FC2ブログ

一柳和也『理性崩壊 兄嫁と姪姉妹』

一柳和也『理性崩壊 兄嫁と姪姉妹』
(フランス書院文庫、2017年8月、表紙イラスト:川島健太郎)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)





【あらすじ】

妾の子として苦汁を飲まされて来た経験のある和志は、義理の兄の後を継いで父の会社を継いだ彩奈に支援を行うのと引き換えに、自分の婚約者になることを要求する。和志の目的は義兄や父親が大事にしてきた彩奈とその娘の優奈や絆奈を汚すことで、あらゆる手段を使って凌辱し孕ませていく。


【登場人物】

和志
30代?父から義兄へ継がれた上場企業の苦境に付け込み、現在の代表である彩奈に身体の提供と代償に支援に応じると不謹慎な関係を強いることに。同業の会社を経営し手を回して兄嫁の会社を追い込んでおり性格も相当に歪んでいるが、その原因は妾の子ということから兄やその母親から苛められ、見て見ぬふりをした父親にも複雑な感情を抱いていたからである。190㎝100㎏の巨漢で体臭もきついが、いわゆる巨根の性豪で女の扱いには長けている。

彩奈
38歳。和志の義理の兄と20歳そこそこで知り合い結婚し二人の娘をもうけている。夫を亡くしたばかりで会社を引き継ぐことになるものの、経営の素人でしかも社内はワンマン社長のイエスマンばかりでたちまち経営に行き詰まってしまう。和志の妻になることと引き換えに会社の経営権と株式を手離す。

優奈
21歳の大学4年生で学業優秀だが、父のコネだけは避けようと就職活動に励んでいる。彩奈の長女。引っ込み思案で人見知りするようで正直就職活動自体は上手くいっていないが、そこに目を付けた和志がインターンとして招き入れ慰み者にされてしまう。処女。

絆奈
高校1年生。彩奈の次女で姉ほどは頭が良くないことにコンプレックスを抱いており、甘えの表現として反発する態度を見せることになる。寄宿舎のある学校のため母や姉が和志の毒牙に掛かったと知るのは夏休みになってからである。処女。

麻理子
和志の秘書でインターンからアルバイトとなった優奈の教育を担当するが、和志の愛人の一人で後々子を宿すことになる。和志を満足させるだけでなく、後輩の秘書たちをレズプレイで手なづける術も心得ている。


【展開】

1000億円の手形決済が焦げ付きそうになり、社長に就任したばかりの彩奈は夫の通夜の晩にすがる思いで控え室に泊まった義弟の和志に助けを求めるが、ならば自分の婚約者になれと厳しい態度を崩さない。夫の会社の優秀な社員を引き抜きじわじわと締め付けを図った企みが成功した晩だったが、和志はここぞとばかりに彩奈を躾けてやると告げ、少々手荒ながらも兄嫁を犯すことにする。剥き出した陰核に媚薬を打ち自慢の巨根で貫き中出しすると、汚れたベニスを口で清めろとイラマチオさせ、翌日の告別式では喪服姿の彩奈を襲い、今晩から自分の家で寝泊まりするように告げる。

和志の目的は亡くなった兄や病に倒れた父親に復讐するために彩奈と二人の姪をメチャクチャにすることで、初七日のころには彩奈が犯されることにすっかり従順になり満足するが、それでも貞淑であろうとすることから堕とすことだと決め兄の仏壇の前で犯し抜く。四十九日を迎えたその日の晩妊娠の兆候を迎えた彩奈に亡き夫との想い出を黄金聖水で汚させ、念のため妊娠検査薬で受胎を知らせると、再び仏壇の前で彼女を押し倒し後ろの処女も奪ってしまう。

就職活動中の優奈は紹介されたインターン先が叔父の会社で、教育係の先輩たちと飲んでいて酔い潰れたらしく、目を覚ますと教育係と叔父がいてモニターで母が犯されている姿を見て愕然とする。母を助けたかったらと関係を迫られるが、躊躇している間に教育係が鞭打たれるのを見ると恐怖で逆らう気にもなれず、拘束され薬を塗られて秘書たちが和志に犯されるのを見させられた後に純潔を奪われる。即決で優奈を秘書室配属に決めた和志は、その翌日彼女の秘所に淫具を仕込み、更に浣腸のお仕置きをして目の前で排泄させ理性を奪っていく。その仕上げとして出張先で後ろの処女も奪われた優奈だったが、いつも性交の時には麻理子も一緒で、「お姉さま」が孕まされると夢想しながら和志に跨がり受胎願望を露わにする。

彩奈は相変わらず和志に抱かれる日々を送っていたが、二人の娘にだけはこの関係を知られてはならないと怯えていたものの、優奈との対面を果たして一時的に理性を取り戻す。こんな男から離れなさいと告げるが既に娘も和志の子を宿しているらしく、二人で競い合うように奉仕をするうちに絆奈も捧げることを決意する。夏休みで帰省した絆奈もまた睡眠薬を仕込まれ、目を覚ますと和志の手先となっていた母の妊娠を知り、しかも遅れて帰宅した優奈までも子を宿していると聞かされる。媚薬を塗られて絆奈もまた処女を失うが、流されるままに母や姉と共に和志に犯される日々を重ねていくうちに次第に理性を保てる時間が短くなっていき…。

彩奈をモノにしてから1年が経ち娘が産まれたが、優奈や絆奈と父親の違う姉たちもまた和志の子を孕んでおり、お腹の子に響いてはと膣内セックスを自重していた。亡き兄の家が取り壊されていくのを見届けた和志は自宅に帰ると、三人がレズプレイに明け暮れていたことを看破し、優奈に続き絆奈の後ろの処女も奪うのであった。


【レビュー】

フランス書院官能大賞の最終選考からデビューに至った作者による三作目は、これまでの暴走少年によるスピード感溢れた作風とは異なり、兄嫁に対する執着を持った大人の主人公による凌辱作品である。亡くなった兄や病で第一線から退いた父親に対する復讐を誓い、大事にしてきたもの(兄嫁やその娘たち)を手折ることで満足感を得ようとする分かりやすい構図であるが、別の作品でも触れたように既にこの世に無き者(義理の兄)に対し復讐を果たしたところで充足を得られるとは思えない。だからこその父親の存在ではあるが、終盤で数行触れただけであり、結局は主人公の自己満足に過ぎないのであろうか。

兄嫁彩奈に対する調教が本作の前半で占められており、会社の資金繰り難に付け込んだという一面はあるにせよ、官能描写の濃さは評価したいところである。ただ彩奈に対する偏愛ぶりが示されたかというとそうではなく、結局は満たされることのない亡き義兄や父親への復讐のための道具としての扱われているようだし、しきりに「孕ませる」ことに拘るその理由がはっきりと示されていないので評価を落とさざるを得ない。

優奈・彩奈に関しても元々毛嫌いされていたので致し方ないところだが、女たちと媚薬を使ったプレイが似てしまっており、やはり手段の一つに過ぎないのだと感じてしまう。(主人公の容貌が巨漢で体臭もきついという点、性格が歪んでいる点で共感は得にくいとは思うが)嫌いな男に性的な虜にされ堕ちていくという点は彩奈と酷似しており、一人くらいは主人公に好意を抱くヒロインにしても良かったのかもしれない。

これまでの二作品と比べると文体がやや硬めであり、もしかすると一昔前の凌辱作品のテイストを意識したのかなと感じさせた。2017年デビューの千賀忠輔氏もそこを意識したいとのインタビュー記事があったので、今後はこうしたハードボイルドな凌辱作風を目指していくのかなと思われる。作中で時間の経過や状況の変化が食い違う部分が見られたが、出だしより続く大言壮語な描写からも分かるように、「細かいことは良いから、流れに身を委ねなさい」という意気込みを評価したい。

続きを読む

tag : 社会人主人公 母娘丼 姉妹丼 凌辱作品

望月薫『溺れ母・溺れ姉・溺れ女教師』

望月薫『溺れ母・溺れ姉・溺れ女教師』
(フランス書院文庫、2018年6月、表紙イラスト:佐藤ヒロシ)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)





【あらすじ】

父と再婚した朋香に惹かれていた亮介は、ある日朋香が和室で拭き掃除をしながらオナニーしているのを見付けてしまい、自分に気があるのだと知って淫らな命令を出した末に親しい関係となる。亮介に対して同じように被虐願望を抱いていたのは副担任の奈緒も同じで、二人を牝犬呼ばわりし愛玩していたが、ある日実姉の麻衣までも彼女たちと同種だと知り…。


【登場人物】

結城亮介
16歳の高校1年生。10年前に実母を亡くして以来父と姉の麻衣と暮らしていたが、朋香を新しい母に迎えるのに伴い、新居に建て替えたばかり。身長175cmで痩身だが肩幅が広く鍛えた身体付きに、中性的な魅力を秘めた美少年。オナニーは覚えているが女性経験はないが、朋香に対して強い性的欲望を抱いている。

結城朋香
32歳。5年前から結城と付き合っており、結婚を機に亮介や麻衣と同居を始めることになった。両親は既に亡くなっており、これといった身寄りもないのでここが居場所だとすがっている節も窺える。身長163cmでDカップのバストでスタイルが良いが、夫とのセックスにイマイチ馴染めずにいた。

中川奈緒
22歳の新米教師で亮介のクラス副担任で、結城姉弟が所属する剣道部の顧問。実務的には老師匠がおり、未経験者の奈緒は名ばかりの存在である。身長158cmにバスト88cmの巨乳で、値踏みするような男性教諭からの好奇の視線に嫌悪を抱いている。男性経験はない。

結城麻衣
18歳の高校3年生。亮介の実姉で女子剣道部のキャプテンでもある。身長は朋香より低く胸も控えめだが、実母に似た黒目で整った容貌の美少女で後輩からの信頼も厚い。朋香が新たな母になることには抵抗もなく、寧ろ大人の女性としての憧れすら覚えている。弟を男として見ていないせいか家ではノーブラで過ごし、亮介の欲情を誘っているとは気付かない。処女。


【展開】

新居に移り子どもたちとの同居生活を始めたばかりの朋香は、息子の亮介が時折見せる牡の視線に決して嫌な気持ちを持てずにいた。夏休みも近付いたある昼下がりに亮介が期末考査を終えて帰宅したのを知り、朋香は和室の掃除を口実にして庭で竹刀の素振りをしていた息子の視線を感じている内に高ぶり、遂にはオナニーで絶頂気絶するほどだった。
ある日朋香は下着一式が無くなっているのを知り亮介の部屋を探ると、机の下に隠していたのを知ってからより一層彼を意識するようになり、リビングで出会い頭にぶつかりそうになりめくれたスカートの中を覗かれたと思い拒絶の態度を見せる。亮介から和室で痛めた足の手当てをするからと申し出があり連れていかれるが、スマホで撮影した動画を差し出し誘っているのと言われ、なす術もなく女体を露わにした末に自ら陰核に触れ絶頂気絶する。

意識を取り戻すと亮介が濡れタオルを持って来ていて汗ばんだ身体を拭いてくれたが、発情した身体の火照りは収まらずに女性上位のシックスナインで亮介のぺニスを含んで飲精し、タオルで股間を綺麗にすると早くも一物は復活し始める。行き着くところまでいかねば身体の疼きは止められぬと朋香は自ら亮介に跨がり、近親相姦を冒してしまう。
亮介の残した書き置きには牝犬呼ばわりされた上に下着着用禁止としたためられており、朋香は拒めるはずなのにそれを受け入れてしまう自分に羞じらいながらも、亮介と共にデパートへ買い物に付き合わされる。屋上の立体駐車場からエレベーターで下っただけで他の客に見られていると火照り出し、ひと気のない階段の踊り場で露出命令に屈し、更にペット用の首輪を与えられて期待を抱き始める始末である。そして駐車場へ戻ると早速と言わんばかりに首輪を付けられ、車の後部座席でご褒美という性交に応じてしまうのであった。

この春から剣道部の顧問になった奈緒はかねてからクラスの教え子である亮介を気に掛けていたが、夏休みに入ったある日姉の麻衣との生活はどうなのかと興味本位で結城家に向かって自転車を走らせる。しかし激しい夕立に遭い亮介にバッタリ出会し、結局雨宿りさせてもらい朋香と話をしていて亮介が心を奪われるのも分かると納得するが、次の日にお礼に改めて伺うと何とリビングに面した窓から亮介が朋香を貫いているのを見てしまい、自宅に引き返すと自分が亮介に犯されているのを想像しながらオナニー漬けの週末を過ごす。
月曜日に剣道部の練習が終わった後で奈緒はお礼の品を渡したいと進路指導室に来るよう亮介に告げたが、込み入った話があるからと人のいない教室で会いたいと返され、約束の時間になって訪れる。朋香からだという手紙を渡され読んでみると相姦を認める内容で、用件は済んだからと退出しようとして亮介から誘っていると指摘され、話をするうちに罠に絡め取られていく。奈緒は教え子に言われるがままに乳房や秘所を露わにし、外で練習している運動部の生徒に見られそうな状況でオナニーアクメしてしまう。

