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葵泰比呂「働くお姉さん・隣りのお姉さん」

葵泰比呂「働くお姉さん・隣りのお姉さん」(フランス書院文庫、2012年7月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

父親の再婚で茜音と義理の姉弟になった明義。茜音は隣家のお姉さんの静華の様子を見るなり、静華に告白するように言い自らの身体を差し出すが…。

【登場人物】

安田明義
高校3年生。幼い時に母と死別し、父親と2人暮らし。静華の事を「静姉」と呼び、実の姉のように慕っている。人並みにゴツい体格。

安田茜音
22歳。イタリアンレストランで働く社会人1年生。母親が明義の父親と再婚し、明義と義理の姉弟になった。大きい胸がコンプレックスで男性が苦手。

萩原静華
18歳。明義の隣家に住み、大学で陸上部に所属している。陸上をしている事も有ってすらっとした容姿だが、バストは人並みよりは大きめ。明義の事を弟として見ているが、恋人としても意識し始めている。処女。

【展開】

第1章は静華の想いに気付いた茜音が明義に静華へ告白するよう手や口を使い勇気付けます。第2章で静華に告白して失敗した明義に対し、茜音が自らの身体を捧げます。
第3章と第4章は静華への告白に成功し処女を貰った明義は彼女の自宅でエッチしますが、一方で茜音との関係も続きます。
第5章では海水浴に出掛けた茜音と静華は交代で明義とデートし、エッチします。第6章ではその晩泊まったホテルで始めて3Pになります。

【レビュー】

本作は黒本の2作目、総計3作目ですが、2人の姉ものというコンセプトは分かりますが、
出だしから流れを理解するのが難しく必然的にとっ散らかった印象しか残りませんでした…。

特に第2章までは茜音の心理描写が殆ど無いので、どうして彼女が明義に身体を触って欲しいのか、
何故彼に抱かれても良いと思ったのか理由が分からずあまりに突拍子も無い展開に思えます。
ここがはっきりしないと単に茜音が性に積極的な女性だからとなってしまいそうだからです。

静華は幼なじみのお姉さんというポジションで、個人的に好きな設定です。彼女をメインと捉えれば茜音の行動も多少分かるような気もします。
初めて茜音が2人と逢った時から一目で分かる位、ラブオーラが出ていたのでしょうね…。

本作は個人的な趣向とずれてしまいどうしても厳しい評価になってしまいましたが、お姉さんに特化した作風という事で次作に期待しています。

葵泰比呂「もっとも素敵な課外授業」

葵泰比呂「もっとも素敵な課外授業」(フランス書院文庫、2011年6月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】
小柄で可愛らしいという形容が似合う頼人。彼を密かに思う女教師佐緒里に性の手解きをされるが、それを知った姉の來未はもっと大胆な個人授業を仕掛けて来る。

【登場人物】

山下頼人(らいと)
高校2年生。サッカー部でレギュラーについているが、小柄で小学生の高学年に見間違えられるような容姿。來未の事を密かに想っている。

山下來未
22歳。弟の頼人の通う学校に古文担当の教育実習生としてやって来た。女子校に通い表面上はお嬢様然としているが、実は男っぽい性格。久々に自宅で頼人と同居した事で抑えていた想いが露わになる。Gカップの処女。

館山佐緒里
29歳。数学担当の教師。きりっとした顔立ちに横長のメガネをしており、キャリアウーマンを思わせ普段はクール。授業で庇ってくれた頼人の事を想い、2人きりになると甘やかして来るタイプ。Fカップ。

【展開】

本作の内訳は、第1章では頼人が來未に浮気したと誤解した佐緒里が口や乳で誘惑し、第2章は酔った來未にその事を知られシックスナインをしてしまいます。
第3章は校内で佐緒里と初体験、第4章は自宅で処女の來未とセックスします。2人とも好きだと宣言した頼人は第5章は放課後の進路指導室で、第6章では佐緒里の自宅で3Pへと至ります。

【レビュー】

近年のフランス書院文庫は割とライトな路線に転じていると思われ、本作でデビューした葵泰比呂さんもその流れを汲んでいます。
要所毎に視点を切り替えて描かれていますが、いかにも現代のラノベ風だなと感じました。
その反面ライトで読みやすく、ヒロイン2人とも当初から主人公ラブで姉弟相姦に至る悩みや、
教師と生徒との関係の背徳感は無いに等しい為、その辺を期待する読者にはあまり向かないのかなとも思います。
自分は黒本のライト版と言える美少女文庫も読みますのでさほどの抵抗感も無いのですけれど…。
因みに葵さんの次作は美少女文庫で、3作品目に再び黒本に戻ります。

西門京「義母・卒業旅行」

西門京「義母・卒業旅行」(フランス書院文庫、2005年9月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

高校進学を目前にした春休みに義母の美和子と2人きりで卒業旅行へ出掛けた拓海。
ぎこちない様子の拓海との距離を縮めようと胸乳を触らせた事から、母子は後戻り出来なくなる。

【登場人物】

津田拓海
15歳。中学を卒業したばかり。卒業旅行で一家で北海道に行く予定だったが、仕事で父親だけキャンセルし美和子と二人になった。彼女を女性として意識し出している。童貞。

