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月里友洋「邪淫の血族 美獣四姉妹」

月里友洋「邪淫の血族 美獣四姉妹」(フランス書院文庫、2007年1月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

憧れの従姉の由真が家の為に同業の家に嫁ぐも離婚したと知った康臣は、同じく従姉の長姉の頼みで酒造に携わる事になる。再会した他の従姉妹から迫られつつも、ある日杜氏を任された康臣は由真と相思相愛の仲だと知り、結ばれる事になる。

【登場人物】

竹宮康臣
23歳。大学で醸造学を学び卒業後勤めた食品会社が倒産し、現在は従姉の須恵子に頼まれ松嵜家の手伝いをしている。三女の由真に恋心を抱いていたが、彼女が突然結婚し即離婚した事に複雑な心情を持っている。

松嵜須恵子
33歳。父を亡くした後、長女として実家の酒造会社を取り仕切っている。長年冬にやって来る蔵人の青年と付き合っており、結婚を機に独立して家を由真に譲ろうとしていたが、昨年に別れてしまい醸造の知識のある康臣に何とか望みを託そうとしている。

松嵜かのん
26歳。酒造りの家業に馴染めず、実家に暮らしながらも市内の商社に勤めており、若くして主任に就くなどやり手の様子。昔から従弟の康臣にちょっかいを出す癖が有り、久々に再会した彼に性的な奉仕を求める。Gカップのグラマラス美女。

松嵜由真
24歳。康臣と互いに小さい時から強く意識していたが、実家の窮状を救うべく同業の他社の元に嫁ぐも1週間で出戻っている。万事控えめで大人しいが、とある事情から元嫁ぎ先から援助を引き出すなど芯の強さを持った女性。処女。

松嵜奈々緒
19歳。短大に通っており、未成年ながら杜氏仕込みの利き酒が出来るおませな女性。以前付き合っていた彼氏が居たが、酒の好みが合わずに半年で別れている。かのんと共に積極的に康臣を求めるが、実は彼と両想いの由真の事を気に掛けている。

【展開】

松嵜家に来て早々に康臣に浴室で身体を洗うように求め、自分の肢体に欲情したのを知ったかのんは指遣いで絶頂を向かえ、立て続けに2回も康臣に抱かれます。

ある日杜氏から姉妹の中で奈々緒が利き酒の名手と聞かされた康臣は、彼女から純米酒の飲み比べをさせられる内に次第に彼女の胸の谷間や股の間に酒を注いで彼に飲ませ高まる内に次第に淫靡な雰囲気になるとセックスを迫り関係を持ちます。

修行に精を出し気が付けば大晦日まで禁欲生活を送っていた康臣はかのんと奈々緒に誘われ部屋で3Pに挑みますが、運悪く呼びに来た由真に目撃され最悪の雰囲気のまま新年を迎えます。

ところが杜氏が病に倒れたとの一報を聞き須恵子から杜氏になって欲しいと頼まれた康臣は自信が無いと固辞し、ふと涙を流した彼女に抱いて欲しいとせがまれ関係を持ちます。

翌日見舞いに伺った康臣は杜氏から諭され任を引き受けますが、その後に面会に訪れた由真も杜氏に諭された様子で、翌朝の酒造りの前に康臣を呼び出すと口移しで伝統の酒の味を伝授し仲直りします。
数日後由真に告白した康臣は、初めてだから優しくして欲しいと言われ結婚した筈なのにと訝ります。実は嫁ぎ先が男色趣味で全く身体に触れられず、寧ろ康臣に操を捧げたかったから好都合だったし、不正をネタに資金援助を取り付けた彼女に意外にしたたかだと感心しつつ、彼女と結ばれます。

康臣を新しい杜氏に迎え酒造りに成功したのを喜ぶ姉妹から酔った勢いで迫られた康臣は、焚き付けられ積極的になった由真と激しいセックスに至ります。

【レビュー】

パラダイスシリーズで1作品刊行していた月里友洋さんが黒本(フランス書院文庫)で唯一出版された作品です。

デビュー作品
月里友洋「若妻保母さん いけないご奉仕」

タイトルを見る限りは「邪淫」や「美獣」と付くのでいかにもダークな凌辱作品にも見えますが、実際は主人公の成長物語を交えた姉妹ハーレム作品です。

本作が発売された当時はまだハーレムものと言っても個々の攻略を終えた後に彩りを添える程度という傾向が強かったですが、青年主人公のサクセスストーリーを交えた路線は個人的には各ヒロインの色付けがしっかりしている点からもかなり好みの作風です。

しかし黒本の戦略としては他社レーベルで成功を納めているこの路線での競合を避けるかのように以降はエロ強化に傾倒していく訳で、そうした点からも割と貴重な作品だなと感じます。

メインは三女の由真だというのは始めから分かってはいるものの、前半は次女のかのんと四女の奈々緒に主導権を握られ、途中で長女の須恵子を挟みつつ、ようやく由真というお約束的な展開で、官能成分としては長女が蛇足なようにも見えます。

当時の黒本は300頁弱の分量がスタンダードなだけに本作もそれに従った形ですが、須恵子や由真の交合場面はやはり最後までしっかり描けるともう少し深みが増したかなという気もします。
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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

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