FC2ブログ

宮坂景斗「禁忌交姦 僕の母は友人のもの、友人の姉は僕のもの」

宮坂景斗「禁忌交姦 僕の母は友人のもの、友人の姉は僕のもの」(フランス書院文庫、2014年8月、表紙イラスト:新井田孝)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

互いの母親と姉に関心を抱いていた翔と龍也の2人の少年は媚薬を仕込んで発情させた上で、翔は言葉巧みに、龍也は直情的に関係を迫り交合へ至る。しかし無邪気な少年たちの欲望はそれに留まる訳も無く…。

【登場人物】

矢野翔
真理の息子で、中性的で華奢な印象を与える成績優秀なローティーンの少年。見た目の天真爛漫さとは裏腹に、自慢の巨砲と性技で年上女と豊富な経験をしている。処女である真理に関心を抱き、母親に興味を持つ龍也を丸め込み交姦を計画するが…。

飯島龍也
翔と同い年で従兄に当たる。7年前に両親を亡くしてから姉の美雪と2人で暮らしている。翔とは対照的に腕白で粗野な口の利き方をするが、勉強の出来が悪い分スポーツに励みがっしりした体躯でそれに比例した偉容の持ち主。

矢野真理
34歳。翔の実母で飯島姉弟に取っては叔母に当たり、翔が幼い頃に前夫と離婚している。一代でアパレルメーカーを立ち上げたキャリアウーマン。かつては自身がモデルを務めていただけに、卓越した美貌とナイスバディの女性。

飯島美雪
25歳。龍也の実姉で図書館司書の職に就いている。身長165㎝でHカップと魅力的な肢体だが、男性恐怖症で声を掛けられないようにする為敢えて魅力を相殺するような服装をしている。処女。

【展開】

母親と姉にそれぞれ媚薬を仕込んでから1ヵ月間、すっかり発情した2人の隠し画像をオカズにオナニーする翔と龍也は、彼女たちを犯そうと計画する。

龍也の不在を狙い矢野家に上がった翔は、思春期を迎え自分に懐かなくなったと話す美雪に抱き付くと自分の恋人になって欲しいと告白し、寝室に舞台を移すと正常位で彼女の処女を奪い悪魔の本性を見せるが、美雪はそれに気付けずに失神する。

一方時を同じくして飯島家にやって来た龍也の告白を受けた真理は少年らしい態度を見せる彼の願いを無下に出来ないと恋人ごっこをしようと申し出るが、主導権を奪われ素股から立て続けに交合へ至り失神させられてしまう。

美雪とのデートを楽しんだ後に飯島家に戻って来た翔は彼女にバイズリフェラをさせてマーキングした後、示し合わせたタイミングで龍也と交合している最中の真理と電話で会話させて互いの羞恥を煽るのだった。

ある晩大事な話が有ると真理を呼び出した美雪。恋人として紹介された翔の仮性包茎の汚れたペニスを口で清めるのを見て密かに真理は嫉妬を抱くが、そこに龍也が現れ互いの姦係を暴露されてしまう。
幼い恋人に翻弄されすっかり腰砕けになった真理と美雪。自分で身体を動かすのもままならない内に2人は四つん這いにされ、恐れていた新たな交姦儀式の幕が上がるのだった…。

【レビュー】

今も有るかは不明だが、デビューしてから3冊以内に重版を出す事が求められる「3冊ルール」をクリアし、無事4冊目を刊行するに至った作者の新作は「互いの母親と姉を交換する」という意欲作となった。タイトルはあまりにストレート過ぎるかも。
一昔前で有れば高竜也氏が得意とした「交換もの」を現代風にアレンジ(情交描写を増量)し、更に作者のセールスポイントでもある「ローティーンの少年と関係するインモラル」を味付けに加えている。

まずはダブル主人公の翔と龍也。前者の翔は成績優秀で中性的な外見の「お坊ちゃん」タイプで、これまでの宮坂作品の標準仕様の主人公である。20㎝近い巨砲(仮性包茎)と豊富な性体験を持ち、顔に似合わぬ残虐な事をサラリと吐く事も多い。
後者の龍也は典型的な体育会系で粗野な性格でこちらは初見となる主人公のタイプでは有るが、翔と同じく巨砲(完全露出)で性技に長けているという点では変わりは無い。言動で両者を区別しようという試みでは有るが、あまり区別出来てはいない。
宮坂作品の肝である主人公の見た目と中身のギャップに萌え(共感)を感じる読者にはツボに嵌まるかもしれないが、ステレオタイプの翔と微妙にオジサン臭い口調の悪ガキの龍也の両者に対し個人的には些かもの足りなく感じた次第である。

真理は30代の経産婦で派手目な外見と美脚の持ち主、一方の美雪は20代の処女で地味な外見と隠れ爆乳の持ち主と色分けされてはいるが、「強壮な牡に服従する悦び」が作者のヒロイン像のスタンスなのか、既作と代わり映えしなかった印象である。

展開としては導入部分の第1章、翔と美雪で進められる第2章、龍也と真理で繰り広げられる第3章、同じ時間軸をそれぞれの立場で描いた第4章と第5章、全員集合する第6章となっているが、明らかに第4章と第5章は1つに纏めて良かったのではなかろうか。
その分第6章で実同士で堕ちていく饗宴をじっくり書いて欲しかったと思うし、読む当初からこの場面を期待していた個人的な思い入れはあったけれど少々肩透かしの感が否めなかった。

エロコミックに有りがちな設定の面白さの割には心理描写に些か深みが足りず、官能小説においてはコミックでのイラストに変わる文章力が伴わないと、単に「微笑ましいごっこ遊び」を繰り広げているだけに見えてしまうので、ここは今後の課題だと思う。

ブログ開設1周年と御礼

当ブログにお越し頂き、有り難うございます。
気が付けばもう1年が過ぎていたとは…。早いものです。

私個人の都合で今春から更新頻度が著しく落ちていますが、今後も細々と更新していきますので、お付き合いのほど宜しくお願い申し上げます。

取り急ぎフランス書院文庫の8月刊は全て読了しているのですが、レビュー記事に手を付けるだけの時間が無い為、今暫くお待ち下さい。

雨宮慶「両隣の未亡人【35歳と43歳】」

雨宮慶「両隣の未亡人【35歳と43歳】」(フランス書院文庫、2011年2月、表紙イラスト:野中昇)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

夏休みを迎えたある日僚太は隣家に越して来た美菜が訳有りの未亡人だと知り興味を抱き、遂には初体験まで迎えてしまう。一方彼の母親変わりを自負する反対側の隣人のみどりは、2人の淫らな関係を知り自分が少年の性欲を受け止めようと決意する。

【登場人物】

友部僚太
16歳。高校2年生。父親は大学病院の外科医、母親は皮膚科の開業医で不在がちの為、隣家の川村家に頻繁に出入りしている。ラグビー部に所属し、細身ながらもがっしりした体躯。童貞。

沢井美菜
35歳。友部家の隣に引っ越して来た女性で画家。元々は地元で暮らして居たが、所帯持ちの元恋人と再会したのをきっかけに駆け落ち同然の事実婚の関係に有った。2年前に彼を亡くしたが、故郷が忘れられず戻って来た。婚家との折り合いは悪い。

川村みどり
43歳。国家公務員の夫と結婚したが、病気で亡くしてからは趣味の生け花を近所の主婦たちに教えながら生計を立てている。彩香の母親で両親が不在がちの僚太の事を息子同然に気に掛けている。

川村彩香
20歳。みどりのひとり娘で教員を目指して国立大学に通っており、ゼミの講師である所帯持ちの准教授から交際を申し込まれている。10年前からの幼馴染みの僚太の事を弟のように思っており、週に2回家庭教師をしている。

【展開】

両親の会話を通じて美菜が未亡人だと知った僚太は、その晩に偶然にも彼女の着替えを目撃する。翌日沢井家を覗いた僚太は白昼堂々と寝室でオナニーする美菜に興奮するが、全てを見通していた彼女に呼び付けられヌードデッサンのモデルにさせられる。

数日後美菜が街中で亡き夫の親類の男から詰られているのを見てカッとなった僚太は、反射的に男に殴り掛かる。美菜は自宅に僚太を連れ帰り介抱すると無茶をしないでと告げ、初体験の相手になってあげると誘惑し立て続けに迸りを受け止めるのだった。

翌朝窓越しに美菜に朝勃ちを見せ付けた僚太は彼女の自宅へ呼び出されると手を縛られ自由を奪われた事に躊躇しつつ、全身を手や口で愛撫されながら寸止めさせられたり、逆にクンニを要求されたりと倒錯的なセックスに嵌まっていく。
一方美菜が越して来てから妙に大胆になった彩香から家庭教師の授業の度に手で愛撫して貰うようになっていた僚太は、その日の午後に彼女に誘われ童貞だと偽りながらも興味の赴くままに女体を愛撫して彩香を絶頂に導くのだった。

セックスの相手が2人に増えて有頂天になっていた僚太だがある日川村家に呼び出され、みどりから美菜との関係を指摘される。自分が少年の性欲を受け止めようと意気込んだみどりだが、彼に翻弄されてバックで迸りを受け止める。
娘の目を盗み自宅に呼び付けるみどりと毎日のようにセックスする僚太。一方で3日間僚太と顔を合わせなかっただけで心が苦しくなっていた美菜は、自分が彼に夢中になっているのを自覚しセックスに溺れるのだった。

ある週末に彩香から准教授との交際をきっかけに別離を告げられた僚太は、鬱憤を晴らそうと沢井家を訪ねる。美菜は夫の命日に親族から罵られて帰宅し喪服を着たままでいたが、僚太を見ると抱いて欲しいとせがみ今を楽しもうと後ろの処女を捧げる。

僚太が美菜と別れられないのを理解しつつ、自分に取っても少年が欠かせない存在になったと実感したみどりはある日沢井家を訪ねると、彼に若い恋人が出来るまで2人でシェアしようと提案し、僚太がモデルになった裸体画を見て互いに微笑むのだった。

【レビュー】

駆け落ち同然の略奪婚の末、未亡人となった女性が隣家に越して来て主人公が興味を抱き、それがきっかけで単なる古くからのお隣さんだった筈の母娘とも関係を持ってしまうというオーソドックスな物語で、ベテラン作家らしい安定感を感じられる。