津田美和子
30歳。5年前に拓海の父と結婚した。肩まである軽くウェーブした薄茶色の髪に知的な印象を与える端正な顔立ち。豊かな胸乳でスタイルの良い身体。

【展開】

ホテル側の手違いでダブルの部屋に泊まる事になった2人。美和子を意識して離れて寝ようとする拓海の様子に、距離を縮めようと彼の求めに応じて胸乳を触らせてあげます。
剥き出しの胸乳を触ったり吸ったりしている内に興奮して自失した拓海ですが、翌日にプールで足が吊った美和子の為にマッサージする機会が巡って来ます。
水着越しにタッチして来る彼の愛撫に美和子はベッドで直に女陰に触れられ絶頂するも、拓海に挿入されそうになり我を取り戻し激昂します。
その晩に熱を出しうなされる拓海を見て剥き出しの胸乳を与える美和子は愛おしさが募り、翌朝拓海の求めに応じて筆下ろしをしてあげる事に。
旅行中はひたすら交わり合い家では元の母子に戻ろうとする美和子ですが、高校の入学式を控えた夜に拓海の熱意に負け目の前にある愛に身を任せようと翻意します。

【レビュー】

2005年という時期は誘惑作品が徐々にハーレム化し、単独ヒロインの相姦系が徐々に力を失って来た中でのベテランの西門京さんの17作品目です。

単独ヒロイン作品はいずれ関係を結ぶ事が明白で有りそこへどう繋げていくか、結ばれた後は如何に結論へ持っていくかのバランスが非常に難しいと思います。
本作は274ページと少ない方でいざ合体となるまでに250ページも費やされていますから、セックスの描写よりはそこに至るまでの葛藤を楽しむものと言えます。
旅行中は淫らになろうとしたり、家に戻り拓海に身を任せようと決意した後で、美和子の乱れっぷりを正直見たかったのですが仕方のない部分でも有りますね。

90年代後半の雰囲気を色濃く残した西門京さんの作品も次作「僕のママと女医 最高のレッスン」で一区切りとなり、改めて時代の流れの早さを感じさせます。

高竜也「若叔母と僕・禁断の旅」

高竜也「若叔母と僕・禁断の旅」(フランス書院文庫、2004年10月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

夫との関係修復の為に予定していた旅行をキャンセルされた亜希子。甥の祐哉と2人きりになった晩から禁断の旅行は始まった。
人生をやり直す為と決意した32歳の亜希子は、衰えを知らない18歳の若い祐哉と9日間に渡り蜜戯を繰り返す。

【登場人物】

祐哉
18歳。夏休みを利用して叔母の亜希子と北海道へ旅行に出掛ける事に。幼い時より亜希子の事を姉のように強く慕っている。

入江亜希子
32歳。祐哉の母親の妹に当たる。テレビ局のプロデューサーで有る夫と上手くいっておらず、関係修復を図った旅行をキャンセルされ祐哉を誘う事に。168cmと背が高く、肉付きの良い身体。

【展開】

初日に2回も自慰をする祐哉の強い性欲に当てられた亜希子も思わず自分を慰めてしまい、祐哉を男として意識し翌晩に手でしてあげます。
3日目の晩に夫から離婚を切り出された亜希子は自由に羽ばたく切っ掛けにと思い、祐哉の願いを受け入れて筆下ろししてあげます。
予定の宿泊をキャンセルした2人は夜間の車内でカーセックスに興じたり、スローセックスをしたりと毎晩交わり、想いを強めていきますが…。
9月に入ったある晩に旅行の思い出にと亜希子の秘所を剃り恥毛を貰いますが、翌朝には彼女は帰京し今生の別れとなってしまいます。

【レビュー】

フランス書院文庫の初期より永きに渡り常連作家として活躍した高竜也さんの作品で、「相姦の語り部」としての異名の通り作品の大半が近親相姦を扱っています。
黒本の場合は近親相姦と言っても母親や父親の妹(いわゆる「叔母」)が多く、血縁関係の強い実ものは思うほどには多くないという印象です。
数多く有る高竜也作品の中で、叔母もので地方色豊かな作品という王道パターンという事で本作をピックアップしました。実質的には220ページと少ないです。

亜希子は甥の祐哉と2人きりの旅行の途中で夫から離婚を切り出され自分を変えようと彼の性欲を甘受しますが、その背景には自らの身体を蝕む病魔を意識していた事も有ったと思います。
眩いばかりの若い祐哉は離婚が決定的となった彼女との将来を夢見てその先の旅を約束させようとしますが、彼女には応えようが有りません。
そうした彼女が全てを忘れようとして彼の要望に応え、毎晩セックスに浸る情欲描写はいやらしさを感じます。

ただ9日間の愛欲旅行を纏めるのにはコンパクト過ぎるのかなと感じるのと、相姦関係を甘受した代償で有るかの如くほろ苦さを交えた終わり方はある種のお約束でも有り仕方ない部分と言えます。
現在は長編が出版される機会は少なくなりましたが、スポーツ紙で高竜也さんの連載を目にする機会も有ります。時間が経つのは早いものです。

