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鏡龍樹「三人の年上体験 若兄嫁と家庭教師と上級生と」

鏡龍樹「三人の年上体験 若兄嫁と家庭教師と上級生と」(フランス書院文庫、2004年12月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

兄嫁の菜穂子に想いを抱き想像して描いた彼女の裸体のデッサンを先輩の遥香や家庭教師の佳織に見られ、相次いで性体験に至った祐吾だが、ある晩泥酔した菜穂子に抱いて欲しいと迫られてしまう。

【登場人物】

高村祐吾
16歳。高校1年生。幼い頃に母親が離婚し家を出て父親と2人で暮らしていたが、進学を機に兄夫婦の元で同居生活を始めた。美術部に所属し、菜穂子に強い憧れを抱いている。童貞。

高村菜穂子
27歳。祐吾の兄嫁で静岡市内に住んでいる。和風でお淑やかな印象を与える美人。夫の事を愛しており、祐吾の想いには気付かぬままでいる。

大久保佳織
21歳。兄夫婦と暮らすようになり、成績が低下した祐吾の家庭教師になって半年になる。ボブカットの似合う理知的な雰囲気を持った女子大生。祐吾に関心を抱いている。

美園遥香
17歳。美術部の副部長を務める高校2年生。コケティッシュな魅力を持つ美少女だが、父親と離婚し自分を引き取った母親に対する反発から、やや皮肉めいた言動が見られる。祐吾に関心を抱いているが、なかなか振り向かない彼に当て付けるが如く、知り合った祐吾の兄を誘惑してしまう。

【展開】

美術部の活動の最中に菜穂子の裸体を想像して描いたデッサンを遥香に見られた祐吾は、兄嫁を馬鹿にしたかのような彼女の態度に反発すると、女なんて一皮剥けば誰でも同じだと皮肉めいた事を告げデッサンのモデルになり彼を挑発します。

授業中の祐吾の態度に違和感を抱いた佳織は彼の想い人が菜穂子だと知り、自分に関心を持たせようと積極的に自分の身体に触らせますが、タイミング悪く菜穂子が部屋を訪ねて来てしまい中断されてしまいます。

ある日遥香の部屋に招かれた祐吾は良いものを見せてあげると言われ押し入れに隠れていると、程無く訪ねて来た兄が彼女と浮気している現場を見せ付けられ怒りを覚えつつもオナニーしてしまい、それを見抜いた佳織に誘惑され初体験に至ります。

ある晩帰宅の遅い夫に不安を抱き普段飲まないお酒を口にする菜穂子に兄の浮気を仄めかした祐吾は、泥酔し夫と勘違いした彼女に抱いて欲しいと迫られ、なりゆきで裸体を愛撫しますが興奮の余りに挿入寸前で射精してしまい逃げ出します。

翌朝祐吾は前夜の記憶が曖昧な菜穂子に、兄の浮気の事実と酔いに任せて自分を誘惑し合体寸前まで至った事を突き付け、自分と付き合って欲しいと迫りますが、家庭教師の授業でやって来た佳織によって中断されます。
2人のただならぬ雰囲気から祐吾を問い詰め前夜の出来事を聞かされた佳織は自分が恋人になってあげると告げると、菜穂子と引き離そうと半ば強引に祐吾を連れ出し自分の部屋に住まわせる事とします。

自分に関心を持たせようと大胆にも裸エプロンになった佳織に本当に好きになりそうだと感じた祐吾は彼女に甘える生活を送りますが、ある日美術室で遥香に誘惑され再び関係を持つと自分の本心が誰に有るのか分からずに不安になります。

佳織との同居生活が2週間目となったある日、部屋を訪ねて来た菜穂子から夫の子を授かってよりが戻り2度と間違いは冒さないから戻って来て欲しいと告げられると、祐吾は佳織と恋人として付き合う事を認めさせた上で兄夫婦の元に戻ります。

帰宅するとどちらからともなくあの晩の続きをしてきっちりケジメを付けようと同意した祐吾と菜穂子は1度限りのセックスをすると、その時に交わしたいつか母乳を飲ませてくれるという約束が果たされる日が来るのを祐吾は心待ちにします。

【レビュー】

3人ヒロイン作品が続く中で、当時の鏡龍樹作品らしく緻密に練られたストーリーと奔放からお淑やかといずれもタイプの異なるヒロインの性格使い分けが良いバランスを見せています。

奔放的で何処か斜に構えた所のある遥香は読んでいて取っ付きにくさを感じさせる部分も有り、正直最後まで良い印象を持たなかったですが、そういうヒロインが出て来るという点で現実は必ずしも良い人ばかりで無いという作りが鏡作品らしいと言えます。

佳織は主人公に対し何らかのきっかけが有って関心を抱くようになったと思われますが、いきさつはともかくとしていざとなると主人公の為に結構大胆に振る舞い主人公を連れ出したり、恥じらいつつ裸エプロンになる当たりはなかなか良かったです。

菜穂子は基本的に夫に一途な面が有り一時は遥香の元に走られつつも、2人を失なって分かった空虚感や自分も酔った勢いで義弟に手を出そうとした悔恨を見ると結構情念の深いタイプなのかなと思われます。

この後も鏡龍樹作品の3人ヒロインものが続きますが、当時は極力ハーレム化を避ける編集方針だったのか、各人バラバラに情交シーンが存在していてストーリーで繋いでいる作風が少なくない気がします。
逆に暫くして「誘惑作品=ハーレム」という時代も到来しますが、これはこれでストーリー性が皆無な作品も乱立していたので、あまり一方向に偏らずにバランスを取って貰えればなと今更ながらに感じる所です。
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2004/12/22 発売 → Amazonはコチラから。 → Kindle版はコチラから。 「祐吾君を男にするのは私……前から決めていたの」 優しく言いながら、兄嫁はそっと白い脚を開いた。 濡れた柔襞に肉茎が触れ、沈むように埋まっていく。 (ああ、温かい。これが菜穂子さんの中なんだ……) 年上女性たちが教えてくれた、大人たちの愛し合い方。 17歳、21歳、27歳……少年が...

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

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