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美野晶「ふしだらマッサージ」

美野晶「ふしだらマッサージ」
(竹書房ラブロマン文庫、2017年5月、表紙イラスト:大柴宗平)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)





【あらすじ】

独立して整骨院を開いた裕真だったが援助をしてくれた叔母の麗香より、自分が経営するエステチェーンの女子寮の管理人もして欲しいと色仕掛けで迫られるも、シングルマザーやギャル系、理系女子といずれもワケありな住人ばかりである。元は叔母をよがらせるために覚えた性感マッサージのテクニックを生かし、次々に彼女たちに癒しを与えていくのだが…。


【登場人物】

高垣裕真
27歳。鍼灸師の資格を取って独立し、叔母の麗香が経営するエステチェーンの女子寮の一階を整骨院として格安で貸してもらっているが、その代償として寮の管理人も任されてしまう。高校を出てすぐに麗香に筆下ろしされてセックスパートナー扱いされているが、負けじと性感マッサージのテクニックを学び彼女をメロメロにさせるほど。高校時代にラグビーの経験はありガタイは良く巨根だが喧嘩は弱いらしく、優しい性格の青年。

高垣麗香
36歳。裕真の母親の義理の妹(叔母)で独身。エステサロンや美容室を経営するやり手の女社長で、裕真が独立するのに当たって資金や不動産を貸与するなど尽力している。カールさせたブラウンの髪型で華やかな雰囲気を与え、Hカップバストのグラマラスな身体付き。裕真の住む部屋の隣の202号室に仮眠するための部屋を持っている。

岬可南子
32歳。301号室の住人で麗香が経営するエステサロンの施術を担当している。結婚していたが元夫がDVを働き、親族に説得され娘を連れて姿を潜めて生活を送っている。黒髪で清楚な上に何処か幸薄い印象を与えるが、Fカップの魅力的な肢体の持ち主。

石田姫乃
21歳。302号室の住人で可南子と同じくエステティシャンに就いている。茶色めのカールの掛かった髪型にギャル系メイクを施し、見た目の可愛らしさに正比例したアニメ声が似合う女性。他人に奉仕することに喜びを見いだしデリヘルのバイトをしていたのが周囲に発覚し、寮を追い出される形となった。スレンダーな割にはFカップとスタイルが良い。

幸野真美
20代?で401号室の住人。麗香の会社の本社研究部門で美容商品の開発を担当。中学の時から膨らみ始めたIカップ目当てで男性からの好奇の目に晒されセクハラ紛いの扱いを受けたせいか、すっかり男性恐怖症に陥っている。その反面で空手の元日本チャンピオンという異色の経歴の持ち主でもある。


【展開】

裕真は自らの居城を築いたと悦に入っていたところ叔母の麗香がご祝儀を手にやって来て、患者第一号だと性感マッサージをするように求めて来る。これから本社の会議がある割には悠長で快楽に貪欲な叔母に呆れながらも、裕真は自慢の施術で四つん這いにした麗香の巨乳を刺激すると指ピストンで潮を吹くほどの快感を与える。そして正常位に組み換えると長大な逸物で奥の奥まで刺激を与えて中出しするが、情事を終えるとこのマンションは会社の女子寮で管理人をして欲しいと迫られ、格安な条件には裏があるのだと渋々応じることに。

そんなある日裕真は娘を連れた可南子と挨拶し疲れている様子が気掛かりでいたものの、夜遅く食事を終えて街を歩いていると体調を崩してうずくまっている彼女を保護し医院に連れて来る。娘は実家に預けていると聞いて安心して診察し元夫からDVに遭わされ離婚したと聞かされるが、裕真なら夫のことを忘れさせてくれるはずと麗香から聞いたとすがられ、性感マッサージを施すことになる。快楽だけを求め可南子のことを考えない元夫の稚拙さに呆れながらも、裕真が上書きするように熟れた身体に快感を刻み付け、対面座位にして交わり中出しする。

数日後302号室に姫乃が越して来て挨拶にわざわざ蕎麦を持って来たり、家庭的な一面を見せたりと見掛けとは違うと感心するが、いきなり股間に触れてきて口や胸でしてあげるのは得意だと迫られて困惑する。またも麗香に唆されたのだと裕真は思い込み、いきなり?と戸惑う姫乃の乳房をじっくりと責め立てて快感を与えると、四つん這いにして激しく腰を遣い射精する。しかし情事を終えると姫乃といまいち会話が噛み合わないことに気付いて話を聞くと、単に腰が痛いときに診て欲しいだけだったと分かり先走って関係を持ったことで余計なものを抱え込んだなと思い、顔を引きつらせて答えるしかなかった。

裕真は立て続けに二人と性交へと至ったことに麗香の意図があると見抜き、ある日自分の部屋の隣室である202号室に彼女がやって来たのを待ち伏せし部屋で話し合いを始める。裕真はきちんとした付き合いをして早く結婚したいと告げると、のらりくらりとかわしていた麗香は態度を一変させ、自分を捨てるつもりかと切り返し十代のときのように責めまくると宣言し押し倒されてしまう。アナル舐めやパイズリで快感を引き出し馬乗りでのし掛かった割には切なげな表情を浮かべる叔母を見て裕真が突き放せるはずもなく、精を搾り取られるのであった。

ある日真美が両手に荷物を持って帰宅したのを見て裕真は親切のつもりで手を貸そうとするが突き飛ばされ、細腕の割には何処にそんな力があるのだと彼女の素性に疑問を抱く。そんななか可南子から夕飯の誘いを受け娘と遊んであげた後に、元夫が娘に付きまとっていると聞かされ力になってあげたいと決意する。身体の張りを診たいと可南子に申し出て施術を行うと、うっとりとした表情で続きを求めてはダメですかと誘われて乳房や秘所を愛撫してとろけさせると、お返しとばかりに馬乗りでのし掛かられて交わるうちに愛情が沸き上がり愛の告白をしながら中出しする。

月に一度の全店休業日に裕真は住人たちと協力してマンションの清掃をしていると、そこへ可南子の夫が金属バットを持って乱入し、彼女を庇おうとした裕真の背中に向けて振り下ろされる。次は頭を狙われると覚悟した瞬間に真美が現れ、男のバットを奪うと素早く顎を蹴り上げて失神させ、ガムテープを使って手際よく拘束してしまう。連絡を受けた麗香が現れた頃に意識を取り戻した男はなおも可南子を罵倒するが、彼女はすかさず裕真と比べて男として器もナニも小さいと言い返しプライドをズタズタにする。この発言がきっかけで姫乃が裕真に抱かれたことを口にすると、可南子が態度を豹変させてしまい気まずい雰囲気になる。
その晩殴られた背中をアイシングしようと医院で四苦八苦する裕真の前に真美が現れ介抱してもらうが、爆乳が原因でこれまで周囲から手酷い扱いを受けて来たことを明かし、麗香に乳房を可愛がられる体験をしたいなら裕真を頼りなさいと勧められたからと求められる。乳房へのコンプレックスを取り除こうと温感オイルを使い、時間を掛けて小振りな乳首を中心に責めて呆気ないほどに絶頂へ導くと、抱いて欲しいと誘われ処女には巨根は辛かろうと配慮しながらも激しく腰を遣い中出しする。痛みを堪えていた真美を労おうと身体を離した際に物音がしたので医院の入り口を見ると、そこへ可南子が夕食の誘いで訪ねに来たところであった…。

可南子への言い訳も出来ず悩んでいた裕真だが、そこへ麗香から日曜に花見をするから会社に来なさいとメールを受け取り、気分転換のつもりで誘いに応じる。会社ビルの中庭で花見をするのに際どい格好をした麗香を見て単にエッチしたいだけかと思っていると、寮の三人に一日裕真を自由に出来る代わりに大胆な格好で来るようにと誘ったからと告げられる。姫乃はともかく貞淑な可南子や男性恐怖症の真美までがノーパンで来たと知って裕真は興奮するが、麗香が三人に裕真との結婚話を振ると全員その気は無い様子で、結局麗香も加わってシェアされるという現実を突き付けられ気落ちする。真美が勝者だと決まると他の女性たちが服を脱ぎ捨て真美を押さえ付けて挿入を促すと、裕真は二人に敏感なところを愛撫されてよがる彼女を激しいピストンで絶頂に導く。普段は貞淑な可南子すら場の雰囲気に飲まれたか裕真を押し倒して騎乗位で股がり、麗香と姫乃は指ピストンを求めて来たので、裕真は遮二無二腰と指を使って同時に達する。このまま全員に搾り取られるのはヤバいと逃げ出そうとするが、麗香と姫乃に捕まり二回戦を求められて嬉しい悲鳴をあげるのであった。


【レビュー】

竹書房ラブロマン文庫で活躍中の作者の既刊に『たかぶりマッサージ』や『まさぐりマッサージ』という作品があるが、本作はその続編という訳でないが青年主人公がヒロインたちに性感マッサージを施して癒しを与え、その報酬として彼女たちと深い関係に陥っていくという基本的な流れは変わらない。日替わり定食のような安定的な作りを心掛けているためか本作においても、物語的にはこれといった大きなうねりがある訳でもないし、情交描写においても愛撫から合体というごくシンプルなものである。誘惑官能作品としてはまたとないお手本的な作風で、根強い人気の理由が窺えるように思える。

本作では整骨院を構えることになったマッサージ師の青年【裕真】(27歳)だが、その独立に当たり叔母の【麗香】(36歳)の援助を受けている身であり、彼女が社員を務めるエステチェーンの女性寮の管理人も任されることになる。叔母と甥とはいえかねてより男女の仲でもあったが、どちらかと言えば従属的な立場にあった主人公だけに早く良い女性を見付けたいと考えている。(性感マッサージを覚えたのも叔母に搾り取られるだけではと進んで学んだものである。)新しくて綺麗な女子寮がもう一つあるのにやや古いこの寮にいる3人の女性従業員はワケありで、エステティシャンでDV夫と離婚したシングルマザーの【可南子】(32歳)とイマドキなギャル系の【姫乃】(21歳)、もう1人は巨乳過ぎて男嫌いになった研究開発担当の【真美】(20代?)である。

始めに別れた夫の影に怯える可南子を、次は奉仕することに喜びを見いだした余りにデリヘル嬢の副業がバレて転居を余儀なくされた姫乃を性感マッサージで骨抜きにして癒しを与えたが、元々複数の女性と関係することに抵抗があった主人公なだけに麗香が一枚噛んでいることに気付く。彼女もまた主人公と交わることで精神的な癒しとなっていたために、結婚願望の強い主人公をハーレム状態に置くことで自分もつまみ食いできる状況を望んでいる節が見られる。次第に可南子に惹かれていく主人公の元に彼女の前の夫が襲撃するものの、意外な経歴の持ち主の真美によって救われただけでなく男嫌いを治して欲しいと迫られ、更に可南子も暫くはその気は無いようで結婚とはほど遠い結末へと繋がっていく。