牧村僚「美母と美姉 魔性の血族」


牧村僚「美母と美姉 魔性の血族」(フランス書院文庫、1992年4月)

【始めに】

個人的な話題で恐縮ですが本作は初めて買った黒本で、確認した所流石に初版ではなく第6刷でした。(初版の時は私も一応未成年でしたし…)
休日に蔵書の入れ替えと整理で見付けた折りに早速レビューアップする事にしました。

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

姉の小百合に強い想いを抱く雅弘。童貞を捨てたい一心で向かった秘密クラブで母に似た女性を見掛け、彼女が母の沙絵子だと知り力強くで関係を結ぶ。
一方上京した小百合はバイト先でオナペットを演じながら、弟と同い年の高校生の視線を弟のものと夢想し倒錯的な快感を味わっていた。

【登場人物】

斎藤雅弘
17歳。高校3年生。東大に合格確実と言われるほど成績優秀な少年。姉の小百合に強い想いを抱いている。童貞。

斎藤沙絵子
35歳。3年前に考古学の教授だった夫を事故で亡くしている。表面的には貞淑な未亡人で2人の子供を躾ける母親。
生前の夫とSMプレイに興じておりその欲求を満たす為、密かに瀬里奈という名前で秘密クラブで働いている。S担当だが、雅弘の女になってからはMに目覚めた。

斎藤小百合
19歳。大学1年生。進学に伴い上京している。新体操部に所属していた為、抜群のプロポーションを誇る。
雅弘に想いを抱き、弟の視線に気付くと母の目を盗むように挑発的な服装をして満足していた。SMクラブでオナペット専門のバイトを始めたが処女のまま。

【展開】

大学に進学する為に小百合が上京する前夜に雅弘は、一緒に行ったディスコで姉の魅力的な身体と密着し自失してしまいます。
高校生の内に童貞卒業したいと願う彼は秘密クラブで初体験しますが、そこから出て来た瀬里奈に母の影を感じます。
彼女が母と分かった雅弘は、次の週にプレイ相手に成りすまし力強くで彼女とセックスし、その日以降は性処理の相手にし後ろでもしてもらいます。
一方上京した小百合は友人の紹介でSMクラブでバイトを始め、客のオナペットになり自分の欲望を満たす日々を送ります。
夏休みを迎え小百合の誘いで上京した雅弘は挑発的な彼女の姿態に我慢し切れず、母を呼び寄せ深夜にトイレで交わっている所を小百合に見られてしまいます。
翌晩雅弘に想いを打ち明けた小百合は処女を捧げ、彼と共に実家に帰省すると母と3人でプレイに浸ります。

【レビュー】

フランス書院文庫で永きに渡り常連作家として活躍した牧村僚さんのデビュー翌年に出した黒本4作品目です。
93年というと世間はバブル崩壊後の時期になりますが、流石に文中には時代を感じさせるワードが散りばめられています。(ディスコは今ならクラブですね)
当時は誘惑作品=ハーレムという訳でもなく、若干の味付けはされていたのだと思います。

本作だとSMプレイに興じる母の沙絵子と見られて感じる姉の小百合の設定ですが、普段は貞淑な母と清純な姉の裏の素顔を見せています。
本命は小百合ですが本当に最後にならないと結ばれずその辺は当時の官能小説のお約束で有り、母の沙絵子の扱いは正直性奴扱いのような気もします。
姉の前では純情さを見せる雅弘ですが、母の前では時々高校生らしくない言動が見られたのがちょっと残念です。

牧村さんは熟女趣向が強く、肉体描写の拘りから「ふともも作家」の異名で知られています。
病気療養の為第一線から退いたとの事ですが、10月に久々のオリジナル長編を出されたそうで息の長いご活躍を願いたいです。

上原りょう「メイド三姉妹 忠誠のケルベロス」

上原りょう「メイド三姉妹 忠誠のケルベロス」(フランス書院美少女文庫、2013年10月、イラスト:立羽)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

大企業経営者の御曹司である拓也には、「ケルベロスシスターズ」と呼ばれるメイドの三姉妹が付いていた。
気弱な彼の元にある日、一族のしきたりとして未来のご主人様の筆下ろしをすべく彩妃に夜這いを掛けられる。更に後日他の姉妹にも夜這いをかけられてしまう。

【登場人物】

小笠原拓也
16歳。狗上三姉妹を筆頭に多数のメイドたちに傅かれる御曹司。完璧超人の三姉妹に手取り足取り世話されているせいか、気弱な所が見られる。

狗上彩紀(いぬかみ さき)
18歳。狗上三姉妹の長女。拓也と三姉妹の通う高校で生徒会長を務めていた才女。落ち着いた性格でメガネをしている。処女でGカップ。

狗上文乃(いぬかみ ふみの)
17歳。三姉妹の次女でおかっぱ頭で身長が低い。「~なのです」口調で拓也を見下している節が見られる反面、姉の彩紀に対しては信仰に近い憧れを持っている。処女。

狗上凛緒花(いぬかみ りおか)
16歳。三姉妹の三女で拓也と同い年のせいか、フレンドリーでタメ口をきく事も多い。三人の中ではメイドらしく甲斐甲斐しく世話を焼き、ポニーテールでHカップの処女。

