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鏡龍樹「三人の継母【禁忌】」

鏡龍樹「三人の継母【禁忌】」(フランス書院文庫、2006年11月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

半年前に離れ離れになった麻由美を思う昌太郎は新しい継母の香那に馴染めずにいたが、ある日倒錯染みた誘惑を仕掛ける彼女に屈してしまう。彼女の焦らしに憔悴した昌太郎から事情を打ち明けられ、嫉妬に駆られた麻由美は女体授業を決心する。

【登場人物】

坂本昌太郎
20歳。医大に通う1年生。病院を経営する父親は女癖が悪く、昌太郎の産みの母親が亡くなると麻由美、香那、瑞希と相次いで結婚している。麻由美が離婚、香那が継母になった事で気に病み大学受験に2度失敗している。童貞。

麻由美
36歳。昌太郎の1人目の継母で、慈愛に満ちた穏やかな笑顔が似合う女性。1年半前に香那と再婚する為に昌太郎の父親から離婚を申し付けられた。ワインに造詣が深く、いずれは知識を生かした仕事に就きたいと思っている。

香那
27歳。昌太郎の2人目の継母で資産目当てに麻由美を追い出し昌太郎の父親と結婚したが、1年と持たずに離婚に至るも愛人としての関係は続いている。貧しい家庭の育ちで美貌を生かし、水商売の世界でナンバーワンに上り詰めている。

上原瑞希
19歳。2浪した昌太郎の為に1年前に家庭教師に就いた現役医大生で、テニス部に所属している。後に昌太郎が同じ大学へ入学すると共に、昌太郎の父親と結婚。身寄りが無く家庭の温もりに憧れている面が有り、結婚するまで男性経験が全く無かった。

【展開】

麻由美に想いを寄せる昌太郎を振り向かせようと香那は想い出の品を焼却しようとしますが逆に彼を怒らせる結果になり、その晩見計らったかのように昌太郎の部屋を訪れ色仕掛けをしながら昼間の行状を謝罪させると、手で射精に導きます。

模試で良績を納めたご褒美に口で1度だけ射精させて以来散々お預けを食らい憔悴した昌太郎はある日、瑞希の手筈で音信不通だった麻由美と半年振りに再会します。
2人で夜祭りを楽しんだ後泊まりたいとねだる昌太郎の異変を察知し事情を知った麻由美は、部屋に連れ帰ると香那に取られまいと嫉妬心を抱きながら女体授業を行い口で1度精を放出させると、童貞を卒業させます。

麻由美と関係を持つ事で女性の扱いに自信を持ち殊勝になった昌太郎に対し、香那は夫に構ってもらえない不満から昌太郎の名を口にしながらオナニーすると、弱味を握ったとばかりに昌太郎が部屋へ押し掛け、立場が逆転したのを複雑に思いつつ夫に無い逞しさを感じセックスに溺れます。

1年後大学生活を始めた昌太郎は自分が香那に手を出している間に父親が瑞希と深い仲になり再婚した事を知らされ周囲には義理の母子の関係を隠しますが、一方で麻由美との逢瀬を続けアナルセックスまで体験します。

ある日サークルの部長に酒を飲まされ泥酔した瑞希を自宅に連れ帰る羽目になり、彼女と距離を置いていた昌太郎は夫と香那の関係が続いていると聞かされて同情して関係を結び、父親が家に居る最中でも交わるようになります。

3ヵ月後久々に麻由美の訪問を受けた昌太郎は彼女から仕事の為に渡仏する事、瑞希には昌太郎を喜ばせる愛し方を教えると聞かされ3Pへ雪崩れ込み、2人がかりのフェラチオから瑞希と騎乗位で交わった後、仕上げに2人を重ねて前後の穴に挿入し絶頂に導きます。

【レビュー】

3人の共通する属性を持ったヒロインという事で本作では「継母」を題材にしておりアイディア自体は非常に面白いなと思いますが、香那は居なくても良かったのではと感じます。

作中の人となりを見る限り彼女に感情移入出来る余地はあまり無いし、前半で麻由美の手解きを受けた昌太郎が香那のオナニーを見て逆襲に出て溜飲を下げる場面も有りますが、その後は数行で触れられるだけなら別に瑞希でも良かった気がします。

瑞希は逆に香那が居なくなってから昌太郎とイチャイチャする場面が多くなるものの、折角大学生同士にしたならサークルの合宿先で人目を忍んでという禁断の関係を楽しませる展開も出来たような気もしますし、テニス云々の絡みを数行で纏めたのは勿体無かったですね。

前半と後半で違う継母の展開を繋ぐ役割が麻由美で、前戯も含めて情交描写が多いのは彼女とは言え、他の2人の存在が却って掘り下げた描写を難しくしたようにも見えますし、主人公に対する慈愛だけで片付けるにはややチクハグな感じも窺えます。
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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
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