各章1ヒロインずつ攻略という紋切り型で情交場面もあらすじにあるほどハードな訳でもないのだが、体育会出身でも肉食系ではない主人公でヒロインたちに搾り取られることを甘受しているだけに、これはこれで及第点の仕上がりだと思われる。

tag : 社会人主人公

河里一伸「わが家はハーレム」

河里一伸「わが家はハーレム」
(竹書房ラブロマン文庫、2017年2月)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)





【あらすじ】

平凡な大学生の尚人は再婚したばかりの父の再婚により、図らずも義母と義姉妹の三人に囲まれた、女だらけの生活を始めることになってしまう。直後に父が亡くなり淫乱体質の義母・百合恵に筆下ろしされ、大学では若くして助教となった義姉の美奈子、そしてがさつで自分をからかう義妹の泉希とも相次いで関係を結んでいくが…。経験を重ねた尚人は遂に想いを寄せていた麻由へ告白し、恋人として結ばれたものの母娘たちが簡単に引き下がる訳もなく…。


【登場人物】

遠山尚人
19歳の大学2年生。通っている桜忠大学の商学部教授で経営学者として知られている父親がかつて教え子だった美奈子の母親・百合恵と再婚、しかも僅か2週間で父親が事故で急逝したため、女3人と同居する羽目に。大学に入学式で倒れた真由を介抱してあげてから片想いが続いており、同じ講義を取るが進展なし。尚人本人の実力で合格したが、縁故と言われることに些か嫌気が差している。童貞。

遠山百合恵
美奈子や泉希の母親で、ボブカットにして若作りしているためにとても四十路には見えない美熟女。二人の娘の父親である前夫は七年前に亡くなった。尚人の父親・健太郎とは美奈子を介して知り合い再婚に至ったが、急死により二度目の未亡人に。見た目の清楚さとは反し巨乳で肉付きが良く、健太郎とは頻繁に情交を繰り返していたために亡くなってからは欲求不満になり、息子の尚人に誘いを掛けてくる。

谷口美奈子
27歳。尚人が通う大学で公共経済学を教えており、若くして助教に就いている才媛。妹の泉希と同じく旧姓を名乗っている。腰まであるストレートの黒髪を伸ばし、常にパンツスーツを着こなしたクールビューティーだが、家ではずぼらで尚人の視線も気にしない様子。百合恵に似て淫乱体質でアメリカに留学していた時には男漁りをしていたが、助教になってからは抑え込もうとしていて、母親と尚人との情事を目の当たりにして体質を開花させてしまう。

谷口泉希(みずき)
18歳で高校を卒業してファーストフード店で働くフリーター。真由と同じ女子高に通っていてテニス部の後輩に当たり、そこそこ良い成績を挙げてはいたが、卒業とともにテニスは趣味の程度に留めている。尚人に対して興味を抱いているが、がさつで素直になれないために憎まれ口を叩き、ことある度に童貞だとからかってはいるが本人も処女である。小麦色に焼けた瑞々しい身体付きでCカップ。

榎木田麻由
19歳。中高と女子高に通っており男子には興味があるが、男嫌いな自分を変えようと共学の大学へ進学、しかしその環境に馴染めずにいた時に尚人に助けてもらっている。その時から一目惚れしてはいるが、声を掛けられずに1年が過ぎてしまう。肩甲骨の辺りまで伸ばしたセミロングの髪型で、見た目通りの清楚なお嬢様。控えめなバストにコンプレックスを抱く。


【展開】

麻由に一目惚れしてから1年が過ぎてGWを迎えたある日、尚人は父親の健太郎から百合恵と再婚することを告げられ、しかも講義を教えている美奈子が義理の姉になったことでより窮屈な大学生活を送らねばならなくなる。そして二週間後交通事故に遭って父親が急逝したものの、元来女に免疫のない尚人に取っては一層気の重い同居生活となる。そんなある晩百合恵と二人きりで夕飯を取った尚人は暫くオナニーしていなかったなと部屋に籠って行為を始めようとするが、そこへ百合恵がやって来て慰めてあげるとばかりにキスを奪われる。口唇奉仕やパイズリ、騎乗位での筆下ろしと慌ただしく一方的なまでの体験に尚人も驚きを隠せないが、愛撫の練習をしてみる?と誘われて断れるはずもない。

翌晩から娘たちの目を盗んでは百合恵から誘われて情交を繰り返しテクニックが上達していった尚人だが、大学では相変わらず麻由に声を掛けることすら出来ずにいた。筆下ろしから二週間が経ったある日尚人は美奈子から声を掛けられ、講義が終わったら大学とは駅の反対側にある歓楽街の喫茶店で待っていると告げられる。まるで人目を避けるかのような待ち合わせで、有無を言わさずにラブホテルへ連れ込まれると、尚人は百合恵との関係を白状させられ…その直後にいきなり唇を奪われる。どうやら美奈子も母親と同じ淫乱体質で、とは言え亡き父と関係していなかったことに安堵すると、百合恵に教わった技巧を用いてシックスナインで相互絶頂する。そして正常位で美奈子の巨乳を揉みしだきながら中出しすると、二度目はバックにして交わるのであった。

こうして百合恵や美奈子と肉欲に溺れてはいくものの、肝心な麻由には会釈できただけで満足していたが、講義の最中に後ろの席の男子も彼女を狙っていると聞いて穏やかな気持ちではいられない。そんな複雑な感情を抱いたまま帰宅すると、泉希がノーブラでポッチが浮いているのを見て思わず注意するが、いつものように童貞だからと返されてキレてしまう。懲らしめのつもりでソファーに泉希を押し倒した尚人は、乳房や秘所を愛撫されてヨガる泉希がウブなことに気付き、一層興奮を覚えながら這って逃げようとする義妹の純潔を奪う。泉希はバカにしていた義兄の逆襲に怯えながらも、ペニスで貫かれて嫌だという感情が薄れていくことに戸惑いを隠せず、それでも中出しされて充足感に浸ると二度目は騎乗位での交わりを求めていく。

父の四十九日法要を終えた尚人は、ある週末の夕飯で久々に全員で食卓を囲むことになり、居心地の悪さを感じ何を食べたかすら気に留めずに自室に引き籠る。しかしそこへ母娘たちが来訪し、機先を制して百合恵から全員と交わるなんてやるじゃないとからかわれ、夕飯で精のつく食材ばかり食べたのを思い出す。問答無用とばかりに三人同時のフェラで美貌に精を浴びせると、泉希へは顔面騎乗のクンニで、他の二人には指を駆使して同時絶頂へ導く。そして母娘たちを四つん這いにして並べると交互にペニスを抜き差しし、最後は中央にいる泉希を責め立てながら両脇の二人には指ピストンで絶頂へ導き、ペニスを抜くと三人の背中に精を噴射してしまう。

数日後講義を終えた尚人は泉希に指定された喫茶店に向かうと、麻由が待っていてどうやら義妹がキューピッドになるつもりで気を利かせてくれたのだと気付く。やっと麻由と二人きりで話ができたと尚人が告白すると、彼女も自宅には今誰もいないのとそれなりの覚悟を決めてくれたのだと喜ぶ。そして麻由の部屋に来るとシックスナインにさせて相互絶頂すると正常位で処女を奪い、更に対面座位にさせて麻由が恥ずかしがるのを見ながら中出しする。勿論性欲の塊である尚人は一度で満足する訳もなく、二度目に雪崩れ込むのだが…。

こうしてバカップルと同級生から囃し立てられながらも尚人は麻由とデートを重ねるが、大してお金を持っていない学生の身分でしょっちゅうラブホテルに行けるはずもないし、しかも互いの家には家族が常にいる状況ではエッチができる訳でもなく悶々としていた。ある日曜のデートでも麻由とキス止まりで別れた尚人が自宅へ帰ると、母娘三人が裸エプロンになって待ち受けており、雪崩れ込むようにトリプルフェラを受ける。いつかは麻由のことを考えて母娘とは清算しなくてはいけないが、与えられる快感には抗しがたく尚人は流されるままに奉仕を受け入れてしまう。


【レビュー】

フランス書院文庫(黒本)や美少女文庫で活躍するベテランの竹書房ラブロマン文庫進出第二弾も、これまで作者が描いてきた王道の誘惑官能路線の延長上にある作品だと言える。本作は大学生で女馴れしていない童貞の尚人が、父の再婚で義母となった百合恵、彼女と亡き夫の娘・美奈子や泉希の三人といわば家庭内ハーレムと化した関係に雪崩れ込むド直球の流れである。割とライトな作りでどのヒロインとも三度は発射できる主人公のタフネス振りは、黒本よりは寧ろ美少女文庫寄りの作りを感じさせた。

母娘たちのなかでは百合恵と美奈子は淫乱体質でそれが遺伝しているようでもあるが、基本的には主人公が流されていく展開であるとは言え二人でそれほどの描写の違いはなく、特に美奈子は大学の助教なのだから、例えば学内での交わりがあっても良かっただろう。舞台設定の違いを生かし、第三者に気付かれそうだという倒錯性があればとは思う。そして義妹に当たる泉希は口調が男子そのもので普段から主人公を童貞だとバカにしていたことと、実は女子校通いで口で言うほど男に馴れてはいない点とのギャップを主人公に突かれて屈服させられる点がなかなか良かった。(但し女子らしくないスレた口調は、読んでいてかなり気になったところだが…。)

尚人には想いを寄せる同級生・麻由もいるが官能的な主題はあくまでも母娘たちであり、麻由に付いては恋人同士のイチャラブエッチが主体なので、わざわざ一章使っての描写でなくても良かったのかな?という気はする。こうして麻由と結ばれたが結末で母娘たちがそうはさせじと主人公に奉仕を始めるし、どっち付かずの終わり方にどうもすっきりしないものを覚えたからである。

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響由布子「みだらスーパー銭湯」

響由布子「みだらスーパー銭湯」
(竹書房ラブロマン文庫、2017年2月、表紙イラスト:大柴宗平)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)





【あらすじ】

童貞サラリーマンの豪志は飲み会の帰りに自宅近くのスーパー銭湯を通り掛かり、内風呂で美女二人が絡み合う姿を覗き見る。覗きが見付かり逃げ損ねた豪志は二人に捕まり、目隠しをされたまま一方的に筆下ろしをされてしまい、その甘美な記憶をたどりながら二人にまた逢いたいと、週末になる度に銭湯に通い詰めることに。


【登場人物】

君田豪志
25歳。入社三年目の営業担当のサラリーマン。女運がなくあまり良い思いをしたことがないようで、ごく平凡な青年。自宅近くのスーパー銭湯の「湯快の里」に月三回は通っている。

添田美津子
32歳。「湯快の里」オーナー夫人だが、肝心の夫は入院中でセックスレスに陥っている。若くして両親を失い妹の奈美恵と苦労して生活していたせいか、鬱憤を晴らすかのようにセックス中毒に陥ってしまう。夫が入院してからは銭湯にやって来る男性客を漁り次々と関係を持つが…。淑やかな美貌と肉感的な身体付きの熟女。男の子がひとりいる。