【展開】

未来のご主人様として拓也の成長を監視していた彩紀、文乃、凛緒花の三人のメイドにそれぞれ夜這いを掛けられてしまいます。
彼女たちは彼の躾と称し彩紀と文乃に女教師のコスプレで足コキされたり、彩紀と凛緒花で疑似媚薬プレイをしますが、拓也が父の意向で婚約する事に。
三姉妹への気持ちを知った彼は婚約破棄し彼女たちに犬のコスチュームを着させ4Pになりますが、逆に変態趣味を矯正しなくてはと首輪を付けさせられる羽目に。

【レビュー】

「ハーレム王子」の異名を持つ若手作家、上原りょうさんの美少女文庫の最新作です。黒本にも進出しておりますが、基本はハーレムの作風です。(名義は上原稜)

やや気弱なお坊ちゃんが受身でメイド三姉妹から性教育(というか逆調教?)され、包茎かつ早漏気味というキャラクター設定にショタ的な趣向が見られます。

美少女文庫だとどうしてもヒロインに極端な性格付けが必要な所も否めませんが、個人的には次女の文乃のように罵倒してばかりのキャラクターは好きになれません。
従って典型的なお姉さんの彩紀と幼馴染みの凛緒花の2人で充分満足では有ります。但し彩紀があまりに完璧超人過ぎるので、主人公が掌で転がされている印象は否めませんが…。

イラストは美少女文庫で二回目となる立羽さんです。安定した作風で巨乳ヒロインだと非常に映えます。勿論微乳キャラもいますが、今後も登場する機会が増えると良いなと思います。

有馬童子「美しき共犯者 ママと先生」

有馬童子「美しき共犯者【ママと先生】」(フランス書院文庫、2012年12月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

息子の真也を溺愛する慶子は、誕生日に童貞喪失の手解きをする事に。一方で彼を気に入った女教師の由梨は、もっと過激な性授業を真也に施す。

【登場人物】

真也
年齢不詳の高校生。カトリック系の寄宿舎の有る学校に通っており、週末に憧れの母と夜を共にするのを楽しみにしている。

慶子
37歳。真也の母で弁護士を務める。キャリアウーマン然とした凛々しさの一方で、真也に対しては基本的に甘い母親。公私ともに親しくしているパートナーがいる。Dカップ。

今井由梨
28歳。真也の通う学校の体育教師でトライアスロンの有力選手。外見は冷たい雰囲気を漂わせているが、真也が母子家庭である事を知り優しく接して来る未亡人。
敬虔なクリスチャンだが、一方では露出狂でMのたしなみを持つなど性に発展的な面が有る。

【展開】

第1章と第2章では母の下着を持ち込んでオナニーしている現場を由梨に見られ、告げ口されると焦った真也は慶子と関係を持とうとしますが挿入未遂に。
第3章では母子の誕生日の晩に決心した慶子が真也の童貞喪失の手解きをするが、第4章で家出して由梨の自宅に押し掛けた真也は彼女の弱味を握りセックスへ。
第5章では更に調教しようと企む真也に対し、由梨は逆調教して主導権を奪い、第6章で婚約を解消し息子と交わり懺悔する慶子を受け入れ3人で愛する事に。
第7章では由梨の導きで慶子からアナル処女を捧げられ、真也はセックスの自由さを知る事に。

【レビュー】

これまで凌辱作品寄りだった有馬童子さんの3作品目で、誘惑作品へのアプローチという触れ込みに惹かれて読んでみた次第です。

前半は性的にませた魔少年の主人公の真也が慶子に甘えながらも自分のモノにする展開で、
婚約者の存在も有って頑なな彼女が母性に負けて女の顔を見せる部分は良かったです。

後半は変わった性癖だと噂される由梨の弱味を握った筈の真也が逆に彼女にリードされます。
由梨の性癖からすれば、単に付け焼き刃の知識の少年では太刀打ち出来る筈が有りませんね。

こうした味わいの違う2つの流れを纏めるのに3人で互いに仲良くなるという展開には驚きを感じましたが、作風としては悪くないと思います。
作品全体に漂う宗教的な要素は高貴さを感じさせる反面、やや取っ付きにくい印象も感じさせます。作者さんの趣向を交えてストレートな誘惑作品にならないように心掛けたのだとは思いますが…。

【トラックバック】

本作に付いては既にDSKさんがレビューされております。流石と唸らされます…。

DSKの官能レビュー整理箱 美しき共犯者-ママと先生(著:有馬童子、フランス書院文庫)

安藤仁「美熟女旅行」

安藤仁「美熟女旅行」(フランス書院文庫、2013年9月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

※10/17一部加筆、修正しています。

【あらすじ】

海釣りで崖から転落死した父の供養で義母の真理子と一緒に父の実家に戻った孝一は、蔵の中での体験をきっかけに母子相姦、露天風呂でのセックスに踏み込んでしまう。
一方孝一が誤ってメールを送った為2人の関係を知る所となった叔母の多華子は、渡米前の想い出にと甥を誘惑する事に。