メインが未亡人の美菜で、もう1人の未亡人であるみどりとその娘である彩香がサブという関係性だが、美菜に関しては主人公に溺れていくまでの進展を亡き夫の想いやその親族との確執も交えて描写されていて良かったと思う。
たまにこうした境遇のヒロインが出て来る作品によっては、確執の描写が行き過ぎていて官能小説として読むのには気障りに感じる事も有るが、その辺りのバランスの良さも取れているのではなかろうか。

一方のみどりは美菜よりも年上の和装美人だが中盤に突如関係に導かれるので10年近い隣人関係を活かした親密さや、
主人公の両親が健在なだけに描きにくいだろうけども母親替わりに面倒を観てきたという描写が序盤に有っても良かったかもしれない。
みどりの娘の彩香は単体としては魅力的なお姉さんキャラだが、准教授との不倫を受け入れるか否かの迷いとその結論としての主人公との別離を考えるなら、みどりだけの登場にした方がスマートかもしれず勿体無い扱いである。

前半の美菜とのねっとりとした関係の進展と比較すると、後半のみどりとの関係、彩香との別離をこなした上でのヒロインたちの結論を導くまでがやや早過ぎる感じもするし、頁数からしてもあともう1章分は欲しかったように思う。

【関連作品】

同じ作者の次の作品。タイトルだけだとプロットの使い回しという気もしなくは無いが、ドラマ性を孕んだ展開は流石ベテラン作家である。

誘惑官能小説レビュー 雨宮慶「両向かいの未亡人【36歳と42歳】」

舞台背景はよく似た高杉圭さんの作品。叔母と兄嫁、姪という血縁関係の濃さから、背徳感はより強いですね。

誘惑官能小説レビュー 高杉圭「世界でいちばん甘い休日 兄嫁、叔母、姪と…」

【トラックバック】

DSKさんのレビューブログにおいて、本作をご紹介なさっています。

DSKの官能レビュー整理箱 両隣の未亡人-35歳と43歳(著:雨宮慶、フランス書院文庫)

如月蓮「年上ハーレム 彼女は僕を眠らせない」

如月蓮「年上ハーレム 彼女は僕を眠らせない」(フランス書院文庫、2009年12月、表紙イラスト:藤井祐二)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

兄夫婦と同居生活を始めた駿は無防備過ぎる結衣の肢体に惹かれ関係を持ってしまうが、隣人の璃乃とも関係に至ったのを結衣に知られて担任の菜々子をも巻き込むが…。

【登場人物】

夏目駿
18歳。男子校に通う高校3年生。両親が地方転勤するのに伴い、兄夫婦の元へ引き取られる事になった。バレーボールをしており、背が高くがっしりした体躯。童貞。

夏目結衣
25歳。駿の兄嫁に当たり、長い黒髪で淑やかな雰囲気を持ち、160cmの身長に肉感的なEカップボディの持ち主。駿の同居に一旦は躊躇するものの、庇護欲をそそられて現在は可愛いと思っている。

瀬川璃乃
30歳。夏目家の隣に住む女性で夫と2人で暮らすが、夫に構って貰えないのを不満に感じている。帰国子女で英語が得意な為駿の勉強の面倒を見る事に。結衣よりムッチリとしたグラマラスな体型の女性。

三浦菜々子
22歳。今年から駿の通う高校に赴任して来た新米化学教師で担任も兼務している。小柄で仔猫を思わせる可愛らしい容貌と、アンバランスに発達した豊かなバストの持ち主。

【展開】

ある晩台所で駿とすれ違った結衣は自らのネグリジェ姿が挑発していると気付かずにトイレで性欲処理する義弟の声を聞いて動揺するが、ある日彼の部屋で勉強の面倒を見てあげる内に駿に迫られ手や口で慰めてあげる。
その日を境に駿と2人きりになると身体の火照りを意識するようになった結衣は、週末の浴室や買い物帰りの車内で義弟から際どい愛撫を仕掛けられるも本番を前にして毎回邪魔が入り焦らされるが、独り寝の晩に寝室で迫られ身体を許してしまう。

買い物から帰り部屋で着替えていた璃乃はベランダ越しに覗き見る駿の視線を意識してしまうが、数日後雨の中を駿と一緒に帰宅する事になり自宅へ招くと覗きを咎めつつも庇護欲をそそられ口唇奉仕の後勉強の面倒を見てあげると逢瀬の約束をする。
数日後の夕方に駿は瀬川家を訪れて英語のレッスンを受けるが、彼女の魅力に惹かれ違う事も教えて欲しいと迫り正常位から対面座位に変えながら深く繋がってしまう。

結衣から義弟と璃乃とのふしだらな関係を相談された菜々子は駿を応接室へ呼び出す。璃乃との関係は結衣への想いを紛らす為だと聞くと菜々子は代わりになると告げて口唇奉仕に及び、更に化学準備室で交わるも忘れ物を届けに来た結衣に見咎められる。
数日後駿の自宅で話し合う筈がなし崩しに再び関係を持った菜々子だが、そこへ結衣と璃乃の2人に踏み込まれて彼女たちに主導権を奪われて激しい4Pに発展するのだった。

【レビュー】

ヒロイン3人のハーレム作品だが、当時は作風の確立の試行錯誤の時期に有った為か、他の誘惑官能小説と同様に最初の3章が結衣、璃乃と菜々子の2人で2章ずつという短編を繋いで最後にハーレムという典型的な流れになっている。

結衣とは始めに口唇奉仕して貰っていて、本番を求める主人公に押し切られそうでなかなか先に進まないという心理描写はきちんと書かれているが、お預けを2回繰り返さなくても1回だけでも充分焦らしているのでそこは余計かもしれない。

璃乃は結衣と主人公との浴室での秘め事を聞いてしまいこれが後の誘惑にも繋がるのだが、菜々子に至っては結衣が璃乃との逢瀬に気付いていてそれを彼女に打ち明けるのだが、そこへの心理描写は有っても良かったと思う位唐突に感じさせる流れである。

そこを軌道修正したのが次作品以降で用いられている1章の中でヒロインのターンを細かく切り替える表現方法なのだろうから、ここは過渡的な時期という事かもしれない。

【トラックバック】

DSKさんのレビューブログにおいて、本作をご紹介なさっています。

年上ハーレム-彼女は僕を眠らせない(著:如月蓮、フランス書院文庫)

如月蓮「先生の奥さん・先生の妹 隣人は甘く淫らに誘惑する」

如月蓮「先生の奥さん・先生の妹 隣人は甘く淫らに誘惑する」(フランス書院文庫、2010年6月、表紙イラスト:TAKAI)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

半年前に隣家に越して来た担任教師の妻である奈津子と親しくなった純は彼女に甘えようとするが、一方で担任の妹の沙羅や真衣は奈津子との仲を疑い自分から積極的に関係を持とうとする。

【登場人物】

滝沢純
17歳。私立高校に通う3年生で受験を控えている。童貞。

北川奈津子
32歳。純の隣家に越して来たばかりで、今春に純の担任である北川と結婚した。結婚して間もなく性交渉が無く、寂しさを紛らわす為スポーツクラブに通っている。Eカップ。

北川沙羅
25歳。純の通う予備校で成績優秀者向けの英語の授業を担当する講師。予備校で一番人気のクールビューティで、奈津子の夫の長妹で真衣と共に兄夫婦と同居している。

北川真衣
22歳。沙羅の妹で現在は大学卒業を控えて教育実習生として純の学校に赴任して来る。幼く可愛らしい顔とアンバランスなまでに成熟した体つきの美女。男性経験は有る模様。

【展開】

悪友に誘われスポーツクラブで奈津子の水着姿を見に行った純は思い掛けず彼女と知り合う機会を得るが、その晩に部屋に面した彼女の部屋を覗き見て着替えを妄想しながら自慰に浸る。

翌日予備校で純は沙羅の授業の終わりに補習室へ呼び出されるが2人きりという状況に勃起したのを彼女に見咎められ、膝を付いてペニスをしごかれる内に口でして欲しいと甘えながら彼女の口内に精を放出し飲精して貰う。

ある日仕事が早く終わった沙羅は帰宅すると、そこには夕食を共にして直前まで妖しい雰囲気だった奈津子と純の姿を見掛けるが、気まずくなった純は慌てて逃げ帰る。
コンビニへ向かう純を車で追い掛けた沙羅は再び勃起を目にすると手や口で慰めようとするが、うっかり携帯の通話ボタンを押し奈津子に繋がっているのに気付かずに性戯から本番に至るまでの車中のやり取りを聞かれてしまう。

教育実習生として兄の学校に赴任した真衣に盗んだ奈津子の下着を見咎められた純は放課後に彼女に挑発されてフェラチオ奉仕して貰うが、帰宅して北川家にやって来ると浴室で奈津子がオナニーしているのを見付ける。
下着の盗みを謝罪する為にやって来た純に性的な飢餓に有るのだと弱味を握られた奈津子は、身体を求められると表面的には拒みつつも抜かずに2発も射精する少年にうっとりとするのだった。

奈津子に下着の盗みを謝罪しに行った為に授業をサボったという純の告白を予備校で聞いた沙羅は、何でも教えてあげると純に指や舌で秘所を好きなように弄らせた後に後背位で交わる。
一方その日に沙羅に逢いに来た真衣は背徳の交わりを覗き見てしまい、翌日の放課後に図書室で純を問い詰めるつもりが逆に関係を迫られ後背位で関係を持ってしまう。

翌日真衣から兄が出張で不在だから自宅で逢いたいと電話で呼び出された純だが彼女は居らず、独りで居た奈津子に事情を問われ沙羅や真衣との関係を白状する。
前夜に純にテレフォンセックスを求められた奈津子は自分が代わりになり旺盛な性欲を処理するからと告げ、純は寝室で交わりたいと要求するも情交の現場を沙羅や真衣に目撃されてしまい、気まずくなった3人は純との関わりを拒否するようになる。

事情が分からず困惑した純にスポーツクラブで待ち伏せされた奈津子は話を付けようと夫が不在の晩に呼び出すが、純に押し倒されてしまい再び義妹2人に見られてしまう。
互いに知らないと思っていた淫行を知られ一旦は姉妹で修羅場になり掛けるが真衣の機転で3人でシェアしようという流れになり、先に交わった沙羅の愉悦の表情を見た真衣も純を鼓舞しようと射精したばかりのペニスを口内に導くのだった。

【レビュー】

「先生の奥さんと先生の妹」という設定は魅力的で、妻の奈津子は結婚して半年だし、妹の沙羅や真衣とは結婚前にはそれほど近い関係では無かったのか、互いに意識して張り合う場面も見受けられる。