並べられた机の上に横たわり処女を失った奈緒だったが、剣道部の合宿が終わる翌週の火曜日にコンビニで逢おうと言われて拒めないどころか、何をされるのだろうと甘い期待を抱く。待ち合わせ場所から夜の公園に車を走らせるとそこはデートスポットで、イチャイチャしているカップルたちを尻目に、暗がりに連れ込まれ秘所を晒しながら亮介の一物を口唇奉仕する。回りには見物客がおり賑やかになってきたので駐車場へ戻ると、ベンチで後ろの穴をくじられた上にアナルセックスにまで応じ、すっかり亮介の牝犬へと堕ちていく。

一方朋香は亮介に手紙を渡した日にワイシャツから奈緒の残り香を感じ取っていたが、先生も首輪を所望している、仲間が増えたねと言われて拒むことが出来ない。今日は何をしてくれるのと首輪を着けて亮介の元に向かうと、後ろ手に縛られ玄関で剥き出しの尻を付き出した格好でいるよう命令される。暫くして配達員が訪ねて来てロックを解除されたドアを隔てて居留守を強いられ、すっかり発情したのを見抜かれると、リビングでシェーバーを使って飾り毛を剃られてしまう。
そこへ訪ねて来た奈緒は全裸のままの朋香に招き入れられ、牝犬の証である首輪を亮介から受け取ると、朋香と同じようにと望み剃毛された後で用意した玩具を差し出す。朋香も加わっての前後の穴責めに奈緒はあられもない声を挙げ、朋香もご主人様にイラマチオを求められ、三者三様に絶頂を迎えるのであった。

ある日麻衣は自室でパソコンを使っていたがブラウザの具合が悪いようで、亮介のを使おうと部屋にやって来て端末を起動させたが、デスクトップに朋香と奈緒の名前が記されたフォルダを見付けてしまう。興味本位でファイルを開くと二人の狂態が動画に収められており、手早くUSBにコピーすると自室で眺めながら弟に犯される自分を想像しながらオナニーし気を失っていた。マスターキーを使って亮介が侵入していたことに気付いた時には既に遅く、被虐願望を見抜かれ秘所をねぶられながら肛穴を弄られてしまうが、亮介はお仕置きを受けたいと望むならばと書き置きを残していた。
夜になり麻衣は亮介が庭で竹刀を振っているのを見て果たし合いを申し込み、端から自分が勝つつもりなど無いことに気付き、弟の牝犬になることを決意する。それでも亮介はおねだりするまで何もしないつもりでいるらしく、麻衣に求められて庭で露出するよう命令し用意していた首輪を付けさせ、口唇奉仕で白濁を飲ませてしまう。尿意を催した姉を犬のように扱い用を足させると、粗相の始末も主人の役目だと告げ麻衣の純潔を奪うのであった。


【レビュー】

前作『午後2時の禁戯 隣人妻と叔母が溺れるとき』(2008年8月)より9年10ヵ月振りの復活であるが、復活するのにあたり作者の既刊を数作拝読した上でのレビューである。(それまでは残念ながら、望月作品を読んだことはない)
「約10年の沈黙」からの復活となった背景として、ここ近年フランス書院文庫にて鏡龍樹氏や夏月燐氏など2000年代に活躍なさった作家が相次いで復活されたこと、また最近デビューされた作家が影響を受けたのもほぼこの時代であることや、近年続いてきたハーレム路線に対する反動なども一因なのではと思われる。

望月作品の場合「恥ずかしい」を「羞かしい」で表記を統一していること、主人公の心理描写を一切排していること、ヒロインが辱しめを与えて欲しいという被虐願望を抱いていることが大きな特徴である。主人公は高校1年生で剣道部に所属し、2年上の実姉も女子剣道部のキャプテンで、名ばかりの顧問が新米教師という状況で父の後妻を迎えたところから話は始まる。
メインである義母【朋香】(32歳)は結婚を機に主人公や継娘の【麻衣】(18歳)と同居を始めたが、夫に抱かれることに満足しきれずにいたところ、義理の息子(主人公)から向けられる牡の視線に欲情を覚え始める。胸の谷間や太ももをちら見せするなどエスカレートしていく中で、遂に主人公からの凌辱を受けるのだが、一方的に犯され続ける訳ではなくあくまでもヒロインがマゾ性を認めてのものである。(ここが望月作品らしいところと言える)

主人公も初心な割には早い段階から朋香のマゾ性を見抜いており、以降も顧問教師の【奈緒】(22歳の処女)や実姉の麻衣に対してもほぼ同じスタンスで迫り、「牝犬」呼ばわりをしてペットのように愛玩していく。そのキーアイテムとして「首輪」が持ち出されており、愛玩するからには一方的に犯し抜くだけではなく、粗相をしてしまったペットの面倒もみてあげる一面もあって不思議な味わいである。

・朋香:ノーパン生活、デパートの立体駐車場でのカーセックス、奈緒に見せ付けてのリビングでの性交

・奈緒:夏休みの教室での性交、夜の公園での露出・後ろでの交わり

朋香と奈緒との対面儀式を経て、主人公が手出しをして来なかった麻衣が真相を知り、秘めていた弟への想いが露呈して自ら牝犬扱いを志願するのが第六章である。朋香や奈緒には二章ずつ、二人の対面儀式で一章分使ってということもあり、オマケ扱いの面も否めない。メインとサブで濃淡が付くのは致し方ないとはいえ、実姉弟という最も背徳要素の強いところなだけにちょっと勿体ないような印象を抱く。

・麻衣:弟の秘密を覗き見た「お仕置き」、牝犬志願の為に夜中の庭での性交

各章ページ数もほぼ同じで、調教要素の強い情交の手順もほぼ同じというところに、作者としては「変わらない部分」を強調したいのだと感じられた。しかし個人的には「約10年振りの復活」なのだからこそ、「変わっていった要素」をアピールして欲しかったのでそこは残念である。

続きを読む

tag : 高校生主人公 童貞 姉弟相姦(実) 処女 母子相姦 女教師 凌辱作品

望月薫「午後2時の禁戯 叔母と隣人妻が溺れるとき」

望月薫「午後2時の禁戯 叔母と隣人妻が溺れるとき」
(フランス書院文庫、2008年8月、表紙イラスト:新井田孝)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)





【あらすじ】

隣家に住む美少年の真吾が叔母の沙耶香を甲斐甲斐しく世話をしており、義妹の茜にも親しく接していることに感心していた雪絵だったが、ある日少年が庭で草むしりをする自分の姿に牡の視線を向けていたことに気付き身体の疼きを抑えられずにいた。そして真吾が下着泥棒をしたのを見付けたものの、怪我の手当てをしてあげると彼の態度が豹変し始めて…。


【登場人物】

坂井真吾
16歳の高校1年生。県内有数の進学校に入学したが、父親の栄転により母親を連れてシンガポールへ転勤することになり、叔母の沙耶香とともに暮らすことに。真面目な性格で家事もろもろ沙耶香の面倒を見るのも厭わない様子。隣人で幼馴染の茜やその兄嫁に当たる雪絵に密かに憧れを抱いていた。童貞。

藤堂雪絵
26歳。真吾の隣家である坂井家に嫁いで来たが、同居していた義父が転勤、夫も海外研修により2年間不在となり義妹の茜と二人で暮らしている。旧家の出身で慎み深く清楚な印象で、ボブカットにした髪型の和風美人。熟れ始めた身体を持て余し、真吾のことを想って一人遊びしていたのを見られてしまい…。

藤堂茜
17歳。真吾と同じ高校に通う陸上部のアスリート。幼馴染で真吾に恋心を抱いているが、お姉さんぶってからかう癖がついている。ポニーテールにした美少女でここのところ身体付きが女らしくなった。処女。

坂井沙耶香
32歳。一部上場企業で出世頭として課長職に就き、毎晩遅くまで帰らないことが多い。大学院を卒業するまでは兄である真吾の父親の家に同居していたが、真吾を一人にしておけないと実家に戻って来ている。真吾のことは単なる甥以上の愛情を抱いているが、決して結ばれることはないと自戒してもいる。ストレートに伸ばした黒髪の似合う美女で、男性との付き合いもあったが現在はフリーとなっている。164㎝48㎏とスレンダーな割にGカップの巨乳で、仕事のためなら女の武器として使うことも厭わない。


【展開】

梅雨の合間のある日曜日の昼下がりに庭の草むしりをしていた雪絵は、隣家の部屋から真吾の牡そのもののイヤらしい視線を感じるが、元より好ましく思っていた美少年だけにもっと見てとばかりに汗を拭う振りをして敏感な場所へ触れてしまう。しかも秘所が濡れ始めたのを感じシャワーを浴びて二階の寝室へ向かうが、そこはまさに真吾の部屋から丸見えでまさに見せ付けるかのようにオナニーまでしたものの、達してしまうと何てことをと羞じらい始める。
それから二週間が経った土曜日に真吾は藤堂家の庭の木を伝いベランダに干してあった雪絵の下着を盗むが、雪絵に見付かり木から落ちてしまい家の中で手当てしてもらう。しかし雪絵が無防備にもスカートの中を覗かせていたために真吾はぎらついた視線を向けてしまい、拒絶とも取れる態度を取られてカッとなり押し倒し、どうせ嫌われるのだからと犯そうとする。雪絵の説得に応じてそれならば手扱きだけでもとぺニスを握らせ白濁を浴びせるが、被虐の美しさに勃起は収まらずに再び彼女を押し倒す。乳房や秘所を舐めて挿入しようとするが、犯されるならば死にますと言われてはどうしようもなく、イラマチオさせて彼女が気を遣るのを受け入れるしかなかった。

しかし真吾はただ黙って見ていた訳ではなく、絶頂の果てに気を失った雪絵の身体を彼女の携帯で撮影し自分の携帯に送信していた。雪絵はそれに気付き極力真吾に逢うまいとするが、数日後口実のために仮病を使っていたのを心配していたらしく携帯に着信があり、バルコニーに出てオナニーして見せてという理不尽な要求なのにも関わらず、何処かで期待していたのもあって隣家の少年と見せ合いっこしてしまう。更に数日後の晩に雪絵は真吾の部屋の灯りがつかないのを気にしながら寝室へ向かうと、何と真吾が木を登って部屋に侵入して来たらしく、恐怖を感じお口でしてあげるから帰ってと追い払おうとする。馬乗りに押し倒され服を剥がされた雪絵は再び死を口にするが、真吾には二度目の脅しは通用せずにしかも縛らないでと告げたことが裏目に出て、ベルトで拘束され女体をいたぶられる。再び仰向けにされ乱入を受けた雪絵は一度堕ちたからにはと本音を吐き、自らおねだりをするほどに乱れ連続中出しを求めるのであった。

その性交を見てしまった茜は真吾にも雪絵にも会いたくないと仮病を使い部屋に引きこもるが、その一方でまた二人がセックスするはずと覗くことを期待してもいた。三日後に学校には行ったもののクラブには参加しなかった茜は自宅に戻って夜になるのを待つと、二階のバルコニーに人影が見えて義姉の寝室に向かうが、引き戸の隙間から覗くと予想していた通り真吾と雪絵がいかにもなやり取りを交わしていた。しかし二人の破廉恥さは予想以上でバルコニーに移動してアナルセックスまで始め、茜は廊下に仰向けになりながら二人の動きに合わせて前後の穴を弄りながら絶頂気絶してしまう。翌朝雪絵の部屋で目覚めた茜は関係が発覚したことで義姉が家出したのでは家中を探すと、応接間で憔悴しきって座っている雪絵を見付けるが、安堵とともに怒りがこみ上げて来て自分にも愛させてと告げる。雪絵の秘所を舐めながら裏穴を指で蹂躙し、自らも陰部を愛撫して絶頂を迎えていく。

雪絵が眠りこけている間に茜は携帯を使って義姉になりすまし真吾にもう来ないでとメールするが、それを見抜いたかのように幼馴染から連絡が入り神社で逢おうと約束する。自分が真吾を受け止める覚悟で来たものの、予想した以上に少年の態度は強気でして欲しいのだろ?と迫られ、その勢いに気圧され思わずお漏らしするほどであった。そんな粗相をしても真吾が下着を洗ってくれたが、しかしながら相変わらず暴君のままであり、口腔や裏穴を犯されてしまう。それでも茜は真吾に抱かれるならと、神社の境内という神聖な場所にも関わらず、勢いに任せて破瓜を迎えるのであった。そして二人で藤堂家に戻ると、全てを悟ったかのように雪絵が優しく出迎えてくれる。

深夜遅く沙耶香はタクシーの後部座席で甥との睦み合いを夢想している内に疲れて寝てしまっていたが、自宅に着くと愛する真吾がいないことに動揺する。しかし今日は真吾が合宿でいないとの書き置きを見てすっかり失念していたと落ち込み、それでもローターを持ち込み彼のベッドで淫夢の余韻を引きずりながらオナニーしてしまう。翌朝濡れたシーツを洗おうとベッドを見るとDVDが隠してあるのを見付け、変な趣味に走っていなければと軽い気持ちで見始めると、映っていたのは雪絵と茜の絡み合う姿で真吾が興奮して二人に白濁をぶっ掛けるところで終わっていた…。