【登場人物】

谷口孝一
20歳。大学生。真理子と共に四十九日供養の為に亡くなった父の実家を訪れた。童貞。

谷口真理子
39歳。孝一の義母。たった2週間で再婚した孝一の父を亡くした。肩より長い髪に瓜実顔の容貌。
京都の造り酒屋の出身で才媛の為かプライドが高いと孝一から誤解されている。Fカップ。

多華子
32歳。孝一の父の異母妹(叔母)で、5年前に夫を亡くしている。青森市在住。元は客室乗務員で170cm近く有る長身にショートヘアでエキゾチックな顔立ち。

【展開】

第1章は父の供養を終えた後、真理子は孝一との仲を修復しようと、夫の実家の蔵の中で孝一の求めるままにフェラチオ飲精からクンニされ絶頂に至ります。
第2章は帰宅した真理子は欲求不満に駆られ、覗き見をしようとしていた修一に気付き話をしたいからと寝室に招き入れ、筆下ろしをします。
第3章は亡き父が訪れた青森の露天風呂に向かい、母子で混浴しながらパイズリ射精から立位、駅弁スタイルで楽しみ、旅館に泊まると更に騎乗位で交わります。
第4章は上京して来た多華子とホテルで交わった後、彼女に呼び出された真理子も交えて3Pとなります。
第5章は渡米する前の想い出作りにと多華子に青森へ呼ばれた孝一は温泉に向かう途中で野姦し、更に旅館の離れの部屋で立位、深夜の露天風呂では屈曲位で交わります。
第6章は父が亡くなった事故現場に花を手向けようと出掛けた母子は、林の影に停めた車中や旅館で交わり愛を確かめ合います。

【レビュー】

廣済堂文庫で「花びら」シリーズがロングランヒットという安藤仁(あんどう じん)さんの黒本2作品目になります。
「花びら」シリーズを正直読んでいないので分からないのですが、安藤さんはある程度キャリアの長い方なのでしょうか、文中で読みにくい漢字遣いが有りました。

孝一と真理子は東京の下町に住み多華子は青森なのでどうするのかなと思いましたが、第2章を除き何かしら「旅行」の必然性が有り構成力の高さを感じました。
多華子が孝一からの誤送信メールで母子2人の温泉旅行を知り覗き見し、
後日上京した彼女と真理子との3P描写は想い出作りとして一貫した連泊の温泉旅行にしても良かったと思います。

個人的に気になったのは主人公の性格付けで童貞で有る故に多少引っ込み思案なのはよく分かりますが、
折角ヒロインがお膳立てしたのに孝一は妙に分別くさく「こんな事は良くない」と言い出します。勿論なんだかんだ言いつつセックスするのですが…。

もう一点気になったのは、会話文が部分的に他人行儀でぎこちなく、母子の会話で真理子は夫の事を「主人」と呼ぶ場面や、
孝一が多華子に付いて真理子に語る時に「叔母は~でしょう」と事務的な口調になっている所が有ります。
赤の他人で有ってもこんな話し方はしないし、まして仲違いしている訳でも無い縁者の場合はどうでしょうか。

以上の2点から読んでいても違和感を感じ、なかなか感情移入出来ませんでした。情交場面の設定は非常に良かったのですが…。

赤星優一郎「やさしく癒して 若妻バスガイド」

赤星優一郎「やさしく癒して 若妻バスガイド」(フランス書院文庫、2006年8月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

商店街のくじ引きで4泊5日のバス旅行が当たった俊介。何故かバスの社内は運転手を除いて女性ばかり。
新米人妻バスガイドの菜津美に心惹かれるも、回りの熟女たちが放っておくはずもなくモテモテに。

【登場人物】

小林俊介
24歳のしがない会社員。福引きで当たりバス旅行に行く事に。女性経験が少ない為、やたらにエッチ方面の妄想が膨らみやすい。

吉川菜津美
21歳。幼なじみの夫と結婚。家計を支える為、憧れのバスガイドになった。天然でそそっかしい所が有るが、セミロングの黒髪で愛嬌の有る顔立ちに意外に豊かなバストの持ち主。

秋山涼子
35歳。既婚者らしい。菜津美の研修の指導役として同乗した先輩バスガイド。緩やかなカールの栗色の髪に魅惑的な身体の女性。

望月佐和子
30代後半?3年前に夫を亡くしている。貴婦人を思わせる気品の良さを感じさせる。俊介が隣の席に座ったのをきっかけに親しくなる。

慶子
32歳。郁美と同級生で毎年バス旅行に出掛けているらしい。既婚者。スレンダーな体躯でサバサバとした姉御肌の女性。

郁美
32歳。慶子と同級生。既婚者。ぽっちゃりとした体躯と愛嬌の有る性格の女性。

若杉絵理香
28歳。独身?赤いセルフレームにショートヘアの添乗員。仕事に慣れた感じであまり愛想は良くない。脱ぐと意外にナイスバディなタイプの女性。

【展開】

第1章は粗相をした菜津美の代わりに謝罪を込めてと涼子からフェラチオ奉仕され、第2章は未亡人の佐和子の事情を知り休憩中にバスの車中で対面座位で交わります。
第3章はビーチで慶子と郁美に誘惑され、第4章は怪我をした絵理香をおんぶして助けてあげたお礼にと彼女から肉体奉仕されます。
第5章は涼子の頼みでバスの車中で菜津美にセクハラまがいのレッスンをした後、更に夜は俊介の部屋で個人レッスンをします。
第6章は菜津美の見ている前で絵理香の口内に発射したり、3人の熟女にイタズラされた後、車庫に戻るバスの中で涼子、菜津美の順にセックスします。

