者らしい描写は見られるが、終盤の真琴の扱いは今ならハーレムエンドに出来ただろうと思う。

【トラックバック】

DSKさんのレビューブログにおいて、本作をご紹介なさっています。

処女未亡人(著:巽飛呂彦、フランス書院文庫)

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

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