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河里一伸「未亡人女将の宿【陶酔】」

河里一伸「未亡人女将の宿【陶酔】」(フランス書院文庫、2009年9月、表紙イラスト:村山潤一)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

バイクで全国を放浪する健人はある日台風に遭い、ひなびた老舗旅館へ泊まる事に。そこの女将から激しく体を求められた彼は、その関係に気付いた彼女の娘2人からも抱いて欲しいと頼まれるが…。

【登場人物】

垣原健人(けんと)
27歳。勤めていた会社から派遣切りに合い失職したばかり。かつて板前の仕事を2年程していたが、不正を見逃せずに告発するような熱血漢。身寄りが無い為バイクで全国を放浪していたが、台風に遭い小松荘に泊まる事に。

小松志津香
35歳。亡き夫の残した老舗旅館を守っているが、同業者で彼女に興味を持つ鬼島に目を付けられて以来、従業員を引き抜かれて苦境に陥り、更に借金をさせられがんじがらめになっている。和服の似合う巨乳の女性。

小松由起子
20歳。志津香の亡き夫と亡き先妻との間に産まれており、志津香とは血縁関係に無い。父を失ってから彼女との関係が薄れたのを恐れてか、素直になれずにいる。健人に一目惚れ同然だったが、自分の方がキャリアが上だからと呼び捨てにする。性にやや奥手な処女。

小松遥
16歳。志津香の実の娘で高校生。ツインテールが目印の快活な少女。母と義姉の仲がギクシャクしているのを知り、どうにか仲を取り持とうとしている。健人には父や兄に近い想いを寄せている。母の自慰を目撃して以来、頻繁に同じ事をするようになったが処女。

【展開】

小松荘に宿泊し料理の味付けで口を出した健人に料理人の経験が有るのを知った志津香は彼を板前に採用し、久々に男と一緒に厨房に立つ内に性欲を押さえ切れず露天風呂で自慰に浸りますが、それを健人に見られると体を求め抱かれます。

一度きりの筈が志津香に求められ旅館の空室で再び交わった健人の変化に不審を抱いた由起子は、ある日互いに名前で呼び合う2人の様子に逆上し家出しますが、志津香に頼まれ由起子を保護した健人は旅館に戻る途中に雨宿りした洞窟で彼女から抱いて欲しいと頼まれ願いを受け入れます。

健人に抱かれ明るくなったもののまだ躊躇する由起子を見た志津香は彼女を誘い露天風呂で健人に奉仕し距離を縮めますが、関係に気付いた遥が今度は機嫌を損ねます。志津香に頼まれ遥の部屋を訪れるとオナニーの最中だった彼女から告白され無事に破瓜を迎えさせます。

志津香への想いを貫こうとしつつ相次いで娘2人に手を付けてしまい後ろめたさを感じた健人は密かに板前を辞め出奔しようとしますが、先んじた由起子と遥が彼の部屋へ押し掛け、体で引き留めると告げ2人がかりで奉仕されます。

そんな中鬼島から借金の返済期限を迎えたと言い掛かりを付けられ同行に応じた志津香を一旦はなす術も無く見送る健人ですが、娘2人に諭され鬼島の会社に訪れ彼女を奪還すると志津香にプロポーズし激しく求め合います。

【レビュー】

老舗旅館を舞台に流れの板前(見習い?)の主人公が借金と経営に行き詰まり苦境に陥った女将との愛を築いていく物語を主軸にしていますが、そこに義娘と実娘の2人を絡めています。

本命の志津香は鬼島から誘いを撥ね付け亡き夫への貞操を立てつつも実は割と頻繁に自慰に浸る一面も有りますが、切っ掛けになる露天風呂の交合は確かに未亡人の情欲の深さを感じつつももう少し丁寧に進めて欲しかったです。

作者の河里さんは自著に関して自身のブログで丁寧に解説されていますが、ヒロインは10代から30代の3人でとの編集からのオーダーを受けており、娘2人の複雑な立ち位置は志津香との年齢から逆算したようです。

亡き夫の連れ子に当たる由起子は志津香との関係がギクシャクし、実娘の遥はその2人の関係にヤキモキしとそれぞれのドラマは良く出来ていますが、2人とも処女の必要は有ったかなといささか疑問符が付く部分です。

志津香と由起子、由起子と遥とそれぞれ3Pを踏まえてから伏線を回収するかの如く鬼島との一件を片付け、志津香に求婚する流れは個人的には悪くないとは思いますが、設定に欲張り過ぎたのか頁が足りず最後は駆け足になってしまった感じがします。

志津香が本命なのは明白なので、鬼島を絡めるなら母との関係に悩む娘は1人にするか、オーダー通りヒロインは3人にするなら鬼島の話は無かった方が分かりやすい気がしますし、物語が良かっただけに頁足らずの終わり方が少々勿体無い気がします。
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未亡人女将の宿-陶酔(著:河里一伸、フランス書院文庫)

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にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

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