内容は他の如月蓮作品と同じパターンで、どうにも性欲をコントロール出来ないという主人公がヒロインに迫り、自分が代わりになるから他の女性とはしないでというやり取りをそれぞれの設定で繰り返されている。
毎回同じ人数の作品を連続して出版する作家はこの作者に限らず他にも大勢居るのにここまで毎作品が金太郎飴のように見えるのは、恐らく作者の人物描写が浅過ぎるからではないかと推察せざるを得ない。
どの時期の作品を読んでも全く変わらないというのは余程意図しないと出来ないものではないかと思われるので、ここは作者なりの拘りなのかもしれないが。

官能小説に深みのある描写は必要かどうかの議論はさておき、例えば主人公の側から見て奈津子や沙羅や真衣に惹かれた理由はなんだろうか。露悪な言い方だが単にヤらせてくれれば誰でも良いのではという気がする。
そんな主人公に何だかんだ言いつつもヒロインたちもアッサリ身体を許しているのも、幾ら主人公に惹かれる理由は有れどたまにはヒロインが主体的になったり、逆に頑なにセックスには応じないなど読む側に駆け引きを楽しませる工夫も必要ではないか。

繰り返しになるが、如月蓮作品の舞台設定や情交場面は非常に魅力的だが、プロセスの使い回しが露骨で工夫が感じられないのが残念でならないと思う。

櫻木充「教え子狩り ふたりの女教師【秘密生活】」

櫻木充「教え子狩り ふたりの女教師【秘密生活】」(フランス書院文庫、2010年10月、表紙イラスト:川島健太郎)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

亡き弟の面影を持つ男子生徒の和真に興味を抱いた英語教師の曜子は、個人レッスンを口実に彼に近付こうとするが、後輩教諭の悦美に先回りされて童貞を奪われてしまう。

【登場人物】

木原和真
高校3年生。13年前に母親を事故で亡くしている。輸入家具販売会社の経営者である父親の再婚を機に家を出て転校し独りで暮らしており、卒業後渡米留学する予定でいる。とある事情で義母との折り合いが悪い。童貞。

紺野曜子
28歳。英語教諭で160cm位の慎重でスレンダーな身体とアンバランスで豊かなバストの魅力的な女性。8年前に2つ下の弟を事故で亡くしており、和真に弟の幻影を重ねていて和真を誘惑しようとしているが、表面上は厳しい教師を演じている。Dカップ。

佐久間悦美
26歳。曜子の後輩で1年前から養護教諭に就いている。曜子と対照的に気さくな性格で生徒からの人気投票で1位を取っている。
表面上は優しいお姉さんキャラだが、気に入った生徒を誘惑し摘まみ食いしている。小柄で肉付きの良い体つきでEカップ。

【展開】

休日に街中でいつもとは違い穏やかな雰囲気の曜子と出会った和真はオカズにしようと携帯電話で写真を撮らせて欲しいと頼むと、意外にも彼女から自分とのツーショット写真が撮りたいと切り返され応じる事に。

曜子は和真に近付く口実を作ろうと個人レッスンを提案し土曜日に悦美と共に和真の部屋を訪れ、わざと下着をチラ付かせた後で携帯電話を部屋に置いていくが、和真が足元に仕掛けた隠しカメラに誘惑を仕掛けた証拠が残り却って疑念を招いてしまう。
義母の差し金だと思い込む和真から詰問された曜子は自分の部屋に招くと亡くなった弟の話を切り出して泣き崩れ、和真も疑いを持ち過ぎたと謝罪し義母との経緯を告白すると、曜子から手コキならと奉仕されメガネを掛けた彼女に顔射するのだった。

関係の進展を期待する和真は翌土曜日のレッスン中に曜子に迫るが、その最中に悦美から電話が有り部屋を訪ねると予告された為中断を余儀無くされ翌日に改めて逢う約束をする。
入れ替わるように部屋にやって来た悦美から曜子との関係をばらされたくないのならと口封じに抱いてと誘惑された和真は1度限りと割り切り、正常位からバックで肉欲に任せて立て続けに交わり避妊具越しに腟内で射精する。

翌日書類を渡すだけのつもりがデートをする事になった曜子は、デパートの下着売り場で大胆なランジェリーを購入した後で和真に連れられるがままに家具売り場に移動し、死角になる場所で露出撮影に応じてしまう。
他の客に見付かりそうになり退散した2人は和真のマンションの通路からプレイを再開し交合に至る直前、悦美からの留守番メッセージを聞いた曜子は激情に駆られるも悦美も真剣だと知ると和真を許し避妊具を付けずにセックスに応じる事に。

数日後悦美と共に高級ホテルのエステを受けにやって来た曜子は、和真の義母が他の男とキスをしている場面に遭遇する。浮気の証拠を掴み実家で義母と対峙した和真は色仕掛けで丸め込もうとする彼女に応じず侮蔑の態度を見せて立ち去るのだった。
両親の離婚が確定し逃避目的での留学は止めようと決意した和真はイブの晩に曜子の為に貯金を叩いて購入した高級バッグをプレゼントすると、曜子から自分の女体がプレゼントだと返され何でも好きな事をしても良いと告げられる。
和真の部屋に帰るなり曜子は彼の顔面に跨がって秘所を舐めさせ更には飲尿させると、立場を逆転させ彼の尿を全身に浴びた後イラマチオで絶頂に導かれる。風呂場でアナルセックスにも興味を示した曜子は彼を誘い、腸内で迸りを受け止めるのだった。

【レビュー】

間に短編小説集を挟んで黒本では最新作以来約4年半前の長編となるだけに、櫻木氏が得意とする女性下着へのフェティシュな拘りが随所に見られている作品である。

義母の策略に嵌まり独り暮らしを余儀無くされた主人公なだけに他人に対して疑心暗鬼な一面を持っており、曜子や悦美から誘惑されてもおいそれと応じるでも無く駆け引きを見せるのは他の誘惑官能小説の高校生主人公とは一線を画す点と言える。

曜子に対しては好意を抱いているものの、普段彼女が授業で見せる態度と普段の印象とのギャップに気付いてからもあからさまな誘惑に困惑しつつ、彼女の傷に触れてからの変態的な要求と様々な面が見られて面白い展開だったと思う。

悦美に関しては主人公に取っては曜子を通しての接点しか無かっただけに当初から露骨な誘惑を受けても面食らうだけで、それでも性欲には勝てず1度はセックスに応じてしまう辺りは少年らしいが、何処か醒めた所も感じてしまった。

全般的には櫻木作品らしい女性下着への執着が多くを占める反面で本番はややアッサリというか、主人公の逸物が20センチ級で旺盛な精力に任せて立て続けにというのがやや残念だし、もう少しボリュームが有っても良かったかもしれない。

久野一成「未亡人叔母と独身叔母と僕」

久野一成「未亡人叔母と独身叔母と僕」(フランス書院文庫、2007年11月、表紙イラスト:新井田孝)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

交通事故で両親を亡くした優哉は、田舎暮らしの佳奈子と東京で働く杏奈の二人の叔母のどちらかに引き取られる事になり、それぞれの家で同居生活を始める。

【登場人物】

小山優哉
16歳。家族でドライブに出掛けた際に交通事故に遭い両親を亡くし、自らも重傷を負い7ヵ月も入院していた。彼の保護者として佳奈子と杏奈の2人の叔母が名乗り出ており、互いの家で同居生活を始める事になった。童貞。

及川佳奈子
36歳。優哉の母方の叔母で3年前に夫を亡くしており、婚家の両親が残した洋館で翻訳の仕事をしながら1人で暮らしている。肩過ぎまで伸ばした髪にたおやかな雰囲気と、西洋人並みのグラマラスな体付きの魅力的な女性。

向井杏奈
27歳。佳奈子の妹でトレーダーの仕事の為単身で都内に住んでいる。クールで鼻筋の通った美貌とスレンダーながらも豊かなバストとヒップを持った女性。男性関係は豊富だが、現在付き合っている男は居ない。

【展開】

佳奈子に体を洗って貰う事になり、勃起に触れる彼女の手付きに焦らされた優哉は寝室で思わずオナニーをしてしまう。
優哉が寝静まった後その痕跡を見付けた佳奈子は、ティッシュに付いた精液の臭いに酔いしれながら浴室で一人遊びに浸るのだった。

数日後水辺に連れて来られた優哉は水着姿になった佳奈子のグラマラスな肢体に惹かれ、眠っている彼女にキスをしようとしてバランスを崩し怪我をする。
怪我の介抱をして貰う為小屋に移動するが、そこで我慢出来ないと佳奈子に迫り手で精を放出させてもらう。

事故の夢を見たという優哉の為に添い寝する事になった佳奈子だが、彼が寝静まった所でぺニスの感触や精液の勢いを思い浮かべついオナニーする所をタイミング悪く目が覚めた優哉に発見される。
互いにオナニーを披露し合う内に一度は絶頂するも再びエレクトした優哉を見た佳奈子は手ではもう満足しないだろうと吸茎し、迸りを口内で受け止めるのだった。

その後進展の無いまま上京した優哉は杏奈と共にプールへやって来るが、彼女の魅力に当てられて勃起してしまいそれに気付いた杏奈に触られて焦らされる。
杏奈は優哉をホテルの部屋に連れ込むといやらしい事をしてしまったという姉の告白を思い出し、対抗意識を燃やしながら浴室で再び寸止めして追い込み寝室にて手で射精に導くのだった。

翌週末仕切り直しとばかりにファッションホテルに連れられて来た優哉は、自分へ振り向かせようとする杏奈にパイズリやフェラチオで熱心に奉仕され立て続けに精を搾り取られる。
本番へ導こうとする杏奈を制し一旦は素股して貰うが、我慢出来ないとセックスしてしまう。

どちらが引き取るか話し合う為佳奈子の元へ向かった2人だが、杏奈は夕食の場で姉に酒を勧めながら言外に甥と親密だと匂わせて嫉妬心を煽る。
杏奈の計らいで佳奈子と2人きりになった優哉は彼女を寝室に連れて行くと改めて好きだと告白し、受け入れた彼女と念願の初夜を迎えると体位を変えながら立て続けに3回も情交に及ぶのだった。

【レビュー】

前作よりブランクを置いて勝負に打って出た感が窺える3作品目だが、基本的には前2作品と流れは変わらず穏やかで優しい雰囲気を湛えた作風である。

始めに引き取られた佳奈子は貞淑さを秘めた30代女性で甥に対して男を意識してしまい、終いには添い寝している主人公の脇で堪らずにオナニーしてしまう所まで弾けてはいる。ここで主人公が怪我をしていて思うようにいかないのが残念である。