【レビュー】

本作はパラダイスシリーズ8作品目となりますがシリーズ最終作で、作者の赤星さんに取っては2作品目です。

主人公がバス旅行で知り合った女性たちにモテモテになってしまうシチュエーションは、確かに男に取ってはパラダイスです。その反面、不満に感じる点は少なく有りません。

まず主人公が気に掛けている菜津美に人妻要素の必要性を感じません。女性として恥じらう場面は有るけれど、21歳の女性なら独身の方が良かったのではと思います。
他の女性たちもツアー客の人妻3人だけなら良いのですが、絵理香や涼子にまで手を付ける様だと気が多い男なだけにしか見えませんし、
その女性たちとの情交場面はエロさでは取り立てて深みが有る表現は無かったと思います。一時の快楽を主人公に求めただけかとなりますね。

作者自身が官能描写の有るコメディを追求したのでしょうが、デビュー作同様過剰なまでの文章修辞が却って笑えない要素でも有り、残念ながら読後感は良くなかったです。

穂南啓「【誘惑スポーツクラブ】 金曜日の熟妻たち」

穂南啓「【誘惑スポーツクラブ】 金曜日の熟妻たち」(フランス書院文庫、2006年6月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

インストラクターとして採用された耕太は揺れる乳房や汗ばむ柔肌に誘われ、熟女会員やインストラクターと次々に関係してしまう。

【登場人物】

那須野耕太
22歳。体育大学を卒業し、スポーツクラブでインストラクターとして採用される。肉体派というよりは清潔感が溢れる好青年。

志木史香
37歳。チーフインストラクター。背が高く京人形のような神秘めいた雰囲気だが、表情に乏しいので冷たい印象を持たれる。7年前に夫を亡くしている。Eカップ。

河本由佳里
29歳。上級インストラクター。小柄でエキゾチックな雰囲気を持つ美女。1年前まで彼氏が居たが、彼女の性欲の強さに逃げ出している。Dカップ。

湊真綾
23歳。初級インストラクター。小柄で童顔の為幼く見える。バイトから出世し実力はそれほど高くないが、耕太には先輩ぶってみせるなど可愛らしい部分が垣間見える。

野口貴江
34歳。ウェーブの掛かった栗色の髪に若々しい印象で貴婦人を思わせる言動の女性だが、夫とのセックスは少なく受け身がち。主婦グループのリーダー格。Fカップ。

橋川千波
25歳。漆黒のボブカットの髪型でスレンダーな体つき。事務系の仕事をしており、残業で遅い時間に来る事が多い。

【展開】

本作は第1章で人物紹介、第2章は貴江、第3章と第4章は千波、第5章は真綾、第6章は史香、第7章は由佳里となっています。

【レビュー】

パラダイスシリーズ6作品目です。作者の穂南啓さんも初見の方で今の所本作のみの出版となっていますが、人妻要素も年上要素も含み比較的ポイントを押さえた手堅い作りです。

スポーツクラブを舞台に、ヒロインはインストラクター3人と会員2人で耕太は次々に彼女たちと関係を持つ事になります。
舞台設定を活かして、千波とはバランスボールを使ったアクロバティックなセックスやロリ属性の真綾とは器具を使った失禁責めも有りましたね。

これまでのパラダイスシリーズとは違い本作の耕太はそれなりに女性の扱いに慣れていて、
真綾には肉食系で言葉で攻め立てる一面もあるものの全体的には年上に甘える部分が多く好感が持てました。
一方のヒロインたちは全員耕太より年上という事も有り、主導権を取るパターンが多かったようですね。特に女王様気質の史香には小水マーキングされたりも…。
最後は本命で肉食系の由佳里に落ち着くも、他のヒロインもなかなかしたたかで嫉妬深そうですし、逆に耕太が食べられている気もしますが…。

都倉葉「下町巫女三姉妹」

都倉葉「下町巫女三姉妹」(フランス書院文庫、2006年6月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

美しい三姉妹の居る神社で住み込みで働く事になった秀司。どうやら跡取りとして婿にしたい様子で、姉妹からアプローチされるのだが…。

【登場人物】

桐原秀司
23歳?神道学部出身で大学卒業後バイトで食い繋いでいた。恩師の知人で有り宮司を務める戸河家に住み込みで働く事に。

戸河美華
27歳。戸河家の長女。地元の信用金庫に勤める。やや茶色がかったウェーブの髪で雰囲気は大人の女性を感じさせる。本人は婿を貰って神社の跡を継ぐ気は無いが、秀司の事は気にいった様子。

戸河沙耶
秀司の1つ下で戸河家の次女。家業に熱心で男に免疫が無く、秀司への第一印象はあまり良くないように見えたが、内心では好きになっていた。予知夢を見る能力が有る。処女。

