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楠木悠「彼女の母は美熟女」

楠木悠「彼女の母は美熟女」
(フランス書院文庫、2013年10月、表紙イラスト:ゴトウヒロシ)

ネタバレ有り。御注意下さい。
2016年12月18日レビュー再編集。

作品紹介(公式ホームページ)

彼女の母は美熟女
楠木 悠
フランス書院
2014-09-02




【あらすじ】

大学時代の同級生の美貴と付き合っている圭吾は、一方でグラビアアイドルだった菜々美に密かな想いを抱いていたが、上司の香澄にも関心を持ち一夜限りの関係を結んでしまう。


【登場人物】

竹内圭吾
24歳。IT関連企業に勤める営業マン。同じ大学出身の美貴と交際して4年になる。高校生の時に父親が持っていた雑誌のグラビアを務めたナナに惹かれ個人サイトを立ち上げており、美貴と付き合うようになってから彼女の正体を知る。

桑島菜々美
45歳。美貴の母親。かつては「島田ナナ」の名で3年くらいグラビアアイドルをしていた。現在はセレブ向けのランジェリーショップを営んでいる。圭吾と美貴の仲が進展する事を願いつつ、圭吾に対しある願望を抱いている。Gカップの巨乳。

桑島美貴
24歳。外資系化粧品企業に勤め、現在は大手デパートの販売員として派遣されている。身長163cmでスタイルが良く、母親譲りの巨乳でEカップ。彼女は圭吾との結婚を望んでいるが、肝心の圭吾は香澄に惹かれてしまう。

佐伯香澄
29歳。圭吾が所属する営業二課のグループ長で、来春には課長への昇格が内定している。平均的な身長にやや慎ましやかなバストだが、まろやかなヒップラインが圭吾の好みに合っているらしい。男性との付き合いはここ5年無いが、性体験は豊富な様子。


【展開】

圭吾は二週間振りに美貴と逢い、レースクイーン風のコスプレで着衣のまま交わり連続絶頂へ導いたものの、結婚を意識する彼女との温度差を否めずにいた。香澄への想いが頭をよぎり別れを切り出そうか迷い出すが、長年恋焦がれていた「島田ナナ」こと菜々美とも逢えなくなると思うと、結論を出せずにいた。

そんなある日香澄より大阪の企業へのプレゼンに同伴して欲しいと頼まれるが、一度ホテルに戻って化粧直ししてきた上司を見て脈ありだと感触を掴む。店を三軒はしごして香澄の部屋に雪崩れ込むと久しく男との交合が無かったようで、香澄からシャワーなんて良いからと即尺を仕掛けられると、圭吾も匂いフェチをどれだけ晒し出して良いか迷いつつ、嵌め心地の良い蜜壺に連続して交わる。翌朝酔いが覚めたのか香澄から一度きりと言われたものの、圭吾はそうはさせぬとばかりに唇を奪い、香澄を再び連続絶頂へ導いてしまう。

その頃圭吾は「ナナ」のファンサイトを見たという人物より、彼女がAV紛いの作品に出演していた動画を渡す見返りに、現在の菜々美の胸の谷間やパンチラの画像を寄越して欲しいと求められる。そこで出張から戻った翌日曜に菜々美の店を訪ねると何と彼女はタイトミニのスカートを履いており、しかも店の在庫整理を手伝ってと頼まれ、盗撮するのに絶好の機会を得られる。こうして自宅に戻り画像を確かめると菜々美は直にパンストを履いており、はみ出した肉ヒダまで露わになっていて思わずオナニーしてしまう。
モロ画像で相手は納得するかと思いきや更に厚かましいことに下着姿の画像もと要求されるが、そこで圭吾は前回すっぽかしてしまった美貴とのデートの約束の時に自宅に来ないかと誘われ、隠しカメラを仕込むチャンスと喜ぶ。美貴の自宅を訪ねると菜々美は泊まりで外出しているため、美貴にバレないよう何度も絶頂させて熟睡したのを確認すると菜々美の部屋に侵入し隠しカメラを仕込む。翌晩に遠隔操作ソフトを起動させると、帰宅した菜々美は部屋で補正下着を脱ぎ、乳房まで露わにしたのを見て興奮し、録画しながら圭吾はオナニーしてしまう。