次に訪れた杏奈は終始主人公をリードし時には焦らしたりと一筋縄にはいかないものの、基本的には甥の癒しになればと思慮する面から姉への想いを重視したりと優しい性格の方が強調されている。

終始控え目な描写に留まったのは主人公の両親が交通事故に遇い亡くなったという設定が尾を引いた気がしてならず、よく有りがちだが両親が海外赴任中に主人公の不注意で事故に巻き込まれ怪我をしたでも良かったような気がする。
そして佳奈子と杏奈は互いを意識する節は有るが競い合う訳でもなく、主人公の初体験が佳奈子ならともかく杏奈と素股から合体に至ったのならば尚更ハーレムな流れの方がスッキリしたと思われ、実に勿体無い終わらせ方だったかもしれない。

【トラックバック】

DSKさんのレビューブログにおいて、本作をご紹介なさっています。

未亡人叔母と独身叔母と僕(著:久野一成、フランス書院文庫)

久野一成「初めての義母 美乳寝室」

久野一成「初めての義母 美乳寝室」(フランス書院文庫、2005年6月、表紙イラスト:松原健治)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

卒業式を迎え和彦は玉砕覚悟で憧れの女教師の清香に告白しようとするが、何と彼女は父親と再婚すると聞かされ意気消沈してしまう。隣りの熟婦人の美紗子の手解きを受け、和彦は清香に告白するが…。

【登場人物】

松原和彦
15歳。高校1年生。医師の父親と2人で暮らしていたが、中学卒業を機に清香と再婚し義理の母親となった。童貞。

松原清香
27歳。和彦が中学3年生の時のクラス担任で、彼の父親とはPTA会合で顔を会わせる内に親密な関係になり結婚。現在は退職し専業主婦となっている。

宮前美紗子
37歳。資産家の夫と結婚したが、死別して現在は一人暮らし。筆下ろし未亡人と噂され、若者から壮年まで不特定多数の男声と付き合っているが、和彦には隣人のおばさんとして優しく接している。

【展開】

中学校を卒業し義母となった清香との生活を始めた和彦は彼女の着替えや入浴を覗き見てしまい、洗濯前の下着の匂いを嗅ぎながらオナニーしてしまう。

ある日家の鍵を忘れ玄関に立ち尽くした和彦はふと隣家の玄関先で男とキスする美紗子を目撃するが、彼女の家に招かれると熟れた身体を見せ付けられ勃起してしまう。
清香との経緯を知る美紗子から一度は彼女に告白すべきと提案され、ブラジャー越しに乳房を揉ませて貰いながら彼女の手コキで優しく射精に導かれるのだった。

帰宅した和彦は隣家で夕飯をご馳走になったと知った清香と一旦は口論になるも、ずっと好きだったと告白し力付くでキスを迫る。清香は拒絶するが涙ながらに想いを打ち明ける和彦の熱意に負け、剥き出しの乳房を揉まれながら手で精を放出させる。

一週間後機嫌の良さそうな和彦を見掛けた美紗子は自宅に誘うと、清香とセックスする為の予行練習だとして相互愛撫で何度も絶頂し、本番は好きな人とするべきで、私が何とかしてあげるからと元気付けるのだった。

父親の昇任祝いで温泉旅行へ出掛けた和彦は後から合流する父親が不在の晩に告白すると、清香は一夜だけと条件付きで恋人になると応じる。温泉で秘所をねぶりながら相互絶頂した後、母子は体位を変えながら何度も愛を交わし合うのだった。

【レビュー】

248頁で完結する点、敢えて結末を確定させず読者の想像に委ねる締め方は当時のフランス書院文庫の方向性でも有り、読んでいてもの足りないと感じさせるのは致し方ないかもしれない。

しかし作者の作風からすると、穏やかで性根の悪い人の居ない世界というのが前提に有るようで、例えば美紗子には主人公の童貞を奪いかねない状況を作り出して清香の迷いを振り切る役回りを演じさせるとか、何かしらの起伏が欲しいかなとは思う。

これが現代だと主人公が想い人の為に童貞に拘るのは稀有な話で、寧ろ本命を十分に満足させる為にテクニックを磨こうという男子の方が多いだろうし、初めての女なんて男子が思うほど女子は拘っていないと言われそうな時代である。

良くも悪くも時代性が色濃く出た作品と言えるかもしれない。

星野聖「【人妻初体験】先生の奥さん」

星野聖「【人妻初体験】先生の奥さん」(フランス書院文庫、2009年1月、表紙イラスト:新井田孝)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

数学教諭の妻である和美に逢いたいが為に真田家に頻繁に出入りする祥治は、ボヤ騒ぎで自宅に住めなくなり真田家で暫く厄介になる事に。初めての晩に和美のレクチャーを受けながら筆下ろしして貰うが、その関係を彼女の娘の優花に知られてしまう。

【登場人物】

藤森祥治
16歳。高校1年生。母親が病死してからは父親と2人で暮らしている。成績は優秀だが和美に逢いたいが為にわざと数学が苦手な振りをして数学教諭の真田家に出入りし補習を受けていたが、ボヤ騒ぎで暫く自宅に住めなくなった為居候生活を始める事に。

真田和美
39歳。高校生の時に担任だった5つ年上の夫と知り合い、卒業を機に結婚した。ブラウンの巻き髪で楚々とした雰囲気を漂わせる。夫との性交渉は久しく無く、関心を持たせようと祥治を誘惑するが…。

真田優花
21歳。和美の娘で進学の為独り暮らしをしていたが父親の影響を受けて自らも教師を志願し、祥治の通う学校に実習生としてやって来る。和美より引き締まっている分、よりメリハリの有るナイスバディの持ち主。Fカップ。

小谷紗由里
16歳。祥治とは幼馴染みで恋心を抱いているが、素直になれずにいる。クラス一の美少女。男性経験は全く無い。数学が苦手で祥治と共に真田家で補習を受けている。

【展開】

補習で真田家を訪れた祥治から父子生活の不自由さを聞かされた和美は実の母親のように甘えても良いと抱き寄せるが、祥治は不意に勃起したのを恥ずかしがりつつも夫に見せ付けるような彼女の行動と憐れむような真田の視線に違和感を抱くのだった。

ある日藤森家の1階上の部屋のボヤ騒ぎと父親が過労により入院したのが重なり真田の好意で暫く厄介になる事になったが、その晩夫の帰宅が遅いのを良い事に和美に誘われ正常位から対面座位で交わり童貞を喪失する。

関係を始めて1週間後帰宅した祥治は和美と勘違いし入浴中の優花に抱き付こうとして殴られるが、母親を名前で親しげに呼ぶのを不審に思った彼女と一緒の部屋で寝る事になり、実の弟のようだと可愛がられた末に騎乗位で跨がられ関係を持ってしまう。

祥治が優花に関心を抱く一方で構って貰えなくなり寂しさを感じた和美は夫の目を盗んで寝室へやって来ると1週間振りに関係を持つが、自分は旦那の当て馬では無いかと嫉妬に狂った祥治の命令で部屋の扉を開け放ちアナルセックスに応じるのだった。

教育実習を口実に真田家に戻り祥治の居る部屋に押し掛けた優花は、和美との関係が切れていない事に嫉妬し彼女と同じように抱いて欲しいと求めると、母親がアナルセックスに応じたのに驚きつつも自らも背徳の交わりを受け入れてしまう。

ある日優花と一緒に部室に行くのを見た紗由里から詰問された祥治は彼女を仲間に巻き込んで口封じをしようと言葉巧みにセックスに導くが、元々抱いていた微かな恋心に気付き毎日のように空き家になった藤森家で抱き合う事に。

ある日紗由里との仲が母娘に発覚し祥治は窮地に陥るが自慢の性戯で返り討ちに遭わせると、和美からある告白を聞かされ彼女たちと本当の家族になれたと実感するも、母娘との関係に不審を抱いた紗由里が真田家に押し掛けて来て冷や汗をかくのだった。

【レビュー】

誘惑から凌辱まで幅広くこなす作者が本格的に現代的な誘惑官能小説に作風転換したのが近刊3冊だが、
担任教師の母親や娘が攻略対象となる作品は別に本作が初めてという訳では無いとはいえ、ヒロインの一属性を強調するタイトルはこの時期の黒本ではまだ珍しいのではないかと思う。
かと言って「先生の奥さん」(和美)ばかりで無いのは容易に推測が付く所で、娘(優花)や幼馴染み同級生(紗由里)まで全世代を網羅した幕の内弁当のような作品はフランス書院文庫の得意とする点である。

本作は結論を言ってしまうと「仕組まれた情交」で有り、それだけに序盤での和美の積極性や数学教諭の反応が導かれる理由としては納得出来はするが、敢えて終盤で種明かししなくてもという気持ちも禁じ得ない。
その結末に実の娘である優花は面白そうと納得はしているが、全くの第3者の紗由里に付いては上手く主人公に誑し込まれたなと同情的になってしまうが…。

話の展開としては後の2作品よりスムーズな流れというのは少々皮肉ではあるが、紗由里が母娘の当て馬的な扱いになったのは些か残念。
却って母娘に絞って展開しても十分通用するのだから、そこにフォーカスを当てて母娘の修羅場というのも見たかったなと個人的には感じる点である。

【参考作品】

「仕組まれた情交」と言えば一昔前のこの作品、こちらは相姦要素も入っていますね。

新堂麗太「僕の継母 三十三歳の淫血」

【トラックバック】

DSKさんのレビューブログにおいて、本作をご紹介なさっています。

人妻初体験-先生の奥さん(著:星野聖、フランス書院文庫)

星野聖「年下の義姉」

星野聖「年下の義姉」(フランス書院文庫、2010年8月、表紙イラスト:野中昇)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

同居している兄の結婚相手は和紀より1年年下の華やかな女性の里沙だった。ある日彼女と一緒に風呂に入るが、あまりにも無防備な様子に和紀の我慢も限界を迎えエッチな要求をお願いする事に。

【登場人物】

水樹和紀
20歳。8つ年上で銀行員の兄と共に海外赴任中の友人宅を借りて住んでいたが、兄の結婚と共に里沙を交えた不可思議な3人暮らしを続けている。高校時代に付き合っていた女性とセックスの経験有り。

水樹里沙
19歳。和紀の兄と合コンで知り合い半年前に結婚した。華やかで一見奔放に見えるが、意外にも男性に尽くすタイプでそのせいか性戯に長けた面が有る。当初は和紀と遊び半分だったが、次第に翻弄されていく。