添田奈美恵
25歳。美津子の実妹で会社勤めをしているOL。短大まで通わせてくれた美津子に感謝してはいるが、淫乱体質で男にだらしないのを見て男嫌いになり付き合いが長続きせずにいた。覗きに来た豪志に興味を抱き、初めて自分から声を掛けることに。スレンダーな身体付きと華やかな印象を与える美女。

土屋香澄
22歳の銭湯でアカスリを担当する従業員。金髪で派手目な印象で小柄な割には、合気道の有段者である。オーナーの後輩でヤンチャしていた頃に遊び相手になっていたこともあるが、美津子が夫に隠れて男漁りをしているのを知って腹を立て、豪志に美津子は淫乱だと告げ口し情報提供する。

森村麻衣子
30代の銀行員。銭湯の常連客で、担当する窓口でどうやら豪志と何度か顔を合わせたことがあるらしい。自らお局様と言うくらいだが、酔いに任せて豪志に渾身の告白をして交わりを持ったものの…。


【展開】

会社の飲み会で酔って帰宅する途中だった豪志は「湯快の里」の板塀沿いを歩いていると、塀の壊れているところから露天風呂が覗けていて出来心もあって中へ侵入する。そこへ露天風呂から続く内風呂から女同士の睦み合う声が聞こえてきて二人のレズり合う姿を覗いていたが、物音を立ててしまい逃げようとして足を滑らせ強かに頭を打って気を失う。そして目を覚ますと目隠しと手を縛られていることに気付くが敢えて気絶した振りを続けると、二人に勃起を観察され玩具扱いを受けている内に、秘肉に包まれているのを知って思わず叫んでしまう。あえなく中出しした豪志はなおも二人に弄り回されると、再び騎乗位で跨がられて二度目の中出し性交に至る。そして豪志はもう一人の女にも跨がられ、先ほどとは違い固くて締め付けの強い膣穴の中に再び射精してしまう。

不法侵入の件は大したお咎めもなく帰された豪志は、二人の会話から銭湯の従業員と知ってもう一度逢いたいと思い、週末に「湯快の里」にやって来る。張り込むつもりでいた豪志は突然奈美恵に声を掛けられて甥っ子の子守りを頼まれるが、子供がラーメンをこぼして股間に掛かり熱いと叫んでいると、すかさず美津子が現れてうちの子がすみませんと介抱される。しばらくして奈美恵が岩風呂から戻り二人が姉妹だと知るが、子供を押し付けられ何か言いたそうな奈美恵をよそに、豪志は美津子からお詫びに家族風呂に入ってと勧められてしまう。不躾な視線を受けても余裕たっぷりな美津子に誘われて身体を洗ってもらい、浴槽のなかで対面座位で交わってしまうが、そのせっかちなまでの交わりに豪志は一度は秘所を見せて欲しいと求める。そして美津子のレクチャーを受けているうちに、ムラッと来て正常位で二度目に及ぶのであった。

次の週末に豪志は銭湯にやって来ると、休憩所のお気に入りの席で奈美恵が待ち受けていたのを見て苦い表情を浮かべるが、開口一番姉とセックスしたことを指摘され動揺を隠せない。美津子に付いて何か隠しているようで豪志の質問はのらりくらりとかわすが、奈美恵は姉のことを考えたら自分もエッチなことがしたいと誘い仮眠室に連れていく。座布団を衝立代わりにして手短にと言われるが、豪志は他の客が仮眠にやって来て声を出すまいとする奈美恵の姿に触発され、指や舌を駆使しアクメに導くと激しい腰遣いで中出しする。しかし奈美恵は態度を一変させ、続きを求める豪志に目もくれずに立ち去ってしまう。

豪志は添田姉妹がどうやらあの二人組だと気付くものの、苦労して生活してきたことが引っ掛かり、週末の度に銭湯のあちこちを回っては正体をつかもうとしていた。今日はアカスリ担当の香澄に施術をしてもらうが、触われ慣れせずにたちまち勃起してしまった豪志をからかうように彼女は質問に答え、美津子の男漁りの経歴を明かす。情報収集のつもりが本番まですることになり、まずはシックスナインで香澄を潮吹きさせると次は騎乗位で、フィニッシュは立ちバックに及んでしまう。オーナーにチクっちゃうという香澄を豪志は何とか説得するが、美津子が従うかは分からないわよと返される。

銭湯の従業員に聞き込みに回る豪志だが、ある週末にいつもの休憩所の席に行くと、麻衣子と名乗る美女がほろ酔いで待ち構えていた。麻衣子から自らの素性を明かされいきなり告白された豪志は、彼女に誘われるままに岩盤浴の浴室に連れていかれる。入って三分もせずに麻衣子から近寄って来て、防犯カメラの死角に入るところでのパイズリ奉仕を受けたり、シックスナインで潮吹きさせたりするといよいよ本番を迎える。中出しだけはダメと言われ精液を嚥下してもらい、次の休日に逢う約束を取り付けるが…。

結局次に逢うことはなく麻衣子にフラれてしまった豪志だったが、美津子からLINEでの誘いを受け、出来たばかりの屋上の露天風呂で逢うことに。しかしそこには美津子だけでなく奈美恵も連れて現れ、豪志は何か隠していることがあるはずと追及を受ける。素直に筆下ろしの一件を話すと、美津子は笑顔を崩さずにいたが奈美恵は耳まで真っ赤に染めていて認めたも同然である。事情を知った豪志は素直に受け入れるとまずは美津子の治療からだと言って対面座位で繋がるが、奈美恵も姉の淫核を指で愛撫して参戦する。そんな奈美恵がいとおしくて豪志は射精を堪えて奈美恵を抱くと、美津子も自分がされたように言葉責めも交えて辱しめを与えていく。二人と一戦を終えて豪志はまだ隠していた秘密を知ってまるで試されているみたいじゃないかと膨れてみせると、姉妹に後ろでの交わりをさせてくれるなら許すと条件を出す。美津子、奈美恵の順に交わり腸内に精液を吐き出したが、後ろから美津子に抱き付かれて熟女の情念の深さに思わずたじろぐのであった。


【レビュー】

『ゆうわく透明人間 みだらデパート』以来約半年ぶりの新刊で、今回はスーパー銭湯を舞台にしたど直球の誘惑官能作品となる。作中で何度も浴槽に入るから女性は館内着のなかは下着を着けない、アカスリでは女性の方が男性よりも遥かに多いなどと記述がなされており、作品に彩りを添えようとする一工夫が女流作家らしいところと言えるのだろう。

あらすじにあるように主人公【豪志】はある晩にスーパー銭湯の板塀が壊れていることをいいことに館内に侵入するのだが、女性たちが睦み合っている姿を覗き見てバレてしまい、目隠しをされたまま甘美な筆下ろしをされてしまう。二人組が銭湯の従業員と知って豪志は週末になると入り浸りとなり、正体をつかもうとする…というのが大まかな流れである。

メイン格のヒロインは銭湯オーナー夫人の【美津子】(32歳)と妹の【奈美恵】(25歳)であり、先に挙げたように二人組の正体はこの姉妹である。貞淑そうに見える姉が男なしにはいられない体質で、苦労して育ててくれたのを目の当たりにしているだけに、妹も姉の淫乱さを嫌いながらも幸せになって欲しいと健気な一面も見せる。スーパー銭湯を舞台に従業員や常連客ならではの熟知した死角を使った情交場面は楽しくもあり、他の客に見られるスリルも楽しめてと竹書房ラブロマン文庫らしい作りである。

ヒロインはこの姉妹の他にヤンキー系でアカスリ嬢の【香澄】(22歳)と酔いの勢いで豪志に告白するアラサー銀行員の【麻衣子】も登場し彩りを添えるが、特に麻衣子に関しては一章で出番が無くなり主人公がフラれてしまうので、終盤で本カノとしての役割を持たせても良かったのかな…とは思う。

tag : 社会人主人公 童貞 姉妹丼

美野晶「とろける巫女姉妹」

美野晶「とろける巫女姉妹」
(竹書房ラブロマン文庫、2016年12月、表紙イラスト:大柴宗平)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)





【あらすじ】

留学中の青年・信平はある日、義母の千都子より実家の神社の後継ぎとなって欲しいと帰国の要請連絡を受ける。しかも千都子の実娘である三人の義姉のなかから一人と結婚しなくてはならず、想い人である長姉の梨帆とは気まずいまま再会するが、何故か千都子から逆夜這いを仕掛けられ…。


【登場人物】

沢門信平
24歳の大学院生で米国留学していた。実家は神社で一応は宮司の資格を持ってはいるが後を継ぐ気はなく、先輩のつてにより大手企業に就職するつもりでいた。少年時代に長姉の梨帆に嫌われることをしたと思い込み、それがきっかけとなり家を出て暮らすことを選択していた。女性経験はある。巨根。

沢門千都子
40代半ばで信平の父親と再婚し宮司の資格を持っていて、実質的な神社の責任者的な存在。30代と言っても十分に通用するくらい若々しく、前夫との娘を三人産んだのにも関わらず垂れていないIカップの巨乳を自慢にしている。信平の持つ能力が必要となり帰国を要請したが、奥手だと思い込み逆夜這いを仕掛けてくる。

沢門梨帆
26歳。千都子の長女で神社の巫女として母の手伝いをしている。切れ長の目に黒髪のロングヘアーが似合う美女だが、生真面目な性格が災いしてか取っ付きにくい印象を与える。初めて会った時から信平に好意を抱いていたが、彼が中学の時に千都子のブラジャーを拾ったのを見て思わず頬を張ってしまって以来、ぎこちないままになっている。Hカップの巨乳。処女。

沢門桃花
25歳。千都子の次女で姉妹の中では唯一働きに出ており、神社との関わりはない。男っぽい口調と性格でガサツな一面もあるが、背が高くスタイルが良いHカップの美女。結婚の話を聞いて自らも信平の嫁候補となり、これまで抑えてきた愛情を露わにする。

沢門杏花
25歳。千都子の三女で桃花とは二卵性の双生児なので、小柄で髪も短くし少女のようにも見える。口数が少なく信平の持つ能力にも気付いていた上に、梨帆に気を遣っていたのもあって彼への好意を見せずにいた。意外に男性経験はあり、バストはFカップと姉たちよりは小さいが十分に巨乳。


【展開】

帰宅した信平は千都子の若々しさに感心し、梨帆とは相変わらず気まずいままの再会となったものの、その晩話があると千都子が寝室を訪ねてくる。唐突に神社の後継ぎとなって娘の一人と結婚して欲しいと言われ、信平は皆が知っている梨帆とのいきさつを口に出し彼女も承知しているのかと質問する。すると千都子に押し倒されてしまい自慢の一物をしゃぶられると、信平は疑問は拭えないものの義母と騎乗位で交わり中出ししてしまう。

翌日巫女姿の梨帆に見とれながら境内の掃除をしていたが、その晩に何故か杏花が巫女姿で寝室を訪ねてくる。杏花は自分のような女は興味がないかもと言いながらも、初めて会った時から信平に好意を抱いていたと告白し抱いて欲しいと求める。信平は杏花の秘所をクンニしてあげると、意外なほど激しい反応を見せたことに感動しながら正常位で交わるが、フィニッシュは外へ出そうとすると口内に出してと求められ精を放出する。