二人が肛交までしている…と沙耶香は悶々としたまま半月が過ぎたが、ある晩意を決して膣内でなければアナルセックスも拒まないつもりで入浴中の真吾の元に向かったものの、いざ対峙すると自分の意図を見透かれていたことに動揺する。ローターを置き忘れていたことでとうに気付いていたらしく、真吾から指で二穴を蹂躙されて絶頂気絶してしまうほどの快感を得る。翌朝リビングで目覚めた沙耶香は自分を犯さなかったことに疑問を抱くが、おねだりしなかったからだと言われ恥ずかしい言葉を告げると、裏穴を貫かれて精液を注がれてしまう。すっかりご主人様様気取りの真吾は相変わらず優しい甥のままで、汗ばんだ沙耶香の身体を濡れタオルで拭うが、後は残り一つだと帯締めで後ろ手に叔母を縛り牝犬呼ばわりして騎乗位で交わらせる。

週末を迎えて前夜遅くまで仕事をして帰宅した沙耶香だったが、藤堂家の二人と真吾と交わっている淫夢に浸っていると、何と茜がお越しにやって来る。相姦の罪に苛まされていた沙耶香は茜に謝罪するが、彼女はこれから恥ずかしい姿を披露するので笑わないでくださいと大人の対応を見せてくれた。リビングに向かうと今から雪絵の剃毛をするらしく流石に真吾を諭そうとするが、逆ギレされ出ていけと言われて動揺したところで茜が庇ってくれて、もう恥も外聞もないと沙耶香は同じようにされることをおねだりする。雪絵には黒、沙耶香には赤、茜には白の首輪を着けさせた真吾は、まさに牝犬のように扱って三人を犯し、いつかは藤堂家のバルコニーで交わることを夢想するのであった。


【レビュー】

2018年5月に『溺れ母・溺れ姉・溺れ女教師』で9年10ヵ月振りに復活される望月薫氏の「一つ前」の作品であり、読んでみればお分かりの通り「恥ずかしい」を「羞かしい」と表現なさっていて全般的に硬めである。古き時代の調教ものらしく「露出」、「縄・緊縛」、「首輪」とキーアイテムが次々と出て来るが、元より叔母と隣人妻と幼馴染の三人は主人公に惚れているところも窺える。一応は凌辱作品にカテゴライズされてはいるが、誘惑作品に近い典型的なラブラブハーレムと言ってしまっても差し支えないほどである。

本作の他に数作品拝読したのだが文中の言い回しにかなり腐心なさったようで、これまでよりも硬めな表現を多用されている。実は三人のヒロインたちはそれぞれに被虐願望を持っており、少年ながらも性的な知識は豊富な主人公が願望を見抜き、「ご主人様」として荒々しくも時には優しく振る舞う様が描かれている。そんな弾けたヒロイン像と硬めな文章が嵌まる読者もいるのかもしれない。個人的にはそのアンマッチさが読んでいてどうも理解に苦しむところであり、もっと平素な表現に置き換えても良いのになと思う。

官能小説は書き手に取っての願望と読み手に取っての理想とでどれだけ共感できるかに掛かって来ると思うけれど、フィクションなのである程度のご都合主義は理解しつつも、本作の場合はちょっと展開としてぎこちないところが多々見られたのが残念である。そのぎこちなさも書き方一つで笑って済ませられるところが、硬めな表現がよりその違和感を強めてしまったように感じられたのである。約10年経っての新作ではその表現方法も含め、どう変わったのか(変わらないところも含めて)注目したいと思う。






本作を刊行なさって以来、約10年振りとなる新作が刊行されます。望月氏の長編はここしばらく「溺れ」の付くタイトルが続いており、本作や新作もその延長上にあると言えそうです。





(ああ、濃くて多い……これが私を狂わせていく)
呑みきれずに唇から顎に伝い落ちる白濁液。
新築のマイホームで義息子の牝犬に堕ちた朋香。
ノーパン生活、オナニー指令、強制露出。
昼夜なき調教が成熟した女体に性悦の炎を灯す。
被虐の渦は女教師、美姉までを巻き込み……


●もくじ

第一章  青獣の視線に灼かれて
第二章  息子の肉玩具になった日
第三章  運命が激変した家庭訪問
第四章  完全支配されたアナル
第五章  お仕置きをねだる美肉
第六章  三匹の牝犬が生まれた家

(公式ホームページより引用)








溺れ叔母 (フランス書院文庫)
望月 薫
フランス書院
2012-08-17



ここ最近フランス書院文庫にてリバイバルブームと言いますか、鏡龍樹さんや夏月燐さんと「復活」が相次いています。しかし管理人が疑問に感じるのはフランス書院文庫で暫くご縁がなかったはずなのに、突如「復活」に至ったのは何故かというのはあります。

少し長くなりますが、管理人がちょっとした仮説を立ててみました。お付き合いいただける方は、「続きを読む」をクリックしてください。

続きを読む

tag : 高校生主人公 童貞 近親相姦(義) 姉妹丼 凌辱作品 人妻

柊悠哉「理性瓦解 兄嫁と姪三姉妹」

柊悠哉「理性瓦解 兄嫁と姪三姉妹」
(フランス書院文庫、2018年5月、表紙イラスト:赤尾真代)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)





【あらすじ】

父が亡くなったばかりの聡一は兄嫁の和泉の提案で姪三姉妹も加えた五人で同居生活を始めるが、元より兄から全員を奪ってやると歪んだ願望を抱いていただけに、手始めに末娘の詩織に近付き籠略していく。リビングで彼女とのアナル性交を和泉に見せ付けると、身代わりになるとの申し出を受けて兄嫁を徹底的に犯し抜いていくが、聡一は更に鏡花や冴香の二人の姪をも毒牙に掛ける。


【登場人物】

聡一
高校3年生?兄の正人とは異母兄弟に当たり、亡くなったばかりの父親と後妻となった女性との間に産まれているが、母は小さい頃に亡くなってしまう。正人が聡一と義母を毛嫌いしているのもあり離れて暮らしていたが、本人は亡き父から女を宛てがわれていて歳に似合わず豊富な経験を経ており、一週間の同居生活を機に和泉や娘三人を我が物とせんとする。

和泉
40代?の女性で夫の正人との間に三人の娘をもうけているが、義父から受け継いだ会社の経営で忙しいらしく、家に帰って来る回数は少ない。愛人の存在を疑ってはいるが、娘たちのことを考えて現状維持のままで良いと考えている。正人の反対を押し切り父を亡くし寂しそうだからと聡一を招き、女四人で一週間だけの同居を提案した。

冴香
24歳。和泉の長女で大学院で経営を学びながら父・正人の会社で働いている。眼鏡をかけいかにもクールビューティーな容貌だが、学生時代に露出狂の男と遭遇して以来すっかり男嫌いになり、今までに性的な関係に陥ったことはない。聡一の獣性をいち早く見抜き、極力近付かないようにしていたが…。

鏡花
和泉の次女で間もなく大学卒業を迎えるが、冴香や詩織とは違ってあまり頭が良くないことにコンプレックスを抱き、高校時代には水泳選手として一定の成績を収めている。日に焼けていてアスリートボディながらも、胸乳は相反して豊かな方で年上男性との経験はそれなりにある。聡一に対しては小さい頃から姉御肌を発揮していたせいもあり、和泉との関係を知って自分が相手になると勝負を挑むが…。

詩織
高校3年生?学業の成績は優れているが引っ込み思案で大人しく、女子生徒からイジメに遭っていたところを同い年の聡一に助けてもらっている。それがきっかけで聡一の言いなりとなり、セフレ同然に扱われていても受け入れてしまっている。


【展開】

夫の正人は出張中の晩冬の夕方外出から帰ってきた和泉は、リビングで詩織とアナル性交をしている聡一を見掛け止めさせようとするが、用意周到なことに詩織の動画をばらまくとメールが送られ足がすくんでしまう。そして翌日聡一から学校を休むと告げられ対峙すると、娘たちの身代わりとなるから手を出さないでと奉仕を申し出る。高校に通う少年とは思えぬ余裕のある態度で迫られ、一向に噛み合わぬ会話を繰り返しながら和泉はリビングで犯されると、次は浴室で秘所や脇の下の毛を剃られてしまう。そして乳間奉仕や騎乗位での交わりを強いられお漏らししながらも、白濁まみれとなっていく。

その晩和泉は新婚時代に着たセクシーランジェリーを身に付けて寝室で待っていると、やって来た聡一から手扱きでの射精を求められただけでイってしまい、執拗なまでに中出しで孕ませを迫られ口では嫌がる素振りを見せる。既に巨根で与えられる快楽を味わっているだけに正常位での交わりで射精を期待するが、聡一は嫌なんだろとわざと下腹部に精液を吐き出してしまう。絶頂出来なかった焦燥感から恥ずかしい言葉を吐かされ、和泉は対面座位でバイブとの二穴責めであられもない声を挙げると、翌日は聡一が登校したとあり疼き始めていく。しかしそれを見透かしたかのように聡一がやって来て、詩織の部屋に連れ込まれ後ろまで犯されてしまう。

ちょうどその日は鏡花が旅行から帰って来たところで、聡一は承知した上でわざと聞こえるように性交に及んでいたが、小さい頃から彼を子分扱いにしていた鏡花は自分が問い質すと罠とも気付かず決意を固める。鏡花は入浴中の聡一に声を掛け自分が代わりになるからと訴えると、ならばフェラチオで15分以内に射精させたらと余裕綽々のようで、いざ咥えてみるとその存在感にうっとりし始める。やっと射精した時には既に20分が経っており、勝ち誇った聡一に腰を遣われそのままオナホのようにされ二度も飲精してしまう。翌日母と詩織がいない中で今度はセックスで勝負を挑むが、やはり手練れの聡一に敗北してしまい、しかもアナル性交まで求められる。更に隣の部屋にいた冴香に不審がられながらも、トイレでの交わりでお漏らしするほどの快感に浸るのであった。

祖父の葬儀にも関わらず家政婦とふしだらな行為を目撃して以来、冴香はやはり父の言う通りだと聡一の素行の悪さに嫌悪を抱いていたが、鏡花が犯された翌晩に入浴していた聡一のぺニスを目にして秘めていた快楽と向かい合わざるを得なくなる。寝室でパンティ越しに秘所を撫でていると、タイミングを見計らったかのように聡一が現れ犯されるが、翌朝も家族の目を盗んではトイレに連れ込まれイラマチオ奉仕を受けざるを得なくなる。言外に妹たちを標的にしていると匂わせられれば自分が犠牲になるしかないと考えたが、その晩聡一の部屋で対面座位での性交を強いられ、繋がったまま鏡花の部屋に行き更に庭に連れ出されてしまう。そこへ鏡花が帰って来て…。

翌朝詩織は数日抱かれていないことに不満を抱き、和泉が聡一のいる三階へこっそりと上がっていくのを見て後を追うと、何とお目覚めフェラを始めていていつの間にそんな関係にと驚きを隠せない。代わりにベニスが欲しければと命じられ和泉の秘所に奉仕したが、相変わらずお預けのままで良いものを見せてあげると聡一の部屋のクローゼットに押し込まれるが、ほどなくして冴香が現れる。気の強い姉がカメラの前で聡一にされるままになり、彼に呼ばれてペニバンを装着して冴香のアナルを犯すことに。更に姉とのレズ行為で高ぶるが詩織はやっと自分が思い上がっていたことに気付き、奴隷の一人として扱われることを甘受する。

聡一を受け入れる最後の晩、すっかり快楽の虜となった和泉は寝室で鏡花と鉢合わせになるが、冴香までも聡一に犯されたと聞いて嫉妬に駆られながらもやはり家には置いておけぬと決意を固め性交に及ぶ。翌日夫の泊まるホテルに向かうと和泉自身に女を感じたらしく、はしたないほどに性行為に浸るが物足りず、しかも夫のスマホを覗き見ると愛人との間に子どもまでいると知って途端に醒めた感情に捕らわれ家に戻る。冴香や詩織までも聡一に付くと聞かされ、和泉は娘たちの見守る前で犯され、娘たちも絡み合うように行為に溺れていく。そして1年後夫と別居を始めた和泉は既に聡一との子を身籠っており、同じく家を出た娘たちも聡一の実家で新たな生活を始める。ギクシャクとしていた娘たちとも同じご主人様を愛することにより以前よりも仲良くなったのだし、これで良かったのかもしれない…。


【レビュー】

デビュー作品『彼女の母・彼女の姉・過保護なママ』が王道の誘惑作品だったが、2作品目となる本作は獣欲が強く兄嫁と姪三人を我が物とせんとする少年が主人公の暴虐的な凌辱作品に仕上がっている。余談となるが同じフランス書院文庫の別の作家(一柳和也氏)による『理性崩壊 兄嫁と姪姉妹』という非常に題名のよく似た作品があるが、主人公が義弟というのは同じだがあちらの作品は中年で大柄の男が凌辱者で、こちらは一見すると品行方正に思えて狡猾な少年である。書き手は異なるだけに似たような暴虐的な展開であっても、所々に味わいの違いが窺えるので読み比べてみるのも良いかと思う。

(参考作品)