戸河亜衣
17歳。戸河家の三女。高校生でラクロス部に所属。小悪魔でコケティッシュな魅力の少女。年上の秀司に対してタメ口で、当初から積極的に迫って来る。

【展開】

第1章で亜衣や美華からキスをされ、第2章では亜衣、第3章は美華、第4章は亜衣、第5章と第6章は沙耶、第7章は三姉妹となります。

【レビュー】

パラダイスシリーズでは2作品目となる都倉さんですが、本作は下町の神社の娘三姉妹です。
デビュー作品から若干の軌道修正をして関係の分かりやすい姉妹丼にし、色付けも妖艶な長女、ツンデレな次女、小悪魔な三女という配置は王道パターンです。

あからさまに沙耶がメインだと分かりやすく要所を押さえていますが、どうしても積極的過ぎる亜衣の陰に隠れてしまい美華の存在が薄くなるのはやむを得ないのでしょうね。

作者の趣向なのか沙耶が被虐的な妄想に浸ったり、亜衣が痴漢男に指で弄られたりという表現が有りますが、この辺りは好みが別れるかもしれません。
前作でもヒロインがエロオヤジにセクハラまがいの事をされて、思わず濡らしてしまう描写が有りました。

美少女文庫を除くフランス書院の作品で題名に巫女を入れたのは本作が初めてですが、斬新過ぎたのか暫く他の作品に使われなかった事からなかなか黒本のイメージに合わせ難いのでしょうね。

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赤星優一郎「年上淫情アルバム 女教師と人妻と先輩と」

赤星優一郎「年上淫情アルバム 女教師と人妻と先輩と」(フランス書院文庫、2006年2月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

憧れの美咲に想いを伝えられず遠くから隠し撮りする光太。失意の内に帰省した折に恩師の女性と再会し、優しく手解きを受ける。様々な経験を得て、遂に美咲を撮影する事になるが…。

【登場人物】

山田光太
20歳。芸大の写真学部の2回生。プロカメラマンを目指して上京して来た。熱い部分も滲ませた直行的な性格。

佐倉美咲
22歳。演劇学部の4回生で女優志望。セミロングのストレートヘアにスレンダーな肢体で清楚さを感じさせる。高嶺の花の存在でなかなか光太は想いを言い出せずにいる。童貞。

飯島桃子
28歳。写真学部OGで新進気鋭の写真家。光太をアシスタントとして連れて行く事も有る。実力もさる事ながら、美人で有る事を活かし枕営業をした経験も。

鮎川美菜子
34歳。光太が中学1年生の時の担任で当時は結婚していたが、1年前に夫と死別した。光太が失意の中一旦帰省した折に出会い、夫の形見のカメラを渡し元気付ける。

麗子
38歳。麻衣の友人。既婚者だが夫がEDの為、性的には不満が有る様子。いわゆるセレブ妻。旅先で光太と知り合い、温泉旅館に連れ込む。

麻衣
32歳。麗子の友人。世間知らずのお嬢様で、お見合い結婚した夫は浮気者と不満が有る。麗子に勧められるままに光太を旅館に連れ込む事に。

【展開】

第1章は桃子に連れられて向かった撮影現場で知り合ったグラビアアイドルに口や胸で愛撫され、
第2章は帰省した光太が美菜子に優しく手解きを受けて童貞喪失し、
第3章は東京へ戻る途中で知り合った麗子と麻衣に旅館に連れ込まれ執拗に精を搾り取られます。
第4章は桃子に写真の技術を教えてもらいながらアナル処女をもらい、
第5章と第6章で光太が美咲に告白し、ライバルとの写真対決も制しめでたく結ばれます。

【レビュー】

パラダイスシリーズ4作品目も初見となる赤星優一郎さんです。
これまで同様にラブコメディ要素を全面に出し友情シーン有り、ライバルとの対決有りとなっていますが、
人妻2人の絡みは蛇足に感じる部分なのに、肝心の美咲に付いては最後に回る為質量共にもの足りない印象です。

コメディに官能シーンをぽつぽつと散りばめているのですが、そのバランスの悪さから中途半端な作りと言わざるを得ません。
パラダイスなだけにある程度人数が必要なんでしょうが人妻2人を削り、美菜子や桃子との手解きシーンを増やすと最後の美咲に繋げやすかったのかなと思います。

月里友洋「若妻保母さん いけないご奉仕」

月里友洋「若妻保母さん いけないご奉仕」(フランス書院文庫パラダイス、2006年1月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

父から受け継ぎ保育園の理事長になった逸朗。かつて恋人だった人妻保母や仕事熱心な若保母、クールな園長に囲まれ、夜の保育園は淫靡な場所に。

【登場人物】

鷲尾逸朗
27歳。早くに母を亡くし、昨年亡くなった父親から保育園の運営を任され、理事長に就いている。同じく父から受け継いだレストランを経営する兄が居る。

松原みどり
27歳。3年前に10歳年上の小学校教諭と結婚したが、すれ違いの生活が続いている。逸朗の高校時代の元恋人で彼の保育園で保育士(保母)をしている。やや明け透けな言動が見られる。