翌朝本殿で仕事をしていた信平は梨帆に話し掛けられた折に、嫌いなら無理して結婚なんてしなくてもと気遣うが、当の梨帆は涙を浮かべながらもういいと立ち去ってしまう。彼女の本意に気付かぬままその晩に入浴しているといきなり桃花が浴室に乱入し、杏花を先に抱いたのが許せないと迫られる。後先に拘る理由は教えないと意地を張る桃花を四つん這いにして指ピストンで潮を吹かせると、羞じらう姿を可愛いと思いながら正常位で交わるが、好きと言う言葉を聞いて中出しする。それでも二回戦を求めてくる桃花にたじろぎつつも、応じるのであった。

数日後社務所にいる姉たちをよそに居間にいた信平は千都子に迫られ、以前抱いた時に比べて乳房に張りが出て若返ったのではと疑念を抱きつつ、お姫様抱っこで寝室に雪崩れ込み、正常位から立ちバックへと体位を変えて膣奥に精を注ぎ込むのであった。しかしそんな千都子の変化がイマイチ腑に落ちないまま、ある日信平は触わってはいけないと言われていた境内の大岩に触れてしまい意識を失い倒れてしまう。病院で意識を取り戻した信平は体内の血が沸き立つのを自覚しつつも、入院中の氏子会の会長の病室を訪ねると、沢門一族にまつわる話を聞かされ後を継いで欲しいと頭を下げられてしまう。

会長の話を聞いて死を意識し始めた信平だったが、その雰囲気を察したのかある日巫女姿の梨帆が現れ、乳房を露わにしながら抱いた欲しいと求められる。しかしまたしても信平は自分が嫌いなら無理する必要はないと返し、流石に梨帆も激昂して彼の頬を張って出ていくが、入れ替わりに千都子が現れて梨帆の気持ちを察してやれないのかと叱られる。
翌日信平は完全に嫌われたと夕方までふて寝していると、仕事から帰宅した桃花が部屋に現れて海岸までドライブに誘われ、膝まで海に浸かりながら死ぬ時は一緒だからと全力の告白を受けて抱き合う。しかしその時高波にさらわれずぶ濡れになり、濡れた服を乾かそうと浜辺にある小屋で暖を取っていると、桃花からセックスを求められて正常位から側位、フィニッシュはバックにして中出しする。

桃花だけでなく、杏花や千都子にまで毎晩のようにセックスを求められ、信平は梨帆との仲直りの前にまずは彼女たちとの関係を整理しなくてはと溜め息をつく。そんなある晩拝殿所に人影がいるからと杏花に起こされて向かうと、賽銭泥棒とおぼしき二人組と対面するが、そこへ弓を構えた梨帆が助太刀に現れる。しかし相手も拳銃を持っていて信平が銃撃を受け万事休すと思われた瞬間、大岩に願えという男の声が聞こえて強く願うと、傷口から黒い霧が大蛇の形となってあらわれ泥棒たちを撃退する。
力を使い意識を失った信平は病院に運ばれるが、目を覚ますと巫女姿の梨帆が付きっきりだったと知り、好きと言う告白を素直に受け入れる。一刻も早く二人きりになりたいと信平は退院手続きもせずに梨帆と抜け出しラブホテルに車を走らせると、愛撫されて羞じらう彼女を可愛いと思いながらも正常位で破瓜に導き、対面座位に変えると膣奥に精を注ぎ込むのであった。

梨帆とともに神社の後継ぎとして生きていく覚悟を決めた信平の寝室に、今夜も梨帆もやって来てネット通販で購入した白いメッシュの下着とタイツ姿を披露する。羞じらう梨帆に求婚しようとした瞬間、待ったとばかりに桃花と杏花が色違いのメッシュ下着とタイツを身に付けて乗り込み、修羅場となった時に更に黒の同じ格好の千都子まで現れる。四人とも対等にということで競い合うように信平と交わるが、千都子は屈曲位で絶頂してしまい、桃花とは騎乗位で、杏花とは駅弁スタイルで一度ずつ精を搾り取られる。信平は流石に十代の時ですら三度目なんて無いのにとおののくが、梨帆に求められて対面座位で中出しする。このままだと精気を抜かれて死んでしまうのではと、信平は嬉しい悲鳴をあげるのだった。


【レビュー】

竹書房ラブロマン文庫を中心に、「優しく頼りになる女性が、官能の火に灼かれてくずおれていく描写に定評」という作者による新刊である。「巫女姉妹」というだけに舞台は米国留学中の主人公【信平】24歳が実家である神社の後継ぎとなるべく、義母の【千都子】(40代)から要請され帰国したが、彼女の実娘である三姉妹のうちの誰かを選ばなくてはいけないという話である。

主人公は長姉の【梨帆】26歳を想い人としているが少年時代に起こしたある事件が契機となり、家を出て暮らすことを選ぶ。一方の梨帆は彼に対して決して悪い感情は抱いておらず、生真面目な性格が災いしてか女心に疎い主人公ともども両想いなのに、上手く伝わらないもどかしさが本作の主題ではあるが…。そんななかで結婚の話が出て自ら主導権を取ろうと、男っぽくガサツな次姉【桃花】25歳と、口数の少ない不思議系の末姉【杏花】25歳の二卵性双生児が先に主人公に迫る展開が全体の半分を占めている。

しかし三姉妹よりも更に目立つのが義母の千都子であり、娘たちよりも先に仕掛けて美味しい思いをしているし、終盤でも母ではなく一人の「女」として主張し娘たちによるハーレムにちゃっかりと乗っかっている。生真面目な梨帆が終盤では羞じらいながらも意外に積極的になるのも面白いとは思うのだが、千都子の出番により割を食ってしまっているし、桃花と杏花の双子に至っては折角の双子なのだから、それを生かした官能描写もあって良かったのかなとは思う。主人公が後継ぎになる経緯も語られているとはいえ、全体的には巫女という題材もあってライトでお気楽な印象の官能作品で読後感は良かった。

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河里一伸「人妻マンション 快感売ります」

河里一伸「人妻マンション 快感売ります」
(フランス書院文庫、2016年10月、表紙イラスト:東克美)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)





【あらすじ】

冴えない新卒営業マンの草太は試用期間中に一件も顧客が取れずにクビ寸前の状況だったが、ある日マンションの玄関で人妻の梓紗と出会い頭にぶつかったのをきっかけに、コミュニティで親しい人妻たちを紹介してもらうだけでなく、セックスレッスンと称して筆下ろしまでしてもらうことに。


【登場人物】

掛井草太
22歳。大学四年になって内定一つも取れない彼の為に、父の友人の妻が経営する「ラウンテ」の正社員になったものの、会社が取り扱うのは女性向けアダルト商品で男子社員は営業に回らねばならない。頼りなさげな痩身の青年で童貞。

桧野梓紗
33歳。5階建てのマンションの101号室に住む黒髪の似合う人妻で、公務員の夫はいるが子供を授かれずにセックスレスとなっている。男性経験は豊富で童貞の草太をリードしてレッスンを重ねていくが、草太自身は他の三人とは違い割り切った関係と思えず、曖昧な態度を見せる梓紗に悩みを深めていく。

汐見千里
30歳。ボブカットの茶色い髪型に小柄で、フレンドリーで好奇心旺盛な人妻。205号室の住人。一回り年上のエンジニアの夫は不在がちで、セックスレスとなっている。玩具を使ったプレイに興味があり、後腐れのない草太を呼び捨てにして気ままに関係を楽しんでいる。

三浦雪江
35歳。303号室の住人。地味な服装と伸ばした髪をシンプルに束ねており、自分を卑下していることもあってより落ち着いた印象を与えている。結婚して7年になるが、子供が出来ないことで関係がギクシャクして、ここ3年ほど手も触れていないらしい。

笹宮春菜
25歳。401号室の住人。結婚して間もなく会社の指示で夫がひと月の間北海道へ出張することになり、寂しさを覚え梓紗たちのコミュニティに入っている。男性経験は夫だけという初々しさもあってか、彼を喜ばせてあげたいという言葉に弱く草太にレッスンしてと求めることに。


【展開】

マンションの玄関で草太は梓紗と出会い頭にぶつかってしまい、鞄からアダルトグッズが顔を覗かせていたのをみて言い訳にしどろもどろになるが、当の梓紗から話し相手になってと部屋に招かれる。身の上話をすると何と彼女から契約を取れるように手助けをするだけでなく、性の手解きをしてあげるからと誘われ寝室に連れていかれ濃厚なキスを交わすと、口唇奉仕で射精に導かれる。指や舌で女体の神秘を味わせてもらい潮を吹かせるほどの快感を与えるとまずは騎乗位で、更にぎこちない腰遣いでの正常位と立て続けに中出し性交を体験してしまう。

梓紗からはコミュニティで知り合いの三人の人妻を顧客にしたら商品を買ってあげると焦らされるが、それでも草太にはセックスレッスンを施してくれてそれなりに格好が付くようになった矢先に人妻たちを紹介してもらう。最も脈ありな反応を見せたのは千里で部屋に招かれ、梓紗の助言通りに玩具を見せると試してみたいからと浴室に誘われる。梓紗とは違う女体の感触を味わってから草太はローターやバイブを使って千里をイカせると、本番前にとパイズリ奉仕を受けて美貌に精を放ち、更に後背位でしてと求められる。長く保てそうにないと草太が焦りを見せると、千里は風呂椅子に座るように命じて対面座位で快感をコントロールしながら同時絶頂を迎えるのだった。

数日後梓紗の部屋で成果報告をするが、自分より先にパイズリ体験をしたと聞くと彼女はパイズリしながらのフェラで射精させ、妖しい笑みを浮かべながら次は雪江が相応しいと隠れた性癖を教えてもらう。いざ雪江と逢ったもののどうも話が弾まないのをみて、草太からソフトSMに興味があるんですねと振ると、目隠ししてのプレイを所望される。服を脱がせながら愛撫し後ろ手に手錠を掛け、夫のベッドに四つん這いにさせローターを使って絶頂へ導きぺニスを挿入するが、自ら動かせようと目隠しを外して背面騎乗位に変える。一度中出しをすると草太は拘束も外して屈曲位で交わり、ソフトな言葉責めに遭わせながら二度目の絶頂へ駆け上がっていくのであった。

目隠しをされて梓紗に跨がられての性交に及んでいた草太は、このまま順調に顧客を増やしていけば彼女とのレッスンも終わってしまうと複雑な感情を抱くが、何故か春菜の攻略法は教えてくれずにいた。早速春菜と話をするがあからさまに興味が無さそうでズコズコと梓紗の部屋に戻ると、彼女は仕方ないわねとばかりに春菜を呼び寄せる。上手く説得された様子で寝室から現れた若妻のベビードール姿を披露させられ、草太は旦那を喜ばせたいならとセクシー下着とガーターを付けさせ、あからさまにズボンの前を膨らませてしまう。
それを見た春菜から口唇奉仕の仕方を教えて欲しいと求められ、草太は何も知らない若妻に上書きしていくことに感動を覚えながらパイズリ奉仕で射精し、身体を横たわらせてこれはレッスンだと半ば強引にぺニスを挿入する。しかし快楽に任せて勝手にいくのは彼女の為にならぬと思い直し騎乗位にさせると、恥じらう春菜が自ら動くように仕向け、フィニッシュは四つん這いにして中出ししてしまう。