メインヒロインは兄嫁の【和泉】(40代?)で、資産家の父から女を宛てがわれていた主人公なだけに目的を達成しようと末姪の【詩織】(高校3年生)を籠絡し、それを見せ付けることで和泉から身代わりになるとの申し出を受ける。兄嫁に対する偏執振りは相当なもので、第2章までの約100ページが費やされているが、少年主人公がネチネチと言葉を迫る様は寧ろ手練れの中年という趣が否めない。この手の作品ではお約束なのだが、次々と「技」を繰り出してくると流石にお腹一杯にもなってくるし、実に忙しない印象である。

読み手としてはお腹一杯のところに次姪の【鏡花】(大学生)と長姪の【冴香】(24歳のOL)も巻き込まれる形で主人公に犯されるのだが、鏡花は元々彼に好意を抱いているだけに被虐性は弱く絶頂勝負に負けてメロメロとなる形で、男嫌いな冴香は無理矢理感の強い凌辱の果てに露出癖を開発される形である。やはり主人公のしゃべり過ぎ感は否めないし、後妻の子として兄に疎まれて来た経緯を知ってもやり過ぎな感じもしなくはないが…。雪崩れ込むように詩織と冴香、和泉と鏡花で対面儀式を果たした末に全員となるのだが、ヒロインの扱いに濃淡が付くのは当然としても、四人はちょっと多いのかもしれない。お手本とした凌辱作品があるように感じたが、あちこちに趣向を凝らしたが故に統一性の無さも窺えた。得意とする心理描写を生かすのならば、鏡花と詩織は纏めても良かったように感じた。


続きを読む

tag : 高校生主人公 姉妹丼 母娘丼 凌辱作品

音梨はるか「全員“彼女”【クラスメイトの母娘と義母】」

音梨はるか「全員“彼女”【クラスメイトの母娘と義母】」
(フランス書院文庫、2018年4月、表紙イラスト:川島健太郎)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)





【あらすじ】

クラスメイトの沙耶の自転車が壊れているのを助けた修也は部屋に招かれると、朝起きる前に見た淫夢に現れた女性が彼女の母親の円香と瓜二つであるのを知って驚く。更に娘のためにと手解きまでしてくれたのだが、彼女は同級生の母親めぐみまで巻き込み淫らな関係を繰り広げていく。


【登場人物】

修也
高校3年生。幼いときに産みの母親が亡くなり、公務員の父親と二人で暮らしている優しい性格の少年。クラスメイトの沙耶のことが前から好きだったが、帰り道で彼女と一緒になり部屋を訪ねた日に母親の円香と親しい関係に陥ってしまい…。

稲垣円香
42歳。沙耶の母親で夫と別れ娘と二人で安いアパートで暮らしていて、決して生活環境は豊かとは言えず、昼間のパートに夜は友人のスナックでのホステスと掛け持ちをしている。修也が沙耶を好きなのを見抜きつつも欲情を覚え、更に同い年の娘がいて店の常連でもあるめぐみを修也に紹介し、性的な関係に引きずり込むのだが…。

浜崎めぐみ
42歳。大学教授の夫とは再婚だが独占欲が強いようで、秘毛をパイパンにすることを強要させるなど、夫婦仲はそれほど良いとは言えない。また義理の娘である佐保里とも折り合いが悪いようで、それでも夫の収入でリッチな生活ができるからとかりそめの生活を送っている。後に離婚を決意し修也の父と再婚の意思を固めるが、その理由は…。

稲垣沙耶
修也のクラスメイトで学校一とも称される高校3年生の美少女。母娘二人の生活で家賃の安いアパートに引っ越して来たばかり。あけすけな言動の多い円香とは何だかんだ言いながらも仲は良く、自分のために忙しく働いているのを申し訳なく感じてはいる。修也のことが好きで抱かれても良いとは思っているが、両親のSMチックなセックスを見て以来性行為には恐れを抱いたまま。処女。

浜崎佐保里
修也や沙耶と同じクラスの高校3年生で、クラス委員を務めていて普段は生真面目でぶ厚いメガネを掛けた読書好きな目立たない少女。しかし家庭では父と再婚しためぐみに馴染めずに、夜毎金髪のウィッグに派手なメイクをして男遊びに励んでいるようだが、学校では常に優秀な成績を収めているので誰もその二面性には気付いていない。


【展開】

三学期が終わり下校する際に沙耶が乗っていた自転車が壊れたらしく、修也は家まで送っていくとアパートの前にやって来たが、お茶でもと誘われ彼女の部屋に入る。すると出迎えてくれた沙耶の母親の顔を見たなり、今朝見た淫夢に出て来た女性と瓜二つで、会ったことも無いのにと驚きを禁じ得ない。円香と名乗るその女性は沙耶にビールを勧めるほど仲が良いようで、酔って沙耶が寝てしまうと修也に迫り自分の顔を見て驚いた理由をしつこく尋ねてくる。そして奥の寝室に誘うといずれ娘の処女を奪うのだからと告げ、修也の勃起を晒すと口唇奉仕し、口に溜まった精液を見せ付けてから嚥下してしまう。

円香は娘の恋人の童貞を奪うことに若干の心の痛みを覚えたものの、沙耶にも自分と同じ淫らな血が流れていると言い聞かせ、次の日の午後に修也を部屋に呼ぶと乳房や秘所を露わにして女体レッスンを始めてしまう。秘所へのクンニが思った以上に上手いのをみて天性の才能だと感心し正常位でぺニスを受け入れると、早射ちを避けられたようで久し振りの性交に溺れてアクメを迎える。

春休みを終えて進級した修也は久し振りに会った沙耶の反応が素っ気ないことにがっかりしつつも、体育の授業を終えて机の中に「稲垣」と記された手紙を受け取り放課後の教室で待っていると、何と円香が女性を連れて現れる。見知らぬ女性が佐保里の母親のめぐみと知るが、円香がセックスの話を悪びれることなく話し始め嫌な予感を覚える。やはりめぐみも性に飢えているらしく、しかも義娘の佐保里と上手くいっていないと聞かされ、初めは渋々だった修也も立ちバックでの疑似母子プレイに溺れていく。数日後書店での買い物を終え修也は近道しようと夜の繁華街を歩いていて金髪の女性と衝突するが、実は佐保里で口止めと引き換えにラブホテルでセックスしてしまう。

目眩く体験を重ねても沙耶への想いが募るばかりで、修也は熟女二人に誘われ浜崎家へ向かうと、浴室でヌルヌルになりながら乳首と後ろの穴を弄られ射精してのぼせてしまう。そして寝室のベッドで小休止を取り体力を回復させると、円香が用意したアダルトグッズを使い未体験のめぐみにピンクローターで喘がせ、その隙にと円香に跨がられて二度目の射精を迎える。なおも熟女たちの淫欲は尽きないようでめぐみがアナル用のローションに興味を持ったのを見て、円香は修也に後ろでの性交もしたいでしょ?と唆す。アナルをローションでほぐし初めはコンドームを着けて交わったものの、修也も乗ってきたようで生での肛交に切り替えて中出しするが、二人はまだもの足りずぐったりする修也をよそに双頭バイブで交わってしまう。

そんな饗宴からひと月が過ぎたある日、修也は父親から突然再婚する予定だと聞かされ、しかも相手が浜崎との離婚を決めためぐみだと知って驚きを隠せない。実直な父親ではなく明らかに自分との性交が目的だと修也はおののくが、父親が用があって外出し二人きりになると、自室が見たいとめぐみに言われ部屋に入るなり大胆にも今日はどっちでしたい?と誘われる。めぐみの本性を知っただけに修也も拒むことは出来ず彼女をバックにして押し倒し、卑猥な言葉を次々と吐き出しながら彼女の反応を楽しみ中出しする。

めぐみの大胆さに感心しながらも円香はなかなか修也と逢うことが出来ず、夜の仕事を終えると沙耶が眠れずに横になっているのにも気付かずにオナニーを始める。数日後やっと修也と二人きりで逢える日を設定するとラブホテルへ連れていき、コートを脱ぎ捨てると娘のセーラー服を着た姿を披露する。めぐみに対抗するには沙耶をダシに使うしかないと考えたらしく、案の定修也は目を輝かせながら沙耶の体臭の染み付いた夏服姿のめぐみを抱き、馬乗りパイズリや凌辱さながらに荒々しく犯すなど都合四発も放ってしまう。

そして修也との逢瀬を何度か交わしたある日やっと少年から沙耶を抱きたいとの言葉を引き出すと、円香は自分との関係を継続させると約束させた上で再び自宅に修也を招くことにする。飲み過ぎた振りをして沙耶を挑発するような言動を繰り返した末に、円香は酒を買いにいくと告げ二人きりの状況を作ったものの、部屋に戻ると沙耶が痛がったようで失敗に終わったと知る。手の掛かる娘だとなじりつつも萎えた修也のぺニスを咥えて勃たせると、今度こそはと正常位での挿入に成功させ、安全日だから中出ししてもOKとまで告げた円香。その顔は最早母親ではなく一人の女として娘ですらライバルと見なしているようで、競い合うように口唇奉仕し騎乗位になって修也に跨がる。沙耶ももう処女ではなく果てた母親と替わりあられもない声を挙げているが、修也は今度めぐみも交えて三人でしたいと新たな欲望に目覚めるのであった。


【レビュー】

「第19回フランス書院文庫官能大賞」の最終選考に残った作品をブラッシュアップしたものが本作であり、そのタイトルの通りヒロイン全員が「淫ら」で高校に通う主人公に対してあけすけなまでに誘惑を仕掛けて来る展開がメジロ押しである。

・円香(42歳)
夫と離婚し高校に通うひとり娘がいるが、クラスメイトである主人公が自宅を訪ねて来たときに性欲を持て余しているのを見抜き、いずれは結ばれるであろう娘のために手解きをしてあげることに。とは言え別れた夫に開発された身体の疼きに堪えられず、主人公を巧みに導き淫らな展開へと持っていくのだが…。

・めぐみ(42歳)
スナックで働く円香に取っての常連客で同い年の娘がいる保護者として共感を抱く仲でもあるが、独占欲が強い夫の後妻で更に血の繋がりの無い義娘との関係に悩みを抱えている。円香の紹介もあり主人公と倒錯した義理の「母子プレイ」に興じるが、円香に取って誤算であったのは本当の「母子」になるためにめぐみが大胆とも言える行動に打って出たことである。

【クラスメイトの母娘と義母】というサブタイトルの通り二人の熟女ヒロインが主人公を巡って取り合いになるが、円香は娘(沙耶)のためという大義名分があり、表面的な家庭生活を送っているのに過ぎなかっためぐみは主人公の「義母」になるために行動に打って出てくる。いずれも欲望には忠実すぎるとも言えるくらい淫らな本音を次々と発するのだが、個人的には本作の少年主人公が見せたのと同じようにあまりにもオープン過ぎて「引く」ところも感じた次第である。(そんな熟女ヒロインたちの振る舞いを面白い!と思えた読者ならば星の数は増えると思う。)

円香には沙耶、めぐみには佐保里という娘がおり、前者は母親と仲の良いマドンナタイプ生娘で、後者は複雑な家庭環境に嫌気が差して学校での生真面目キャラとは全く別の一面を持っている。娘たちとの情交場面も勿論用意されていて、円香に付いては主人公の本命ポジションなだけに終盤で見せ場を持たせている一方で、佐保里とは一夜限りの刹那的なものとなっている(しかも唐突とも言える展開)。官能小説デビューの新人さんとして淫らな描写自体は及第点なのだが、そこを繋ぐ展開や心理描写としては結論ありきでややぎこちない部分も見られたので、この点に関してはもう少し熟考する余地があったのではなかろうか。






フランス書院文庫は新人発掘に積極的で、2018年も2月から5月まで連続して新人作家が誕生しています。

2月:霜月航
3月:日向弓弦(第19回官能大賞特別賞)
4月:音梨はるか
5月:九十九魁(第20回官能大賞新人賞)

※敬称略

マドンナメイト文庫も新人発掘に積極的な方ですが、どちらかというと既存作家の別名義の印象が強く、竹書房ラブロマン文庫は基本的に他社でも活躍されている作家の方が多いです。(5月にはフランス書院文庫で活躍されている梶怜紀さんの新刊が竹書房ラブロマン文庫で刊行されますね。)個々のレーベルの方針によるところですが、フランス書院文庫は作家さんの出入りが多いように感じます。3冊、10冊、20冊と節目に当たる数を刊行されると、次はないのではないか…、もう読めなくなるのではと危惧することが多いです。新陳代謝も良いのですが、好きな作家さんが長く活躍していただけることを望みます。

本作は第19回フランス書院文庫官能大賞の最終選考まで残った作品をブラッシュアップなさった作品のようです。

『マドンナ同級生と淫熟母』

王道の誘惑ものだが、〝王道〟とは何かをわかっていて、実際に描ける人はいそうでいない。特に少女・沙耶の母親が仕掛ける誘惑シーンはすばらしかった。キスをしながら少年に手コキをする描写は、五感をフルに使い、官能度を上げていた。少女以上に熟女描写が巧みなことは最大の武器になるだろう。
著者は凌辱と誘惑、どちらも書けるようだが、誘惑系を書くことをすすめる。ちなみに女性側の仕掛けのセリフが得意な人は誘惑小説が、ドSな男側の、女性をねちねちといやらしく責めるセリフが得意な人は凌辱小説が向いているようだ。
惜しむらくは、ほぼ少年視点だったことだ。言うまでもないが、三人称の魅力は視点を変換できることにある。女性側(特に熟女)の視点も読んでみたかった。心情(かっこを使った表現)自体も、終盤にいくに従ってどんどん減っていくのが気になった。