ところがその週の金曜に娘のことで話があると菜々美に呼び出され桑島家を訪ねると、隠しカメラの存在が発覚し菜々美から叱られてしまう。「ナナ」の秘蔵動画の件で仕方なく盗撮したこと、本当に好きなのは菜々美だと自白すると彼女の態度が氷解して納得してもらえたものの、それでも娘と付き合いなさいと断られて改めて別の日に話をしようと追い出される。

翌日土曜に圭吾は資料作成の手伝いをして欲しいと香澄に頼まれオフィスにやって来るが、実は仕事は口実で会議室で口唇奉仕を迫られた感覚が忘れられないと、叱られて逆ギレした部下が上司を凌辱するプレイがしたいと提案される。セックスが終わると今度は部屋に来てと誘われ、圭吾は香澄の持っている下着の中からガードルを選び、これを着たままでしたいとリクエストする。更にアナルセックスまで体験し翌朝まで嵌め続けていたが、そこで香澄から自らの昇進に併せて大阪へ付いて来てと話を受けるが、やはり菜々美のことが気になり即答出来ぬまま帰ってしまう。

翌週圭吾は美貴に電話で別れたいと告げるが、その週末に菜々美のランジェリーショップへ呼び出される。自分のために別れ話になったのならばと菜々美は盗撮させた経緯は全て自分が仕掛けたこと、そのなかで「過ち」を期待してことを打ち明け、以前から圭吾の視線が気になっていたと話す。念願が叶って菜々美を抱くことが出来た圭吾は初めは口に、更に正常位や騎乗位などと空撃ちするまで嵌め続け、菜々美にもう一度美貴との仲を取り持って欲しいと頼む。香澄との一件も結論を急ぐ必要はない、今が最高の「モテ期」なんだから楽しもうと圭吾は考えを切り替えるのであった。


【レビュー】

2013年10月発売の本作が楠木悠名義の最新刊であり、「彼女の母」という題材は昨今のフランス書院文庫の脱近親相姦路線に沿った形での刊行ということなのかもしれない。メインヒロインは彼女の母・菜々美で45歳という年齢よりは、元グラビアアイドルという方に妙味を感じさせる設定である。菜々美の面影を感じさせるということから美貴と付き合い始めたのが先ではあるが、憧れの人に似た女性を選ぶのも必然の流れと言えるのかもしれない。

そんな母娘に加えて上司である香澄にも好意を抱く主人公ではあるが、読んでいて気になるのは「香澄≧菜々美>美貴」の順であるはずなのに、その時々の情交によって流されてしまったのが少々残念ではある。ただ官能小説の主人公に品行方正さを求める必要もないのだから、これはこれでありではないかとは思う。






「艶夜(つや) 四人の未亡人」の紹介記事でも挙げましたが、恐らくは楠木悠名義は櫻木充氏の使い分けではないかと個人的には感じています。当時は楠木悠作品はよく読んでいて、櫻木充作品はフェティッシュなのがちょっと…と忌避していたのもあります。ここ1年で櫻木充作品に触れてから改めて楠木悠作品を読み直すと、高い確率でその線が濃厚かもしれないと思いますが…。

本作のようにヒロインの年齢を40代に上げていくのは昨今のフランス書院文庫の傾向からすると、大いにありえるとは思います。ヒロインの年齢を若めにしたいのなら主人公の年齢も下げていかないと「禁忌感」は出しにくいし、それだと「おねショタ」ばかりにもなる。主人公が10代前半でヒロインが40代とすれば、下手すると「祖母と孫」の世代差にもなりますね。流石にこれはバクチではないかとは思えますが…。

母娘づくし【女系家族】
巽 飛呂彦
フランス書院
2016-03-04


「母娘づくし【女系家族】」

主人公(18歳?)と関係するのは、義母と義妹と祖母(55歳)というチャレンジングな作品でした。祖母の口調は「わらわは~じゃ」と時代かかっていますが、官能場面では素が出てくるので、普段から意識した口調だと分かります。


と話が脱線しましたが、個人的には来年以降に復活するとしたら楠木悠名義ではないかと感じています。高校生主人公による調教めいた情交はそろそろ食傷気味でありますし、青年によるロマンス系の展開も悪くないのではないかと思いますが、果たしてどうでしょうか。
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tag : 社会人主人公

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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

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