仲谷恵利香
34歳。水樹兄弟の住む家の隣人で6つ年上の夫と2人で暮らしている。和紀が里沙と喧嘩して家出したのを機に関係を仄めかしつつ、ちゃっかり摘まみ食いしようと誘惑して来る。

水樹美波(みな)
16歳。高校1年生。里沙の実妹で結婚式で和紀を見掛けて以来密かに恋心を抱き、勉強を見てもらうのを口実に水樹家に出入りする。姉とは正反対の真面目で引っ込み思案な性格。処女。

【展開】

シャワーを浴びていた和紀の元に里沙が現われスキンシップだとさりげなく勃起ぺニスに触るのを見て、和紀は衝動的にパイズリやフェラチオを要求し彼女の口内に精を放つと、数日後兄の不在を狙ってキッチンで里沙に迫り一線を越えてしまう。

兄の目を盗んで関係を続ける和紀だが里沙はセックスに応じても心は揺るがない事に苛立ちを覚え、ある晩に兄の眠る寝室に忍び込み里沙に迫ると、背徳の交わりに激しく盛り上がり今まで許されなかった里沙の膣内へ無理矢理射精する。

その晩を機に夫との関係改善を理由に里沙から拒まれた和紀は家を飛び出し公園で佇んでいると、偶然を装った恵利香に誘われて仲谷家に向かい、和紀と里沙との関係を仄めかされ、わざと窓を開け放ち挑発する恵利香に劣情を激しくぶつけるのだった。

数日後里沙が美波を連れて来て和紀に家庭教師を頼むが、妹と2人きりにならぬように常に警戒する里沙に苛立ちを覚えつつも翌月に美波と一緒に部屋で勉強をする機会を得ると、意外に彼女も積極的で告白されたのを受けて処女を捧げられる事に。

里沙の目を盗んで美波とデートに出掛けたある日映画館で2人を尾行して来た恵利香の邪魔が入り、腹ただしく感じた和紀はトイレで慌ただしく彼女のアナルを貫くが、あっさりと性感を得る彼女に圧倒されてしまう。

一方望んだ事とは言え和紀との距離が離れて寂しく想い浴室で指戯に浸っていた里沙は、和紀の乱入を受けて自分と付き合いたいなら美波との仲を清算するように告げると、承諾した和紀に後ろの処女を与え肛内射精を受け入れる。
数日後美波の来訪を受けた和紀は別れを告げる処か肛交を求めようとし、聞き耳を立てていた里沙は話が違うと言わんがばかりに乱入して来る。元より関係を清算するつもりが無く嵌められたと気付いた里沙だが、後に退けぬと妹と競い合うのだった。

【レビュー】

「年下の兄嫁(義姉)」という設定に焦点を当てた作品はあまり見られるものではなく、それだけに主人公や義姉、義妹だけを見れば若年の登場人物ならではの弾け方を期待したが、里沙の描写を見る限りは「年下で19歳」の必然性は感じられなかった。

里沙は20代後半の人妻の憂いや欲求不満と主人公を小悪魔的に誘う10代ならではの幼さが並立してはいるが、10代ならば美波も居るし、単に奔放なだけの30代の恵利香に至っては単にお邪魔虫なだけで上手く噛み合っていないように思える。

里沙の描写では主人公への興味と兄嫁という立場で板挟みになり彼女の葛藤する場面が窺えて深みが感じられたのだが、
兄の眠る傍での情交を境に突如恵利香が参入したのは拙速かつ蛇足で有り、折角彼女が窓を開け放ち里沙を挑発したのにその後に活かされていない。
寧ろ次に恵利香が主人公に絡む場面が美波とのデートの最中で、しかも自分とセックスしなければ兄にも義妹にもバラすと切り出しては単に性格の悪い女性でしかなく、易々とアナルを受け入れているのは終盤への道筋を付ける為かと思ったが…。

そんな中で主人公の増長振りも恵利香の一件以来変な方向へ導かれ、単に姉妹のアナルを奪いたいだけのような不自然さが目に付いてしまった。折角の姉妹3P描写なのに、単なるハーレムエンドを避ける為の苦慮だとすれば実に勿体無い限りで有る。

星野聖名義での終盤3作品は一貫して「寝盗り」要素を含みつつも、かつてのダークな作風と弾けた近年の他の誘惑作品との競合に苦心していたのであろうか。微妙な違いでは有れどいまいちスムーズさに欠けていたように思える。

【おまけ】

自分が持っている本作品は白表紙版で、こちらの表紙イラストは新井田孝さんが描かれています。



【参考作品】

昨年デビューした宗像倫さんのデビュー作品も「年下の兄嫁(義姉)」ですね。こちらでは兄嫁の妹と競演しています。

宗像倫「年下の兄嫁【強引な和姦】」

【トラックバック】

DSKさんのレビューブログにおいて、本作をご紹介なさっています。

年下の義姉(著:星野聖、フランス書院文庫)

星野聖「四人の女高校教師【ご褒美】」

星野聖「四人の女高校教師【ご褒美】」(フランス書院文庫、2011年6月、表紙イラスト:小玉英章)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

四人の女教師との交際が露呈した亮介が涙ながらに誰か一人と選べないと哀願するのを見て、教師たちは日替わりでエッチ無しのデートをした上で彼に決断してもらおうとするが、初日から協定破りの誘惑合戦が始まるのだった。

【登場人物】

沢村亮介
16歳。高校1年生。父親の海外赴任に母親も帯同した為、自宅に一人で暮らしている。純真で曲がった事が嫌いな為か女教師たちの癒しとなり、何時しか四股関係に陥ってしまいそれが露呈し窮地に陥ってしまう。童貞。

佐々木沙和
39歳。国語教師。半ば略奪に近い形で夫と結婚したが、3年前に死別しており現在は一人暮らし。婚家とは上手く行っておらず、夫の命日に激しく詰られて発作的に電車に身を投げようとした所を亮介に助けられる。キスや手コキまでは経験済み。

水野綾子
32歳。数学教師。唯一の既婚者だが夫との間に子を為せない事に悩み、弟を若くして事故で失った事も重なり、生徒たちに事務的に接するようになった。縁無しメガネを掛け冷たい印象を与える。84cmのCカップ。

相島莉緒
27歳。英語教師。華やかで女優のような印象を与える美人だが、病弱の弟の介護に明け暮れる母親を見て結婚や出産に興味を失い、その場限りの快楽を得ようとする。教師たちの協定には唯一生真面目な程遵守しようとする余りに出遅れを期してしまう。

吉田陽菜
23歳。音楽教師。沢村家の近所に住むおっとりとしたお嬢様然とした美人だが、かなりの負けず嫌いで男勝りの面が有り、特に莉緒に対しては強いライバル意識を抱いている。男性経験は一人だけ。

【展開】

亮介と日替わりでデートはするがエッチな事はしないと教師たちで協定を結んでから始めに順番が回って来た莉緒は、互いに秘所を弄りセックスを迫らせようとするが追い詰められ緊張した亮介が躊躇し失敗してしまう。

2週間後沙和の自宅で古典を教わっていた亮介は我慢の限界に達して彼女の手を縛りイラマチオ奉仕させすっかり発情しているのを知ると、彼女のレクチャーを受けながら童貞喪失し立て続けに膣内に精を放つのだった。

他の教師たちとの関係を疑う陽菜は亮介を昼休み中の音楽室に呼び出し莉緒たちを意識しながら口唇奉仕した後に避妊具を着けてセックスするが、処女では無いと知った亮介からアナル処女を求められ初めての感覚に絶頂してしまう。

数日後数学の授業中に不良たちが綾子の悪口を言っているのに逆上し、喧嘩の末に怪我をした亮介を自宅に連れて来た綾子。亮介が夫と同じ血液型だから自分なら膣出ししても大丈夫だと誘い、帰宅した夫が泥酔したのを良い事に繰り返し情交に及ぶ。

綾子に騙され他の3人のデートの後に毎晩彼女に胤付けする亮介だが、やつれていくのを不審に思った莉緒に拘束されてしまう。ぺニスの根元を締め付けられてアナル性感を開発されても意地を張るが、流石に陰毛を剃られそうになると観念するのだった。

教師たちを音楽室に集めた莉緒は他の3人が先に協定を破ったのだから亮介と別れるべきと強硬に主張するが、結局懐柔されてフェラチオやセックスの技術で競い合う事に。
順番が最後になりM性を見せながら漸く情交を結べると嬉しそうな莉緒の表情を見て互いに競い合うのを止めようと他の3人も納得し、4人で公平に亮介を愛し合う事になるのだった。

【レビュー】

人妻を主体にした凌辱ものの短編集から寝盗られ、或いは典型的な少年誘惑の長編作品まで幅広く執筆し続けた作者の11作品目で、現在においてもフランス書院文庫における星野聖名義での最新作品である。

ヒロインが4人で主人公との馴れ初めから説明して行くと明らかに頁不足に陥るだけに、始めからお触り程度の関係に有るとして誘惑合戦を繰り広げるきっかけを作っているのは良い着想だと思う。

各ヒロインと主人公との関係性からすればある者には大胆に迫ってみせたり、別の者には甘えてみたりとアプローチの仕方が多少変わって来るのも納得出来るが、自分は童貞だと毎回嘘をつく姿勢は些か小狡い印象を受けてしまう。
そんな女誑しの気がある主人公に対しては如何に「癒し」を与える存在とは言え、嘘に気付いているヒロインの対応が押し並べて寛容過ぎるし、互いに存在を意識しているならもう少し絡み合っても良かったのかもしれない。
特に莉緒と陽菜に至っては互いに被る一面が有るだけに纏めても良かったし、個人的には姉のような存在にお仕置きされて主人公が完全屈服せざるを得ない状況にした方が幾分スッキリしたかもとは思う。

近作で作風の触れ幅が大きくなっている点から推察すると、作風転換にかなり苦慮されている節も窺える。2011年という年は誘惑作家の第3世代と第4世代が揃っていて、かつ美少女文庫からも刺客が送られている時期でもある。
誘惑作品への作風転換を行なうまでは良かったが、同じような作品が非常に沢山揃っている中では少し遅過ぎた感じがしてならず、余程の自己主張が出来ないと何を書いても二番煎じという印象を与えるような気がする。
陽菜を除いた3人とのきっかけは誘惑官能小説としては重いものを感じさせる割りに終盤の軽さがチクハグに思えてならず、そこは統一性を持たせていれば違った見方にもなったのではないだろうか。