「第19回フランス書院文庫官能大賞、結果発表」(公式ホームページより引用)



講評で指摘された熟女の心情描写は確かに見られるのですが、ここまであけすけでなくても…というのがあり、管理人がAmazonレビューで星を減らした理由です。欲しいのは主人公のぺニスだけという違和感を抱いたのです。まぁ本音はそうだろうけど円香ならば沙耶の恋人を寝取る背徳感や、めぐみならば夫の息子と交わる倒錯性があって良かったかなとは思います。情交に至るまでを繋ぐ話もちょっとぎこちなく、そんな違和感を拭うまでには至らなかったと思います。その辺りを次の創作に繋げていただければと…。

tag : 高校生主人公 童貞 処女 母娘丼 熟女(40代)

なぎさ薫「僕の入淫生活 ママと叔母と姉ナース」

なぎさ薫「僕の入淫生活 ママと叔母と姉ナース」
(フランス書院文庫、2018年3月、表紙イラスト:二見敬之)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)


僕の入淫生活 (フランス書院文庫)
なぎさ 薫
フランス書院
2018-03-26




【あらすじ】

叔母の藤子と肉体関係を重ねていた陽一だったが、ある日サッカー部の追い出し試合で骨折してしまい、母の小百合が勤める病院へ入院することになる。しかし小百合は研修で暫く地方の病院に行かねばならず、代わりにインターンとして働き始めた姉の恵が看護してくれることになった。積極的な恵と忙しい藤子と交互に奉仕を受ける入院生活だったが、退院前夜に小百合にその関係を知られてしまい…。


【登場人物】

桜田陽一
17歳で大学受験を控えた高校3年生。父を亡くし母親の小百合と二人で暮らしており、看護師の仕事で不在がちなのもあって一人でいることが多い。サッカー部に所属し引き締まった身体に反し、年上女性の庇護欲をそそる性格のようである。小百合とは友だち感覚で話し相手になっているが、実は小百合と藤子の二人に女性としての魅力を感じている。20cm超えの巨根だが堪え性がなく、早漏気味なのが悩みの童貞少年。

八雲藤子
34歳。陽一の母親の小百合の妹で、朝の人気番組のニュースキャスターである。仕事上のトラブルもあり泥酔していた時に桜井家を訪ね、陽一と近親相姦の関係へ陥ってしまう。うぶな割に巨大な持ち物の陽一に夢中になり、彼が怪我をして入院したと聞くや特別病室に移させるなどかなりの溺愛ぶりを見せる。

桜田恵
21歳。陽一の姉で小百合のひとり娘。母親に憧れ看護学校に入り、インターンとして小百合と同じ病院で働き始めた。高校時代はソフトボール部に所属し日焼けした肌にショートヘアだったが、看護学校に入ってからは髪を伸ばし色白となり、女としての魅力が見られるようになった。奔放な性格もあり実家には一度も戻っておらず、陽一が入院した時が3年ぶりの再会である。

桜田小百合
42歳。陽一の母親で夫を亡くしてから看護師として働き一家の生活を支えると共に、両親も亡くなってからは留学中だった藤子の学費も負担していた。しかし藤子の男性遍歴が災いし、小百合の方から避けている節が伺える。陽一が入院した直後研修で二週間不在となっている間に予期せぬ事態となり…。


【展開】

藤子と肉体関係にある陽一はある日の朝彼女が出演するニュース番組のエンディングで右の耳たぶを触るのを見て、「今夜(部屋に)行くから」というサインを送られ今夜はエッチできると喜びを隠せない。振り返れば藤子が番組プロデューサーと身体の関係まで結んだのに、キャスターの若返りと称して降板予定だと聞かされ、騙されたと憤り酔って陽一の家まで来たことがあった。抱いてと求められ童貞だった陽一は、早射ちを繰り返しながらも無事に筆下ろしをしてもらい、また藤子も少年らしからぬ巨根と優れた回復力に感嘆しすぐに溺れていってしまった。

そして今夜も藤子と情事を済ませて見送ったものの、翌朝帰宅した小百合が妹の香水の残り香に気付いたようで、もう二人きりで逢うなと激しい口調で叱られる。困った陽一は藤子に連絡すると、これからは自分の部屋で逢おうと提案され、藤子の部屋にやって来ると書棚にあった春画集を見付け興味を抱く。春画に描かれていた四十八手も半分ほど制覇したある晩、陽一は自分の奪い合いで喧嘩する母と叔母の夢を見て、母の胎内へ白濁を注ぎ込んだところでハッとして目覚めると、大量に夢精していたことに気付き自己嫌悪に陥ってしまう。

そんなある日サッカー部の追い出し試合に参加した陽一は淫夢のせいで集中力を欠き、後輩のタックルを受けて転倒し左足と支え手の右手の両方を骨折し、痛みに悶えながらも母の働く病院へ運んでと告げる。案の定小百合は心配そうな顔を見せるが、あいにく二週間ほど研修で地方に行かねばならず、インターンとしてやって来た恵に看護を依頼する。入院した翌朝三年ぶりに姉と再会した陽一だったが、蠱惑的な仕草を繰り返す姉が暫く見ない間に女らしくなったと感心しながらも欲情を抑えられずにいた。恵は身体の清拭の際に弟の勃起に気付いており、触っただけで呆気なく果てたことにがっかりしながらも、すぐに回復したのを見るや今度は口唇奉仕で精を受け止める。
次の日藤子は陽一が入院したと知り特別個室に移させると、陽一に小百合が何故自分を遠ざけようとしているかを話し、派手な男性遍歴の果てに子どもを死産してしまったこと、両親や姉に散々迷惑を掛けて来たことを打ち明ける。藤子の悲しみを抱いてあげることで癒すことが今は出来ない陽一はもどかしく感じたが、翌朝早く今度は恵が訪ねて来てお目覚めフェラで抜いてくれる。更に夜勤明けの帰りには昼食を食べさせてもらうが、口移しはまだしも何故目隠しをと問うと恵の不倫相手だった男の趣味らしく、バター犬のようにシックスナインで秘蜜の味まで楽しませてもらう。

陽一の怪我の回復は順調で朝は恵の口唇奉仕、夜は藤子が訪ねて来てのセックスと入院生活を満喫していたが、退院まであと三日となったある晩藤子は来られないらしく暇を持て余していた。そこへ恵がやって来てエコー検査に使うジェルを使いヌルヌルを楽しみながらの手扱きを受け、更には騎乗位で跨がられて遂に姉とも近親相姦を冒してしまうが、どうやら恵は陽一が退院したら元の姉と弟の関係に戻りたいようである。その二日後やっと藤子が見舞いに来てくれたがどうやら多忙なようで、慌ただしく性交を済ませると暫く逢えそうにないと聞いて陽一はパンティが欲しいとねだるのであった。
しかし藤子と入れ替わりで小百合が訪ねて来るとパンティの存在を隠し切れず、陽一は叔母との肉体関係を告白するが、小百合から頬を張られた上にもっと早く真実を告げていればと言い慟哭し始める。小百合から秘密を聞いた陽一は愛していると告白し、関係性が変わっても今度は恋人として付き合って欲しいと性交を求める。抱かれた相手は夫だけという小百合の反応を楽しみ何度もアクメに導くと、陽一は仰向けになった彼女の身体を屈曲させ正常位で交わり中出ししてしまう。

医師のアドバイスもあり小百合は退院した陽一のリハビリと称して一週間休暇を取り伊豆の温泉ホテルの予約を取ると、一晩でただの母と子という関係から支配者と被支配者へ変化したことに満足し、初めてのアナルセックスやバイブでの玩具責めなど濃厚な日々はあっという間に過ぎていく。そして自宅に戻ってから数日が経ち、陽一は朝のニュース番組で藤子から右の耳たぶを触るサインを目にし、今こそ真実を打ち明ける時だと小百合を説得し藤子のマンションの部屋に向かう。藤子の帰宅を待つ間に陽一は小百合の着ている服を見て小学校の卒業式に着ていたものだと懐かしさを感じ、叔母の寝室で行為を始めると暫くして帰って来た藤子と目が合い逃げようとするのを何とか引き留める。真実を聞かされてショックを隠せない藤子は、陽一に招かれて三人でしようと求められその場の雰囲気に流され受け入れるのだが…。

陽一との関係性の変化もあって藤子はその後の誘いを無視し続けたが、当の本人が部屋を訪ねたとなれば断ることなど出来ず、藤子と呼び捨てにされると何故かぞくぞくするような快感に浸りながら抱かれる。こうして藤子とも関係を復活させたものの、今度は恵から話があるとメールが届き喫茶店に向かうと、衝撃の告白を聞かされて隠していた秘密を打ち明ける。恵も陽一が藤子だけでなく小百合ともセックスしていると薄々勘づいていたようで、自分を一番に考えてくれるのなら構わないと返事をする。こうして陽一は恵までも交歓の輪に招き入れるのであった。


【レビュー】

第18回フランス書院文庫官能大賞特別賞を受賞した『したがり先生』の刊行より、早くも5ヵ月のスパンで第2作目を出すことになったなぎさ薫氏の新刊である。デビュー作品同様に誘惑系の官能小説ではあるが劇的な展開が好みのようで、単に甘いだけでないメリハリの付いた作風となっている。要するに主人公ラヴで甘く優しい展開を期待すると意外なしっぺ返しに遭うもので、大学受験を控えた年齢の主人公に対し母親と叔母と姉という典型的な近親相姦作品と述べた方が良いのかもしれない。その作風から官能面では現代的な軽さと、90年代的な官能作品の重さを感じさせる尖った設定はややミスマッチであるものの、何とも癖になる不思議な感覚を与えている。

看護師の母親【小百合】(42歳)と二人で暮らす主人公は、ある晩泥酔していた叔母の【藤子】(34歳)の来訪を受けて彼女の魅力に欲情し、抱いてと迫られては断れずに相姦の関係に陥る。春画を見て四十八手のレクチャーを受けるなど藤子との爛れた関係は最初の3章で綴られるが、題名にあるように「入院(淫)生活」は主人公の怪我により次の3章で描かれていく。ナースの卵である姉【恵】(21歳)との思わぬ再会に驚き、母小百合が研修で不在となる状況にて、藤子が度々見舞いと称しては情交を重ねる。恵にも訳ありな理由があり禁忌などほぼ無いままにイヤらしいことを繰り返し、二人と代わりばんこに精を搾り取られる日々は、まさに淫らな入院生活そのものである。

話が思わぬ方向に向かうのは小百合が戻ってからの3章で、性格の違いもありしっくりいっていなかった藤子との逢瀬を見抜かれると共に、尖った設定を生かした複雑な流れへと導かれる。母親とも深い仲に陥った主人公は小百合を恋人同然にし、「叔母さま」と呼んで慕っていた藤子に対しても新たな関係を構築した上で、最後には恵をも巻き込む締め方である。章を細かく切っていて短編集を思わせる作りだが、一つ一つの章には濃厚なまでの情交描写が組み込まれている。欲を言えば後日談としてのエピローグはやや蛇足な印象を受けるが、ミスマッチなのに癖になる作風には次回も期待したいと思う。


DSKさんのブログにて本作を紹介されています。

2018/3/26 発売ママと叔母と姉ナース-僕の入淫生活著:なぎさ薫、フランス書院文庫→ Amazonはコチラから。→ Kindle版はコチラから。→ ハイブリッド書店【honto】はコチラ。→ 【honto】の電子書籍はコチラ。→ 電子書籍の【ひかりTVブック】はコチラ。→ 総合電子書籍ストア【BookLive!】はコチラ。→ eBookJapanはコチラ。「特別な治療をしてあげる。他の患者さんには内緒よ」カーテンを閉めきった病室に響く舌を這わせる水音。手...
僕の入淫生活-ママと叔母と姉ナース(著:なぎさ薫、フランス書院文庫)








デビュー作品では家庭教師の人妻ヒロインが夫の浮気に耐えかねて主人公の父親と刹那的な情交に至り、しかもそれを主人公に見られてしまうというドラマチックな展開が盛り込まれています。作者のなぎさ薫さんはトー・クン作品時代からの官能作品の愛読者のようで、確かにこうした一竿とは言えない作りはその時代からの影響なのかなと思います。Amazonレビューに投稿した内容はそう捉えていただけると幸いです。

本作はやや込み入った流れで、拙レビューでの【展開】ではかなり省略した部分もあります。(完全ネタバレをするつもりはありませんので、気になった方はお買い求めください。)先に述べた一竿とは言えない部分として、本作では叔母の藤子がテレビプロデューサーに抱かれる描写も数ページありますし、姉の恵も妻子ある医師との不倫関係が発覚し弟で慰めを得ようとしているところも伺えます。でも主人公は高校に通う少年で、大人のヒロインの過去すべてを自分だけのものにすることは出来ませんよね。官能作品における一竿とはいわばファンタジーでしかなく、全員が主人公との初めての人になる展開の方が不自然でしょう。