こうして春菜、最後に梓紗と四件の顧客を獲得した草太は引き続き正社員として働けるようになり、何とか自力で顧客を増やしていけるところまで成長する。子供たちが家にいる夏休みが終わり久し振りに梓紗の部屋に招かれると、そこには彼女だけでなく千里や雪江も待ち構えていた。上がり性の紹介客の為に集まったらしいが、商談が終わったら…と思わせ振りな人妻たちを見て、草太も期待せずにはいられない。


【レビュー】

フランス書院の美少女文庫や黒本(フランス書院文庫)で根強い人気を誇る作者の最新刊は竹書房ラブロマン文庫からの刊行となっており、ここ最近はハーレム主体ながらも催眠や強迫ものといった心理的な凌辱を書いていただけに、別レーベルにて心機一転し誘惑人妻ものに回帰という趣を感じさせる。但し本作は人妻を攻略してハーレムというところまでには至らず、草食な主人公が熟女たちの手解きを受けるという今時らしいシンプルな作りである。

内定をなかなか貰えず父の友人の妻が経営する女性向け商品を販売する会社にやっと入社できた主人公だが、まだ試用期間にも関わらず顧客ゼロで早くもクビ寸前の崖っぷちに立たされる。そんなある日マンションの玄関で人妻の梓紗と出会い頭にぶつかり話をしたのをきっかけに、彼女のコミュニティの友人である人妻たちを紹介すると提案を受け、更には梓紗自身が性の手解きをしてくれるというオプション付きである。

梓紗によって三人の人妻を紹介され、好奇心旺盛な若妻・千里、地味な熟妻雪江、新妻・春菜と次々に関係していく。千里には売り物の玩具を使い、雪江には目隠しや手錠を使ったソフトSMでの性交、新婚ほやほやの春菜へは旦那を喜ばせるためにエッチな振る舞いを教えてあげるという三者三様の攻略法で、それでも梓紗がヒントを出すという辺りは、やはり今時らしい官能ロマン作品なのかもしれない。

ヒロインはみな人妻なだけに旦那さんの存在が窺えても良いのだが、熟女たちに癒しを与えることに徹する主人公なだけに夫と比べて自分の方が良いでしょうとわざわざ告げる愚は犯さないし、一応は初めての相手の梓紗に惚れているのもあってストレートな流れではある。残念ながら彼女の本心はいかばかりかがあまり窺えないものの、童貞だった草食青年がこれだけ美味しい思いをすればもう十分だよねという気もしなくはない。シンプルで分かりやすい誘惑路線ならば、黒本よりはラブロマン文庫の方がというのも頷ける印象である。

tag : 社会人主人公 童貞 熟女限定

絹田青児「秘蜜夫人 天上の雪肌」

絹田青児「秘蜜夫人 天上の雪肌」
(竹書房ラブロマン文庫、2011年12月、表紙イラスト:大柴宗平)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)




※電子書籍での販売は無く、在庫限りとなっています。

【あらすじ】

サバティカル休暇中で一人旅をしていた聖彦は旅先で失恋した直後次の町へ向かい、そこで美人妻の遥香に魅了され夢のような一夜を過ごす。しかし彼女の良からぬ噂や不可解な出来事に翻弄され、彼女のことは忘れようと町を出た折に自分を振った郁実から連絡が入る。

【登場人物】

隈田聖彦
27歳。女性向け合弁アパレルメーカー商品企画部の社員で、現在サバティカル休暇中で方々を旅している。婦人服の企画とデザインが専門で、職業柄風景画を描くのが得意。髪を伸ばし平均的な顔立ちの気の弱い男。一年半前に二つ年上の看護師の恋人と別れた。

篠宮遥香
33歳。身長167cm。DカップかEカップはある。B88W61H86。ブティックのオーナーで、町会議員で不動産業を営む夫がいるが子供はいない。優雅で聡明で喜怒哀楽が豊かな、ストレートロングの黒髪が似合う凜とした都会的な風貌と、手足のすらりとしたスレンダーな絶世の美女。

高崎郁実
30歳。身長160cmちょっとでお嬢様っぽい愛らしい顔立ちに、適度に肉付きがあって伸びやかな肢体の美女。上品で美しさと態度に隙がなく独特の雰囲気があり、セミロングのさらさらの髪をレイヤードにして前髪を垂らしている。郷里の二階堂町でカフェのオーナーを務めている。

【展開】

二階堂町に暫くいた聖彦は郁実に惚れて求愛したものの、色好い返事がもらえずに傷心のあまりに町を出てしまう。特に行き先も決めていなかったものの、途中で立ち寄った食堂がピンクなサービスをするところだと知ってショックを受けるが、店を出ると自分を見てニヤニヤしていた客の男に沖山町まで送ってくれと厚かましく頼まれる。町に着いて男が遥香に声を掛けたために挨拶をするが、取り敢えず彼女に興味を持ちホテルに泊まることにする。

遥香の店が会社の取引先で一度挨拶はしておくように指示されて聖彦はブティックを訪ねると、彼女は聖彦の描く絵に興味を持ち一度モデルになりたいと連絡先を教えてくれる。その四日後に遥香から連絡があり待ち合わせのレストランに向かうが、連絡も無くキャンセルされる。更に翌日店の売り子を通じてアポイントが取れたものの、あっさりとすっぽかされてしまう。深夜に非通知の電話が入り、遥香に似た女がSMチックに責められ喘ぐ声を聞かされて、聖彦はそれをオカズに劣情を発散させてしまう。

翌日沖山町を出るつもりでいた聖彦の元に、夜遅くなってから遥香が突然訪ねて来ると、約束を反故にした罰を受けねばと上着を脱いでブラジャーだけの姿で謝罪される。ふくよかなバストに挑発された聖彦はキスや口唇奉仕、膨らみへのタッチと要求をエスカレートさせるが、彼女の被虐性に気付き全裸にすると正常位で交わり、更にはバックにして立て続けに絶頂を与えるのだった。

その翌晩デッサンをしていた聖彦の元にブティックの売り子が現れ、遥香の本性は淫乱だから深みに嵌まらない方が良いと忠告され、バーを営む男に真相を聞いてみたらと勧められる。バーにやって来ると予想した以上に彼女の男好き振りを聞かされ、更に店にいた男性客の顔を見て彼の言う調教師が先日遥香らしき女性と一緒にいたのを思い出す。

再び遥香と連絡が付かなくなった聖彦は町を出て車を走らせていると、久し振りに郁実からメールが入りもう一度チャンスが欲しいと連絡が入り二階堂町に戻るが、驚かせようと郁実の店に入った途端に遥香がいて逆にびっくりする羽目に。叔父の見舞いでやって来たと店を立ち去った遥香も二階堂町出身だったのを思い出すが、郁実から勧められた酒を飲む内に眠ってしまう。そして目を覚ますと何故か全裸で縛られており、郁実から過去に恋人からDV被害を受けていたと聞かされて、自信が無いから縛ったままでと頼まれて情交に及ぶのであった。

翌朝聖彦が起きるとベッドの下のフロアから遥香と郁実が睦み合う声が聞こえ、見に行くと卍型で愛しているのを目にする。二人がレズビアンだと知って思わぬ形での3Pとなった聖彦は、遥香と繋がりながら郁実が遥香の淫核を弄り快楽を共有する。その日の深夜、二人の過去や篠宮から受けた仕打ちを遥香から聞いた聖彦は疑問が氷解したのを感じ、泣きそうになりながらも二人を大事にしようと決心する。

その二日後のカフェの定休日に前夜に種付け牛のように搾り取られた聖彦は、お返しとばかりに二人にコスプレを要求し、店でエロいことを命じて並べてバックから交互に貫いて楽しむ。しかし地方の町で見知らぬ流れ者や出戻りの遥香が郁実の店を出入りしていると瞬く間に評判となり、サバティカル休暇なのに居着く訳にもいかぬと聖彦は町を出ることに。弁護士と会うからと遥香が不在なのを残念がるが、彼女が荷物を持って現れ思わぬサプライズに歓喜する。明日には合流するからと取り敢えずは郁実を残し、聖彦はこれからの旅路が華やかになると期待するのだった。

【レビュー】

休暇中の青年が旅先で好きになった女性にフラレて、別の町で知り合った遥香のミステリアスな部分に触れて興味を持ちのめり込んだ主人公だったが、彼女の悪い評判を聞いて再び傷心し町を出た際に一度は振られた郁実とやり直す機会を得られるがそこで遥香と再会して三人で…というのが主な流れである。

聡明そうなのに約束を反故にしたり、優雅な人妻そうに見えて奉仕が上手で被虐性を持つ遥香の「秘蜜」がまさに本作の肝であり、嫉妬深い夫によって仕込まれたエロさだと判明する。その彼女にはレズビアン癖があり、その相手が主人公を一度は振った郁実ということだが、彼女にもやはり「秘蜜」が存在し男を怖がる理由が存在する。二人に対してご主人様になったり、逆に搾り取られたりという主人公の扱いも面白さを感じた次第である。

DSKさんのブログでも本作をご紹介なさっています。
2011/12/5 発売→ Amazonはコチラから。→ Kindle版はコチラから。→ ハイブリッド書店【honto】はコチラ。サラリーマンの隈田聖彦は、思いがけず得た長期間の休暇で国内を一人旅している青年。その間に恋人を見つけようといきまいたものの、ほれ込んだカフェの美人オーナーの郁実にはフられしまい、休暇は半分を過ぎてしまった。そんな中、傷心の聖彦はとある町で不思議な人妻に心を奪われる。遥香という名のその女は、ある時は淫ら...
秘蜜夫人-天上の雪肌(著:絹田青児、竹書房ラブロマン文庫)

綺羅光作品と言えば、ブログ「官能小説★綺羅光テイスト」でお馴染みの愛好家Sさんの紹介記事です。
き4『秘蜜夫人 -天上の雪肌-』絹田青児、竹書房/竹書房ラブロマン文庫、2011/12 発売●あらすじサバティカル休暇中に一人旅をしている男が、旅先で失恋した直後に美人妻と出会い魅了され、夢のような一夜を過ごすも、彼女の良からぬ噂や不可解な出来事に翻弄される。そんな折に自分を振った美女から連絡が…。●登場人物【隈田聖彦】27歳。アパレルメーカー『クンデュラ』商品企画部の社員。婦人服の企画とデザインが専門。平均...
き4-3『秘蜜夫人 -天上の雪肌-』







絹田青児名義は綺羅光氏の別名義であることは、既に2年前から知られている話です。5作品ある絹田青児作品の3作目に当たる本作もこれまでの流れと同様に、秋ごろに綺羅光作品としてリメイクされるのではないでしょうか。