上条麗南「青獣の烙印 義母と姉が牝になる寝室」

上条麗南「青獣の烙印 義母と姉が牝になる寝室」(フランス書院文庫、2013年9月、表紙イラスト:松原健治)

ネタバレ有り。御注意下さい。2014年8月10日レビュー再編集。

【あらすじ】

亡き実母に瓜二つの雪江が父親と再婚し、彼女と義理の母子となった遼。彼女やその連れ子の葵に劣情を抱き寝室を盗聴するが、それが葵に発覚してしまう。

【登場人物】

狩野遼
16歳。産みの母は病弱で幼くして亡くしており、父親が家庭をあまり顧みず親戚の家に預けられる事が多かったので当初は引っ込み思案な性格。童貞。

狩野雪江
38歳。遼の父の再婚相手で遼の実母の妹(叔母)で、実母に瓜二つの美女。前の夫は4年前に事業の失敗を苦に自殺したとされているが…。現在は友人と共同で雑貨店を営む。

狩野葵
17歳。雪江の連れ子で遼の義理の姉(従姉)。ミッション系の女子高に通う、整った容姿に儚げな雰囲気を持つ美少女。父の死の直前に起きた出来事を境に荒んだ性格に変貌し、遼や雪江に皮肉めいた言動を繰り返している。

【展開】

葵の寝室に盗聴器を仕掛けた遼は何時になく激しい姉のオナニーを盗み聞きしながら自らも絶頂に達するが、盗聴に気付いていた葵に部屋へ踏み込まれその現場を見られてしまい成り行きで彼女と初体験する事となる。

数日後姉弟相姦を覗き見た雪江は衝撃を受けつつも自らも夫に抱かれていないと指戯に浸っていた所を遼に見られてしまい、相姦を咎める所か逆に弱味を握られ緊縛されて犯されるが、膣出しを避ける為にと口で精を受け止める羽目に。

ある日雪江は遼に性具を仕込まれて夫や娘の前で悪戯された後、久々に夫に抱かれても満足出来ない身体に戸惑いを感じつつも遼の部屋を訪ねるが、交合の最中にカメラを持って部屋に乱入して来た葵を見て、全ては娘の企みと知り愕然とする。

雪江に浣腸させて粗相をさせたり、アナルセックスをさせたりとことん母親に罰を与えようとする葵に嫌気が差した遼は、主導権を奪おうと避妊薬を棄てたと告げて膣出しした上に雪江の目の前で後ろの処女を奪うのだった。

数日後雪江は姉の墓前で相姦の罪を犯したと懺悔するがそこに皮肉な笑みを浮かべた遼が現われて犯された後自宅に戻ると、性奴に堕ちた葵と共に暴君に奉仕したり互いにペニスバンドを付けて母娘で交わったりと爛れた一夜を明かすのだった。

【レビュー】

「最強の女流新人」との触れ込みでデビューした上条麗南(かみじょうれな)さんの処女作。緻密に組み込まれた伏線をしっかり回収したり、必要な調教要素を効率良く盛り込んだりと本当に新人なのかと疑うほど完成度は高いと思う。

葵とは盗聴が発覚して部屋に踏み込まれたのがきっかけで初体験に至るまでの流れはまさに和姦そのものだが、後に主人公自身が良いように利用されていたと理解してから主導権を奪う流れはやや性急過ぎるように思えた。

雪江に付いては葵の言いなりになっていた側面が有ったにせよ想い人で有る筈の彼女に対し何故ここまでする必要が有るのか、母親(雪江に取っては姉)の敵討ちだとしても終盤の墓前の野姦自体はやや理解に苦しむ所で有る。

個人的にはあまり凌辱作品を読まないので勉強不足なのを承知の上で申し上げるなら、延々と主人公が攻め一方で次から次へと手品のように調教を繰り出されると逆に白けてしまうというか、正直クライマックス手前でお腹一杯になってしまったと言うか。

新人らしからぬ調教描写は確かに読んでいて圧倒されるものは有るが、あらゆる要素を詰め込んだのが却って器用貧乏さを感じさせてしまうし、デビュー作品なのだからこれが自分の作風だという特徴を前面に出しても良かったかもしれない。

続きを読む

宮坂景斗「美獣の隣人 優花26歳&麻美32歳」

宮坂景斗「美獣の隣人 優花26歳&麻美32歳」(フランス書院文庫、2012年11月、表紙イラスト:村山潤一)

ネタバレ有り。御注意下さい。2014年8月9日レビュー再編集。

【あらすじ】

母の麻美に筆下ろしされ性のテクニックを磨いて来た彰は、秘かに憧れる隣人の未亡人優花を性奴に堕とそうと巧みに焦らし続け、駄目押しに麻美の協力を得て自分のモノとする。

【登場人物】

倉岡彰
二次性徴を迎えて間もない少年。外見は幼く陰毛もまだ生えていないが、逸物は平均的な大人を凌駕する。麻美に筆下ろしされ性技を磨いて来た。優花に強い憧れを持っている。

倉岡麻美
32歳。彰の実母で夫とは死別している。財閥系の一族の出身。栗色がかったウェーブヘアーに、メリハリの有る身体でGカップの巨乳。優花の有能さを見抜き秘書にしたいと思っているが、彼女からは断られ続けており彰の提案に賛成する。

須藤優花
26歳。須藤家の隣家に住む女性。建築士の夫を事故で亡くしており、長い黒髪に可愛らしい容姿でEカップ。貞操観念は人並みに強いが、母子家庭育ちで母親が不在がちの彰に憐憫の情を抱いている。

【展開】

麻美が仕事で外出している間須藤家に預かって貰っていた彰は、獣欲を秘めたまま少年らしく優花に甘えていた。迎えに来た麻美と帰宅した彰は優花を犯したいと告げると、それに相応しいか試すと彼女に切り返され性戯を駆使して絶頂に導く。

ある日優花は誕生日まで1ヵ月となった彰に何か欲しい物は無いかと尋ねるとストレートに優花が欲しい、彼女として付き合って欲しいと返答されて戸惑うが、少年らしからぬ巨根を慰めてあげる内に1度きりという条件で身体を許してしまう。

それ以来彰は優花の言い付け通り本番に至らぬも巧みなテクニックで翻弄し、誕生日のデートで彼女のショーツが欲しいとねだる。優花は下着を履かぬまま彰とレストランで食事する内に羞恥の余りアクメし、休憩に入ったホテルでセックスしてしまう。

彰は優花を完堕ちさせる為、麻美の協力を得て須藤家で彼女を昏睡させ寝室のベッドに縛り付ける。意識の戻った優花は目の前で繰り広げられる母子相姦におぞましさを感じるも、彰を取られたくないとの想いを打ち消す事が出来ず彰を受け入れる。

1年後麻美の秘書になった優花は、幼い夫が母親を孕ませたいという願望を微笑ましく見つめつつも、彰と協力して麻美の愛撫に加わるのだった。

【レビュー】

立て続けに3作品目まで刊行していく中で、幼い主人公が年上の女性を誑し込み、女性たちもショタコン気味に主人公を愛していくという基本的な流れ、情交描写の大半が着衣のまま行なうというフェティシュな属性が作者らしいと言えるだろう。

本作ではデビュー作品とほぼ同じような設定では有るがメインの優花とは比較的早くに情交に及ぶものの、2度目に至るまでに散々焦らしに焦らされ貞操観念の強い彼女が次第に堕ちていく様を見せていく流れは悪くは無いと思う。

随所に見られる母子相姦の場面は始めから2人が関係に有るだけに特に目新しさは無いものの、母子が共謀してヒロインを堕としていくプロセスは背徳感が伺えるし効果的な使われ方をしているのでは無いだろうか。

主人公はこれまた年端もいかない少年で、「短パンが似合う」、「まだ陰毛も生えていない」などいかにもショタ振りを発揮している。ただ情交中に突然「孕めっ」等と悪ぶってしまうのはどう見ても不自然でスムーズさが欠けているように感じる。
デビュー作品で見えた欠点がそのまま残っており、「無邪気だけど無意識な性豪」な方がファンタジーとしての主人公のギャップを楽しめるのでは無いだろうか。4作品目が出るとするならば、幼少主人公から離れた作風も見てみたい。

【追記】

一旦充電に入っていたのか、21ヵ月振りに宮坂景斗さんの新作が発売される事になりました。
4作品目のタイトルは「禁忌交姦 僕の母は友人のもの、友人の姉は僕のもの」と一昔前の交換ものを彷彿させますが…。
誘惑作品の読者層はどちらかというと、男子は主人公だけ出れば良い、二竿は要らないという人も少なくないと思うので、果たしてどうなのかなというのも有りますね。

宮坂景斗「美姉妹一年調教」

宮坂景斗「美姉妹一年調教」(フランス書院文庫、2011年2月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

家業の老舗和菓子店の苦境に伴い、高円寺財閥から援助の見返りに長女の琴美を供する事になった上之園家。実家の方針に反発した次女の雪奈も姉に従い身売りされるが、そこで待ち構えていたのは年端もいかない幼い容貌の章史だった。

【登場人物】

高円寺章史
精通を迎えて1年位経ったあどけない容姿の少年で、帝王教育の一環で娼婦を宛がわれ、卓越した性戯を身に付けた。実家への援助の見返りに上之園姉妹を買う事になるが、世情に疎く彼女たちとの交際で次第に少年らしさが芽生えるようになる。

上之園琴美
18歳。大学1年生。実家は老舗和菓子店を営んでいるが折りしの不景気により高円寺財閥の支援を得なくなり、その見返りとして金で買われる事に。
高嶺の花と言われるような美貌やスタイルの良さと知的な雰囲気を併せ持つが、いき過ぎた少女趣味と世間知らずのお嬢様育ち。処女。

上之園雪奈
16歳。高校2年生。琴美にやや依存気味なお姉ちゃん子で、姉の境遇を知り半ば親族と縁を切る形で付いて来る事に。
ツインテールの似合う快活で利発的な美少女。直情的で正鵠を得た言動から当初は章史に対して挑発的な態度を取るが、次第に惹かれていく。処女。

【展開】

姉妹は屋敷で待ち受けていた章史から1年間自分の性教材になってもらうと告げられ指遣いだけで感じてしまい、琴美は自ら処女を捧げる一方で、雪奈は章史に反発しながらも彼女の意思を尊重する少年の姿勢に戸惑いつつも犯される事を選ぶ。

1ヵ月後雪奈は下校中に章史の気紛れに付き合わされ高級ホテルのスイートルームに連れて行かれるが、もの珍しそうに雪奈の買った紙パックのコーヒーを見る彼の反応に優越感を抱きつつも、正常位から交差位へと立て続けに交わるのだった。