本作を読んで個人的に感じたのはシチュエーションがあちこちに移る点では本藤悠さんの作品のようでもあり、ちょっと文学的な匂いを感じさせる点では鮫島次郎さんの作品のようにも思えます。背徳と倒錯をない交ぜにした混沌さとでも言いましょうか。フランス書院文庫の誘惑作品の王道的展開とはと問われると答えるのが難しいのですが、神瀬知巳さんなどの路線とはまた違った尖った味わいを感じます。恐らく読み手によっては好き嫌いがはっきり分かれるのかなと思いますが、売れ線に寄せていく傾向は何処にでもある話で、もしかするとなぎさ薫さんが今後作品を重ねていく内にそうなる可能性はあるのかもしれません。ならばデビューして間もないこの時期だからこそ、書きたいものを書いてみたいという気持ちは分かるような気がします。次の作品がいつ刊行されるのかは分かりませんが、期待したい作家さんのお一人です。

tag : 高校生主人公 童貞 母子相姦(実) 近親相姦(義) 姉弟相姦

日向弓弦「シングル母娘と僕ーふたりであいしてー」

日向弓弦「シングル母娘と僕ーふたりであいしてー」
(フランス書院文庫、2018年3月、表紙イラスト:川島健太郎)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)





【あらすじ】

虫歯の治療をきっかけに歯科衛生士の奈摘と親しい仲となった真佐人だったが、一目惚れ同然で告白しようとすると、それを遮るかのように娘の映里香に会って欲しいと求められる。母を想う映里香も好きになった人なんだからと納得し純潔を捧げるが、真佐人は映里香のことも好きになり始めてしまう。しかし奈摘が娘のために身を退こうとしているのを知り…。


【登場人物】

三滝真佐人
20歳の浪人生で両親と一緒に暮らしている。地元のネット掲示板で映里香に勧められ、満仲家が経営するクリニックを訪ね奈摘と親しくなった。後に映里香を紹介され英語の家庭教師になり、彼女とも親しくなっていく。奈摘と会った時にはまだ女性経験はなかった。

満仲奈摘
36歳。歯科衛生士で実家が経営するデンタルクリニックで働いている。かつて付き合った男性との間に映里香をもうけたが、結婚には至らずにシングルマザーを選ぶことに。ブラウンにカラーリングされ肩まで伸ばした髪型と、親しみのある話し方が年齢よりも若く見せている。巨乳。

満仲映里香
10代後半?奈摘のひとり娘で母親と二人で暮らしているが、進路のことで口喧嘩になりそれ以来あまり外には出ずに、半引きこもりの状況にある。家庭教師として紹介された真佐人に対しても当初はつれない態度を見せていたが、母が愛した人と承知の上で抱かれることを求める。母親に似ず慎ましやかなバストにコンプレックスを抱く処女。


【展開】

ネット掲示板を見て満仲クリニックを訪ね虫歯の治療を始めた真佐人は、担当になった奈摘と親しくなり豊満な乳房に見とれていてうっかり口ゆすぎの水をズボンにこぼしてしまう。真佐人のうぶな反応に好感を抱いていた奈摘はすっきりさせてあげると手で射精に導いてあげるが、あまりの早さに可愛いと思う気持ちが止められずにデートに誘うと、食事を済ませてからデートスポットの公園の駐車場に車を走らせる。暗がりの中で真佐人に身体を求められすっかりその気の奈摘は助手席で対面座位で交わるが、不馴れな童貞だけに立て続けに射精してしまい、三度目はダッシュボードに手を付いて背面座位となり真佐人の射精に合わせて絶頂を迎える。

行為を終えて告白しようとする真佐人を遮るかのように、奈摘は映里香のひきこもりの話を切り出し、まずは話し相手で構わないからと会って欲しいと依頼する。一応は了承を取っているとは言え真佐人が合鍵を使って満仲家に入ると、映里香はヘッドホンを着けていて真佐人に気付いても邪魔者扱いを受けるだけである。仕方ないとリビングのソファーで居眠りを始めた頃に漸く映里香が部屋から出て来るが、真佐人の股間が大きく膨らんでいるのを見て興味を抱くと、ちょうど真佐人が目覚めたようで母が愛した人だからと納得し抱いて欲しいと求める。母が筆下ろしをした男に処女を捧げるという倒錯した想いに駆られたのもあり、映里香は初めての性交で真佐人と同時絶頂を迎えるのであった。

その後帰宅した奈摘は二人が上手くいったことに安堵し真佐人の部屋まで車で送っていくが、元は自分が仕組んだとはいえ嫉妬に駆られ思わず「(映里香と)寝た?」と問い質してしまう。真佐人も映里香を押し付けて自分は身を退くのではと恐れ公園の駐車場に向かってと口にするが、週末のデートスポットなだけに駐車場は人目に付きやすい場所しか空いていない。奈摘の男性遍歴の妄想に駆られ強気に出た真佐人は奈摘に立ちバックでの交わりを求め、周囲から見られそうだという倒錯に浸り激しく腰を遣い愛の告白を果たす。

映里香のことも好きになりつつあった真佐人は数日後両親が不在の日に家に呼び寄せようと連絡し、娘からそれを聞いた奈摘は外出するだけでも前進だと喜びを隠せずにいた。準備万端で真佐人の家を訪ねたものの、映里香はせっかちなことにエッチを求められ、真佐人のねちっこい愛撫に感じて潮を吹くほどに感じてしまう。そして真佐人から「三人で」愛し合うと聞かされ、母娘で真佐人を愛することとどう違うの?と疑問を抱きつつもそれを受け入れる。更に裸エプロンが決め手となり真佐人に素股されたり、ガンガン突き上げられりしてヘトヘトになるまでセックスに溺れ一泊することを約束するのであった。

翌夕映里香がまだ帰宅していないことに奈摘は若い二人が上手く行っていると安堵の表情を浮かべるが、二人が帰宅し物分かりの良い母親を演じようとすると、真佐人から「三人で」と聞かされ建前を押し通すことが出来ずに受け入れてしまう。奈摘は寝室で映里香の見守る前で情交に及び、映里香もまた真佐人に貫かれて絶頂を迎えるが、流石に青年も疲労したようで今度は母娘で奉仕して復活させる。これだけしてもまだどっちを選ぶの?と迫られて真佐人は降参するが、奈摘が映里香と重ね餅状態で誘うと二人の秘穴に交互に出し入れし、フィニッシュは貝合わせとなった隙間にぺニスを挿入し長い夜のピークを迎えていく。

数ヵ月後奈摘に呼び出され真佐人がクリニックに向かうと、歯科衛生士の母の服を着た映里香と母娘揃って待っていた。今日は満仲家に挨拶に伺う日で、二人は真佐人の緊張を解そうとしてくれるようである。進路を決めた真佐人と新たな夢を見付けた娘を見て、奈摘も嬉しそうにコスプレ奉仕に参加するのであった。


【レビュー】

2018年で二人目のデビューとなるフランス書院文庫の新人さんで、第19回フランス書院文庫官能大賞の特別賞を受賞した作品をブラッシュアップさせたものが本作である。20歳の浪人生の主人公がクリニックで歯科衛生士の【奈摘】(36歳)の治療を受けたのをきっかけに親しい仲となり、筆下ろしをしてもらうのだが恋心を伝えようとするといつも巧みにかわされてしまう。彼女にはひとり娘の【映里香】(10代後半?)がおり、進路を巡って起こったすれ違いが高じてひきこもり状態となっている。自分より歳の近い娘こそ主人公に相応しいと考える奈摘はシングルマザーで、自らも青年に溺れていきたいという気持ちと娘を想う愛情との狭間で悩むことになる。

一方の映里香も母を想う気持ちがこじれてのひきこもりで、主人公に触れて母が好きになった人と承知の上で抱かれることを求めるのだが、同じ男を好きになってしまった者同士のドロドロ感を敢えて出さないのがこの作家の持ち味と言えるのかもしれない。フランス書院文庫らしい熟女像からはやや外れた口語調主体の奈摘と、割切感の強い映里香という母娘ヒロインの組み合わせは重すぎずに軽妙とも言えるものであり、スッキリとした読後感を抱いたのはちょっと意外であった。

官能面としては序盤の奈摘から映里香を経て、比較的早めに母娘丼という流れで一つ一つが濃厚であり申し分ない出来だと言える。また一人楽しみな誘惑系作家さんの誕生で、非常に喜ばしいことである。

tag : デビュー作品 大学生主人公 母娘丼 処女

神室磐司「武家妻くずし 仇討ち秘話」

神室磐司「武家妻くずし 仇討ち秘話」
(時代艶文庫、2012年2月、表紙イラスト:加藤美紀)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)






【あらすじ】

私は一人でも笠間の家を守って参ります……辻斬りに斬られて落命した夫。後家として生きる咲江は、武家女の誇りと、持てあます肉欲の狭間で葛藤する。亡夫の背後にちらつく他の女の影、密通の噂、謎の浪人集団……咲江は事件の真相を知り、夫の仇を討つため、義弟の千三郎に助けを求める。困難と情念の果てに、二人がたどりついた衝撃の真実とは? 

(公式ホームページより引用)


【登場人物】

笠間千三郎
二十一歳。江戸の神田にある旗本五百石の笠間家の三男坊だが、今のところ婿養子先が決まらず冷飯ぐらいの厄介叔父と自称している。小遣いも少ないことから悪所通いはせずに、道場に通い詰めて剣術に打ち込んではいるものの、剣術より算術という時代に取り残されている感が否めない。性格は三兄弟の中では一番穏やかで優しく里美を好いているが、身分違いの恋であると承知している。女通いの経験はある様子。

笠間咲江
三十一歳。笠間家長男で御納戸役の恭一郎の妻として嫁ぎ、長男の達義をもうけている。跡継ぎができた為なのか夫に構ってもらえず、義弟に当たる榊原勇次郎の荒々しさに惹かれ密通に及ぶが、それがきっかけで夫を殺されてしまうことに。後に達義の後見人となった千三郎と再婚。

榊原奈津
二十三歳。旗本三百石の榊原家の長女で、笠間家より次男の勇次郎を婿に迎えている。勇次郎の粗暴な振る舞いが原因で無役に置かれており、それが苛立ちに拍車を掛け悪所通いだけでなく義姉の咲江との密通にまで及んでいる。夫の自堕落振りに心を痛めつつも何もできずに悩んでいた時に、千三郎に抱いて欲しいと求めてしまう。

角野里美
十八歳。神田松永町にある剣術道場「剣泉館」を営む甚右衛門の娘で、黒目がちの美貌に気立てが良く剣術の腕も立つ。千三郎とほぼ相思相愛の仲だが旗本と牢人(主を持たぬ侍)の娘という身分の差もあり、到底叶わぬものとなっている。後に御家人の次男坊を婿に迎えるがその前に純潔だけはと彼に抱かれることを求める。

常磐木元九郎
常磐の国出身の浪人で諸国を巡り銭稼ぎをしながら武者修行に励んでいた。見た目はむさ苦しく粗野に見えるが、千三郎とまみえて心を入れ替え剣術の修行に励む。我流の剣術は奇策を伴い腕っぷしには確かなものがある。しかし土蜘蛛一味の道場破りに来た際に打ちのめしたことで恨みを買い、その晩に待ち伏せされ滅多斬りにされて命を失う。


【展開】

剣泉館より屋敷に戻った千三郎は中間の権六より主の恭一郎から咲江の監視を依頼され、不忍池のほとりにある出会い茶屋で彼女の義弟に当たる勇次郎と密通しているらしいと報告を受け胸騒ぎを覚える。小者で短気な恭一郎は恐らく妻の密通を確信しての尾行で、報告を受けたら何かしでかすかもしれぬと危惧していたが、その晩恭一郎が一人で出掛けたと聞き急いで榊原家へ向かう。勇次郎に行方を尋ねると一杯酒を交わし話を終えてから何処へ出ていったとのことで、見送りに出た奈津の表情が強張っているのを気にしつつも笠間家へと戻る。そして翌日神田和泉橋の袂で侍の遺骸が見付かったと聞いて向かうとやはり恭一郎で、腹を刺され首を斬られて堀に投げ込まれたらしく、財布が無いことから物盗りの仕業と思われた。恭一郎の亡骸を前に勇次郎と奈津、そして咲江も集まったが千三郎は密通の話がどうしても真実とは思えずにいた。

数日が経ち達義の後見人となった千三郎は咲江が実家に戻るのではと恐れていたが、息子を見守りたいから後家を貫く所存だと聞いて安堵したものの、街の噂では跡目狙いで千三郎が殺したのではと根も葉もないことになっていては無実を証明する他に無さそうである。恭一郎が亡くなっても咲江は勇次郎との密通を止めようとはせず、その晩寝室であろうことか勇次郎の名を呼んで手慰みをしているのを耳にした千三郎は劣情を覚えながらも密通が発覚すれば死罪となるだけに何とかせねばと決意する。そんなある日奈津からの文をもらい榊原家を訪ねるが、奈津は勇次郎が女遊びをしているのは知っていても相手が咲江とは気付いていないようで、勇次郎をどうにかして欲しいと頼まれる。そして自分が女として魅力があるならば抱いて欲しいと求められ身体を重ねるのであった。