片桐恵美子
32歳。逸朗の保育園の園長。実務的で一見冷たい印象を受けるが、実は優しい性格の女性。
元は逸朗の父が経営していたレストランの客で、保育園を始めるのに当たり園長となった。逸朗の事を弟のように想っている。

田崎由里
21歳。逸朗の保育園に勤める新米保育士(保母)。仕事熱心な余り、泊まり込みの時間外勤務をする事も。性的関心が強くやや変態じみた事も受け入れてしまう。処女。

上津美緒
25歳?逸朗の保育園に娘を預け、深夜に居酒屋で働いている。夫とは良い思い出が無く別れている。

【展開】

本作の内訳は、第1章はみどり、第2章と第3章は由里、第4章は美緒、第5章はみどりと由里、第6章では恵美子となっています。

【レビュー】

パラダイスシリーズは初見の作家さんが多いのですが、月里友洋さんもその1人です。この後黒本でも1作品出しています。

24時間受け入れ可能な保育園を舞台に繰り広げられており、閉鎖的で子供が出入りする場所という設定が背徳感を演出し、
ヒロインも元恋人で人妻保母、Mでお尻好きな処女保母、クールな姉代わりの理事長、園児の母と幅広く網羅されています。

みどりとの官能シーンが多い割には本命は恵美子となっており、彼女は恵美子と結ばれた事を知り割とあっさりと祝福しています。
このままずるずるとハーレム化するのかなと思っただけに少々意外な気もしますが、当時はこういう終わり方も少なくなかったですね。

都倉葉「誘惑・未亡人レストラン」

都倉葉「誘惑・未亡人レストラン」(フランス書院文庫パラダイス、2005年12月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

【あらすじ】

過労で倒れた父親に代わり下町のひなびた食堂を任された憲吾。パートでやって来た雪乃のアドバイスで店の活気が戻って来たが、憲吾の周りも賑やかになって…。

【登場人物】

伊丹憲吾
21歳。元はフレンチの見習いコックだったが、過労で倒れた父に代わり実家の食堂を任される事になった。

宮崎美里
21歳。憲吾の幼なじみで女子大生。学費を稼ぐ為駅前のチェーンレストランでウエイトレスのバイトをしている。憲吾を想っているが、素直に口に出せずにいる。

小松雪乃
32歳。憲吾の店でパートとして働くようになった。パリ在住で3年前にフレンチシェフの夫を亡くしている。夫の恩人の息子で有る憲吾の為に一役立とうと積極的に店の売り込みをする。

大館麗香
38歳。夫は強面でソープランドの経営者。思い付きで出前を持って来た憲吾を誘惑しようとする。

能代紗江子
28歳。レストランチェーンの本部より派遣された営業ウーマン。店を繁盛させる為なら手段を選ばないやり手。

【展開】

第1章と第2章は人物紹介、第3章で憲吾のレシピを狙った紗江子に色仕掛けをされてしまいます。
第4章で色仕掛けに乗ったのを知られ、美里や雪江に冷たくされた憲吾は自棄を起こし、麗香の夫の経営する風俗店で風俗嬢と3Pに至ります。
第5章と第6章は素直になった美里に告白されて処女喪失、因縁のレストランと料理対決、
第7章では憲吾が雪乃に告白して結ばれますが、自分が彼女だと主張する美里や暇を持て余した麗香が店へ押し掛けモテモテになります。

【レビュー】

本作で初めて名前が出た都倉葉(とくら よう)さんのデビュー作品です。

話を戻すと、ラブコメタッチを意識した作風で、下町の食堂とレストランチェーン店との対決が軸に据えて官能シーンを織り混ぜていますが、進行がやや不自然に感じられます。
まずメインは美里なのか雪乃なのか、官能シーンの配分を見れば明らかに美里ですが、憲吾は雪乃に心を惹かれています。
これでは美里が浮かばれません。ライトな作風で若年層を意識したので有れば、素直に美里で良かったのではと思います。
後は序盤で思わせ振りに憲吾を誘惑する麗香も明らかに出す必要性は無いでしょう。却ってとっ散らかった印象を受けます。

フランス書院文庫・パラダイスシリーズ


2005年から06年に掛けて、「フランス書院文庫パラダイス」という派生シリーズが有りました。全部で8冊出版されています。
フランス書院文庫は背表紙が黒色ですがパラダイスは黄色で、表紙はポップな色使いと脱・黒本を意識したものです。
もう一つ大きく異なる点として紙質は通常より良いものを使っており、名前にふさわしい一つ上の質感を狙っていたかもしれません。
余談ですが黒本の紙質が今のものになったのは後の話ですから、同じ05年発売のものだとパラダイスの方が劣化の度合いが少ないのは当たり前ですね…。

作家のラインナップも黒本には無い初見の方ばかりです。一部は別の作家さんがペンネームを変えて来たのかなと思いますが。
10/8から毎日2冊ずつ4回に分けてレビューアップしたいと思います。実本で見掛ける機会はあまり無いとは思いますが、宜しければお付き合い下さい。
プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

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基本的にフリーですし、特にお知らせ頂かなくて構いません。

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