【絹田青児版】







【綺羅光版】

美姉弟・艶獄 (フランス書院文庫)
綺羅 光
フランス書院
2014-09-25



三人の美熟妻【艶愛】
綺羅 光
フランス書院
2016-04-22


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tag : 社会人主人公

響由布子「ゆうわく透明人間 みだらデパート」

響由布子「ゆうわく透明人間 みだらデパート」
(竹書房ラブロマン文庫、2016年6月、表紙イラスト:大柴宗平)

ネタバレ有り。御注意下さい。




【あらすじ】

科学者の叔父が開発した薬の力で一回二時間透明人間になる力を得た優太は、同じように透明人間になれる探偵の沙弓と知り合い、叔父の実験に付き合わせる。その見返りとして沙弓の依頼でデパートへ短期間出向し、宝飾展が終わるまでの間私設警備員として働くことに。

【登場人物】

佐宗優太
32歳の老舗中堅製薬会社に勤める会社員。独身で冴えない印象だが、叔父は著名な科学博士で怪しげな秘薬を作っては実験台にされている。会社では総務担当でもあり、透明人間になって女性たちの意外な一面を見て立腹するような潔癖性も。

戸田沙弓
28歳。元刑事の経歴を持つ探偵で、依頼を受けて潜入調査をしている。舞台女優のような整った顔立ちと、引き締まっていて女豹を思わせる身体付きの割に豊満なバストを持つ美女。優太の会社で起きた事件をきっかけに恋人のような、仕事上のパートナーのような微妙な付き合いを始めている。

藤島由紀奈
40歳。警視庁時代の沙弓の上司の娘で、伊勢丸デパートの統轄マネージャーの地位に就いている。長い髪をロールさせ妖艶な雰囲気を漂わせる熟女だが、仕事一筋に生きて来たせいもあり十数年男に抱かれていない。優太を見て性的関心を抱いている。

野村小夜香
40歳。由紀奈の友人で上得意の一人。夫は有名な企業の代表を務めており、大学生の息子と娘のほの香の二人の子供がいる。

野村ほの香
高校2年生で小夜香の長女。おかっぱにしたような前髪を切り揃えた漆黒の長い髪型で、清楚さを感じさせる美少女。兄と自分に向けられる愛情の差に苦しみ、母の関心を惹こうと万引きを繰り返しているが、小夜香や由紀奈は穏便に済ませようとその場しのぎの対応を繰り返していた。

【展開】

事件が解決し優太は沙弓を自慢するつもりで叔父の自宅に連れて来たものの、叔父の依頼で透明人間になって「交尾」してもらいたいと頼まれ、沙弓がはっきりと恋人だと言わなかったことへの意趣返しもあってサディスティックに攻め立ててしまう。優太の指ピストンやペニスで何度も絶頂へ追い立てられ、二度も中出しされた沙弓は人前で抱かれることに倒錯した快感を得たものの、それを顔には出さずに優太に貸しが出来たからとデパートの私設警備員の話を依頼する。

こうして短期間デパートに出向となった優太は由紀奈の元を訪ねるが彼女の魅力に圧倒されつつ、早速透明人間になって店を回って来てと頼まれる。店内の物産展やデパ地下の試食を食い荒らしたり、女子トイレを覗いたりとやりたい放題で戻って来るが由紀奈にバレてしまい、更に勃起したまま先走りを滲ませているのが見付かり、蠱惑的な目でペニスを握られてしまう。口唇奉仕で二度も射精したのに全く萎える様子の無い優太は、由紀奈が目を瞑っていてと言う間に全裸になったのを見届けると、自ら主導権を奪い正常位で交わってしまう。

翌日透明人間になり店を巡回中の優太は、前の日に女子トイレで手洗いをぞんざいに済ませていた美女がエレベーターガールだと知り、狭い箱の中で悪戯を仕掛ける。済ました顔をキープしようとする彼女に対抗する内に次第に大胆になり、しまいには立ちバックでお仕置きを与える。
再び女子トイレを覗いた優太はマダムがガードルを脱ごうと個室に入るのを見届けると、会員制サロンの小部屋まで後を追う。由紀奈との女同士のやり取りを聞いて彼女が小夜香と知ると、ロマンス小説を読み始めたのを見て不倫願望を抱いていると興味を持ち、うたた寝している間に悪戯し四つん這いにして交わるのであった。

翌水曜日に店内を巡回していると、女子高生が手慣れた様子で売り場を渡り歩きながら万引きを繰り返すのを発見するが、別の売り場の試着室に入ったところで捕まえて商品を没収して事なきを得る。次に宝飾品売り場の生意気そうな売り子に悪戯をしていたが、薬の効力が切れ始めて警備員の女性に捕まってしまう。由紀奈の取りなしで彼女と一緒に行動を始めた優太は再び透明人間になると、早速連携プレイで万引き常習の男を捕まえることに成功する。
昼休みに彼氏のいない自分を慰めて欲しいと迫られ、優太は午後の巡回の際に彼女を多目的トイレに連れ込んで情交を済ませると、今度は1階の美容部員の女が客に化粧品を押し売りしているのを目にする。彼女が休憩室に向かうのを追っていき恐がらせようと説教を始めると、オカルト好きだと知りならば霊を祓ってやるからと口唇奉仕やパイズリを要求し、更に正常位で交わってしまう。7階のマネージャー室に戻って来たものの、由紀奈からペニスの腫れを指摘され、更に沙弓と付き合っていないなら私を一番にしてと迫られて、優太はヤレヤレとばかりに一物を奮い立たせる。

翌日宝飾展の内覧会を迎えた一同だったが、閉店時に肝心のエメラルドのネックレスが無くなっているのに気付く。担当していた優太が責められるものの監視画像を見ると、小夜香と一緒にいた娘が手慣れた様子で商品を入れ換えているように思える。由紀奈から件の万引き少女が実娘のほの香だと聞かされ、彼女が来店のお礼に野村邸を訪ねている間に優太が侵入し、ネックレスを取り返して欲しいと依頼される。
ほの香の部屋に忍び込んだものの、彼女が自分のことを思いながらオナニーしているのを見ると、理性で抑えるのも限界に達し声を掛けてしまう。自分を叱ってくれた透明人間に初めてを奪って欲しいと迫られ、優太は前戯をしっかり済ませた上で正常位で交わり中出しだけは避けるが、精液を愛おしそうに身体に塗りたくるのを見て罪悪感は否めずにいた。無事ネックレスを取り戻した優太は由紀奈から野村母娘の内情を聞かされ納得し、その翌日二人が揃って謝罪に伺うと声色でばれないように誤魔化そうとする。

お役御免となった優太は日曜の午後に沙弓とデートをしようと部屋を訪ねるが、由紀奈から色々と悪さをしていたと聞かされ浮気者とばかりに責められる。じゃあ沙弓が慰めてと優太が押し倒すと、彼女の秘所は受け入れ態勢万全の様子。屈曲位にすると後ろのすぼまりまで露わになり、優太はそこの処女が欲しいと挿入を試みるのだった。

【レビュー】

前作「ゆうわく透明人間」の好調を受けて5ヵ月後の刊行となった本作は、主人公【優太】31歳が探偵の【沙弓】と組んで勤務先の一大事を収めてからの後日談となる。序盤から叔父の実験に付き合わされ、透明人間になっての二人の情交場面で始まるが、後は終盤まで彼女の出番は無い。一週間という期間限定で、沙弓の知人が統轄マネージャーを務めるデパートに主人公が私設警備員として出向するからである。

やり手の統轄マネージャー【由紀奈】40歳
沙弓が刑事時代に上司だった人物の娘に当たる。週末にデパートで催される宝飾展の内覧会で、主人公に透明人間になって警護を行ってもらいたいと依頼する。

透明人間になる薬を飲むと性欲が増進されるのは相変わらずで、仕事に邁進し続けて色恋沙汰とは縁の無い彼女も例外なく主人公の一物に惹かれてしまう。これをきっかけに主人公は内覧会までの三日間で清楚系のエレベーターガール、男勝りな警備員(彼女には名前が与えられている)、女豹系の美容部員などと次々に「摘まみ食い」を繰り返し、まさにあらすじの通りである。

そんな主人公が手を付けた中で、上得意のマダムで由紀奈と同級生の【小夜香】とその娘の【ほの香】が絡むある事件をきっかけに、主人公の「透明人間」を生かした活躍が中盤以降の見せ場である。40歳を迎え仕事が生き甲斐の由紀奈と、傍目から見ると家庭に恵まれているように見えて母娘関係に悩む小夜香が対面するところでは、女同士の見栄の張り合いと思わぬ本音が聞けるし、先述の女性店員たちの腹黒い一面を垣間見せたりする描写があるのはこの作者らしいと思う。

本作では章割りを7章と細かく区切っているためか幕の内弁当のような総花的な華やかさがあって楽しめるものの、端的に言えば「片っ端からヤり捨て」な印象も否めないのがちょっと残念でもある(特に男勝りな警備員)。後は主人公との関係が幾らかは前に進んだと思われるが、薬の副作用で食べまくりの主人公に灸を据える目的で、途中で沙弓の出番を作ってあげられたら個人的にはより良かったかもしれない。

tag : 社会人主人公

響由布子「ゆうわく透明人間」

響由布子「ゆうわく透明人間」
(竹書房ラブロマン文庫、2016年1月、表紙イラスト:大柴宗平)

ネタバレ有り。御注意下さい。




【あらすじ】

科学者の叔父が開発した薬の力で一回二時間だけ透明人間になる力を得た優太は、生意気なOLたちに悪戯を仕掛けて淫行を楽しんでいたが、ある日社長秘書に見付かり社内に潜むスパイを調査する事に。会議に潜入した優太であったが、そこで別の透明人間の存在を知り…。

【登場人物】

佐宗優太
32歳の老舗中堅製薬会社に勤める会社員。独身で冴えない印象だが、叔父は著名な科学博士で怪しげな秘薬を作っては実験台にされている。

時田愛梨
23歳。優太の勤務先の女性会社員。小リスのようにくるくる変わる表情と、ぱっちりした目、小さな鼻が可愛らしく、口もとのホクロが淫らがましく見える。帰国子女でジャーナリズムを学び英語は堪能だが、会社の男性社員に対して常に見下した態度を取っている。

村岡千穂
21歳。製薬会社の社長が行きつけの店でスカウトした元キャバクラ嬢。いわゆる黒ギャルで全身日焼けし、金髪のストレートロングを左右に振り分けて垂らしている。顔立ちは可愛いが、気性が荒く育ちの悪さを思わせる。

竹村杏奈
29歳の社長秘書で、製薬会社の創業一族で婿入りした社長のお目付け役。引き締まったボディに黒縁の伊達メガネをかけていて、長い髪を後ろで束ね大人の魅力を振りまく。社内では愛梨と人気を二分するほどの美女で、何かと対立することが多い。