奈津を抱いた翌日千三郎の元に剣泉館の門弟がやって来て、道場破りが参ったので男手の助太刀を頼まれる。江戸界隈では道場破りを繰り返している者がいるらしくひょっとしたら兄を殺した下手人ではと脳裏に浮かぶが、いざ現れた相手は常磐木という浪人である。熊のような大男に正攻法で何とか勝った千三郎に常磐木は改心し剣泉館で修行させて欲しいと頼み、里美は改めて千三郎への恋心を露わにしたものの身分違いだけはどうすることも出来ず切ない表情を浮かべるしかない。その一方で千三郎は咲江に密通を止めるように進言するが取り合ってもらえず、ならば勇次郎と逢った時に言うしかないと後を追うが、尾行に気付き殺気だった兄に恐れを抱き逃げ出してしまう。屋敷に戻り改めて咲江に諫言するとならば千三郎が慰めてくれるのかと問われ、二度も身体を重ね遂に一線を越えてしまう。

恭一郎殺しの下手人の手掛かりは一向に掴めず焦る町方は巷で噂になっている土蜘蛛一味の三人の話を聞き後を追うが、火盗改め方に捜査権が移ることになり町方衆は跡目狙いで千三郎が疑わしいと周囲を嗅ぎ付け始める。その頃千三郎は父から咲江を娶ることを提案され、兄嫁が何を考えているのか真意を図りかねつつも受け入れるが、その晩夫婦になるのだからと咲江に迫られその淫らさに溺れ二度も放精してしまう。ある日剣泉館で里美が常磐木と稽古に励んでいると、かの土蜘蛛一味が里美を賞金代わりに道場破りへとやって来るが、邪法には奇策とばかりに常磐木が返り討ちにして追い出す。その晩祝杯とばかりに千三郎は常磐木と飲んだ後に別れるが、翌朝一味の闇討ちに遭い滅多斬りにされた常磐木の遺骸が発見される。
兄が殺されてはや五ヵ月、常磐木も殺され土蜘蛛一味への仇討ちを果たさねばと千三郎は決意するが、一味の顔を見ていないだけに会ったところで判別のしようがない。そんななか常磐木の初七日法要の為寺に参った千三郎は勇次郎と話をしていると、待っていましたとばかりに町方の同心に声を掛けられるが、自分を疑っているのかと勇次郎が激昂し斬り捨てようとする。千三郎が何とかその場を収め同心が去ると勇次郎に対し密通を止めて欲しいと頼むが、勇次郎は求めてくるものは仕方ないし、お前も奈津を抱いたであろうと斬りかねない勢いである。真剣勝負では勇次郎には敵わないと分かっているだけに、千三郎は引き下がるしかなかった。

その頃町方衆は土蜘蛛の潜伏先を突き止め功を焦るばかりに即席で人を集めて捕らえようと試みるが、手負いに遭った上に取り逃がしてしまい、土蜘蛛の一件も火盗改め方に捜査権を奪われてしまう。一方千三郎は父より自分が疑われているから行動を慎むように告げられ、それでも探りを入れようと小料理屋で同心と話をした後で、店の女将から恭一郎が殺された晩に怪しい二人組の侍と侍の妻らしき女性を見たと話を聞く。
捜査権を奪われたとは言え機会を伺っていた同心一味は独自の捜査網を駆使し、土蜘蛛一味が盗人に雇われていることを掴み、千三郎に助太刀を依頼して潜伏先にいた一味の内の一人を捕獲する。供述によれば常磐木殺しは認めているものの、拷問に掛けても頑として恭一郎の件は認めていない様子。それでも残る二人との待ち合わせの寺の場所を聞き出すと、大立ち回りの末に千三郎は二人を斬り身柄を確保することに成功する。やはり恭一郎殺しの件はと千三郎は決意を固め咲江を抱くと、次の日勇次郎の屋敷を訪ね単刀直入に兄者が殺したのではないかと問う…。

勇次郎が自害し罪を認めたことで榊原家は取り潰しとなったが、奈津は嫁ぎ先が見付かり咲江との密通も表沙汰にはならず収まったある日、剣泉館での稽古を終えた千三郎は里美から文をもらい不忍池のほとりにある出会い茶屋にやって来る。里美の気持ちを痛いほど分かっていた千三郎は、他の男のものになる前に抱いて欲しいという彼女の願いを受け入れ、初めての男になるのであった。


【レビュー】

2010年12月から隔月で2~3冊ペースで刊行されたフランス書院の官能時代小説レーベル、「時代艶文庫」の第9弾ラインナップとして本作が刊行されている。神室磐司名義での刊行は小説賞を受賞された『斬恨の剣 仇討ち異聞』と本作のみである。

斬恨の剣―仇討ち異聞
神室 磐司
学研パブリッシング
2010-02



時代小説に官能的な要素を加えた「官能時代小説」はちょうどこの頃がブームであり、フランス書院としてもブームが定着化に至るのかどうかを見極める意図もあってのレーベル設立だったのではないかと思われる。そのモニタリングの結果として定着化には至らないとの判断に至ったとみられ、第9弾での休眠(実質的な終了)に繋がったようである。

官能時代小説としてのジャンルを定着させるには、歴史的考証もある程度必要でかつ官能的要素もこなせる書き手が必要だと考えるのだが、多少の知見を持つ方ならばあれこれと口を出してみたいものであろうか。ざっくりと江戸時代だとしてそれを背景とした官能的な娯楽ものとして楽しむのには、あれこれと歴史的な情報を手に入れやすい時代になり、純粋にフィクションとして受け入れてもらうのは難しいのかもと思う次第である。

本作は旗本の三男坊が兄嫁の密通を知り、それが長兄の耳に入り密通相手に直談判しに行って非業の死を遂げてしまい、その真相を探る話が主軸である。時代小説ならばその兄嫁が仇討ちを…となるところだが、当の兄嫁が密通している当事者で、手を下したのはその相手である。後家となった兄嫁が仇討ちをする必然性もなくそこに纏わる凌辱的な展開もないと考えれば、江戸界隈を騒がせている剣術一味と斬られ役の浪人の話を絡ませたのは目新しく読み物として純粋に楽しめた作品だったと思う。兄嫁・咲江が男なしではいられぬその淫らさに、三兄弟がそれぞれに溺れていくだけに官能的な要素としては、千三郎視点ではなく咲江視点での展開であればまた違った味わいになったのかもしれない。






時代艶文庫は18冊刊行されましたが、御堂乱さんが5冊、八神淳一さんが5冊、北川右京さんが3冊と実質的にはこのお三方頼みの印象が強く、残り5冊は神室さんを除いて社内の書き手を何とか総動員したように思います。若月凜さんはわかつきひかるさん、星野蜂雀さんは星野ぴあすさん、神楽稜さんは(恐らく)巽飛呂彦さんの別名義で、あとは当時リアルドリーム文庫でもご活躍されていた芳川葵さんです。
隔月の刊行ペースでしかも2~3冊ずつの上に、他にも並行して書かれている作家さんばかりですからいずれ書き手不足にも陥るであろうし、少々結果を出すことを急ぎ過ぎたのかなと思います。これが月1冊ペースで2~3年辛抱強く出し続けていたらまた違った状況だったかもしれませんね。
余談ですが翌2012年にはフランス書院文庫Grandeが創刊(現在は休眠)され、夢野乱月さんのハードXノベルズ作品の加筆修正作品と、北川さんの官能時代小説が1冊ずつ刊行されています。前者は後のフランス書院文庫Xに繋がる流れですが、残念ながら時代小説の方はこれで撤退のようです。


【参考作品】

芳川葵「【お伊勢参り】ごくらく道中」




こちらの作品は純粋に誘惑的展開で剣術や仇討ち要素もありますが、ヒロインが暴虐に遭うという要素は全くありませんので、誘惑官能小説好きな方にお勧めします。

tag : デビュー作品 官能時代小説

霜月航「奥さまはS級捜査官」

霜月航「奥さまはS級捜査官」
(フランス書院文庫、2018年2月、表紙イラスト:赤尾真代)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)





【あらすじ】

セレブや有名人を誘拐し売春行為をさせる闇の組織の存在を掴んでいた特命捜査官の真紀だったが、直情的な性格の相棒の遥が組織のアジトへ潜入し捕らわれたと知り自らも向かうことに。組織には長年の因縁のあるハッカーの丸山がおり、遥を人質に取られては抵抗などできるはずもなく次々と屈辱的な行為を強いられる。


【登場人物】

津川真紀
32歳。旅行雑誌の編集者…と夫には伝えているが、実は官邸直属の特命機関の人妻捜査官。表向きは後輩の遥とともに歌舞伎町でボンテージショップを営み、闇組織に関わる情報収集の場としている。かつては外交官で母親も同じように特命捜査官だった影響か正義感が強く、時に危険を顧みずに潜入してしまう。Dカップの豊乳にクールな美貌の持ち主。男性経験は夫のみだが、外交官時代にはレズ経験もある。

成宮遥
25歳。真紀と同様に特命捜査官の地位にあるが、かつて特命機関とは知らずにハッキングして捕まった経緯があり、その知見を真紀に買われて現在に至る。いわゆる天才型でしかも直情的な性格の為に破天荒な行動を取ることも。170㎝近い長身にメリハリの付いたアスリートボディでかつては水泳選手だったが、Fカップまで成長した巨乳が原因らしく成績が伸び悩み引退した。

丸山
闇組織の実行部隊を率いており、年齢不詳でこれと言った外観上の特徴の無い中肉中背の男。セレブや有名人の弱味を握っては脅しアジトへ連れ込むと、上流階級を相手にした売春婦にすべく監禁し調教を仕込んでいる。かつてアイドルの所属事務所へのハッキング事件を起こして真紀が担当したが、それ以来彼女に執着し自分だけのモノにしようとするものの、単純かつ独りよがりな性格が部下たちの反感を招いているとは知る由もない。


【展開】

今日から1週間出張に出た夫を見送った真紀は夜の歌舞伎町を抜けてボンテージショップに着き、遥から有名女優の行方不明事件の話をしていると、ほどなくしてその女優が首輪と貞操具を着けた姿で助けてと飛び込んで来る。彼女の話によるとどうやらこの店の場所が現在追っている闇の組織に知られているようで、真紀たちは間一髪のところで抜け出したものの店は炎上し、女優は遠隔操作でバイブを使われ街中で腰をくねらせながら叫ぶ始末で警官が駆け付けるのが見える。自らの驕りで思わぬ事態を招いたと真紀は悔やみ遥を連れアジトに逃げたものの、女性たちをこんな目に遭わせるなんて許せない、今すぐにでも闇の組織のアジトへ踏み込むべきと遥が訴えるのを叱り付け黙らせるしかなかった。

翌晩真紀の命令に背き単独でアジトに潜入した遥だったが、男たちに奮戦しつつも数で敵うはずもなく拘束されてしまう。そこへ現れた丸山は遥を拘束してラバースーツを剥がせて乳首と陰核の二点責めで絶頂へ導くと、媚薬効果のあるローションを使って更に女体をなぶり、それでも遥が一向に真紀の居所を吐かない為ペニスを挿入する。凌辱されて沸き上がる快感に戸惑うものの、遥は鍛え上げられた体幹を利用し膣をきつく締めて丸山の射精を促すと、フィニッシュを迎えた瞬間に腰を捻って外出しさせて絶対に屈しないという姿勢を見せるのであった。

翌日真紀は遥から送られた組織の機密ファイルを受信し機関に捜査を依頼したものの、一向に連絡が無いのを訝りアジトへ潜入するが、遥が人質に取られバイブで連続絶頂を強いられているのを見て抵抗などできるはずもない。丸山の言われるがままに屈辱的な謝罪をさせられ、特殊警棒を使ってオナニーショーを披露した後にX字に拘束されてしまう。挿入された特製極太バイブからは精液さながらに媚薬ローションを中出しされ、真紀はその効果に高ぶりを抑えられず丸山に対面立位で貫かれて、更に指を使って後ろの処女を奪われてしまう。それでも真紀も快感に完全に溺れぬよう意識を保ち、中出しだけは回避しようと隙を見て丸山の耳たぶへ噛み付き、その痛みで後方に尻餅を付きながらみっともなく射精するのを見届ける。

二人に無様な姿を晒した丸山は仕返しで恥辱を与えようと次の日真紀と遥に露出の多いコスチュームに着替えさせ、別棟にある建物へ連れていき組織の男たちと2vs.2のタッグマッチと称して顧客たちの前で披露させるが、卑劣な男だけにあらかじめ真紀たちに利尿剤を飲ませていた。始めにリングへ上がった遥は善戦し媚薬ローションを奪い取り対戦相手の男を強制射精させるなど調子に乗るが、端から公平など望むべくもない状況で追い込まれた二人は媚薬の効果で敗北してしまい、淫具を装着させられ公開お漏らししてしまう。遠隔バイブで連続絶頂を強いられ喘ぐ二人の捜査官を前に、すっかり興奮した観客たちも他の売春婦たちと乱れた饗宴を繰り広げるのであった。

