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楠木悠「熟女は僕を眠らせてくれない」

楠木悠「熟女は僕を眠らせてくれない」(フランス書院文庫、2012年7月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

かつて兄嫁の早苗に憧れを抱いていた智哉は彼女より更に大柄な亜佐美と付き合いたいと考えていたが、夫との離婚を考えていた彼女も密かに智哉を意識していた。そこに早苗の妹・里奈が現れ事態は思わぬ方へ展開する。

【登場人物】

藤田智哉
26歳。社会福祉士の資格を持ち主に事務系の仕事に就いているが、度々ヘルパー等の雑用に駆り出される事も。医師の兄が早苗と結婚したのを機に、彼女に似た背の高い女性に強い憧れを持っている。
身長160cmと男性の平均より低いが学生時代に幅広くスポーツの経験が有る為体力に自信が有り、体付きと反比例するかのように20cm級の巨根に見合う理想の大柄の女性を常に求めている。

木原(和田)亜佐美
34歳。智哉が働く施設で介護のバイトをしており、身長188cmと背が高く中高一貫してバレーボールに励んで来たが 、運動神経が良いとは言えずそれを苦にして大学進学の時点で止めている。
7年前に結婚したが現在は夫への恋愛感情は醒め、離婚を考えると共に密かに智哉へ想いを寄せている。テニス界の妖精と言われるスタープレイヤーに似た雰囲気の女性だが、Dカップと肉付きは良い。

芝崎貴美子
38歳。智哉が働く施設で介護福祉士の資格を持つヘルパー。離婚して息子が1人居り、智哉とは3年前から密かに交際を始めている。彼に性の手解きをして一人前にしたという自負が有るが、気持ちを尊重し亜佐美と結び付けようとする。身長170cmでFカップと非常にスタイルが良く、グラマラスな女性。

藤田早苗
32歳。智哉の兄の妻で身長174cm、2つ年上の姉さん女房。夫と同じ総合病院で働いているが、かつて同居していた智哉は彼女に憧れ下着に悪戯していたのが露見して以来、密かに苦手意識を持っている。
彼女たちの勤務する医療法人グループでバレーチームを作るに当たり、チームリーダーに抜擢され義弟をマネージャーにさせている。ショートヘアが似合う凛々しい雰囲気を持つ女性。

西岡里奈
29歳。早苗の妹で身長は172cm有り、かつて実業団のバレーチームに所属していたが、脚の故障で引退していて現在は両親の元で家事手伝いをしており、姉に紹介されて以来智哉に強い関心を抱いている。
小悪魔的な彼女の性格に翻弄されて来た智哉はあまり良い印象を持っていないが、浮気していた姉の弱味を握って何とか智哉をモノにしようとバレーチームに入り、アプローチを掛け必死になっている。

【展開】

貴美子の計らいで智哉と半日2人きりで職場で過ごした後帰宅した亜佐美は、タイミング良く彼から電話が入りバレーチームに加入しないかとの誘われ応諾すると、我慢出来ずに彼を意識しながら激しいオナニーに浸ります。

智哉から亜佐美が誘いに応じたと報告を受けた貴美子はこれは脈有りだからと押すべきと返事し、彼を自宅に招き1ヵ月ぶりにセックスを堪能すると学生時代の体操服とブルマに着替えて更に挑発し後背位で2回戦へ誘います。

翌週から始まったバレーの練習にマネージャーとして参加した智哉は亜佐美と親しくし距離を縮めますが、そこへ部外者の里奈がやって来て練習もそこそこに智哉に彼の部屋へ連れて行くように命じます。
智哉が好きだと告げ取り敢えずセックスを求める里奈に彼は想い人が居るから駄目だと渋りますが結局は根負けし、意外に体の相性が良いのを知ると彼女の求めるままアナルで2回目をさせてもらいつつ亜佐美への想いは貫きます。

里奈の存在を意識し始め夫と別れて智哉に告白すると電話で告げた亜佐美に対し貴美子は早まらずにまずは体の相性を確かめてはと諭し電話を切ると、傍に居た智哉に彼女が本気になったようだしこれで最後の逢瀬にしようと伝え激しく抱かれます。

翌週練習中に示し合わせた通りに足を捻挫した振りをした亜佐美は智哉に「お持ち帰り」出来るように仕掛けますが、そこに智哉が兄との食事を口実に早苗に呼び出されてしまい出鼻を挫かれます。
兄の家へやって来た智哉はいつになく積極的な早苗に翻弄され、濡れ染みの付いたパンティで手コキされた所で勝ち誇った顔の里奈が乱入します。
亜佐美には黙っているから自分と付き合うように要求されても動じない彼の様子に、自棄になり亜佐美の夫に不倫の事実を突き付けると息巻き出ていく里奈に溜め息をつく早苗は、
かつて浮気していた事を妹に知られ弱味に付け込まれたと智哉に謝罪し、後は自分が収拾するからと告げると罪滅ぼしに昔の想いを成就させてあげると一度きりの情事を求めます。

早苗を抱いた後呆然とし夜道を歩いていた智哉はトラックにはねられて病院に運び込まれますが10日後に病室で目を覚まし、初めは記憶障害から早苗と密会した後の記憶が抜け落ちていたものの往診に来た兄嫁を目にして全てを思い出します。
看病に来ていた亜佐美は自棄になった里奈が自分の元へやって来て洗いざらい告白したが、既に夫婦仲が破綻していた2人にとっては却って良いきっかけになり離婚に至ったと打ち明け、気を利かせた早苗が病室を出ていくと念願が叶った2人は激しく交じり合う事となります。

【レビュー】

本作は2002年にデビューし、年に1、2冊出すか出さないかというペースで熟女ものの長編の刊行を重ねて来た楠木悠さんの10作品目となります。

本作のテーマは「高身長の熟女と小柄な青年」で、主人公は兄嫁への憧憬からいつしか背の高い女性を求めるようになったのですが、サブテーマとしては規格外の巨根を包み込んでくれる蜜壺探しという面も有ります。

主人公への想いを秘めつつあくまでも「都合の良いセックスフレンド」を演じ、自ら幕を引く貴美子との官能場面は引くになかなか引けない彼女の心理描写も相まってなかなかいやらしくて良かったです。

途中で登場する里奈は始めから良い印象を持たせないように描写している節が有り確かにそう思わせざるを得ない我がままぶりで苦笑いした所も有りますが、見方を変えればもう少し救いようの有る展開も有ったかなと思います。

兄嫁の早苗は里奈とセットでの登場と考えれば納得出来ますし主人公の願いを成就させるシチュエーションは悪くないですが、そのせいでメインの亜佐美の出番が減ったのを考えると蛇足に感じられます。

メインの亜佐美は序盤でかなりのページを割いて心情を描写しており、見た目とはかなりギャップの有る乙女な内面が見られ可愛らしさを感じましたが、反面主人公の方は嵌め心地の良い蜜壺だから?と感じられる程彼女に惹かれた動機付けが弱いように思えます。
展開から考えれば致し方無いでしょうが、300頁で纏めたので有ればもう1章追加して亜佐美が乙女な面を剥き出しにした乱れっぷりを読みたかった気もしますね。
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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

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