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河里一伸「言いなりオフィス 四匹の牝奴隷社員」

河里一伸「言いなりオフィス 四匹の牝奴隷社員」(フランス書院文庫、2013年10月、表紙イラスト:村山潤一)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

廃棄物となった開発中の香水を運んでいた宗太郎は、高嶺の華である社長秘書の英梨奈と偶然にもエレベーターで乗り合わせる。香水の影響からか発情した様子の彼女を見て媚薬だと確信した彼は秘かに私物化し、課長や受付嬢、新入社員にそれを使い効果を確かめ、遂に英梨奈にも使う機会が訪れる。

【登場人物】

野々宮宗太郎
30歳。化粧品会社で庶務課に属する冴えない社員で、2浪して入社し独身。英梨奈との一件以来、目立たないように振る舞い卑屈になっている。百合とは幼馴染みで彼女の父が取締役を勤めており、いわゆる縁故入社に当たる。

早川鈴乃
35歳。庶務課の課長で、若々しく豊満なバストを持つショートボブの髪型の女性。宗太郎に対しては比較的優しい態度で接している。大阪支社の営業部長である夫が単身赴任中で、夫が原因の不妊から来るセックスレスも有り性的な不満を感じている。

笹塚育美
26歳。2年前から派遣会社からやって来た受付嬢で英梨奈の友人。ショートヘアで大きな目をした快活な印象の女性。男性経験はそれなりに豊富で、宗太郎と関係を持つと自ら積極的に交わるようになる。

深水百合
22歳。この春から庶務課に配属されたばかりで、童顔にセミロングのスレンダーな体付き。百合と宗太郎の父親同士が知り合いで、彼女も縁故入社の為か女子社員のやっかみの対象になっている。大学まで一貫して女子校に通っており、男性経験は無い。

浅城英梨奈
28歳。社長秘書。ウェーブ掛かった黒髪にプロポーション抜群の才女で社内の評判も良いが、同期入社の宗太郎に対しては偶然の出来事で押し倒された事件が有って以来毛嫌いしている。大学時代に1人だけ男と付き合った事が有る。

【展開】

試作品の香水の廃棄を頼まれた宗太郎はエレベーターの中で英梨奈と一緒に乗りますが、彼女のもじもじした態度に気付き、媚薬に使えるかもしれないと考え私物化しますが、それを鈴乃に知られ濃縮させた媚薬の匂いを嗅いだ彼女はたちまち宗太郎を誘惑します。

情事を終えた翌日鈴乃と一緒に工場に向かう事になった宗太郎は媚薬を体に吹き掛けて車に同乗すると、早速発情し始めた彼女はセックスを求めますが、歪んだ欲望を現した宗太郎は自分の奴隷になるように命じると、彼女も素直に応じ車中で交わります。

英梨奈を堕とす為に親友の育美を利用しようと鈴乃を使って彼女を終業後の会議室に呼び出した宗太郎は早速モニタリングの振りをして媚薬を使いますが、積極的に跨がれて何度も中出しを許しあっけらかんとセフレを希望する彼女の本性に唖然としつつもそれに応じます。

育美が去り会議室の後始末をしようとした時、先に会議室で泣いていて宗太郎達が来て出るに出られなくなった百合が姿を現わします。2人の交合を目の当たりにし、媚薬の影響ですっかり発情した彼女は彼に初めてを捧げます。

宗太郎と関係を持ち好意を見せる育美と百合の態度を見て心も支配しようと計画を立てた彼は土曜日のオフィスに2人を呼び出し、自分の奴隷になった者だけがセックス出来ると告げ、言媚薬の影響で判断が鈍ったせいか2人は相次いで彼に従うようになり代わる代わる彼に貫かれます。

鈴乃や育美の手引きで最終目標の英梨奈の行動を掴んだ宗太郎は、ある日社長室に一人でいた彼女に媚薬を使い徐々に自分に体を求めるように仕掛け、情事を終えて素に戻り激昂した彼女に対しやり取りをレコーダーに録音したと切り返し沈黙させます。

宗太郎と関係を持ち激しいセックスが忘れられずにいた英梨奈は、仕掛けられているとも知らず他の3人の女性と親しげにする彼の様子が気になり出し仕事をミスするようになります。頃合いを見て彼女に媚薬を使うと女子トイレに連れ込まれ、1度だけ交わります。

お預けを喰らった形の英梨奈は数日後宗太郎に呼び出され鈴乃のマンションに向かうと、そこで3人の女性が宗太郎に奉仕する姿を目にします。仲間に加えて欲しそうな彼女に対し、宗太郎は自分の事を愛していると言えば抱いてやると告げられてそれに従います。
会社では好きな時に彼女達を抱き、週末になると恒例のように鈴乃のマンションで4人と交わる生活に宗太郎は満足するのでした。

【レビュー】

前作に引き続き卑屈な主人公が魔法のツール(本作では媚薬)を手に入れた事から、高嶺の華である女性たちを堕とし次々と関係に至る話です。

序盤で課長の鈴乃、中盤で受付嬢の育美や幼馴染みで新入社員の百合を手なづけ、終盤で憧れだった社長秘書の英梨奈を攻略する流れはテンポが良かったと思いますが、
きっかけは媚薬で発情させ、次に心も支配するというのが皆同じパターンですし、流石にヒロイン4人だと必然的に1人当たりの分量は少なかったかなという印象です。

身も心もモノにしたいという独占欲は凌辱作品でよく有りがちでそれは分からなくも無いですが、若干気になったのは彼女達の心を支配したように見えて、実はヒロインの心理描写を見ると主人公の精力と逸物に惚れているようにも受け取れます。
本作はある程度意図した感じもしますが、肉体的にも心理的にも堕ちるのが早過ぎるし、次作がこのままの路線で行くにせよ、誘惑路線に戻るにせよ人物の心理描写は掘り下げた方がより官能場面に深みが出ると思います。

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作者ご本人による自著解説はこちらからどうぞ。

言いなりオフィス 四匹の牝奴隷社員
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プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

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