一方5ヵ月振りに外出を許された琴美は下着選びに興じていると章史が現れ大胆な下着を買う事になり、帰路に着く車中で章史にキスの仕方を教えている内にすっかり蕩けてしまい、外からは見えない閉鎖された後部座席で愛を交わす。

それから2ヵ月後章史への気持ちが変化したのに気付いた雪奈は身分違いの恋愛感情だと抑え込み自ら口唇奉仕を申し出て飲精するが、その様子に章史から高校生活で他の男の存在を疑われ猛烈な交合に翻弄されると切なさを募らせるのだった。

契約10ヵ月目を迎えて章史の専属メイドになった琴美は母親の愛情を知らない彼を甘やかしながらパイズリ奉仕をして射精に導き後背位で激しく貫かれるが、契約の上での関係だと自らを納得させられず少年への愛情を強めていく。

姉妹との契約終了の刻が近付き覇気を失いつつある主人を気に掛けた老執事の計らいにより章史は姉妹と3人きりになると、残りの1ヵ月間避妊薬を飲まないで欲しいと口にし、遠回しにプロポーズする。
相思相愛だと喜ぶ雪奈はファーストキスを捧げながら交わった後、琴美は大胆にもひと月前から薬を飲んでいないと打ち明けながら年下の恋人に精を注がれそれぞれ受胎願望を抱くのだった。

【レビュー】

美少女文庫では有りません(苦笑)

前作から7ヵ月を経た本作は上記の通り主人公とヒロイン姉妹は全て10代、随所に微笑ましさを感じさせる描写は何処となく他のライトノベルの影響が伺えるし、同じフランス書院の美少女文庫寄りであろう。

凌辱作品と謳っている部分は出だしの実家への資金援助の見返りに屋敷に連れて来られ、性教材として姉の琴美と妹の雪奈が処女喪失する場面だけで、これですら主人公に言葉巧みに誑し込まれた印象が強いかもしれない。
以降は姉離れを願う琴美の要望から姉妹が主人公と一堂に会する機会は第6章まで無く、世俗を知らない主人公にたこ焼きを食べさせたりする雪奈と、キスの仕方を教えたり甘やかしたりと母性を見せる琴美とのイチャイチャ振りが交互に繰り広げられる。
季節を経る毎にヒロインの想いが深まっていく一方で主人公には恋愛感情を持ち合わせていない(教わっていない)ので、両者の溝がなかなか埋まらずハラハラさせるものが有るが、個人的には姉妹共演はもう1章欲しかった気もする。

デビュー作品同様主人公への少年愛の要素を加味しつつ、更にチャレンジング精神溢れる作風には賛否両論有るだろうが、この時期の作者で無いと描けないのは事実であり、それならばいっその事凌辱要素を削っても良かったのかなと思えるのだが…。

宮坂景斗「青獣の美餌 友達の母を 担任女教師を」

宮坂景斗「青獣の美餌(えさ) 友達の母を 担任女教師を」(フランス書院文庫、2010年7月、表紙イラスト:村山潤一)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

幼い容貌だが既に女を知っている礼司は担任教師の麗奈とセックスフレンド同然の関係を続ける一方で、同級生の母親で有る香織に巧みに近付き自分の情人にしようとする。

【登場人物】

神崎礼司
小学6年生で12歳。幼くして母親が病死し、仕事人間の父親は不在の事が多い。中性的でまだ幼い容貌だが、歳に似合わぬ巨根で卓越したテクニックとませた言語能力で年上の女性をたらし込む能力を持ち合わせている。

相野香織
34歳。年上の夫との間にひとり息子が居り、5年生の時に礼司と同じクラスになって以来遊びに来るようになった。良家の育ちで夫が気兼ねしているせいか肌を重ねる機会が少なくなっており、何処か寂しい想いを抱いている。

水橋麗奈
24歳。教育に携わる名門一家の出身で小学教諭に就いてはいるが、あくまでも帝王教育の一環として割り切っている。1年前に礼司に犯されて以来すっかり隷属する悦びを覚えたが、実は恋愛感情に転じているとは気付いていない。

【展開】

地方のホテルの一室でセックスフレンドとして麗奈と交わる礼司はある日相野家を訪ねた際に、あっけらかんとセックスの経験が有ると打ち明け香織の反応を試そうとする。
それが気になって自らも性に飢えていると自覚した香織は数日後再び礼司の来訪を受けると、少年に言葉巧みに迫られ身体を許し、帰宅した息子に隠れてフェラチオした後、礼司の性欲に翻弄され立て続けに膣内に精を放たれてエクスタシーを味わう。

香織との関係が始まって数週間後実の母親のように甘える礼司から自宅に招かれ、麗奈の存在を打ち明けられた後に寝室で睦み合うが、危険日が近い事からと膣出しを避けようとアナル処女を捧げる事に。
一方成績の低下を心配しセックスを控え単なる教師と生徒の関係に戻った麗奈は、欲求不満が溜まり礼司を驚かせようと突然神崎家を訪ねるが、肛姦する二人と出会すと嫉妬から思わず泣き崩れてしまう。
殊勝な態度に戻り立ち去ろうと誤魔化す麗奈を引き留めた礼司は自分の恋人になって欲しいと告白し、香織も自分の息子の恋人なら娘と同然だと3人で愛を交わす事を受け入れる。

麗奈に秘所を指や舌で愛撫された香織は疑似母子プレイで盛り上がりすぐに果ててしまうが、立て続けに前後の穴で麗奈に胤付けを行なう礼司を見て自分も子宮で精を受けたいと考えを変えて膣の奥深くで再び交わるのだった。

【レビュー】

第8回フランス書院文庫官能大賞特別賞受賞作。
新人作家らしいというか、主人公が小学6年生でヒロインは同級生の母親と担任教師というチャレンジ精神溢れる作品である。
主人公は見た目そのままに純真無垢な印象を与える反面で、大人びた口調や自慢の巨根とテクニックでヒロインをメロメロにするそのギャップが最大の売りと言えるが、読み手に少なからず少年愛を受け入れる余地が無いと魅力は半減すると思う。

何処でそんな言葉を覚えたのだろうという主人公の嗜虐的な台詞と、主人公を寛容するヒロイン達との応酬を見るとこういう世界なのだと納得して読めれば楽しめるだろうか。
確かに麗奈とのきっかけは睡眠薬を飲ませて昏睡させ緊縛して犯したとの描写が有るので凌辱作品に違いはないが、年端もいかない少年があれこれ凄んでみせても所詮は「ごっこ遊び」に過ぎない。
香織に至っては端から母性を求めている節が有るし一応はレイプすると主人公が告げてはいるが、終盤に至ってはその勢いはどこへやらという感じでやや荒削り過ぎるように感じる。

あまり好意的では無いと取られそうだが、有りか無しかの二者択一ならば、自分としては多様性を重視して有りとしたい。同じ言い回しを繰り返す説明調の描写がやや気になるものの、官能成分は濃厚でこの点から見るならば及第点。

【トラックバック】

DSKさんのレビューブログにおいて、本作をご紹介なさっています。

青獣の美餌-友達の母を、担任女教師を(著:宮坂景斗、フランス書院文庫)

藤原創「五獣相姦」

藤原創「五獣相姦」(フランス書院文庫、2010年10月、表紙イラスト:新井田孝)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

実姉の由佳が実父とラブホテルに入るのを見掛けた慎吾は姉を諭そうとするが、逆に彼女から相姦を犯す覚悟は有るかと切り返され関係を持ってしまう。姉や母と関係を続ける実父に激怒した慎吾は、彼の大事にする女たちを奪おうと復讐劇を繰り広げる。

【登場人物】

槙原慎吾
16歳。高校に上がったばかり。市内で開業医をしている西山良雄と典子との間に産まれた。母や姉と変態的な性交を続ける良雄を憎悪している。童貞。

槙原由佳
19歳。慎吾の実姉で大学に通う。色白で華奢な割には胸の肉付きは良く、モデルの様な美貌を持つ女性。実父の良雄と頻繁に逢っており、14歳の時に彼と関係し処女を失っている。

槙原典子
42歳。良雄と愛人関係に有り、由佳と慎吾を身籠った。現在は良雄とは別の病院で看護師に就いているが、養育費名目で現在も彼の変態的な性の慰み者にされている。

西山奈実
22歳。由佳や慎吾とは異母姉に当たり、世間知らずの清楚なお嬢様。今春母校であるお嬢様学校で教職に就いたばかり。かつて男性とベッドインまで至るも、処女らしく無い激しい反応に男を失望させたのをトラウマに感じている。

西山珠世
43歳。奈実の母親で夫の良雄と共に開業医に就いている。40代とは思えない若々しさは週2回のテニスによるもの。夫以外には男性経験が無く貞淑な雰囲気を漂わせている。

【展開】

由佳が実父とラブホテルに入ったのを見た慎吾はある日彼女の部屋で不道徳だと諭そうとするが、逆に由佳から処女を失うまでの独白を聞かされて理性が麻痺し彼女に優しく手解きを受け童貞を卒業する。

一週間のレッスンですっかり女性の扱いに自信を付けた慎吾は奈実に標的を定め彼女を校門で待ち伏せると由佳と実父との関係を打ち明け、ラブホテルに連れて来てマジックミラー越しに隣室を確かめるように告げ急用が有るとわざと置き去りにする。
隣室で繰り広げられる実父と異母妹の痴態に当てられ潮を吹いてオナニーしてしまった奈実を隠しカメラ越しに目撃した慎吾は本質的にマゾだと見抜き、手首を拘束して立て続けに絶頂へ導くと処女を奪い膣内に射精する。
目論見通り奈実を手に入れた慎吾は更に彼女を躾けようと由佳の待つ自宅に連れて来ると義母妹の秘所をねぶらせながら言葉で責め立て、マゾの悦びを見せる彼女に罰を与えようと後背位でアナルを貫く。

西山医院を訪れ異母姉妹や父娘の関係を収めた写真をネタに珠世に関係を迫った慎吾は、彼女をホテルに連れ込むと奈実と同じくマゾ的な反応を見せた事で実父の大事にする女を奪ったと満足し、膣内に立て続けに射精する。

ある日典子が実父と逢うのを知った慎吾は駐車場に先回りし、父親に典子や由佳と関係を断つように迫り屈服させた後で自宅に戻ると、目隠しをして淫らな姿で男を待つ典子を抱く覚悟を決め疑似母子相姦プレイに浸る。
その晩再び寝室にやって来た慎吾に典子はもう他の男には抱かれたくない、女でいられる内は一緒に居て欲しいと本心を吐露するが、慎吾は抱いた女たちを一同に交えたプレイやそれぞれの知人を自らのハーレムに引き込もうと夢想するのだった。