堺ミチル
34歳の派遣社員で派遣されて2年半になる。ショートヘアで顔立ちは良いが地味な印象を与え、仕事ぶりもそつがないところから誰とでも親しく付き合えるタイプ。現在婚活中で優太にも声を掛けたことがある。かつて付き合っていた彼氏がいた模様。

戸田沙弓
28歳。元刑事の経歴を持つ探偵で、依頼を受けて優太の勤務先へ潜入調査をしている。舞台女優のような整った顔立ちと、引き締まっていて女豹を思わせる身体付きの割に豊満なバストを持つ美女。優太の叔父とは仕事柄親しい仲にある模様。

【展開】

叔父からもらった薬の力を借り女子トイレに侵入し愛梨が用を足すのを見届けた優太だったが、普段からの生意気な態度を見て恥を掛かせようと考えてオフィスで悪戯を仕掛ける。欲求不満かしらと愛梨が更衣室に逃げ込み火照った身体を慰めているのを見て、優太は見えないのを良いことに後背位で貫き膣内へ射精するのであった。

翌日優太は千穂に恥をかかせようと終業前にオフィスで悪戯を仕掛けるが、アフターファイブに応接室で煙草をくゆらせているのを見て更にいじめてやろうと身体に触れる。オカルト好きな千穂に地縛霊だと信じ込ませるとオナニーを見せてと求め、興奮すると正常位で情事を済ませるものの、薬効が切れ始め慌ててトイレに逃げ込む。
ところがその時に廊下ですれ違った杏奈が優太の体臭を嗅ぎ付け透明人間になっていたと気付き秘書室へ移動すると、有無は言わさぬとばかりに色仕掛けで迫られてしまう。杏奈とエッチ出来ると知って優太は強気に迫り時間を掛けようと愛撫するが、彼女は待ちきれぬとばかりに騎乗位で交わりを求め、後背位に変えさせ立て続けに射精を迎えるのであった。

社内にスパイがいると杏奈から一日二時間透明人間になって資料室で張り込みをするように依頼され、早速部屋にミチルが興味深そうに端末を操作しているのを目の当たりにする。その晩にミチルの部屋に侵入した優太は彼女の地味な私生活を目にするが、ベッドに入るなり玩具を使った激しいオナニーを見せ付けられてしまう。部屋から出る口実を作ろうと寝入ったミチルに声を掛けると、彼女は寝惚けたまま別れた元カレだと勘違いして抱き付かれそのままベッドインするのであった。

翌日杏奈にミチルはシロだと報告するが、調査は続けると執着するのを見て、優太は一介の秘書なのに何故そこまでと訝る。そこへ千穂とミチルから相談を持ち掛けられるが、地縛霊はまだ成仏していないという話になり、厄介なことになる前にと一芝居打つことに。ラブホテルへ向かい霊に取り憑かれた振りをして二人にレズプレイを要求すると、優太は気力を振り絞り立て続けに二人に中出しして一件落着とする。

数日後重役会議の潜入を頼まれた優太だったが、部屋の中央に全裸で透明人間になっている女性がいるのを見て愕然とする。沙弓と名乗ったその美女は事情は後で話すから見逃してと懇願するが、一目惚れした優太は彼女と揉み合いになりながらも、薬の副作用で互いに性欲が高まっている中でセックスしてしまう。会議を終えて沙弓の正体と潜入目的を知った優太は役員たちの暴走を止めようと一計を案じ、裏会議の場で叔父に開発してもらった媚薬を用いて会議は乱交パーティと化し、それを映像に収めて悪事から手を退くように求めるのだった。

【レビュー】

誘惑官能小説のテイストに透明人間になれる主人公の設定を加え、いかにも竹書房ラブロマン文庫らしい作りである。32歳の独身男でやや潔癖症な【優太】が薬の副作用により性欲が増進され、姿が見えないことを良いことにしたい放題にやりまくるのが前半の流れである。

【愛梨】23歳の帰国子女のOL、気位が高い
【千穂】21歳の元キャバ嬢、黒ギャル
製薬会社に勤める主人公は普段この二人の年下OLにあしらわれており、透明人間になってトイレなど一人になった際にお高く止まっている彼女たちの裏の顔を知ってちょっとしたお仕置きをしようと考え情交に至る。こうした裏の顔を熟知した上で書くのは、女流作家らしいとも言えるだろう。

しかしそんな主人公の悪乗りも長くは続かずに聡明な秘書の【杏奈】29歳にバレてしまい、彼女から社内の潜入調査を依頼される。途中で派遣社員の【ミチル】34歳も出て来てそれぞれに情交描写を設けた上で、終盤になって透明人間がもう一人いることが発覚する。

元刑事の探偵【沙弓】28歳
別ルートからの依頼で社内に潜入していた彼女とバッタリ出会した主人公だが、薬の副作用でムラムラするのは彼女も同じで揉み合う内にエッチが先という流れ。その後で彼女の潜入目的を知り会社の一大事とばかりに協力し、終盤は役員たちと愛梨との乱交に至るが、ことを見届けてから主人公も沙弓と情交に雪崩れ込む。

本作終了時点では仕事上のパートナーであり、恋人とは言えない二人の関係は続編(「ゆうわく透明人間 みだらデパート」)へ…ということになる。(続編決定は本作刊行より後の話である)勧善懲悪とまでいうほどのお堅い展開でもなく、気楽に楽しめる作者の「ゆうわく」作品にこれからも期待したい。

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tag : 社会人主人公

庵乃音人「蜜肉チェンジ 女体化した俺のカラダ」

庵乃音人「蜜肉チェンジ 女体化した俺のカラダ」
(竹書房ラブロマン文庫、2016年5月、表紙イラスト:東克美)

ネタバレ有り。御注意下さい。




【あらすじ】

未知のウイルスに感染し、Gカップのムチムチ巨乳美女に性転換してしまった歩。そんな「彼女」を回りの男たちが放っておくはずもなく、それぞれの思惑により肉体を蹂躙されてしまう。そんな中で地味な幼馴染みの結だけは、親身になって歩を心配してくれるが…。

【登場人物】

亀野歩(あゆみ)
18歳。地方から上京して下宿生活を送りながら専門学校に通い、ITセキュリティを専攻している。ある日未知のウイルスに感染し、強制的に巨乳美女へ性転換させられてしまい、戸惑いを隠せずにいる。誠と涼子の美男美女カップルと三人でよくつるんでいたが…。男女時ともに性体験は無い。

芝浦結
歩が小学校に通っていた時からの幼馴染みで看護師を目指し、同じ専門学校に通っている。しかし地味でオドオドとした性格が仇となり、彼の恋愛対象からは外れている。小顔であどけない雰囲気を漂わせる可愛らしいタイプで、90cmのGカップと巨乳で女らしい身体付き。

根岸誠
歩のクラスメイトで悪友と呼べるほどの仲の良さ。ちょっとした富豪の跡取り息子で、郊外の自宅から通っている。涼子と恋人同士で肉体関係もあるが、お嬢様育ちの彼女に何処か欲求不満を抱いている様子。20cm超の巨根の持ち主。

咲村涼子
歩のクラスメイトで山の手に住む優雅で上品な印象を与え、栗色の艶やかな髪を持ち、85cmFカップとモデル体型の美女。誠に対しては玉の輿を狙い、その親友の歩に対しては内心田舎者のイモ青年と蔑むが、女体化した歩には当初優しく接しているように見せていた。

オタク三人衆
歩のクラスメイトのメガネ淡野、デブ木下、ちびで若ハゲの田野倉の三人。涼子に唆され歩を犯してしまうが、後に骨抜きにされる。

山村
40代半ばで真面目さと明るさが取り柄の歩の担任教師。黒縁メガネを掛け薄くなり始めた頭髪もあってか、生徒たちからはからかいの対象になっていたが…。少女愛の隠れた嗜好の持ち主。

【展開】

女体化に戸惑い山村に連絡を取った歩は誠や涼子のサポートもあり学校生活を再開するが、親身になって世話を焼こうとする結に対しては苛立ちを隠せずに八つ当たりしてしまう。周囲の好奇の目に晒されつつも部屋に帰った歩は身体の奥底からもやもやしたものが沸き起こるのを自覚し、胸乳を露わにしてデカ乳輪や乳首に触れ、剛毛な秘所を姿見に映してまさぐる内に女としての快感に目覚めてしまう。

数日後授業をサボり誠の家を訪ねると、悪友同士の気軽さもあって歩は薄着のワンピースで胡座をかいて座る。一つ一つの所作が女らしくなっているのが誠を挑発しているとも知らずついオナニー癖を告白すると、もう我慢の限界だとばかりに彼に押し倒されてしまう。20cm超の巨根に口腔を塞がれているにも関わらず、男として欲求不満に陥った時の気持ちも分からなくもないだけに、歩はろくに抵抗も出来ずに正常位で処女を奪われ中出しされてしまう。

誠に迫られて一度は身体を許したものの、歩は次に求めて来たら絶交だと突っぱねる。そんな二人の様子に不審を抱いた涼子はその会話を盗み聞きしてしまい、これまで田舎者のイモ青年だったのに女体化して一転、周囲の男たちの注目を集める歩に嫉妬する。そんなことは露知らず、オタク三人衆に騙され旧視聴覚室に連れ込まれた歩は口と膣とアナル処女の三穴を蹂躙されてしまい、感じてしまう身体に流されるもののショックを隠し切れない。

そんな時歩は担任の山村に相談したものの睡眠薬を仕込まれ、ラブホテルで四肢をベッドの端に縛られ開脚された状態で目覚める。山村はオタク三人衆をけし掛けた黒幕は涼子だと告げ歩にセーラー服を着させて倒錯した欲望を剥き出しにし、中年男らしくねちっこい愛撫で焦らし挿入して欲しいと言わせると、一緒にデカ乳首を舐めながら中出ししてしまう。

歩はすっかり人間不信に陥り一週間ほど部屋に籠っていたが、そこへ結が訪ねて来たので追い払おうとするも、結局手料理を振る舞われる羽目に。これまで散々袖にしてきたのに親身になって心配する結に気を許し泣き付くと、彼女は唇にキスをして優しく慰める。相手が歩だから女同士でも構わないと身体を許した結の乳房や秘所に触れると、歩はバイブを持ち出して自らの秘穴に出し入れしながら結が自らの指で絶頂するのを見届ける。そしてペニスの代わりにバイブで彼女の処女穴に挿入し、歩も指で秘豆を弄りながら再び同時絶頂を迎えるのだった。

数日後涼子が誠の家を訪ねるが、心の奥底では彼の母親に挨拶するついでに中出しエッチを許して懐妊し結婚の口実にしようと目論んでいた。いつになく荒ぶった様子の誠の言いなりになり、籐椅子に縛られてM字開脚させられるが、そこへ歩が現れる。身動きの取れない涼子の前で歩は誠を誘惑し、手コキで焦らした末に精液を彼女の顔面に浴びせると、対面するかのようにバックで誘い再び誠を煽る。恋人を目の前で寝盗られた涼子は歩に復讐されていると知り屈辱を味わうのと同時に、得も知れぬ恍惚感に浸ってしまう。

自分を蹂躙した者たちが相次いで去り万難を排した歩は結と同棲生活を始めるが、ある日風邪をひいた彼女が看病の末に回復に向かい安堵するものの…。

【レビュー】

題名やあらすじだけでなく、目次まで列挙すれば殆どネタバレに等しくこれ以上は踏み込まないでおきたいと思うが、専門学生の主人公【歩(あゆみ)】18歳が心は男のままウイルスの影響で女体化、しかも周囲の男性の魅力を惹き付けて止まないムチムチの巨乳美女になってしまう。
TSファンタジーものを題材にした官能作品であり、分かりやすいほどド直球な展開が目次に並んでいる。竹書房ラブロマン文庫自体がこうした簡潔さと同時に、時にはファンタジー要素も盛り込むような寛容さの象徴だとも言えるかもしれない。

周囲には専門学校を舞台に主人公の悪友の【誠】、その恋人の【涼子】、その他にはキモオタのクラスメイト三人衆や、見た目は真面目だが倒錯した趣味の持ち主の担任教師、そして幼馴染みの【結】と登場人物はやや多めである。女体化した主人公は見た目が女性な故に男性からはエッチなことを迫られたり、同性からは嫉妬の目で見られたりと受難が続くのだが、幼馴染みだけは外見が変わっても主人公だと受け入れて官能的な流れに繋げている。個人的にはこの女性同士の情交描写がツボであった。

庵乃音人作品であるだけに「デカ乳輪」や「デカ乳首」、「剛毛」な特性は女体化した主人公に全て負わせていて、群がる男たちも18歳らしからぬ完熟した女体に惹かれている。欲を言えばその人数が多い印象で一組で一章となってしまい、予定調和の展開になっているのは否めない点でもっと捻っても良かったのではと思われる。幼馴染みとは女性同士だし踏み込んで欲しかったが、全方位的な仕上がりを目指したのであれば、やむを得ずと言ったところだろうか。

tag : 大学生主人公 処女

絹田青児「しっとり濡れ妻 三十路のとりこ」

絹田青児「しっとり濡れ妻 三十路のとりこ」
(竹書房ラブロマン文庫、2011年4月、表紙イラスト:大柴宗平)

ネタバレ有り。御注意下さい。

作品紹介(公式ホームページ)

【あらすじ】

失恋で落ち込んでいた瑛介は親友に連れて行かれた熟女パブで由璃子と再会して情交へ至り、それまで興味の持てなかった年上女性に対する意識が変わる。何故か営業先の若き女社長の杏奈や課長の妻の美沙季にまで気に入られた瑛介だが、由璃子に別の男の影が迫る。

【登場人物】

梅本瑛介
24歳。事務機器・OA機器の商社で営業二課に所属する営業マン。線が細くて頼りなさそうな外見で、課長からは埴輪のようだとからかわれている。つい最近一年半に渡り交際していた女性から、別れを切り出された。

尾形由璃子
34歳。身長165cm位のグラマラスな美女。デパートの外商をしていた夫がリストラされても働かず、見栄っ張りで金遣いが荒い為にやむ無く自分が熟女パブで働くことを決意した。以前堂島課長宅で会った時とは印象が変わり、茶色の入った長い髪に妖艶な雰囲気を漂わせている。源氏名はジュン。男の子が一人いる。

堂島美沙季
32歳。身長155cm足らずと小柄だが、90cmを越える豊かなバストと前髪が長めのショートボブの髪形か特徴的な美女。酒豪で男勝りな性格だが、根は女っぽくて可愛らしい。瑛介の所属する営業二課の課長の妻だが、夫が若い娘ばかり追い掛ける事情を知ってか複雑な感情を抱いている。子供はいない。

黒川杏奈
28歳。都内でシェアハウスなどを展開する不動産屋の若き二代目社長。普段は聡明そうながらも大きなメガネを掛けていて冴えない風貌であるが、敢えて自分の性的魅力を隠す為にしている様子。セミロングの黒髪にアニメ声のような高い声質、少女体型の美女。米国留学の折に元恋人の性癖に付き合う内に、若い男の精液を口からいただくのが趣味となってしまっている。二つ年下の妹は秘書で、姉と似て発展的な性格。

【展開】

失恋した瑛介を慰めようと友人に連れられ熟女パブを訪ねると、そこで「ジュン」と名乗る美女と出会い、彼女が課長の友人の妻の由璃子だと知って驚く。意外にもチークタイムで由璃子から口付けを求められてイチコロとなり、瑛介は店が終わりバーを経てラブホテルに雪崩れ込み、熟れた身体に見惚れて情交へ至る。二回戦を求められ口唇奉仕された瑛介だが、くすぐったさを抑えられずに一度は萎え掛けつつも復活し、対面座位で繋がるのだった。

数日後堂島課長より若い営業マンを所望しているからと白羽の矢が立てられた瑛介は、杏奈の会社を訪ねるものの評判通り性格が悪そうだと内心では酷評する。しかし杏奈は瑛介が気に入った様子で、案件を取りたいならばと突然フェラチオのテストを受けることになる。別室で煽情的な服装に着替えた杏奈の奉仕を受けた瑛介だが、やはりくすぐったさを感じながらも何とか克服して1時間余りにも渡るテストをクリアする。

瑛介の頑張りもあって予算のノルマを達成し祝勝会が開かれ、瑛介は課長に連れられて二次会から自宅へとやって来る。絡み上戸な夫を諌めようとして口論になった美沙季は一歩も譲らず、夫が寝室へ引っ込むとサシで付き合う羽目になる。酔った瑛介は流しに立つ美沙季を後ろから抱き締めるが、あえなく反撃を受けながらもそんな瑛介が好きだと情交を求められる。二人は家のあちこちへ移動しながらセックスし、夫の存在など無視して喘ぎ声をあげる美沙季に瑛介は可愛らしいと感じるのであった。

翌朝罪悪感を感じつつ会社で課長と顔を合わせた瑛介は情事に気付かれていないと知って安堵し、こうなったのも由璃子のお陰だと感謝し杏奈の会社に向かう。メイド服に着替えて待ち受けていた杏奈から社長の椅子に座らされて口唇奉仕を受けていた瑛介だが、そこへ女秘書が現れて焦りを抱く。しかし何故か彼女からキスがしたいと積極的に迫られ、デスクの下に隠れていた杏奈からは奉仕を激しくされながら射精に導かれるのであった。

翌週友人に呼び出された瑛介は由璃子が五十代の会社社長から愛人契約を迫られ、彼女も経済事情から応じるのではと聞かされ高級ホテルのバーにて密会の現場を見せられる。嫉妬に駆られた瑛介は翌日由璃子と逢ってラブホテルにやって来るが何故か灯りを消してとせがまれ、情交の最中に社長に付けられたキスマークを見付けてしまう。由璃子から事情を聞かされた瑛介は自分の無力さに悔しがるも、取り敢えずひと月だけという約束だからという話に望みを託す。

そんな中美沙季と外泊しての旅行に出掛けたり、杏奈からは引き抜きの話を受けていた瑛介は性の放浪を続けていたが、1ヵ月半後由璃子から呼び出しを受ける。社長との愛人契約を解消し尾形とも離婚したという彼女は同僚と新たに店を開こうかと考えていると聞かされ、瑛介は二人が初めて出逢った日からもう一度やり直そうと決意を固めるのであった。

【レビュー】

絹田青児名義の二作品目は何処か弱腰の青年がパブで出逢った熟女と出逢ったその晩にベッドインし、それをきっかけに年上女性の魅力に惹かれて女社長や上司の妻とまで親しい関係に陥る過程を描いた誘惑官能作品である。
デビュー作品では主人公が幼い時に姉との近親相姦が発覚して記憶を操作され、姉は忌み嫌う存在だと書き換えられてしまうという要素があったように、本作では女社長の奇妙な性癖や着替えたら魅力的だという点でフィクション性の高い要素を持つ。その斜め上をいくかのような性格(性癖)に思わず失笑してしまいそうな彼女には妹もおり、後の誘惑展開のスパイスとなっている。

人妻二人の話では主人公と結ばれるのに当たり、決して綺麗事だけでは済まされないような事情が語られている。見栄っ張りで働かない夫のせいでホステスになった熟れ妻と、男勝りで表面的には漫才の掛け合いを見せるものの夫が浮気性で寂しさを抱く上司の妻とそれぞれが魅力的だった。

熟れ妻が本線と言えども他の女性たちに誘惑を受ける主人公は、終盤のどんでん返しがページ不足な為にイマイチ纏め切れていない点が見られたのは残念だが、全体的な流れはしっかりとしていて読後感は良かったと思う。

DSKさんのブログでも本作を紹介なさっています。
2011/4/11 発売→ Amazonはコチラから。→ ハイブリッド書店【honto】はコチラ。恋人にフラれ、失意のどん底にいた梅本瑛介は、気分転換に訪れた熟女パブで顔見知りの人妻・由璃子と意外な再会を果たす。戸惑いながらも、誘われるままに夢のような一夜を過ごした瑛介は、それをきっかけに三十路女の新たな魅力に惹かれはじめる。冷え切った夫婦関係に悩みながらも立ち上がろうとする由璃子。妖女と女社長、二つの顔を見せる杏奈。グ...
しっとり濡れ妻-三十路のとりこ(著:絹田青児、竹書房ラブロマン文庫)


愛好家Sさんの紹介記事はこちらです。
き4-2『しっとり濡れ妻 -三十路のとりこ-』絹田青児、竹書房/竹書房ラブロマン文庫、2011/04 発売●あらすじ失恋で落ち込んでいた男が、親友に連れて行かれた熟女パブで顔見知りの人妻と再会して深い仲になり、それまで興味の持てなかった三十路女性に対する認識が変わり、取引先の女社長、上司の妻とも関係を持つに至る。●登場人物【梅本瑛介】24歳。事務機器・OA機器の商社『一ツ橋商会』営業二課の営業マン。線が細くて頼り...
き4-2『しっとり濡れ妻 -三十路のとりこ-』

tag : 社会人主人公 熟女限定

プロフィール

にゃら

Author:にゃら
千葉県在住の会社員。40代を迎えましたが、まだまだフラフラと迷う日々を送っています。
フランス書院文庫を中心に官能小説だけで蔵書が200冊近くになりました。整理したいと思いつつも手離し難く、最近電子書籍に目覚めて古い本から順に移行させつつも、まだまだ購入量の方が多いといったところです。
因みに一部で広報担当だとか、出版関係だとか思われているようですが、ただの会社員ですのであしからず(苦笑)

〈誘惑官能小説〉
主にヒロイン側からのアプローチで結ばれる官能小説。「私がオトナにしてあげる」などの舞台設定が好きな方にオススメします。
自分の年齢の半分以上(!?)官能小説に触れて来ていますが、最近は趣向の多様化もあって、一口に誘惑と言っても色々と華やかになっています。
なお個人的な好みが色濃く反映されていますので、作品によっては辛めな感想になりますが、その辺はご容赦下さい。

〈コメント〉
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