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鏡龍樹「ダブル禁忌 妻の親友・妻の妹」

鏡龍樹「ダブル禁忌 妻の親友・妻の妹」(フランス書院文庫、2008年8月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

妻の沙織の依頼で妹の亜弓の勤めるキャバクラを訪れた拓也は、酔った振りをした彼女に部屋へ連れ込まれ関係を持ってしまい、更に沙織の先輩である美紀子とも一夜を共にしてしまい窮地に陥るが…。

【登場人物】

遠野拓也
28歳。中堅の食品会社に勤めている平凡な男性で、同じ職場に勤めていた沙織と4年間付き合った後、半年前に結婚した。

亜弓
21歳。沙織の実妹で父親と対立し勘当同然だが、キャバクラで働きながら学業を両立させるバイタリティー溢れる大学生。連絡が付かないのを心配した沙織の頼みで店にやって来た拓也と再会し、それをきっかけに一夜限りの関係に陥るが…。

柏原美紀子
30歳。沙織の大学時代の先輩に当たり、外資系金融機関でファンドマネージャーをしている。外人モデルばりの整った肢体のキャリアウーマン。夫が不妊症と知ってセックスレスに陥り、拓也にある相談を持ち掛ける。

遠野沙織
27歳。拓也の妻で結婚してからは専業主婦。厳格な父親に育てられたお嬢様育ちで、人を疑う事を知らなさそうなほんわかした性格。その人の良さから亜弓や美紀子にスキを付かれる事に。

【展開】

沙織に頼まれ亜弓が勤めるキャバクラへやって来た拓也は泥酔した彼女をマンションに連れ帰る羽目になり妻の許しを得て部屋に泊まりますが、見計らったように誘惑する亜弓の魅力に抗しきれずに関係を持ってしまいます。
亜弓がしつこく電話を掛けて来るのを拓也は無視しますが、ある日浴室のシャワーの具合が悪いからと彼女が押し掛け、存在を意識しながら沙織とセックスすると、挑発的な視線で夫婦の営みを覗く亜弓に気付き寝室へ誘われ再び関係に至ります。

数日後沙織の頼みで美紀子の相談を受けた拓也は、夫の不妊から何故か彼の精子が欲しいという話にすり代えられホテルでセックスする事になりますが、フィニッシュの寸前で美紀子にゴムを外され騎乗位で中出しさせられてしまいます。
美紀子は執拗に連絡をしようと試みるも拓也に無視された為、ある日夫が不在しなのを口実に拓也宅へ押し掛け夕食を共にします。
沙織が居るにも関わらずテーブルの下で拓也の股間に脚を伸ばし誘惑する美紀子に対し拓也も応戦する内に沙織が眠ってしまい、2人は駅弁スタイルで繋がったままリビングから寝室へ移動した後、激しい絶頂に至ります。
そこへ帰宅した亜弓は美紀子を見送った後で拓也が彼女とセックスしたと気付いて対抗心を燃やし、拓也が勃たないのを見ると前立腺を刺激して精を搾り取ります。

美紀子が指を怪我したのを口実に拓也を誘い出し沙織を連れて3人で温泉旅行に行く筈が、それを聞き付けた亜弓も図々しく同伴し気が重い拓也は、早速PAで亜弓と2人きりになった車内で立て続けに精を搾り取られます。
宿に着くと言葉巧みに皆に酒を呑ませた亜弓は、美紀子の介抱を拓也に頼み二人きりで部屋に残して沙織と共に風呂へ向かい、姉から自分が居候し出してから満足に抱かれていないと聞かされると微かに罪悪感を抱きつつもある考えを思い付きます。

思惑通り拓也が美紀子も抱いたけれどあまり良くなかったと知った亜弓は、姉の為にローテーションで拓也をシェアしようと提案し、どうしても子宝を授かりたい美紀子も同意し拓也を呼び出します。
折角沙織が積極的になったのに役立たずの自分に情けなさを感じている中、図々しく呼び出した女たちに我慢の限界を感じた拓也は2人の尻を叩きながら罵りアナルを奪うも、荒々しい彼も素敵と惚れさせてしまい泥沼に嵌まります…。

【レビュー】

本作は1990年代からフランス書院文庫で多数の作品を出し続けていた鏡龍樹さんの39作品目(全41作品)となりますが、
担当編集が変わる度に凌辱作品→倒錯含みの誘惑作品→三人ヒロインの誘惑作品と変幻自在に作風を変えてきており、本作では3回目の路線転換に伴い試行錯誤されていた時期です。

新堂麗太さんの作品でも良く似たタイトルが有りましたね。

参考作品:新堂麗太「妻の妹、妻の親友」(2009年11月)

取り扱う題材は妻とその妹、友人(親友)とまでは一緒ですが、終盤で主人公と妻に愛の結晶を授かったと知った女性たちの行動は真逆になりますので、両作品を比較するなら個人的にはベタな展開かなと思いつつも新堂さんの方が好みです。

亜弓は父親と対立して働きながら学業を両立させているだけに強かで、姉の夫という事から沙織に対する後ろめたさを感じさせる描写も有りますが、個人的には計算高くはしたない印象を強く抱いたせいか感情移入出来ませんでした。

美紀子は実家の母親が病床にあって孫の顔を見せてあげたいという必死さは理解できるけれど突拍子も無い事に思えるし、作中に沙織へ申し訳なく思う描写も有る一方で亜弓同様に利己的な面が強く前面に出ていたように思います。

主人公の拓也は鏡作品でお馴染みの翻弄されやすい優男タイプですが、結末を見る限り身重の妻が居ても纏めて面倒を見てやると思う辺りは不甲斐ない訳でもなさそうですが、個人的にはきっちりケジメを付けて欲しかったです。

ヒロイン2人の利己的な面と主人公のひ弱さから何となく良い印象を持てなかったのですが、高校生主人公が多いフランス書院の誘惑作品の中では新たな方向性を示した作品として良かったのではと思います。

参考作品2:有馬童子「世界で一番身近な禁忌 妻の妹・妻の友人」

有馬さんの作品でも主人公やヒロインたちは散々楽しんではいるものの、最後は主人公の妻のコンプレックスを解消しようと試みていますし、個人的にはこういう終わり方の方が好きですね。
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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

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