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鏡龍樹「僕だけの熟夫人」

鏡龍樹「僕だけの熟夫人」(フランス書院文庫、2007年12月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

雨宿りの折に隣家のリビングで男に抱かれる史恵を覗き見て惹かれた大輔。娘の恋人に相応しいと大輔と仲良くなった史恵は、いつしか男を感じるようになり結ばれる。ところが週末に娘の美希子を紹介した途端に大輔の関心は彼女に移り嫉妬に駆られる。

【登場人物】

真辺大輔
17歳。高校2年生。母親と2人暮らしだがパートに出ており、日中は不在がち。テニスクラブに通っており引き締まった体つきで、大人ぶりたいのかタバコを吸っている。童貞。

薗部史恵
38歳。数ヵ月前に真辺家の向かいに引っ越して来ており、画廊を経営していた夫を亡くして以来、ひっきりなしに違う男と関係を結んでいる。カールした栗色の長い髪に妖艶な雰囲気を見せたグラマラスな肢体の女性。

薗部美希子
16歳。史恵の娘で女子高に通っており、清楚な雰囲気が漂う美少女。全体的に華奢な体格だが、歳に見合わぬ巨乳の持ち主。史恵を介して大輔と親しくなり、母親が不在の折に処女を捧げようと試みる。

【展開】

斜め向かいの家の物置で雨宿りしていた大輔は、そこから薗部家のリビングに面した窓越しに史恵が男に抱かれている場面に遭遇し、これまで感じた事の無い彼女への想いを意識しながらオナニーします。
情事を終えた後隣家に目をやった史恵は、小降りになり自宅の玄関前に移動し母親の帰宅を待つ大輔を見付け自宅に招きシャワーを浴びさせると、バスローブ姿の少年の瑞々しい体つきに惹かれ今度ドライブに連れて行くから遊びに来るようにと誘います。

次の日に早速史恵を尋ねて来た大輔は衝動に駆られ彼女を抱き寄せてキスをすると、拒むどころか逆に可愛い人と口にし誘う史恵に主導権を奪われ童貞を喪失します。

翌日史恵は愛人がやって来るからと大輔を追い返そうとするも、逆に嫉妬心に火を付ける事になり居留守を使わせると羽目になりつつ、これで良かったのだと納得しドライブに連れて行くと海岸の防風林に紛れてセックスします。

週末は美希子が居るからと頑ななに拒む史恵から土曜日は娘と一緒にスケッチに出掛けると聞いた大輔は偶然を装い母娘と出会いますが、美希子に一目惚れしてしまい彼女を防風林へ連れ出すとキスをしてデートの約束を取り付けます。
一方愛人から別離を言い渡された史恵は2日も大輔と逢わない内に娘に惹かれたのだと察し一人で慰めますが、その晩に彼が尋ねて来ると愛人との仲は終わったのだと告げて積極的に求めると大輔の為に更にアナルを捧げます。

大輔と付き合い始めて1ヵ月経ち母親を箱根の大叔母の元へ外出するように仕向けた美希子は大輔を家に招くと、史恵の事が頭から離れずに躊躇う彼を誘い処女を捧げられると、大輔は史恵との別離を決意します。

外出から帰宅し美希子の自信に溢れた様子に大輔と結ばれたと確信した史恵は翌日彼を呼び出し別れを切り出すも未練がましく最後の情交を求めますが、帰宅した美希子に目撃されます。
弁解しようとした史恵を制した美希子はママには負けないと宣戦布告し大輔と後背位で交わった後、史恵を許し母娘で彼に奉仕します。

【レビュー】

前作まで暫く続いていた「三人もの」から離れた本作は隣りの未亡人の史恵を軸に、途中からは娘の美希子も加わり三角関係に陥ります。古くから使い古された設定とは言え、2000年代前半の作者が得意とする作風で安心感が有ります。

美希子は夫を亡くしてから20代の青年と付き合いその傲慢さに嫌気が差し別れた後で年上の愛人(作中では50代位)から求婚され、結婚生活に良い思い出が無い様で踏ん切りを付けられずにいます。
その割にはワガママな大輔にはあっさり惹かれますが、やはり美希子と1つ違いの少年というのが引っ掛かるのか、大輔が娘と付き合うようになると母親としての立場と女としての欲望の板挟みになり、そうした迷いが窺えて良かったです。

一方タイトルの割には美希子の処女喪失の描写もしっかり描かれており個人的には非常に好ましく思う所ですし、終盤のママには負けないというくだりも過去の作品の王道の言い回しで何処か懐かしさを感じますね。

全体的にしっとりとした雰囲気で情感たっぷりに描かれておりますが、欲を言えば終盤の母娘3Pはもう少し掘り下げて欲しかったし、尻切れになり後は読者の妄想にお任せという終わり方まで何も「当時」を模倣しなくてもなあという気がします。
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にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

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