翌日反撃の機会を伺っていた真紀は、監禁部屋のベッドに並んで寝ていた遥に脱出作戦を告げるが、監視カメラに見られまいと身体を寄せてレズプレイを装って話し合う。前日のマッチプレイで貝合わせを強制されての絶頂を思い出し、演技のつもりが真紀に乳房を揉まれると媚薬の影響か本気になり、シックスナインで激しい喘ぎをあげていく。カメラ越しに見ていて興奮したのか丸山の待つ部屋に呼び出されるが、真紀と遥は打ち合わせ通り甘い声色で迫り誘惑すると、単純なことに人払いして三人でやろうと丸山に提案される。真紀と遥は丸山の部屋の浴室でソープ嬢さながらに奉仕を始め、身体を密着させての手扱きと寸止めを繰り返した果てに丸山を射精させる。勃起薬を乱用しているだけにいつ倒れてもおかしくはないが丸山はしぶとく、二人が騎乗位で跨がっても二度目どころか先に女たちがイってしまい、それでも真紀は気を取り直し正常位で遥を犯していた丸山の尻穴に指を挿入し何度もドライオーガズムへ導く。やっと果てた丸山を休ませぬと今度は真紀が後ろの穴での交わりで誘い三度目に導くと、やっと彼が発作を起こしたかのように悶絶し倒れてしまう。

警備が手薄でアジトの地図を盗み見ていた真紀と遥は部下がやって来るとあっさりと打ちのめし、特命機関へ連絡して人質となっていた女性たちと一味の身柄の確保を要請しアジトから脱出することに成功する。しかし次の日に二人で渋谷での買い物を終えた帰りに、街頭テレビで見た某国の外相秘書の首元に丸山たちが使っていたのと同じ首輪をしているのを見付けると、彼らがこれから官邸で首相と会うのを知って胸騒ぎを覚える。そしてタクシーを拾い官邸へ急行しようとしたが、その途中で丸山の手下たちが運転するバンに追突され、衝撃で意識が朦朧とするなかで二人は別のアジトに連れ込まれる。

真紀と遥にさんざんコケにされ憤る丸山は、二人を全裸にして縄で縛ると意識を取り戻した真紀を吊し上げ、遥に真紀を救いたければとフェラチオを強制し飲精させる。今度は遥の秘所に縄が食い込むようにして吊し上げられ、真紀も同じように口唇奉仕を強いられるが、捜査官としての観察力で部下たちが丸山への不満を募らせていることに気付く。媚薬の効果が切れていないのか真紀は次第に高ぶり始め、丸山に二穴責めにされながらキスを受け入れ遂に中出しされるが、有頂天になった丸山がはしゃぐ様に部下たちが黙って見ているのも限界のようである。俺たちにもヤらせろと彼らの怒りを見た丸山が逃げようとするが、真紀はこの機を逃すまいと遥を解放すると、悪党たちを一網打尽に打ちのめすのであった。


【レビュー】

2018年のフランス書院文庫での新人作家第1号であるが、最近の傾向だと官能大賞の最終選考作品(最終に残らずとも二次までの作品)からの手直しが多いのに対し、本作においては似た作風の選考作品が見当たらない。(デビューが決まり新規に書き始めたという線もあるが)個人的な所見として他社レーベルで活躍中の官能作家の変名か、もしくはその方の作風からオマージュされたフランス書院の作家による別名義の可能性があるとだけ述べさせていただく。

本作の帯には「この奥さま、要注意!!」と書かれているのだが、その宣伝文句の通りメインヒロインは「S級」捜査官で人妻の【真紀】(32)であり、その相棒として独身の【遥】も彼女と同等かそれ以上とも言える見せ場を与えている。「S級」と言うとアダルト映像作品ではしばしば聞かれるフレーズであるが、熟女らしい丸みも備えた真紀とアスリートボディの遥はスタイルもそうだし、捜査官としてもやはりS級の設定としている。(真紀は真面目型、遥は天才型という違いはあれど男性経験は乏しいという点は共通する)作品の概要は特命捜査官である二人が闇の組織をマークしており、ある事件を契機として単身潜入を試みた遥が捕らわれ真紀も後を追うが、遥を人質に取られて真紀も屈辱的な行為を調教者から強いられ…という流れで捜査官ものの官能小説の王道パターンである。

この調教者は真紀とは因縁があり彼女を捕らえてからこれまでの偏執ぶりがあってか、イマイチ調教者らしくないキャラクター設定である。この手の作品での調教者はヒロインの心まで見透かすほど振る舞いはパーフェクト、しかも無尽蔵と言えるほどの精力に人並み外れた一物の持ち主というイメージだが、本作では単純な性格でかなりツメも甘いタイプである。だから作中では「S級」である真紀や遥に手玉に取られることが多いし、更には二人から誘惑され徹底的に搾られる「作戦」まで仕掛けられている。一応は凌辱作品なので調教者が溜飲を下げる場面もあるが、本作を捜査官凌辱ものとして期待すると思わぬ肩透かしに遭うかもしれない。

二人の捜査官を犯すのは調教者一人だけであり、一竿主義が好まれる近年の傾向に沿ったものとも言えるのだが、個人的には媚薬の「効果だけ」で調教するスタイルが単調に思えた。ヒロインたちの精神力はこの調教者よりも遥かに勝っており、凌辱されても立ち上がって斬り捨てる女剣士に置き換えれば、官能時代小説のテイストをも感じさせて興味深いのだが…。 ちょっと残念なのは先述の通り官能面での単調さと、終盤で慌ただしく話が追加された点(作中での「六日目」)、真紀が人妻という設定を活かし切れていない点を踏まえて星3つとしたい。

続きを読む

tag : デビュー作品 女性主人公 人妻 凌辱作品

桐島寿人「美熟女ざんまい 未亡人、人妻、友人の母、令夫人…」

桐島寿人「美熟女ざんまい 未亡人、人妻、友人の母、令夫人…」
(フランス書院文庫、2015年5月、表紙イラスト:松原健治)

ネタバレ有り。御注意下さい。
2018年3月6日レビュー再編集。

作品紹介(公式ホームページ)





【あらすじ】

帰郷した歩は町役場に勤める事になり掃除婦の未亡人である君枝に告白し関係を結ぶが、若い労働力として駆り出された先である農家の夫人や介護施設のヘルパー、高校のPTA会長と相次いで30過ぎの熟女たちとも交わってしまう。


【登場人物】

新那歩
21歳。IT企業を辞め郷里の町役場に勤めている。性格が優しく都会のぎすぎすした人間関係に疲れて帰郷した経緯がある。童貞。

宮川君枝
40歳。町役場の掃除婦のパートを務める未亡人。5年前に夫を亡くし、高校に通う娘と2人で暮らしている。普段は冴えない服装に化粧っ気が無く地味だが、清楚で若々しく見える。若い頃は88㎝のGカップだった。

土屋涼子
34歳。農家を営む夫に嫁いで来たが、タイミング悪く怪我で入院した為に急遽歩に収穫の手伝いをしてもらう事になる。日焼けした肌と巨乳が魅力的で快活な印象を与える黒髪のポニーテールの美女だが、夫とはセックスレスらしく歩の滾りを見て誘惑してしまう。

藤崎志乃
42歳。歩の高校時代の同級生の母親で、栗色の巻き髪でHカップと巨乳で密かに憧れを抱いていた。夫は町会議員で忙しく不在気味で、息子も独立した事から資格を取り、介護施設でヘルパーとして働いている。

松井智恵子
39歳。高校生の息子が通う学校のPTA会長で、夜間に見回る人手が無い事から志乃を通じて歩に依頼する。栗色の髪を肩辺りまで伸ばし銀縁メガネを掛けていて、気位の高さを感じさせる教育ママタイプ。

【展開】

役場で上役に言い寄られていた君枝を助けようと仲介に入った歩だが突き飛ばされ怪我をしてしまい、彼女の勧めで自宅を訪ね脱衣所で着替えようとして洗濯物の中に彼女の下着を見付け、匂いを嗅いだだけで興奮のあまり射精してしまう。取り繕うとして早々に退去しようとするも勃起に気付かれオナニーを披露する羽目になるが、秘所を見せられると君枝に抱き付いて口唇奉仕で射精に導かれる。そして翌日会議室で2人きりになるのを見計らい、本番がしたいと机に押し倒すのだった。

それ以降君枝に避けられ続けていた歩は、怪我をした夫の代わりに手伝う為涼子と2人で炎天下で畑の収穫に追われるが、木陰で彼女の巨乳に見とれて勃起しているのを知られ、積極的な涼子に主導されて口唇奉仕からシックスナインで精を放ってしまう。翌日夫の退院を控えてもう歩と逢えないと寂しい気持ちに陥った涼子はビニールハウスでナスを使って慰めていると、そこに忘れ物を取りに来た歩と遭遇し手首をベルトで拘束されながらクンニで絶頂に導かれると、自ら青年に股がり快感に浸っていく。

お盆を迎えヘルパーが帰省して人手が足りないと施設の要請を受けやって来た歩は、5年振りに志乃と再会する。翌日介護の訓練として共同浴場で水着姿の志乃と密着した事から勃起した歩は、想いを打ち明けるとキスをしながら手で射精に導かれる。数日後志乃と二人きりで休憩していた歩は給湯室でお茶の準備をする彼女に抱き付いて対面立位で交わり、更に浴場に舞台を移し浴槽の中で再び愛を交わす。

志乃と関係を続けていた歩はある日智恵子の依頼を受けたその晩に校舎を見回っていると、保健室で彼女に逆恨みする少年たちにまさに犯される寸前の所で助ける事になる。酒を飲まされて淫らになり自分が志乃や他の女たちの代わりになるという滅茶苦茶な智恵子の言動に可愛いと感じながらも、妊娠を嫌がる彼女の為にアナルで交わるが、結局2回戦は膣内にと求められ精を放ってしまう。

ある日役場の応接室で、智恵子に奉仕されているのを君枝に見られてしまった歩。自分を避ける態度からすっかり振られたものと勘違いしていたのに気付き、会議室に逃げ込んだ君枝に再び求愛し一戦交えて仲直りする。その日の仕事を終えて別々にラブホテルに向かった二人は相互愛撫で存分に愛を確かめ合い、数日後の秋祭りの晩に屋外で交わる。しかし歩に呼び出しが掛かり会場に戻ろうとすると、相次いで他の3人の熟女に見付かって囲まれ、秘密が露呈してしまう。志乃の口からアナルで交わったと聞かされた智恵子や涼子は対抗意識を燃やし、自分とも交わって欲しいと休む事なくセックスさせられ、歩は喜びを噛み締めつつも心の中で君枝に謝罪するのだった。


【レビュー】

デビュー作品『姉姦』から4年2ヵ月のインターバルをおいて2作品目の出版となったが、本業も執筆に関わる仕事をなさっているのか、これといって変な方向に捻った部分も見られず読みやすい印象を与える。物語は帰郷した青年が掃除婦、農家の夫人、ヘルパー、PTA会長と一人ずつ攻略するが、やはり未亡人という点からも本命は掃除婦であり、一旦は彼女ひとりに絞ろうとするが、他の3人の逆襲に遭い精を搾り取られる結末である。

PTA会長のみ初回で本番に至るが、先の3人は初回は主人公に手や口の奉仕に留めたり、或いはヘルパーのように2回目立て続けに交わったりと無理なく情交場面を纏めており、ヒロイン4人でも問題ない展開である。次回作は近い内に出されるのかは不明だが、ややぎこちない面もあるものの誘惑官能小説を描く機会が出来たのであれば今後の作品に期待したい。


愛好家SさんとDSKさんのブログにおいて、本作をご紹介なさっています。
4079『美熟女ざんまい 未亡人、人妻、友人の母、令夫人…』桐島寿人、フランス書院/フランス書院文庫、2015/05 発売●あらすじ都会での人間関係に疲れて田舎町に戻って再就職した青年が、しっとりした未亡人の清掃婦、健康的な農家の人妻、親友の母である介護ヘルパー、クールビューティなPTA会長と出会い、次々に関係を持っていく。●登場人物【新那歩】21歳。童貞。町役場の職員。年上好きの素直で繊細な青年。母は歩が幼い頃に...
4079『美熟女ざんまい 未亡人、人妻、友人の母、令夫人…』

2015/5/22 発売美熟女ざんまい-未亡人、人妻、友人の母、令夫人…著:桐島寿人、フランス書院文庫→ Amazonはコチラから。→ ハイブリッド書店【honto】はコチラ。エプロンでは隠しきれない悩殺女体の熟未亡人。柔らかそうな二の腕が刺激的で悩ましい農家の人妻。昔より美しく成熟し濃厚な色香を振りまく友人の美母。教育ママの仮面を脱ぎ捨て淫らな牝に変わる令夫人。青年のまわりにはなぜか素敵な美熟女たちが集合!欲望を昂ぶらせ...
美熟女ざんまい-未亡人、人妻、友人の母、令夫人…(著:桐島寿人、フランス書院文庫)

続きを読む

tag : 童貞 社会人主人公 熟女限定

プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が300冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
一部で関係者(作家さんや編集者さんなど)と思われているようですが、全くの見当違いです。
官能作品に関わる全ての方に感謝しつつ、読み続けていきたいと考えています。

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
どなたでも書き込み自由ですが、管理人が許可するまではコメント欄に反映されないので、その辺りはご理解下さい。

〈リンク・トラックバック〉
基本的にフリーですし、特にお知らせ頂かなくて構いません。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
管理人のTwitter