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雨宮慶「両向かいの未亡人【36歳と42歳】」

雨宮慶「両向かいの未亡人【36歳と42歳】」(フランス書院文庫、2011年11月、表紙イラスト:野中昇)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

夏休みを迎え出来心から万引きをしそうになり担任教師の渚に見咎められた佑樹は、彼女と関係を持ち頻繁に逢うようになる。一方クラスメイトの遙香と本番前まで至ったのをきっかけに彼女の母親の静香とも関係を持ってしまう。

【登場人物】

一之瀬佑樹
17歳。サッカー部のエースだったが脚を痛め、自暴自棄になっていた所を渚に救われ、それをきっかけに親しい関係になった。父親は住職、母親は寺で経営している幼稚園の園長を務めている。

花森渚
36歳。佑樹や遙香のクラス担任で英語を教える教師。6年前に医師だった夫を山の遭難事故で亡くしている。4年前に佑樹の家と通りを挟み斜め前の借家で独り暮らし。サバサバした性格でプロポーション抜群の女性。

見城静香
42歳。4年前に野心家で官僚だった夫が病死し、昨年実家の資産管理をしていた父親を事故で亡くしている。娘の遙香の希望で実家に戻って来た。佑樹の近所に有る邸宅に住んでおり、不動産を管理を任せていた一回り上の郷原に迫られ肉体関係に有る。

見城遙香
17歳。静香の娘で高校2年生の今春から佑樹の通う高校へ転校して来た。チアリーディング部に所属しているが、将来は医師を目指しており秋で退部しようと考えている。クラスメイトの佑樹をはっきりと意識しており、彼の方も満更では無い様子。処女。

郷原善行
53歳。禿げ頭に熊のような体格をした男。舞台となるY市で不動産業を営むが、管理を任されていた静香の父親に不正がばれて事故に見せ掛けて殺している。発覚を恐れ静香と親密になり肉体関係に有るが、他に20代の愛人が2人居て盛んな様子。

【展開】

夏休みの大事な時期に脚を痛め自棄になり万引きに及ぼうとした佑樹を見掛けて自宅に連れて来た渚は、薄着の自分の姿に欲情した佑樹に身体を迫られると6年ぶりに触れた男に我慢出来ずにセックスし、歯止めが効かずに頻繁に逢うようになります。

一方郷原と関係に有った静香は自分が不在の折に慌ただしく家を出ていった佑樹や上気した娘の様子と栗の花の臭いに気付き2人がセックスしたと確信し、佑樹を呼び出すと遙香から本番はダメと言われ素股に留めたと知り、娘と一線を越えさせない為と言いつつ力強い彼の行為に夢中になります。

ある日佑樹が気になる静香と満足のいく交合が出来ずに帰宅しようとした郷原は、人目を盗み渚の家へ向かった佑樹を発見して後を追い中の様子を窺うと佑樹の愛撫に激しく乱れる渚の痴態に興奮します。

後日郷原からホテルに呼び出された渚は佑樹との関係を切り札にされ抵抗出来ずに抱かれたショックから逢瀬に応じなくなり、佑樹は不審を抱きつつも静香から呼び出されると喜び勇んで再び彼女と交わります。

その晩佑樹の元を訪れた遙香から自分とセックスして欲しいと切り出され事情を聞くと、母親が郷原と交わっていたのを見て興味を持ち処女に拘りが無くなったと返され、佑樹もその気になり無事に破瓜に導きます。

数日後夫の七回忌を済ませ帰宅した渚は待ち受けていた郷原に喪服姿のまま犯され、それを知らない佑樹から浴室で裏穴を弄られると癒しを求めるかのようにアナルセックスを許します。

翌日郷原が撲殺されたとの知らせを静香から聞かされた佑樹は彼女と交わった後、その晩にやって来た遙香から事件の真相を聞かされた後もう本番は出来ないと口で奉仕されます。

郷原が静香の父に不正が発覚した為社員を使って口封じしたが今度は社員から法外な要求を受け揉めた末の殺人だと知り、東京に戻る事を決意した静香は翌日佑樹を呼び出して思い出作りにと最後のセックスに及びます。
一方渚も事件が郷原に犯されたのを知り逆上した佑樹が何かしたのではと疑うものの犯人が自首した事に安堵し、その晩初めて自分から彼を呼び出すと激しく乱れ一晩を過ごします。

【レビュー】

前作「両隣の未亡人【35歳と43歳】」と非常によく似たタイトルで、しかも42歳の静香に17歳の娘・遙香が出て来る所まで似た設定となっています。

メインは35歳の担任教師・渚で序盤に主人公が彼女と関係を結ぶまでのプロセスや、未亡人で有りながら主人公の逞しさに翻弄される彼女の戸惑いが描かれている所までは良かったです。

ところがお約束通り気の多い高校生主人公らしくクラスメイトの遙香とは彼女の母親の静香と関係を結ぶきっかけ作りとは言え、途中で素股や彼女の初体験まで盛り込むと流石に蛇足気味に感じられます。

加えて本作では「もう一竿」を担う郷原の存在も展開の鍵を握っているのは分かっていつつも、主人公と渚の交合場面の途中で静香と一戦交える描写が入っていたりと、主人公中心の「誘惑作品」を期待していた向きとしては肩透かしの感が有ります。

タイトルとは裏腹に熟女2人の競演も無くいかにも現実的ですけれど、流石に渚のアナル→郷原の死→遙香のご奉仕フェラ→静香との交合→渚との交合終盤と一気に纏めてしまった時点で終盤は頁不足だったのかなと感じます。
確かに人が亡くなっている中で思い出作りに3P、或いは遙香も加えて4Pなんてする気にはならないでしょうけど…何だか微妙な着地点では有りますね。

【トラックバック】

雨宮慶さんの別作品に付いてはDSKさんのブログで紹介されていますので、下記リンクよりご参照下さい。

DSKの官能レビュー整理箱 両隣の未亡人-35歳と43歳(著:雨宮慶、フランス書院文庫)
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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

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