【レビュー】

2006年に「初めての女性(ひと) 少年と五人の誘惑」でデビューした藤原創(はじめ)さんの3作品目で、「新人作家は3作品目までに結果を出す(=増刷)」との編集方針に沿えなかったのか本名義での刊行はこれで終わっている。

全体の約7割は実姉の由佳と異母姉の奈実の攻略に行を割かれており、特に由佳に関しては「実父と肉体関係にあるというのを除けば」完全に甘々なラブラブ姉弟相姦劇で有り、姉が手解きするというのは(個人的に)非常に好みなシチュエーション。
しかしながら主人公が由佳との情交で自信を付けたのはともかく妙な方向に増長し始め、奈実に至ってはマゾ性を開発すべく調教路線に転換し出すとあまりの変わり身の速さに読む側としては置いてきぼり感が否めなかった。

残り3割は奈実と共通する要素が多い珠世、実母の典子の2人の熟女に当てられているが、全部で400頁近く費やしても明らかに描写不足で、恐らく作者自身も物足りないと感じさせた幕引きであろうと思われる。思い切って姉独占でも良かったのかも。
終盤に実母の典子は主人公に対して大胆な告白をしているのだが、主人公はその2歩、3歩先に考えが及んでいる。個人的にはそこも違和感が拭い切れない箇所である。

公式HPでは本作の紹介文においてはっきりと父娘相姦描写が有るように示唆しているが、実際は奈実の攻略に当たり数頁描かれているだけで、日本のマーケットでは忌避されやすい「父娘もの」をここまで前面に出さなくても良かったと思う。
実際凌辱作品においては復讐する為に父親の正妻や愛人、姉妹に手を付ける描写、父親とヒロインが情交に及ぶ描写はざらに有るのだし、
章タイトルでも「父娘」と強調して使っており、これも明らかに失敗。かなり官能描写は濃厚で良作なだけに実に勿体無い気がする。

内藤みか「三人の美人課長 新入社員は私のペット」

内藤みか「三人の美人課長 新入社員は私のペット」(フランス書院文庫、2004年1月、表紙イラスト:村山潤一)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

新入社員の健一は上司の美和に叱責を受けてばかりの生活を送っていたが、ある晩に彼女と同じ部屋に泊まったのをきっかけに他の部署の課長である千香や比呂子からも誘惑されてしまう。

【登場人物】

安藤健一
大学を卒業して間も無く輸入下着の販売会社に勤め始めたばかり。女心に疎く鈍臭いが処世術は人並み以上で、女社会の職場の為皆にちやほやされている。学生時代には剣道をしており、スリムながらも男らしい体付き。童貞。

樋川美和
営業三課の課長で試用期間の健一の教育係。バリバリのキャリアウーマンで、公私共に常に尖った印象を与えており既に夫婦生活は破綻を来たしている。健一に気を掛けており、何かとモテる彼に苛立ちを覚えつつ次第に惹かれていく。

松原千香
27歳。社長の信頼を受けている秘書課の課長。強かな性格で大手広告会社の御曹司に上手く近付き、半年後に結婚する予定。男性経験が無いのを引け目を感じており、健一の面倒を見る内に気に入り後腐れの無い彼に処女を捧げようと考える。

飯塚比呂子
30歳。営業一課の課長。華やかでプロポーションに自信を持っており、破天荒な性格からライバルも少なくない。一人だけの男子新入社員の健一に関心を持っており、事ある度に誘惑し童貞を貰おうと狙っている。タイプが真逆の美和とは折り合いが悪い。

【展開】

健一を同行させた出張の晩に手違いで同じ部屋に泊まる事になった美和だが、緊張続きですぐ床に就いた彼を見て女としてのプライドが傷付き、思わず彼のぺニスに手を出して射精に導いてしまう。

数日後健一の扱いを巡り一触即発の美和と比呂子を見かねた千香は機転を利かせて彼を連れ出し、社内報の記事にするからと食事の約束を取り付ける。ワインを飲み交わす内に彼に対して婚約者には無い感情を抱いた千香は、帰宅前に思わずキスをする。

ある日会社で扱う下着の選考で遅くまで残業していた比呂子はエレベーターで健一と鉢合わせになり自分の職場に連れて行くと、Gカップ95cmのバストを見せ付けてパイズリで射精に導くのだった。

健一が入社して2ヵ月後千香や比呂子に誘惑されがらも美和と出張した際に再び同じ部屋に泊まると、彼女の手コキ奉仕を受けながらも自分に出来る事が有ればと告白するが、すげなく突き放される。

そんな中徹夜明けで社内の会議室で眠っていた健一は、美和と同じ部屋に泊まったと聞き付けた千香から口唇奉仕された後、比呂子とは社内で童貞を奪われ、嫉妬に狂った美和からは詰られながらもフェラチオされてしまう。

数日後処女喪失の舞台を整えた千香は社長に書類を渡して欲しいと健一をホテルへ来させて一晩の逢瀬を楽しむが、すぐさま美和の知る所となる。嫉妬に駆られた彼女は同行出張にかこつけて健一を誘惑し、社内公認の仲となる。
研修を終え正式に三課に配属された健一は千香や比呂子との関係を清算出来ずにずるずると関係を続けつつ、やはり美和が一番と彼女に秘密が発覚しないように上手く立ち回り逢瀬を続けるのだった。

【レビュー】

グリーンドア文庫やマドンナメイト文庫で実績を積んだ作者は、活躍の舞台を増やそうとフランス書院文庫や更には美少女文庫へ進出、直後にはケータイ小説で大ヒットを収め、現在はエッセイストという一面も見せている。過渡期の作品と言えるだろう。

デビュー作「美乳三姉妹」は元々スポーツ新聞での連載をベースにしており本作もこれに類似した作風で有るせいか、良く言えば代わる代わる誘惑するヒロインのせめぎ合いを楽しめるし、悪く言えばごちゃ混ぜになっているとも思える。

三者三様に課長にまでのし上がったキャリアウーマンなだけに仕事上で反目したり、或いは主人公を取られまいとそこに居ない相手を嫉妬したりとこういうやり取りはなかなか良かったが、
主人公は先に千香や比呂子と関係しているのに美和には最後までそれを否定し隠し通している。チェリーボーイな割には実際は世渡り上手で強かな面が見えていて、美和が一番と言いつつもそこは少々戴けないかなと感じてしまった。

巽飛呂彦「処女未亡人」

巽飛呂彦「処女未亡人」(フランス書院文庫、2004年1月、表紙イラスト:西村春海)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

取り壊し寸前の下宿に一人侘しく暮らしていた勇作の前に、ある日新しい管理人として未亡人の響織子がやって来た。ある晩彼女の秘めやかな行為を覗き見てしまった勇作は、彼女を女として意識してしまうが…。

【登場人物】

古代勇作
22歳だが一浪し、更に1年留年した為現在大学2年生。一徳館という解体間近の下宿に一人で暮らしており、行く先も見付からないまま怠惰な生活を送る冴えない青年。女性経験は有る。

美樹村響織子(みきむらきょうこ)
30歳。18歳の時に同時担任だった夫と結婚するも2年後に病死しており、籍を抜かぬままでいた。一時期は教職に就いていた時期も有ったが退職し、夫の実家が所有する下宿の管理人に。性交渉が全く無かった為現在も処女。Fカップの巨乳。

真琴
19歳。響織子の夫の姪に当たり、彼女とは血の繋がりは無い。響織子が新たな暮らしを始めたのに伴い、勇作が彼女に相応しいか見極めようと下宿に押し掛け同居を始めた。男性経験有り。

【展開】

響織子が管理人として住み込み、真琴が押し掛けて来て下宿で同居生活を始めてから数日後のある晩、勇作は響織子が一人遊びに浸っていたのを覗いていたのを知られて気まずくなる。
一旦はよりを戻すも勇作が響織子のバスタオル姿を目にすると理性の箍が外れて押し倒し乳房や秘所を散々ねぶった後で合体するが、彼女が処女と知って萎えてしまい浴室で嗚咽する響織子の声を聞いて罪悪感から部屋に引き籠る。

数日後事情を知った真琴からラブホテルに誘われた勇作は響織子の生い立ちを聞かされ彼女に相応しいかを試されるが、その後真琴は勇作の手足をベッドに縛りペニスにベルトを巻き付け響織子に助けに来てもらいなさいと電話で彼女に連絡し去っていく。
まんまとメイド服の格好のままホテルへやって来た響織子は困惑しつつも勇作の拘束を解いて助けるが、自ら望んでいた通り強気に転じた彼の命令に従い口唇奉仕から正常位で結ばれる。

何でも言う事を聞くようになった響織子を思い通りにしたいと勇作は彼女の陰毛を剃り上げ、更にはある日彼女の為に露出の多い服を買いにデパートに向かい、帰りのエレベーターの中で他の客に見せ付けるかの如く激しく指を遣い絶頂に導く。
数日後すっかり仲良くなった2人に安堵した様子の真琴から響織子を託され下宿を出ていくと告げられた勇作は、学生生活を真面目に送ろうと決意し大学に向かうのだった。

【レビュー】

凌辱作家時代から積極的に2次元作品へのオマージュを進めて来た作者だが、これだけあの80年代の人気漫画と露骨に登場人物が被ってしまうと原作の熱烈なファンにとっては複雑な思いを抱くかもしれない。

同じような設定の作品と言えば後発の弓月誠「僕だけの若未亡人 憧れの女は管理人」もそうだが、官能成分ではこちらに軍配が上がるのは仕方無いと思う。

再三述べているように当時のフランス書院文庫は大体1冊で250~270頁と分量が少なく、1章30頁程度と縛りが多かった為にどうしても一つの官能描写が浅くアッサリとしてしまいがちである。
作者が誘惑作風に転向して間もないというより、誘惑作風そのもののフォーマットが確立していない時代なだけに随所に作者らしい描写は見られるが、終盤の真琴の扱いは今ならハーレムエンドに出来ただろうと思う。

【トラックバック】

DSKさんのレビューブログにおいて、本作をご紹介なさっています。

処女未亡人(著:巽飛呂彦、フランス書院文庫)

プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

〈リンク・トラックバック〉
基本的にフリーですし、特にお知らせ頂かなくて構いません。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
RSSリンクの表示
カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR